『小鬼』を避けよ。さもなくば足元を掬われる。
私立鳳遊田学園高等部、1-4の男子学生。
小柄ながら固太りしたかのような体格と、乱雑に目を隠すように下している長い髪の毛が特徴的で、
しばしば同級生達から(蔑称的な意味合いを込めて)『キタロー』と呼ばれている。
その見た目と、自己主張が乏しく声も聞き取りづらいほどにぼそぼそとしか喋る事がないため相俟って、
校内では『暗いヤツ』『なんか危ないヤツ』というイメージが一人歩きしており、一方的に馬鹿にされるか見下されている事が殆ど。
主張は控えめで少ないものの、自分がどのように見られているかもある程度把握しているようで、
誰かが不快に感じたり迷惑にならないよう、学校にいる間は大体独りで過ごしている。
強迫的に自らを醜いと思い込んでおり、自分の姿を残す写真やカメラ・デジカムの類と、鏡に映った自分の姿を見ることを異常に嫌う。
滅多に怒らないが、苛々したり動揺したりすると両手で頭を掻き毟る悪癖がある。
勉学・体育共に目立ったところはなく、中の中で一般学生並の成績。
ミリタリー分野、特に銃器に造詣が深く、トイガンなどの収集が趣味。
但し、一部の人間を除いて他者に公言はしていない。
トイガンを使ったスポーツシューティングの腕前は中々の腕前で、小さな大会ではそこそこ上位に食い込むランカーでもある。
ある放課後、旧知の人間に喫茶店に呼び出された森太郎は1枚の写真を渡される。
森太郎の『特異な能力』で、この女性を守って欲しいと言うのだが―