なんか怪獣イラスト/怪獣の話などのてきとうwiki

   

なんかabout-15.3-5からの続き




●2015.4.1 iTunesのログ

最近は観た映画をこのwikiに記しているんだけど、「最近観た」というのはいつまでだろと自分でもよくわからず。
なんか半年くらいを目安にしてたけど、アポロ18とか14年4月に観た作品も含めちゃったんで、じゃあ一年としようというわけに。
GyaO!で観た映画に関しては、あそこ記録が残りにくいので思い出したものから書いていくけど、iTunesのほうは確かなログがあるんでそれをまず扱っていこうと。
Macで観るならDVDか配信なんだけど、iTunes StoreはDVDより画質いいし返す手間もないんで事実上、映画館の代替になりうる。
またサブウーファーをテレビではなくMacにつないであるんで、画面こそテレビより小さいが基本的にMacのほうが映画視聴に関しては再現性が高いという。
ただ自分の環境だとテレビのほうがノングレア(光沢ない画面)だし飲み食いできるので可能な限りこっちの方で観たいんだけどね。

まあとにかくそんなわけで。



最近観た映画



●クレージー作戦 くたばれ無責任

クレージーキャッツ映画は基本、どれもこれも面白いので改まった評価はしないが。
イメージ的には古澤憲吾監督のほうがはっちゃけていい感じみたいな。
でも今作もいいので、監督はあまり重要ではないかも。
この作品パートカラーならぬパートモノクロとなっており、とくに序盤が白黒なんでiMacの真空管が調子悪いのかと思って天板をバンバン叩いたりもしたものだ。
まあiMacには真空管も天板もないんだけど。
開発中のハッスルコーラ飲むとみるみるうちにショボイサラリーマンが有能社員になり、それに合わせて画面もカラーになってゆくという分かりやすい構成。 ちょっとトイレ〜とか言って体内からハッスルコーラが抜けてゆくと画面もだんだん白黒になるんで親切設計だな。
けっきょくハッスルコーラはヤヴァい成分があるんで発売の前に調整されたんだっけ。
でもってハッスルコーラは単なるキッカケで、実は自分の可能性を引き出しただけなんだっけ、そこは覚えていないけど。
とにかく当時の風景を見れるだけでも、クレージーキャッツ映画は楽しいし価値があると思う。


●エクスペンダブルズ3

祭だ祭り、それ以外の何物であろうか。
最強の傭兵、メル・ギブソンを倒す指令を出すのはハリソン・フォード。新たなメンバーはウェズリー・スナイプス、アントニオ・バンデラスなど。
シュワルツェネガー演じるトレンチは既に前作で気安くなっていたけど、今回はもう当たり前のようにスタローンと一緒なんで正直、いつ登場したのか分からないくらいナチュラル。
このシリーズ、よく考えてみるほどに事の重大さがだんだんわかってきて、そもそもスタローンとシュワルツェネガーが共演していること自体が驚愕もんだし、斜陽とよばれるアクション映画に対して空気読めないことこの上ない態度を貫くその姿勢に、なんだか感動さえおぼえてくるとゆう。
本来雇い主で偉い人であるはずのハリソン・フォード出陣のシーンなんてもう「ホットショット2」の大統領出撃シーンとそっくりでちょっとギャグになっている、というより問答無用のパーティーが始まることを確信させる。

そいやホットショット2もランボーのパロディだったっけ、あれは楽しい映画でした。
あとハリソン・フォードは戦う大統領をすでにやってるし。
冷静にみるとアホばかりな映画ではあって、例えば冒頭の刑務所は連絡用の列車が体当りするだけで警備が壊滅する構造って問題だろみたいな。
だがそういうツッコミどころもわざとやって祭りを盛り上げている可能性もあるような気がする。
なんというか好きだし、信じたい映画シリーズという奇妙な気持ちをどう説明したもんだか難しいが、スクリーンのあっち側もこっち側もみな思いは同じだと信じたいし、これには需要があるんだと信じたい。
できれば7作目まで観たいな、ネタがあるのかわからないけど。

●ホワイトハウス・ダウン

先日2012を借りて観て、いろいろ間が抜けて入るがエメリッヒ監督けっこう好きかもということでレンタルしてきた。
いやあ、やっぱ好きかもエメリッヒ監督。
やっぱ、間が抜けているのは確かだが、こんだけの超大作を作れてしまうのは才能かと。
基本的にはダイ・ハードそっくりなんだけどホワイトハウスと大統領ですよ、規模が違う。
またダイ・ハードの他、エアフォース・ワンなど90年代アクション映画を編集して繋ぎ合わせれば物語的にはホワイトハウス・ダウンになりそうな気もするが、映像のスケール感がスゴくて。
間が抜けているから二度目とかは犯人側を応援して観るとより面白いかもしれない。
どんだけ周到だろうとあんだけの少人数で要塞のようなホワイトハウスに攻め込んだら大統領がいようが関係ない、あっという間に皆殺しにされるぞ気をつけろとか。
「俺は刑務所なんか行かねえ」と叫んでいる奴がいたが、いやいやいやいや、ここは刑務所行っとけよ、身の毛もよだつ死に方をするぞ!とか。
ホワイトハウスの文化財を丁寧に扱わないとマニアの怒りが爆発するぞ、ほどほどにしておけ、とか。
それにしてもエメリッヒ監督はホワイトハウスに縁があるよな、脚本を絵にする仕事人みたいな立場を考えると偶然なのかもしれないが、逆に脚本作りに参加してホワイトハウスを登場させているのかな。
こうしてみるとGODZILLAなんてニューヨーク市長視線の話だから、小スケールなほうだったんだな。
とにかくけっこう無邪気に笑ったし、楽しませてもらいました。

追記:
ダイ・ハードそっくりなんだけど、あっちのほうはマクレーン刑事が敵の信管を手に入れてビル爆破をできなくして、でもって一時的に争奪戦になったりする駆け引きがあったっけ。
突入部隊の装甲車を攻撃されるとそれ使って報復したりとうまくできていた。
信管を取られると自然と最終決戦になだれ込むような雰囲気になったり。 ホワイトハウス・ダウンの主人公だとそーゆーのがなくて、なんだかイジメにあっているようで気の毒ではある。



●エンド・オブ・ホワイトハウス

さてホワイトハウス・ダウンを観たらしぜん、気になってくるのが本作。
とゆことで借りてまいりました。
いやあ予想外に面白かったです。 ここでもまたモーガン・フリーマンさんですか、ここ一年で何度も出会う人ですな、賢者系なんだけどいちど何かの映画で主人公を裏切ったこともあるような記憶があり、それなりに緊張感は保っている俳優さんかと。
ホワイトハウス・ダウンの違いといえば敵の人数がまず違って、今回は北朝鮮のテロということで押し入った人数は約50名にもなる。 さすがこのくらいやらんと要塞のようなホワイトハウスは落とせまい。
そして決定的な違いは主人公がSP候補生ではなく、警備隊長みたいなものすごいプロフェッショナルであること。
内部手引がある点もホワイトハウス・ダウンと同じで、エアフォース・ワンもそうだったけどやっぱ内通者いないと米国大統領はどうにもならんということだろうか。
またダイ・ハード以来、押し込み強盗が占拠の仕上げに「荷物」を持ち込む伝統ができて突入部隊を迎撃するのに使うが、今回はミサイルとかじゃなくて自動対空システムみたいな。
さすがにマンネリを避けるために変化をつけたんだろうと思われる。
ポップコーン片手にバカ笑いしながら楽しめるホワイトハウス・ダウンも実は好きだが、今回のエンド・オブ・ホワイトハウスもわりとマジに戦っていて結果どっちも同じくらい気に入った。
まあぶっちゃけ北朝鮮にあんだけの実力はないと断言できるけど。
それと気になるのはこの映画を観た人が「韓国首相」というものを知っているのかどうか。 韓国のトップは大統領で、首相というのは交代しても誰も気づかないような役職なんだけど、自分も最近ニュースで知ったくらいで、ほとんどの人はわからずに「あ、韓国の国家主席が死んだ! たいへんだ!」と勘違いするような気もしないでもないみたいな感じが。
ともあれ今回の主人公はプロフェッショナルなんで強い強い。
観ていて気分がいいし、捕らえた捕虜も移動する前にとりあえず殺しておけみたいな感じで後腐れがなく、「あのときとどめを刺しておけば・・・」とぼやきながら鑑賞する必要がないのでテンポよく楽しめる。
それにしてもホワイトハウス住人って人質になるのかね、ホワイトハウス・ダウンでも最後は丸ごと爆撃してカタをつけようとしてたし、官僚は別な場所でちゃんと働いているのだから大統領はそれほど重要でもないような。
まあじっさい事件にならないとわからないけどね、その機会は永遠にないだろうし映画はこれでいい、としておこう。
それにしてもターミネーターから三十年くらいなるのにリンダ・ハミルトンは相変わらずあの顔を続けているんだね、なかなか立派な心がけではある。


●パニックマーケット

いやーくだらない状況をあえて描くB級の鏡みたいな立派な作品です。
B級ゆうても超低予算というわけではなく、ちゃんとセットを組んでいるみたいな。 おそらく25メートルプールくらいの四方を壁で囲み、それっぽいセットにしたのだろうと思われる。
それが店内と駐車場のふたつ、そして実物大のホオジロザメも造っているし、そこはちゃんとしているわけ。
まあいろいろツッコミどころは多いけど、それも楽しみのひとつ。
いちおう思い出してみると、まず津波で沿岸が流され、その後にビルの地下にあるスーパーマーケットが水没、サメ二匹が都合よく流れ込んだ後に自動車数台が押し寄せて出入口を塞ぎ、孤立した状況を生み出すという都合の良すぎる展開がある。 いやあ〜救助隊来ると思いますよ、そのシチュエーションだと。 まず上の階にいる人々が迎えにくるっしょ、津波だから水がひいた後に街は歩けるわけで。
それと電気が危ない的にありがちな事になっているけど、映画の電気描写って正しいのかね。 また車って爆発するの?みたいな疑問もあるのだが。
でもってサメってけっこう弱いんだなと。 テーザー銃とか効くの?
イメージ的にはサメって鮫肌という先入観があるんだけど、そもそも原始的で巨大な魚にテーザー銃の電撃が通用するんかいという。 人間とは神経の構造とか違いそうだし単純にウエイトがあるから電撃に強そうだし。
またショットガンってサメの下腹から脳天まで大穴あけられる威力があるのかという、そこも納得しがたいがまあいいか。
未熟な点はさておき、昔だったら日曜洋画劇場とかでも流せるレベルの作品です。

●GOEMON

長らく気にはなっていたんだよな、レンタル店で目立つから。
その後、いろんな噂を聞いたんだけど、じっさいその通りの出来栄えでした。
まあ映像的にはそれほど嫌いじゃないね、ああゆうバカな絵を撮る人は居てもいいみたいな。
問題は主にストーリーかな、異常な長さで恐れいった。 つても二時間なんだけど。
興味を引かないドラマを延々と、という感じでそこはツラい。
まあでもキャストは悪くないし、デザイン的にもオリジナリティがあるのは評価できる、好き嫌いは別として。
むろんクオリティ云々はなしで、ハリウッドにかなうわけもないのだから。
ところで少し前からエンタメ関係で最大の心配事が進撃の巨人なんだけど、日本の実力じゃ映像化はどうなんだという件に関して、どんな絵に仕上がるのかはこのGOEMON観たら大雑把に想像できた。
これの延長線上になるんじゃないかな、進撃の巨人は。
もっとも進撃の巨人は映像クオリティ以前の問題があるんだけど、(例えば有名な俳優と映像作家を起用してベルサイユのばらを映画化したとして、そもそも邦画でやることかという問題)それはまあ諦めるとして。
というわけでGOEMON。
繰り返すけどやはり長くてちょっと苦しかった。
でも暇な時に三十分づつ4回に分けて観るとか用途はあるはず。

●パッション

メル・ギブソン監督を観てみようと借りてきた。
とにかく酒乱な上にあらゆる人種に対する暴言を重ねて、こんな奴と仕事できねえとまで言われて干されたメル・ギブソン。
でも、しかし、監督やらせると一流なんだよねえ・・・と変な評判のこの人がアポカリプトの前に造ったキリスト映画。
内容的にはキリストが裏切られ、鞭打たれて磔されて復活するまでの話なんだけど、とにかく映画の間中殴られっぱなし。
要は難しい話よりも受難を描きたかったっぽい。
でも面白いんだよねやっぱり。
とゆうか聖書とかに伝わるこのへんのドラマって出来すぎていて、さすがに後世の創作だろうと思うんだけど、ユダが裏切るとことかペテロが彼を知らないと言うなど、せっかくの原典なのでたっぷり堪能してもらいますみたいなサービスぶり。
一生ついていきます言ってた弟子たちとの絆がこんなに脆いとは・・・ゆう感じの悲哀がたっぷりなんだけど、この映画だけみるとそれだけに思えるから困る。
じっさいはキリスト復活後に、あんだけ弱かった弟子たちは、こちらもまた生まれ変わったように殉教者になってゆく、という話じゃなかったっけ。
それにしてもキリスト磔の真相とか未だ研究中でよくわかっていないらしく、この映画も内容で米国内紛糾みたいになったようで。
当時のローマ社会の生活風習、その再構築からはじめないとわからないし、キリストがなんの活動をしていたのか、市民がどう受け止めていたのか、誰が彼を陥れたのか、などなどぜひとも明らかにしてほしいものだ。
しかし噂通り、監督やらせると一流なんだなメル・ギブソン。


●スピード・レーサー

もうじきGyaO!の無料配信が終わるスピード・レーサーを慌てて観た。
いやあこれは見事なバカ映画ですな。
ウォシャウスキー兄弟というけど本当か? 言うくらいとんでもないB級。
マトリックスの色彩設計をこのwikiでずいぶん褒めたが、今回のは目眩がするキャンディーカラーの世界で街とかほとんどマトリックスと逆のディストピアやん。
いちおう原作のマッハGoGoGoをなぞった部分もあるんだけど(テーマ曲とか)編集がMTVみたいで、しかも全編がその勢いだからもうアホかと。
序盤のレースシーンは過去と現在が細かく交互に入れ替わるという作劇を延々と続けて、しかもいっそう悪いことに「わかる」んだよね演出意図が。 わからなければチャンネルを変えるなり劇場を出るなりできるんだけど、わかるもんだから、この映画にずっと付き合わされることになるという。
ただ悪いのはその異常な色彩と編集だけで、それを取り除いてもバカ映画には違いないが、バカ映画にはバカ映画の魅力というものがあり、原作のマッハGoGoGoだってそういうもんだし。
あとはまあスピード演出がずいぶん下手だな。 いやホントにウォシャウスキー兄弟なのかこの作品。
日本チームの長兄が韓国人ということでニュースなどでは「なんでやねん」と悪く話題になっていたが、それはまあいいんじゃね。 そもそも元のアニメだって無国籍ゆうか主人公は日本人なのに青目だし、わかんないって。
思ったけどマッハGoGoGoのアメリカ進出ってけっこう新しいらしく、現在放送しているらしいドラえもんみたいに「日本のアニメ」という知識は浸透しているかも。
 それにしてもMTVを延々と見せられるようなこの映画。
先日、キリヤ監督のGOEMONをいろいろ言ったけど、アレ、まだマシなほうだったわ。
史実なんてカンケーねーみたいなデザインの爆発も、このスピード・レーサーよりは上品かと。
あ、GOEMONに関して言えばウィキペディアに製作費8.5億円って書いてあって、つまりスピード・レーサーの約十分の一じゃん。
単純に予算とか環境を考えれば、えらい頑張ったんだねと褒めたいくらい。
CGだってモーションとか造形とかレンダリング品質とか問わなければ一億ドルでなんでもできるので、そーゆう意味でスピード・レーサーに驚きはない。
だが8.5億円でファンタジー時代劇をとなると、誰にでもできることじゃないんで。
なんだか話がGOEMONになってきたけど。
スピード・レーサーだったね。
まあどぎついカラーや変な編集、演出にはすぐに馴染むんで、けっこう楽しませてもらった。
続編あるなら普通に作って欲しいと切望するけどね。
いや次はないと思うが。

追記:
これはいわゆるキッズムービーなのかなと思い直しかけたりもしたが、子供向け映画だとしてもダメダメだよな。
劇中人物みな行儀悪いし教育上悪いし脳を破壊するような原色の映像も情操上よろしくないし。
何よりカーレースなのに相手をクラッシュさせるという展開がどうかと。
途中のラリーは大金で雇われた刺客ということでまだ理解できるが、最後のサーキットバトルはその場でマッハ号を止めろと指示されただけのライバルなわけで、特に最後の二台をぶっ壊す必要性が意味不明。
それにしても最近のハリウッドカーチェイスは見応えないな、もしかするとマッドマックス2あたりのほうが迫力あるんじゃないか。
007の・・・なんだっけ思い出せないが、最近のカーチェイスが観ていてぜんぜん楽しくなかった記憶が蘇る。
日本の3DCGアニメ、FINAL FANTASY:ADVENTCHILDRENのバイクチェイスはかなり面白かったが、なぜ腕も予算もあるはずのハリウッドでうまくできんのかわからん。

それとマッハGoGoGoの主人公が青目というのはYouTubeで確認したら違うようで、他のタツノコアニメと混同したっぽい。
まあどうでもいいけど。


●グラン・トリノ

クリント・イーストウッド最後の主演作と言われている作品。
いやあさすがだなイーストウッドは。
今どきあり得ないだろというようなアメリカン頑固親父の隣にベトナム人一族が引っ越してくるお話。
あんだけ気むずかしい頑迷者がどうすんだよと思うのだが、なんか成り行きで意外と馴染んでいくし、頭の固い神父とも不思議と友人になれるとか、終始ニヤニヤが止まらないみたいな展開がもう。
床屋のくだりとかけっこう笑えたし。
かといって老境で誰とでも仲良くなれた、という話でもなく、絶対に相容れない者もいるんだけど。
例えば孫娘とか、ベトナム人一族のはみ出し者とか。
イーストウッド監督のこの才覚、たぶん持って生まれた才能ではなくて経験積んだものなんだろうね。
例えばパッションやアポカリプトで見せたメル・ギブソン監督のスゴさとは逆のスゴさみたいな。
 なんか話ズレるけど、エクスペンダブルズって不遇のアクションスターを起用みたいなルールがあるっぽいけど、もちっと範囲ひろげてスゴいお祭りにならんかな、4はメル・ギブソン監督で5はイーストウッド監督でシリーズ異色のタッチで語る、6でスタローン監督になり高給取りのトム・クルーズやチャーリー・シーンが登場して銃撃戦より口喧嘩で観客をノックアウトするくらいの気迫をみせるとか。
妄想はさておいて。
グラン・トリノの話だった、ふつうの老人映画だったら誰も観ないんだけど、朝鮮戦争で活躍したハートブレイク・リッジのハイウェイ軍曹みたいなタフガイが除隊後に米国象徴のフォード社で50年働き思いのほか堅実、アメリカの揺るぎない頑固者として地域に暮らしているという設定からして見ものだし、でもやっぱり時代性を無視した古参兵みたいなところが逆に新鮮というか、寅次郎みたいなもんだ。
自分世代の価値観を他に押し付けず、また若者に迎合しないのにみんな馴染んでしまうという奇跡というほどでもない一膜が良い。
あーそーいやハートブレイク・リッジもそんな映画だったな、そしてアレもイーストウッド監督。
でもって共通するのは軽快なタッチ。
グラン・トリノのラストはけっこうしんみりなんだけど、それも極力淡々と描いていて良い。 ちなあのラストはわりと重いんだけど、現在のヤワなアメリカ市民では善意を受け止めきれないだろと。 だから苦難の道を歩んできたベトナム人一族なのかなと思う。
このさじ加減が絶妙なんだよね、一方に振り切れたメル・ギブソン監督もいいけど。
なんか真逆の魅力としてメル・ギブソン監督をちょくちょく出しているけど、余計なことを延々と語らない点では両者あんがい同じなんだよね、パッションやアポカリプトで延々と語った部分は大事な要素というだけで。
俳優出身のスゴい監督といえばケビン・コスナーが思い浮かぶんだけどあの人ダンス・ウィズ・ウルブズ監督しただけでフィールド・オブ・ドリームスは別監督で、パーフェクトワールドに至っては実はクリント・イーストウッド監督だったんだね。
荒野の用心棒もダーティーハリーも昔から好きでこの人、監督やっているとはしっていたが、その方面で成功しているというのは最近知った意外な事実。 下手の横好きかと思っていた。
スタローンにせよイーストウッドにせよ、あの男臭い雰囲気が最高、メル・ギブソンはやや違うが最高、みたいな。
とまあ地味に分類される映画だと思うけどずいぶん楽しんだ次第。


●許されざる者

イーストウッド監督つながりで借りてきた。
かつて「こんな西部劇観たことない」的な作品を世に出したという話があるんで確かめた次第。
ぜーんぶ観終わってから気づいたんだけど・・・これ観たことあるな。
おそらく、そうとう昔に。
うーむテレビ放送を観たのか、借りて観たのか、たぶんペイルライダーが気に入ったので関連としてVHSレンタルしたのではと思われる。
それにしてもスゴい経歴だなイーストウッドは。 そもそも出世作が従来の西部劇を根底から覆す「マカロニ・ウェスタン」とゆうジャンルであって、アクション映画の歴史を変えたダーティーハリーで主演してたり隅に置けない存在。
とにかくハリウッドが真正面から西部劇に向き合うようになった初期の作品ということで見応えたっぷり。
また1992年の映画ということは分かっていたが、途中で出てきた人にびっくり。 モモモモーガン・フリーマンじゃないですか、しかも若いし。
この人は98年のフラッドという映画あたりから目立つようになっていて自然と顔と名前おぼえたんだけど、そんな前からいたんだ。
それにしてもディスクに内包されていたメイキングは妙な風景だったな、主演しながら監督もやってるんだから。
ラストの重要なところをサラリと流すような語り口はやはりさすがイーストウッド監督、硫黄島からの手紙みたいで独特な雰囲気が見事。
しかし不思議なものだな、当時すでに60歳くらいか、戦後の新しい世代にせよそれなりに古株なはずなクリント・イーストウッドがある意味、ふつうのアメリカ人より進んでいるというか冴えているというか。
長身なタフガイの白人役という見た目に反して、アメリカに束縛されていない感じなんだよね。
それでいて西部劇など旧いものを大事にしているし。
他の監督作品もなるべく機会をつくって観ようかと。

パシフィック・リムのどこがそんなにスゴいのか



なんかパシフィック・リムに関してはあちこちで書いているんだけど、いちどまとめとこうと思う。

あの映画の、なにがそんなにスゴいのかと。


一般的な解釈だと、日本の専売特許、怪獣と巨大ロボをハリウッドクオリティで製作でスゴい。
そして日本リスペクトに溢れているらしいということはわかると思う。

ただ初代ゴジラを浅草東宝まで観に行って、ビオランテ以降のゴジラシリーズもまたぜんぶ劇場行っているし、ロボットアニメはマジンガーZやコンバトラーVの再放送はもちろん、リアルタイムであればザブングルからハマっていた自分からみると、パシフィック・リムの「理解度」の程度が半端ないというのが理解できるわけであって。

というか今、日本でさえこんだけ「できる」やつはなかなかいない。
単純にオマージュとかリスペクトとかを超えた野心があるし、才覚がある。
だいたい日本でも「シリーズ」に頼ったロボットアニメが大半だし、ハリウッドであっても通常のマニアであれば向こうで人気の日本アニメ「ロボテック」や「ボルトロン」を映画化するという発想なのでは。

しかしギレルモ・デル・トロ監督はあえてオリジナルを選んだ。
それも日本でさえ非常に珍しい80メートル級のリアルロボット、というとんでもないものを造るというすさまじさ。 もーちょい敷居を低くして30メートルから40メートル級の怪獣、ロボットにすれば楽なのに、よりとんでもない驚愕に挑戦というその姿勢がとにかくエラい。
余談ながらそんなでかいリアルロボット、日本になるのかなという話になってくる。
記憶にあるのはアイアンギアくらいかなあ。
話を大きくすればそんだけ映像化は難しく、脚本レベルでも通常の「日常」から手を加える必要があるのでとてもめんどうなのだが、とにかくそれを実現した。
ちなみに失敗した例が日本で同時期に上映していた「ガッチャマン」で、物語上は人類存亡の危機なのにドラマ上は普通に店も営業しているし街の様子もかわらないという。

 余談ついでに自分なりの「リアルロボット」を語っておこう。
逆から説明したほうが早いのでそうするが、スーパーロボットとは謎の神秘力を実装しているか、もしくは現代の地球科学を超越した技術を借りているようなロボットだと個人的に思っている。 まあこれだとオーラ力を使うダンバインもスーパーロボットになるがしょうがない。
宇宙人のテクノロジーが入ったトライダーG7もスーパーロボットだし、Gストーンに頼るガオガイガーもスーパーロボットであるし、なんだかよくわからない生体パワーを利用しているダンクーガもスーパーロボットである。 むろん謎の胸像がエネルギー源のギガンティック・フォーミュラロボットもそうだし。
じゃあリアルロボットはそうでないロボット、ということになるのではというのが自分の考え。
ガンダムはまあ連邦しか持っていない技術は使われているがリアルロボットだし、ボトムズに登場するATは文句なしにリアルロボット。
エルガイムとか解釈が難しいんだけど、現代の地球科学という観点がそも当てはまらないがあの世界において、異質なちょい過去文明を受け継いだ贅沢ロボだが時空を超越したほどの存在ではないんだよね、だからリアルロボット。
その世界の人類がその世界の技術でやってんだからそーなる。
でも代表格のリアルロボットはやはりパトレイバーだな。


パシフィック・リムは2013年に端を発する近未来劇だが、怪獣の介入によって技術が進んでいる。
原子力を小型化したり封入したシステムを作ったりしてるがストーリー上の必然であり、あくまでも人類が作り上げたという設定になっているのがイェーガー。 敵の宇宙人から何か奪い取ってそれをロボットに埋め込んだり設計の祖にしているわけでもない、ホントに追い込まれた人類が「やってしまった」というところが面白い。
憎い怪獣の顔面にパンチを食らわす。
それが劇中の地球市民が共有していた悲願だと思うと熱いがちょい笑えるし。
ともあれ自分はイェーガーを「リアルロボット」と判定した。


確かに予算は邦画の十倍だけど、予算だけでは語れないし、パシフィック・リムのスゴさってそーゆうのじゃないから。 例えば平成ガメラは予算6億円などと噂されるけど、そんな低予算でもスゴい面白い映画だったよね。 そしてそれが本当ならパシフィック・リムの三十分の一予算となる。 が、例えパシフィック・リムの予算が6億でもデル・トロ監督はやると思うよ。
むろん映像的には苦戦するだろうけど、内容はケチらないはずだと信じている。

このオリジナリティ、創造力こそがパシフィック・リムの真髄というわけで。
ここが、なかなか理解してもらえない点かもしれない。
そういえばジプシー・デンジャーのデザインとか見て「やっぱハリウッドだよな、日本とはどうも違う」などという意見も出ていて。
うーん、なぜそう思うんだろうと疑問だったが、そーゆー人はおそらく、ロボットアニメに対する理解が中途半端にあるんだろうね。
じつは日本のロボットアニメっておそろしく多様で、ジプシー・デンジャーなどちっとも特殊でもない。 細身のフォルムとかガ・キーンみたいだし、足が細いのはガンダム用語で「ダムがある」ということであり、ちっとも普通。 日本語変だけど。
要するにパシフィック・リムのイェーガーは別に日本アニメと比較して異質でもなんでもないというのが正解。
ここ40年位のロボットアニメのメカデザイン、ぜんぶ目を通してみなよ普通だから。



巨大ロボを理解し尽くした製作者たちだから、冒頭の出撃シーンはもう身震いするほどカッコ良い。
そして巨大ロボットであれば見せ場というものがあるのだが「蹴りによる不意打ち」があれば完璧だった。
劇中けっきょくイェーガーの蹴りは登場しないのだが、調子に乗って暴れる怪獣の不意をついて強烈な一発をくらわすシーンがあればよかったということ。 だが、かわりに「タンカーのようなもの」による撲撃が出たので問題なーし。
つまり完璧ではないが、それに近いのがパシフィック・リムなんである。

あとしょーもないアイデアもあるよね、とくにコックピット内の歯車とか。
二人乗りロボは通常、タンデムつまり前後二人乗りなんだけど、横に並べるというのはいい案だよな、しかも全身アクションを利用するため広いというのも独創的で、じっさいあのシステムを映像化したおかげで迫力は増している。
つても出演者にとっては地獄で、造る方もたいへんだったそうで、制作側からすれば予算もかかってエラいことになるんで、ぶっちゃけ観客しか得をしないバカな操縦装置ではある。
まあ観客が得をするならそれでいいが、歯車はやりすぎだって。
あまつさえラストのほうでは下で回っている歯車に落ちそうになったりしているし、取ってつけたような危機シーンだな。
とはいうものの「おっとっと」で済ませたのは品がいいというか、エメリッヒ監督やマイケル・ベイ監督ならあそこでどんだけ引っ張るだろうかと思えばまあ、ユーモアとして許せるかな。




ところで逆に日本の映像作家が、最近は信じられなくなっている。
ここで過去の日記から一部抜粋すると。

ギレルモ・デル・トロ監督つたらパシフィック・リムで怪獣の質感に着ぐるみ的なたるみを持たせたと言うが、例えば日本の映画監督でその意味を正しく理解する者って何人いるだろう。
デル・トロ監督のばあい「ジャパニーズ怪獣映画リスペクトで〜す、だから着ぐるみっぽくしました〜」という意味ではなく、巨大な生命体の重量感を表現するのに着ぐるみのダブつきは確かに効果的だった、だからそこは継承するという話なんで。

とまあこんなことを今年はじめごろ書いたわけ。
えーっと具体的な作品名あげるならやっぱりガッチャマンです。
もうガッチャマンからギャラクター、キャタローラー、その他いろいろの名前やデザインの概略は継承しているが、それで過去の作品をリスペクトした気になっているというのが、まあなんというか。 どうも傾向として、最近の日本映像作家がそんな感じでして。
いや日本だけじゃないんだけどね、アイアンマン3のマンダリンとか全世界的に酷評だったし。
その点、全てがオリジナルなパシフィック・リムはこれっぽっちの心配もなく観れるわけ。

また脚本について語っておくと。
「パシフィック・リムは映像がスゴいけど脚本はダメ」などという間違った認識があるっぽい。
そんなわけないじゃん、脚本が悪けりゃリピーターなんてつかないっての。
パシフィック・リムという作品はスター・ウォーズの小型版だと自分では思っている。 じっさい地球の、それも太平洋沿岸に限定されたちょい未来劇で銀河を飛び回るスター・ウォーズよりスケール小さいし、世界的なファンも市場もスター・ウォーズより小規模。
でも目指すところは似ているはず。
似ているというかSFであれば世界観を創りあげるという共通点なわけで。
でもってパシフィック・リムというのは怪獣戦争のはじまりをちょい紹介し、最後の戦いまでを描いているから話が雄大になってくる。
だから物語が流れるように進行するだけで、べつに欠陥脚本じゃなかろ。
要はそーゆースタイルのストーリーなんじゃないかと。

スタイルなら問題無いじゃん。
音楽に例えると。
「君が代」を聴いてスピードとかビートが足りんとか、音の厚みがないからオーケストラ加えろよとかいう意見もあるかもだけど、あの曲はあーゆースタイルなんで、あまり言われても困るみたいな。

というかパシフィック・リムの脚本は絶妙だと思うよ、薄味なようで実はとんでもない情報量だから。
まあはじめて観ると薄味に感じてしまうのは仕方ないのかも、おそらく何度も視聴するようにデザインされた映画だと思う。
つまりはスムーズに入れて、でも繰り返し観るとスルメ味的な造りみたい。


もひとつ、パシフィック・リムの素晴らしさに内容があるかと。
内容はないよう、みたいに思ってる人もいるかもしれんが、余分な成分がないのは確か。
例えば余分なロマンス要素とか、余分な確執とか。
全くないわけじゃないが、出来の悪い映画みたいにネチネチといつまでも偏執狂のようにこねくりまわしたりはしない。
かといって完全にドライなわけじゃないし、いい落とし所に思う。

特筆しておきたいのは、この映画で語ったことで。
まず、登場人物のほとんどが、敵である怪獣までもが、同じ過ちを繰り返さない点。
この時点でもう扇情型ハリウッド映画とはまったく違うのがわかると思うが、製作者の本気がないとそんなストーリーってできないような気がする。 主人公は冒頭の出撃で油断したため怪獣ナイフヘッドの反撃にあい、兄が戦死することとなったわけだが、次のレイザーバック戦ではちゃんととどめを刺している。 またオオタチ戦では諦めてしまったが、最後の戦いではそこを反省したのか、イェーガーが半壊しても戦いぬく宣言しているし、とにかく同じ過ちを繰り返さない。

でもって何より魅力なのは「殴りあって友情する」点だよね。
確執とかは理解し合うために存在するみたいなところがいいな。

まとめると「友情、努力、勝利!」になるのかな、この映画。
血管浮かべて叫ぶとは限らないんだけどそんな感じ。
要は熱いんだよ主人公がちょい変だけど。

何度も観たくなる映画だが去年はいちどしか行けてないし、今年はまだ。
年にいちどくらい行っておきたいのだが。

とりあえずこのSeesaawikiにパシフィック・リムのファンサイトというのがあるので映画館情報などときどきチェックしてます。











意外と早くページが長くなってきたので次を準備。
次はabout-15.4-2となります。
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