「えー、べっつにぃ? ただ、ちょっと、ね?」
「っ…… はい。昨日、橋の下で、ちょっと」
屋外プレイかよ。最悪だなお前ら。
「あー、なんか思い出したら…… うふふ♪」
おい、なにカーテン閉めてやがる。勝手にオーディオ付けてんじゃねぇ。しかも大音量かよ。
…………っておい! 何始めるつもりだ?
爆音で流れるt.A.T.u.のアルバム(ってか、こんな微妙なのどこから見つけてきた?)をバックに、妖精はうふふと不敵に笑う。
イヤな予感しかしない。
「ねぇ、悪魔くぅん?」
その吐息以上に甘い声でささやく。傍目にも悪魔が硬直するのがわかる。
「こっち、おいで?」
ベッドの上で手招き。さて、なんか取り込むらしいからオレは一人カラオケでもしに行こうかな。えっと、サイフは……
「いいコだね。悪魔くん♪ カワイイ……」
ごそごそと服の中をまさぐる音がする。時折甲高く声を上げる悪魔がいやらしさを倍増させる。
よし。サイフおっけ。中身もおっけ。さて、次はカギだな。昨日どこに置いたかな……?
「……っく はぁ……っ ぁあ…… …っ」
あーやべ。聞いてるだけでソソる。だめだぜ。あれは少年で、あれに手を出すってことは、ペドかつホモで、露見し次第社会的に抹殺されるんだぜ。
オレはさっさと外に出て……
「悪魔くんったら、うふふ。こんなに元気になっちゃって。えっちぃ♪」
「ぁ…… はぁ……は…ぁっ ぁぅ」
「もうそろそろ、限界?」
「……ぁ は……ぃ… く……ぅ はや、く…」
「そうだよね。ラクになりたいよね? じゃあ……」
寒気が
「おにーさんに、ラクにしてもらうといいよ?」
ぞくっと

「ね? 早く行っておいで?」
妖精の声にせかされて、後ろから喘ぎ声と足音が近づいてくる。
がしっ と、脚にしがみつかれたかと思うと、そのまましがみつく手がずるずると下がる。
……いいか、オレ?ここで振り向いたらオシマイだぞ? 顔を真っ赤にして足腰立たずに床に倒れてる少年悪魔くんなんか見ちゃったらアウトだぞ?

みちゃったけど。

ぷっつーん。本日の理性、オワタ!

「っ、あ…… 青、年……っ    」
悪魔くん、オレの脚にしがみついて、もう一度よじ登ってくる。
あー、つらそうだ。ホントキツそうだ。
シタもすごいことになってるわ。ちっさいカラダで、やっぱりちっさいくせに、反り返ってくれてるし。
先っぽから透明なの流しちゃって、マジかなり耐えてるんだねー。結構気が強いとこ有りそうだし、意地張っちゃってんのかな? 可愛いねぇ。
しかし、こんなの、やっぱり人間じゃありえないよねー。精通とか、フツー年齢2ケタになってからだし。
涙目になりながら、なんとかオレを押し倒そうとしてるらしい。が、ガタイが違い過ぎる。流石にそれは無理だ。そもそも、コシに力入んないんだから。

逆に押し倒すことにした。

こうなってしまうと「悪魔」の肩書きも意味がないな。肩まであるまっ黒な髪を床に投げ出して、力なく倒れている。
シタのほうだけが主張していて、なんか滑稽だ。酷刑なのかな? どうでもいいけど。
「さっきまでの威勢はどこいったんだよ? ん?」
うるんだ瞳で見つめ返すだけで、何も言ってこない。苦しそうに荒い呼吸を繰り返すばかりだ。
前フリもなく、首筋を舐めてやる。あ、塩味だ。汗の味だよな? うん。コイツはフツーだ。
ちょっと舐めてやっただけで全身で反応する。火に油を注ぐとは、このことだな。
「お前はどうしてほしいんだ? おい?」
右手で悪魔の髪を梳きながら、しかし左手は乳首を責めるのを忘れない。
今、全身性感帯状態になっちゃってるコイツ、もう何してもビクンビクン反応する。ヤらしいの通り越して、むしろおもしれー。
「っ…… あ っくぅ……」
目をそらす。まぁ、屈辱的だろうな? 超常存在が、人間ごときにいいようにされてるんだから。
「ほら、言えよ? なぁ?」
しばらく視線を泳がせた後、やっぱり目をそらしたまま、
「青、年…… 早く、 イかせ、て くれ……」
まぁ、いいか。

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