<<艦長日誌 宇宙暦53823.3 惑星重力圏からの離脱に成功。
 惑星のシルディオン鉱床は有望だが、事前に原住生物の対策が必要であると思われる。
 なお、降下作業中、原住生物に口と肛門から体液を注がれてしまったが、DT0928-βのセックス機能により事なきを得る>>

「ってこんな日誌提出できるかあああああああっ!」
 リュカはバンと宇宙艦ブリッジのコンソールを叩いた。
「艦長、報告は正確に、ですよ。入れてっておねだりしたこととかも記録しとかないと」
 ベータがニヤニヤ笑って言う。ニヤつくアンドロイドも珍しい。
「なんか楽しんでないか?ベータ君」
「そりゃ楽しいですよ。リュカさんと親密になれたんですし」
「友達になりたいとは思ってたけどさぁ」
「かわいかったですよーリュカさん。あのときの映像は私のメモリーの一番大事な箇所にしまっときます」
 ベータはそう言って頭をこんと叩いた。
「私たち、公私共にいいパートナーになれるといいですね」
 こうして、後に「伝説の二重連星」と呼ばれる名提督リュカ・ベテルバーグと副長ベータの新たな旅が始まったのである。

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