概要

阿武町誤送金事件(あぶちょうごそうきんじけん)とは、2022年(令和4年)4月8日に山口県阿武郡阿武町で発生した、新型コロナ対策の臨時特別給付金の全世帯分相当額、4630万円を町内の1世帯の口座に誤送金し、送金先の相手が返還を拒否した事件。

2022年4月8日、山口県阿武町の職員が、町民463人に新型コロナウイルスに関する臨時特別給付金(1人あたり10万円)を振り込んだ(総計:10万円×463人=4630万円)のに加えて、その中の1人(田口翔)の口座に、本来の10万円に加え、誤って4630万円を重複して送金した。

阿武町の職員が誤って送金したことは銀行側の指摘で判明した。銀行側が4月8日の送金後に二重送金(二重払い)の疑いがあると町に指摘して、ようやくミスが判明した。

阿武町の職員は同日、誤送金してしまった相手田口翔の家を訪問し送金ミスだと説明。町職員は返金してもらうため、田口翔と一緒に宇部市内の銀行に行ったが、到着したと同時に田口翔は「きょうは手続きをしない」「後日、公文書を郵送してほしい」と求めた。その後4月21日夕方、町職員が田口翔の自宅を訪ねたところ、田口翔は「すでに入金されたお金は動かしている。もう元には戻せない」と返還を拒否した。

阿武町は5月12日、田口翔を相手どって、誤送金分と弁護士費用など約5116万円の支払いを求め提訴した。

5月18日、田口翔は誤送金された4630万円の一部を、自分の金ではないことを知りながら、オンライン決済サービスを利用して決済代行業者口座に振り替えた電子計算機使用詐欺罪で逮捕された。
  • 給付金“9割回収”の舞台裏 山口・阿武町が決済代行業者相手に起こした民事訴訟(2022年5月24日)

  • 「犯人とグルじゃないか」誤送金で新人職員に“誹謗中傷”も 職員の父「銀行に持って行っただけ」

  • 「打撃与えてやろう」誤送金“返金拒否”の理由・・・町側弁護士“費用高すぎ”に自ら反論(2022年5月25日)

  • 【4630万円誤振込】決済代行業者3社 口座の残金は計600万円(2022年5月26日)

  • 【4630万円誤振込】田口容疑者と阿武町との“駆け引き” 裁判資料から明らかに(2022年5月27日)

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