「ただいま」
今日は少し早めの帰宅であった。いつもなら真っ暗な家路だが、今日は赤く照らされていた
「おい、トオル…?」
弟の部屋はカラッポだった。帰りは俺より早いのに…何かあったとか…と一度考え出すと悪い予感が押し寄せてくるようだった
振り払うようにカバンを放り投げ、制服も着替えずにリビングへ向かう
すると俺の不安をよそに、背を向けたソファーからちょこんと黒い頭が覗いていたのだった
目を凝らさねば見えないほどの面積だが、確かに弟の後ろ頭が確認された

居るじゃねぇか。心配して損した、と妙に俺は苛立った
トオルは俺に気づいていない。よし
俺は仕返しに脅かしてやるために、静かにソファーへと足を進めた
「はぁ…はん、う…っ、ぁ」

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