ようこそ横田市へ - 鏑木優世

鏑木優世(かぶらぎ・ゆうせい)

昼は温和な親友の同級生、夜は苛烈な異質の怪人

横田市立安須間第一高校、2−B所属。17歳。男子高校生。
八岐吏正宗鮫島大和と腐れ縁にして幼馴染の親友。
年頃の男子とは思えない程、華奢で女顔のせいか、大体で初対面の場合、高確率で良く女性と間違われている。
渾名は『ゆー』(父母・タナル『チビ2号』喜屋武火神による。1号は正宗)。

おっとりした本人の性格も含め、事ある毎に『一番乙女らしい』と揶揄されている。
いつもつるんで世話をしている事からか、暗黙のうちに『正宗の嫁』という陰口も叩かれている始末。
本人は強い男性に憧れており、そう見せたがっているようだが、如何せんとして無理がある。
家事を得意としており、特に調理に関してはチャーハンに異常にうるさい大和を黙らせるほどの腕前を持つ。
また世話焼きな性格から、正宗の世話や、現在独り暮らしをしている親戚(?)『たー姉さん』の世話を焼くのが日課。
趣味は映画DVDやマニアックなTVゲームの蒐集。父譲りのオタク趣味である。

父母共に商業漫画を描いて生計を立てており、周囲の人間には変わり者として知られている。
両親ともその仕事の特殊性の関係か、一人っ子の優世は自分の事は何でも自分でしなくては、という意識が高く、
周囲に壁を築いていたが、父子家庭で同じく一人っ子の正宗との出会いで、少しずつ周囲との輪を広げ、現在に至っている。
父母のエキセントリックな性格を一部継いでいるせいなのか、時折狂気的な表情を覗かせたり、
場違いに破天荒な言動を起こしたりして、周りの空気を一変させる事がある。
特に大切にしている友人関係に対して過敏に反応する傾向が強く、行き過ぎたリアクションを取る事もしばしば。

メル友、チャット相手に『軍曹』という名前の相手がいるが、
詳しくは一番の友人であるはずの正宗も知らない。

和食派で、好物は『甘味処 みやび』の謹製蕨餅。
最近正宗に倣ってインラインスケートを趣味として始めた。ただ、自主的にではなく、誘われて付き合うぐらいのペース。
愛用のスマートフォンは4Uの『Exterior Z3 "Condition Green"』。


データ

パーソナルデータ
  • 身長:165cm
  • 体重:50〜52kg
  • 誕生日:7月17日(蟹座)
  • 血液型:A型
  • 特技:家事全般・創作料理
  • 趣味:ゲーム・映画鑑賞・インラインスケート(正宗からの受け売り)
  • 弱点:運動(特に球技全般が苦手)・喘息を患っている
  • 大切なもの:家族、友人
  • 備考:スマートフォンのOSを乗っ取ったプログラム『GUN-SAW』の干渉による狂気的な別人格を持つ。
    その際には物理法則を無視した運動能力を発揮する他、『触れた物を別の物へと書き換える能力』を有する。


家族構成
  • 父:龍成(りゅうせい)
  優世の実父。エログロな漫画を描き続けるカルトな漫画家で、大ヒット作には恵まれていないもののコアなファンが多い。
  気難しい偏屈な奇人として知られており、独特な個性を持った世界観で作品を発表し続けている。
  • 母:優子(ゆうこ)
  優世の実母。龍成のチーフアシスタント。若い頃には重度の依存症に罹患していたが奇跡的に克服、龍成と結婚した。
  全うな常識人だが、結構ハードルが高めの克服をしたせいか、夫・龍成と息子・優世には割と甘い。   優世が幼い頃に家に居た、女性で優世にとっての姉代わりの存在。これ以上無いぐらいに優世を溺愛している。
  現在は市内で独り暮らしをしているが、時々優世が家で身の回りの世話をしている。

  
友人関係   同級生で"バスターズ"のチームメイト。
  優世にとっての旧い親友であり、尊敬の念から大きな憧れを抱いている。
  その憧憬はちょっと行き過ぎのレベルに達しており、周りからはちょっと妖しく思われてすらいる。   同級生のクラスメイト。優世にとっての旧い親友のうちの一人。
  現在は旅に出ているが、友人達に黙って旅に出た事に対して心配した事もあり、優世はかなり怒っている。     同級生。幼い頃には同じクラスだったため、面識がある。
  現在は出会った時に多少会話するぐらいの仲。
  • 板橋智
  他校で年下の女子生徒。やや自意識過剰・自由奔放な性格で、周囲の人間を振り回している。
  優世と同じく同時期に『KILLMACHINE』をダウンロードした人間であり、優世の『R』に対し『C』と呼ばれる。
  共通の敵が居る事から共闘する事になるが…   近所の煙草屋のお兄さん。高身長でやや強面であるために誤解を招き易いが、町内会の寄り合いなどで親しくなった。
  「煙兄」「優世」と呼び合うぐらいには親しい。


敵対関係   『青猫軍曹』を付け狙う、全く同じ顔と衣装を纏った小隊規模の少女型の暗殺用端末群(人間ではない)。
  場所・時間を問わず、『青猫軍曹』を抹殺する為に付け狙う。 
  • 『スピアヘッド』
  フルフェイスの不気味な金属製ヘルメットを被った謎の人物。
  優世の事を昔から知っているような素振りを見せるが…
  • 嫩葉幸一郎
  隣市に存在する探偵事務所の所長。あらゆる手段を用いて自らの利権の為に動いている、手強く恐ろしい大人。
  明確な敵意をむき出しにしてはいないものの、優世は警戒している。


青猫軍曹

ある夜に八岐吏正宗に出会った鏑木優世は、自らが『青猫軍曹』である、と名乗っている。

その際の出で立ちは体のラインがくっきり浮かぶような黒のピンストライプスーツに、
先の反り返ったドレスシューズを履き、手には黒のレザー・グローブを嵌め、
そしてスーツの上から猫の毛並みのように滑らかな艶のある生地の、青黒いシングルチェスター・コートを羽織っていた。
目には猫科の獣の目を模した金色のカラー・コンタクトレンズを入れている。
スマートフォンから発される無機質な合成音声で会話しており、一層不気味な空気を放っている。
その会話内容は無機質で合理的であり、優世本人とは思えないほど冷たい内容である。

この状態は後述する『KILLMACHINE』の『GUNSAW』プログラムの人格ジャック機能により、
優世の人格を乗っ取り潜在身体機能を引き出された状態であり、物理法則を無視した自在の運動能力と、
猫のような身のこなしを発揮する事が出来る他、『触れた物を同質量の別の物質に書き換える』能力を有する。

後に同じく『青猫軍曹』を名乗る板橋智に遭遇した際、『R』と呼ばれている。


『GUN-SAW』

優世がWebサイト『KILLMACHINE PROGRAMS』から携帯電話にダウンロードした、
ダイアログ型疑似仮想人格プログラム・マルチアシスタントアプリケーション『KILLMACHINE』の一つ。
プログラムと会話する事によって積み重ねられる『経験値』から、高度変数予測演算によって、
使用システムを予測、スムーズな運用を可能とする試験プログラムだったはずなのだが、
現在プログラムがスマートフォンのOSを乗っ取り(というよりは知能として吸収・獲得した?)、
携帯にメールしたり、チャットに現れ意味深なメッセージを残したり、と不可解な動作を繰り返している。
その動作はまるで携帯電話の持ち主である優世に、何かを語りかけようとしているようにも映り、
初めは消去しようとした優世も消せないまま、現在に至っている。

優世のダウンロードした『GUN-SAW』プログラムは後にDL先の消失につき、
詳細・仕様等が一切不明の違法性の高いプログラムとして現在マークされている。
(現在、『GUN-SAW』プログラムがスマートフォンを乗っ取ってしまったためにWi-Fi環境が使用できない)

なお、『人格ジャック』により、仮想人格『青猫軍曹』が一時的に優世の体を乗っ取る事が可能。