「で、どこが見たいの?」
どこって、それがわからないから案内してほしいんだけど、かわいい子がこういうことを言うと、イイ。
結局斜め前の麗人については「あずまんが」の榊さんみたいに無口な奴だなとしかわからなかった。
家はきっとファンシーグッズでいっぱい。
「じゃ、ひかるさんのすきな、」
「あのさー!」
「はい?」
「そのひーかーるーさーんーってのやめねー?光でいいよ。」
「あ、じゃあ、光?光の好きなところってどこ?」
あ、また。この間飲んだ姉貴のコアントローみたいに、甘くきついお酒みたいな眼。
好きなところか、といって手を引かれて歩いた。
その手も勝気でスポーツ好きらしく、妙に柔らかくなくて好印象、いいじゃん。
「へぇ、体育倉庫。」
そんな無骨な空間でさえ、レンガ造りで趣がある。
ウチなんか鉄筋プレハブ土まみれだ。
「ベタだけどさ、こういうところかな。」
「へぇ、他には?」
「他に?ここで十分だろ?」
背中に当てられた光の手。
自分がつけてるブラジャーを思い出す。
さゆりのスポーツブラ。
下着もさゆりの。
そこで、同級生の女の子と、体育倉庫に入って、何するのさ。
スパイスはもう、ハバネロ丸かじり。

「なんか、暗いね。」
体育倉庫の中、備品はやはりどこも同じで、マット、跳び箱、カゴ、フラフープ、バトン。
しかしなぜか、どこか甘いにおいがした。
女子中だからだろうか。
それとも、目の前にいるこの妖艶な美少女のせいだろうか。
俺たち男の子の性欲って言うのはフェロモンって言うのにかなり握られてて、
多分ここの中はそういうのに満ち溢れているんだろう。
アイムレディー、何がかは言わない約束。
「普段はここでな・・・」
いきなりだった。唇をふさがれた。
幼稚園のときさゆりとしたのがノーカウントなら、ファースト。
「たかのちゃん・・・すごくかわいい。」
ピンで留めた髪の毛を撫でられて、自分でも目が潤んでいくのがわかる。
女と女でも、リードされる側とする側があるんだ、なんて、改めて実感。
俺は、される側。
「光も、かわいい・・・」
「ありがと、で・・・」
頭に置かれていた方は、肩、胸とだんだん降りていく。
寝るときに布団が擦れても反応するそこは、もはや誰が止めてもいきり立っていた。
「たかのちゃん・・・」
「ん?」
「ほんとはなんて名前?」
硬くなったそこをつかまれて、俺は絶句。
「たかゆき?たかひろ?」
「たかし・・・です。」

光は俺が男だとわかってて誘ったのだろうか。
もともとさゆりが男が来るといっていたんだろうか。
「いつから・・・わかってた?」
「そんなこと、どうだっていいんだろ?」
確かにそうだ。
細くて白い指がスカートのしたから入り込んで、俺のそこを刺激していることだけでもう何の説明も要らない。
スカーフを解かれたブレザーからもう一つの手が入り込む。
ブラのしたの小さな点、刺激されるとからだをのけぞらせてしまう俺。
「俺たち、惹かれあったんだね。」
光の声、そう、惹かれあったんだ。
だからもう、男とか女とか、こだわる必要ないんだ。
もし俺が女で、女と女でもきっとこういう関係になってた。
「男とか女とか関係ないよな。」
「光・・・私・・・いや、俺もおんなじこと・・・」
手を握られる。
ゆっくりと、しかし力強く手を導かれる。
スカートのしたから、パンツの布に触れる。やわらかい。
生まれて初めて、女の子のそんなところ、触るん・・・?
「関係、ないよな。」
「え・・・?」
そこには、つまり、その・・・あった。
あったんだよ、こら、それ、ほら、これだよこれ、俺のも、ほら、あるだろ、わー・・・
あらず あります ある あるとき あれば あれ あれー?
「惹かれあったんだ。」
「うん。」
「だからさ、関係ない。」
いまさら否定はしやしない。
なえること知らない僕のそれは、むしろ待ち望んでいたかのように男の光を受け入れようとしている。

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