●グランドホテル
テレビ録画してあったのを視聴。
そこそこ旧い白黒映画だが、なかなか面白くて。
内容的にはグランドホテルスタイルで、要はこの映画が語源なんだそうで。
まずこのホテルにドイツ人っぽいドクターがいて、「グランドホテル・・人が来ては去ってゆくだけ」という結論みたいな。
そして登場人物たちが交錯していく。 目立つのは男爵と帳簿係で、帳簿係はブックキーパーだっけ、アンタッチャブルでもお馴染みですが、キャラ造形は同じですな、繊細でメガネという。 そしてタイピストと社長。
帳簿係と社長は主従関係だったのだが今では仲が悪く、でもアメリカの社長はほら、ケンカ強いやん。 なかなか勝てません。
あとはダンサー。 ゆうても大女優みたいな大物で、どんなステージなんだろう。
ゲストとして悪党がいるけど、スゲえ粗野な乱暴者で男爵の仲間なのだが、いっぽうでスゲえ姿勢はいいという。
これはつまり「元軍人」でしょうね、大戦中に知り合って悪の道を渡り歩いてきたんでしょう。
話運びは、さすがに旧い映画なんで、演出も旧いです。
その結果、全体的に今のお笑いコントみたいな雰囲気になっとりまして・・・まあ吹き替えのせいもあるでしょう。
ドクターをインパルス板倉、社長をアンジャッシュ児嶋、その他を東京03みたいに好きなように割り当てて考えるとわかりやすいかも。
逆に言うと単純に楽しめる映画です。 先述した元軍人みたいに、当時を想像しながら観るのも楽しいし。
最後に登場した、自動車に飛行帽みたいな格好で乗り込んできた夫婦は、アレが噂のツーリストですかね。 まあ旅行者は誰でもツーリストかもだが、ああゆう自動車でヨーロッパ渡り歩くみたいなスタイルが。
あとこうした古い映画は、アイテムが楽しい。
コレなんに使う道具? みたいに見ていて飽きない。 カードかなにかにパンチする器械、下にダイアルがついてましたね、今日の日付と連番を打ち出せるのだろうか。 他にもカードホルダーみたいなものとか、興味深い。
部屋の調度も、まあグランドホテルなのだから一般的ではないかもだけど、見ていて参考になる。
でもって吹き抜けのグランドホテル、でかいですね〜。 ひとつの街みたいで、いい舞台だと思う。
ラストはまあ意外な方向に話すすんだけど、ドクターが二度三度言ったように「来ては去ってゆくだけ」というドライなエンド。
なんつてもグランドホテルスタイルという言葉の由来となった作品で、観てよかった。
ただ、もーすこし製作年が後であれば、カラーとかワイドスクリーンとかもあり得るのかな、そこが惜しい。
いや古い映画にそれは野暮かな。
なんにせよ有名な映画は面白いから話題なのだと再確認。
今後もなるべくチェックしようという。
●リミットレス
テレビの、映画を探す機能でみっけて録画。
話のあらすじがね、LUCYみたいなんですわ。 脳が加速してどうこうみたいな話。
製作年でいうと2011だってさ、まあ普遍的なSFなんですけどね。
じゃあLUCYと比較しながら解説すると、アレほど踏み込んだ作品ではないですね。 なんか透明の錠剤を手に入れて、コレまでの使用者はみーんな廃人か死亡という怖い系だけど、とにかく脳の性能は引き出せると。
ほぼ別人になるけど、銃弾を避けるとかはない程度。
人間の意識により物理の法則を自在に操る・・・というわけではない。
ただ、誰もが漠然と見ていて二度と思い出すことのない「あらゆる記憶」を利用できるため、いちど目にしたものなら例えばカンフー映画でも即、体得できるという。 むろん過去に理解しないまま聞いた講義も意識さえすれば身につくという。
どーゆーことかというと、とくべつグラフィックスに凝らなくても映像化できる話。
ゆうても当時のハリウッド映画、なのだろうか、この頃は実験映像の目白押しですね。 どーやってそこまでワイドな広角を撮ったんだみたいな。 まあCMで見慣れた技術ではあるが。
話としては、なんか昔の・・・70年代から80年代中頃のテレビ映画みたいで楽しめます。
いまは死語になったけどテレフィーチャーって言葉があり、要はテレビ放送用映画みたいなジャンル、それに似ている。
なんか悪すぎる方向に行かないんですねストーリーが。
またテンポもいいし、率直すぎるような気もするが、そんな悪くない映画。 いや逆に言うと癖がなさすぎだけど。
この脳を活性化させるクスリ、飲み続けても死ぬが急にやめるとやっぱ死ぬんで、徐々に減らす方向にもっていき、しかし飲んでいる間に脳の回路が組み替えられ、飲まずとも能力を引き出せるようになる。
主人公の男は、かように稀有な「成功者」となったのだ、という。
余談ながらロバート・デ・ニーロは結果的にラスボスになったのか、最初からそうなのか。
クスリの開発元が不明なままだったが、その企業と合併したデ・ニーロがすべてを握ることになるみたいな。
でも主人公は先述したようにクスリの依存から脱却に成功したのでデ・ニーロ支配下にはならんのか。
まあそんな感じで、映画としての出来は、嘘やろって領域までぶっ飛んだLUCYのほうが上。
またトランセンデンスだっけ、こちらはコンピュータ人間だけど、SFじみているのが良いのならそっちも上。
でも気楽に観るならこのリミットレスも悪くない。
なんつても午後のロードショーっぽくていいやん。 いや午後ロード枠だったか忘れたけど。
とまあそんな感じで。
●ナショナル・セキュリティ
午後ロードではなくサタシネって番組らしい。 ともあれテレビ放送を録画視聴。
これまた古い感じのアクション映画っつーか、バディアクションですねジャンルとしては。
それの、パロディっつ〜かコメディというか。
まず映画「ビバリーヒルズ・コップ」のアクセル刑事を連想していただきたい。 あれを低性能にして被害妄想にした黒人主人公と。
あとはマジメな白人警官と。 そんなヘンな組み合わせが「ナショナル・セキュリティ」という警備会社で一緒に活劇という。
まずは警官になりたい黒人が、腕は多少いいのだろうが口が悪い。 なにかっつーと「なんでダメなの俺が黒人だから?」とつっかっかる。
逆に白人差別主義ですなここまでくると。 これが、この映画の持ちネタってことで。
ダーティーハリー以降おなじみの射撃大会っぽいヤツでも、黒人が銃を持っている絵はなんだかんだ理屈をつけて撃たないし。
ここですでにメン・イン・ブラックのネタが入ってます。
あとはまあ、いろいろパロディがあるんでしょうね、リーサル・ウェポンとかポリス・アカデミーとか。
自動車追跡で、教習車を停めるってパターンはもうどれが元ネタやら。 今回は教習生も教官も降りて貸し切りでしたが。
今回のブツはCIA・・・クラフトインダストリアルエアー社だったっけ? の開発した新合金で、このネタもどっかで・・思うがよくわからず。
なかなかバランスいいなと思ったのがビル・デュークで、あの怖い顔の黒人俳優です。 ボスのひとりがアレなんで、主人公の黒人は「差別だー」と暴れるも、無制限には通用しないわけです。 口には出さんがひと睨みで「俺も黒人だが?」と言われると黙るしかない。
それと、たった今ネットで調べたところ、2003年の映画だってさコレ。
なるほど自動車の鍵が昔ながらの鍵束で、車内に置き忘れて・・というシーンが二度あったが、下町だからテクノロジーが古いんじゃなくて、映画が古いわけかなるほど。 パトカー内臓の端末で検索するシーンも、あんがいわからんというか、2003年は意外だが最近にテレビ放送する映画は2013年とかその前後とか、そんな風に思っていて、そのくらいだとパトカー端末も「モニター解像度が低いなあ、更新しろよ」って思うくらいで違和感はない。
つかアレが新しいテクノロジーに見えたのはブルーサンダー(1984)とかそのあたりであって、なんせ日本にゃなかったから。
日本語の壁があるから、キーボードで検索ゆうシーンが出てきたのは「あぶない刑事」でも少し後のことだったと記憶。
ただ、警官が黒人をボコボコにして市民が撮影して問題・・・というのは最近のトレンドだと思いきや、考えてみれば昔からですよね納得。
2003年でも動画サイトにアップロードパターンはあったのかな。 YouTubeあったような気もするんだけど。
時代的には仮面ライダーファイズやってたころなんで、それほど今とかわらん気もするのだが、もうわからん。
あからさまなパロディ映画ではなく、いちおうオリジナル作品の体裁は保っています。
それにしても、2003年だともうわからんもんですね〜街の様子も人々のファッションも。 いちばん目安になるのは携帯電話で、でも携帯の画面が映らんと外見じゃよくわからず、小さい折りたたみ携帯だから、2013年ぐらいまでアメリカじゃフツーです、そんなんは。
まあいいや、ともかくネタをそこそこ盛り込んだ作品として、楽しみました。
●宇宙人東京に現わる
よっく考えなくても、ツッコミどころ満載だな。
川崎市民ミュージアムで視聴。
やっぱ感動しますね、冒頭の駅のシーンで。 昭和31年の風景が、カラーで高解像度のフィルムで見られるのだから。
だが、そこが当時の評価が気になるところで、いや昭和31なら仕方ないか、妙に地に足がついたSFでして。 まず架空の街でしょうか、冒頭の駅から降りてすぐ、宇宙軒という飲み屋があって、そこから少し歩くと三河屋があって、その裏あたりに博士の家があるみたいな感じで、博士の帰路はそうしてぜーんぶ描かれます。 だから前に観たときにはこの街の風景がふかんアングルで夢に出ました。
バリバリに創作めいた空間ではないのである。
今だから、「それがいい」となりますが、当時はどうだったんだろう。
でもってタイトルの宇宙人、パイラ人ですが、題名を率直に受け止めるなら、東京のみに出没したわけかなるほど。
しばらくは謎の宇宙人を取り扱っていたドラマが、美人歌手の青空ひかりだっけ、そのへんから急にパイラ人視点に変更。
でもって地球を助けたいパイラ人と地球の人々との接近を描きつつ、最後の方はまた別な展開に。
今度は遊星アールをめぐる物語になり、最後の最後でパイラ人が手伝って地球を救うと。
なんだか昔の12話完結テレビドラマを一時間半にまとめたみたいな雰囲気。
岡本太郎デザインの宇宙人、なんだかのどかなストーリー、妙な見せ場、テレビっぽい話運びなのに映像はゴージャスというヘンな映画。
他にも映っているすべてが目新しいゆうか、逆に新鮮なのだが、まあ古い映画の醍醐味ですねこれは。
なんか専門の英語ができる職員がつきっきりのタンスよりでかい機械、国際電話の装置らしいのだが、無線機みたいに話すたびスイッチを切り替えて、昔の国際電話って一方向通話だったのかね。
あとはまあ、SFもやや中途半端で、日本ではまだペンシルロケットを実験している段階なのが映っているのでわかるが、じゃあ世界中の核爆弾をどーやって遊星アールにぶつけたんでしょうね。 砲弾につめて撃ったのか? そこはあいまいでした。
いま調べたけど、次の年が東宝の地球防衛軍だから、やっぱ大映は遅れているんでしょう、SFにおいて。
面白いか面白くないかに関していえば、そりゃあ面白いですよ最高に。
半分ネタで、でも半分マジに面白いし、繰り返すが時代を写しているのがなんとも嬉しい。
観る価値は最高にある、と言えます。
市民ミュージアムで観るのは二度目だけど、実はけっこー忘れてました。
後半、ミョーに世紀末な雰囲気だったと記憶していて、なにかの間違いかと思ったら確かだったとわかり。
そうなると、どう転ぶかわからないストーリー展開も魅力かもしれません。
というわけで。
●ジングル・オール・ザ・ウェイ
意外とよく出来ているぞこの映画。
おなじみ、アーノルド・シュワルツェネッガーのドタバタコメディだが、実話を元にしているため、ヘンなリアリティがあって。
まずターボマンだけど、むろん創作というか劇中劇なれど、元ネタはパワーレンジャーだそうで、ここで年代がわからなくなってさっきネットで調べたら、パワーレンジャーって93年から放送しているんだってさ、けっこー古いんだ。 で、この映画は96年だそうで、じゃあ順当だな。
パワーレンジャーフィギュアが売り切れ続出、全国の父親がそれを買うために走らされた。 スタッフはそんな経験談をしながら製作したらしい。
劇中の、ほとんど暴動みたいなシーンはやや大げさなんだろうけど、アメリカだったら近いことが現実におきたんでしょうね。
パワーレンジャーでそれだと、ヒー・マンシリーズはどんな雰囲気だったんだろうね。
またターボマンは人気だが相棒のブースターは余っているって、これまたよくある話でして。 日本でもあるからな、余ってるキャラ。 ジングル・オール・ザ・ウェイに近いところで、じゃあテツワン探偵ロボタックを例にあげると、カバドスは余ってました、かなり後まで、大量に。 まあどんなアニメグッズでもありがちなことで、機動戦士ガンダムのプラモなんかわりとハズレがないほうなのではないだろうか。
あとはアメリカらしい父親の価値観ね。
シュワルツェネッガーはあんなに働き者なのに、評価が低いというギャグ。 いや向こうじゃ笑えないネタなのかも。
庭を手入れして、家族サービスして、イベントにはちゃんと出席して地域コミュにも顔を出しておく。 そのくらいやらんと点数が低い様子。
となりのテッドは近所じゃ高く買われているようですね、シュワルツェネッガー夫人はそう思っていないみたいだが。
そうした身につまされるような(らしい)アメリカネタが豊富で、最後は信頼を失ってトナカイと酒を酌み交わすまで落ちぶれるシュワルツェネッガー。
もう取り返しがつかないってところで、まさかの逆転劇。 いやバカバカしくて、そのテンポの良さがまた素晴らしいw
しかしどんだけバカバカしくても、やっぱターボマンがジェイミーの名前を呼んだときに、ちょっと感動したぞ。 約束は守られたってな。
だがいっぽうでバカバカしさはマックス状態で維持されていて、しかもなんかシュワルツェネッガーっぽいんだよね、そのノリが。
最後に素顔を見せるシーンとかも、たぶんシュワルツェネッガーってあーゆー奴なんだと思うよ。 よく知らないけど。
黙ってればいいのに余計なことをして、でも憎めないキャラみたいな。
この映画はけっこう、型破りでしたね。
70年代くらいから80年代まで、けっこうスペシャリストのマジメな映画が多かったような気がして、つまりシュワルツェネッガーはマジメなアクション映画のスターなのだから、コメディには出ない、という風潮。 60年代までとか、あるいは現在であれば何でもアリですが、このときは驚いたはず。
でもこんなにヒーロースーツが似合うヤツいねえし、やってよかったとホントに思う。
という感じで、フザけた映画だが個人的に評価高し。
●ガメラ 大怪獣空中決戦
未だにタイトルおぼえてないんで、もう「平成ガメラ」と記憶してます。
去年か一昨年、HULUで観ているんですが毎年でも、あるいは年に何度観てもいいくらいの名作かもしれん。
ひとことで言うと「面白い」コレに尽きる。
その理由が、スクリーンで観て改めてよくわかった。
このたび川崎市民ミュージアムの映像ホールで、ここで観るのも二度目なんですが、デカい・・・ゆうてもミニシアターくらいのだけど、画面で視聴するとどのシーンも凝っていることがハッキリして、まずスタッフが熱心だから、話も面白くなってくるんだなと感心。
まあスタッフが熱心でも空回りしたらダメなんですが、今回はうまくいった好例。
あと最近の流行かと思ったんだけど、この頃から話がモタモタしない、ということやってたんですね。 劇中では人類と怪獣のファーストコンタクトなんだけど、ここで怪獣を信じるの信じないのでグダグダ展開しない。 とにかく島で事件はあるのだから、何かがあると探索するのが先で。
いつの世もサクサクとリズム感がある映画はあるもんですな・・・というか、むしろ今のほうがダラダラした作品多くね?みたいな。
平成ガメラに関しては、今になってやっと分かる点として、ホントに低予算だったのだという・・・。
そうなるとなおさら感心する。 ウィキペディアに書いてあったのは、確か六億円だっけ制作費。 今でも邦画はそんな感じで、予算苦しい。
でも小道具大道具みてもちゃんと凝っていて、映画館で観ても未だに通用するってのがスゴい。
今までも何度か書いたと思うし、まあ今回はこのへんで。
ただこの映画、観た人は高く評価するが、かんじんの「観た人」が少ない、つまり興行的に失敗というのが問題で。
結果日本に怪獣映画が少ない理由となった功罪。
という。
●重神機パンドーラ
なんかテレビ放送しているのを録画して、1クールほど貯まってきたんで視聴しはじめ。
なーんか思ったのと違う作風で、メカは基本的にガンヘッドっぽいリアルタイプで、でもスーパーロボット、つまり神秘力や超科学を実装した活劇という、まあ最近は珍しくないのだが、そんな感じで、観ていてとっさに連想した過去作品は「創聖のアクエリオン」です。
調べてみると河森正治監督は確かにガンヘッドをデザインし、アクエリオンを造った人ですな、観てすぐわかる個性はスゴい。
さらにウィキペディアなどで知ったが中国との合作ということで、内容がほとんど中国という変わった作品。
まあ日本で作れば登場人物たちも文化もほとんど日本だから、そう思えばヘンではない。
ヘンなのはその作劇で・・・・なんか昔の低予算アニメみたいな演出なんです。
じっさいのプロダクションは豪華だと思うんですけどね。 まずデザインワークが一流だし・・・MOEVとよばれるロボットというか機動兵器、まあガンヘッドに似ているのは作った人が同じならとうぜんで、しかし凝ったメカデザイン。
ちなみにパンドーラ二号はガンドーラ(機甲戦記ドラグナーの敵メカ)が元ネタですかね。 バイク型のロボ。
ダメージ負ったときの一枚絵などはそうとう手のこんだイラストを使っていて、そーゆーとこは贅沢なんです。
しかし人物が絡んだドラマになると、急に平坦になって・・・まあ台詞で演出意図はわかるんですけどね、極端な場合、会話中に背景がちょくちょく織り込まれたり、過去のフッテージが挟んであったり、明らかに手抜き。
DVDだとちゃんとした仕上がりになってるんでしょうかね、進撃の巨人みたいに。
動きや表情がない場面もあって、繰り返すけど企画段階のデザインワークは豪華なんで、逆に「低予算なわけがない」という先入観があり、かえってシーンのキャラ演技が薄いのが気になって仕方がない。
ちなみに今これから「パンドーラ 感想」で検索しようと思ったら候補のひとつに「パンドーラ つまらない」というのがあり・・・・。
やっぱ薄いのが気になるんでしょうねみんな。
と、ここまでで四話。
ここからは十話くらい観た感想。
あんがい、悪くないやん。
いや標準的な作品に比べてスカスカ感はあるし、名作には程遠い、とゆうのは確かだが。
ぶっちゃけ、現在レジェンドとなっている80年代のロボットアニメ各種も、こんなもんよ。
ガルビオンだってゴーディアンだって、その他のいろんなロボアニメだって、このくらいの内容でした。 だからパンドーラが悪いとも思えず。
みんな目が肥えすぎなんだよ、もっと低いレベルで語ろうぜ。
まーあえて、苦言を語るなら、話が薄すぎてSF文芸がよくわからんことになってますね。
ブライというメカ生命体、巨大サイズは手強いとされるが、最初のヤツは武器がカニ味噌だけやん・・・そんなスゴイ奴かなあ、みたいな。
また量子リアクターとかハイパードライブとか何とかドライブとか、いちおう説明があるんだけどなーぜか頭に入らなくて。
何とかドライブ類は多元的な確率を操作できるから、能力が何倍にもなるってことか? つまり来襲してきたブライがダークドライブ内蔵してたら手強い、という意味なのか。 うーんわかるけど、その件で盛り上がらないんですなぜか。
ハッタリが足りないのではないだろうか。
キャラの作劇が薄いのは、なんかシドニアの騎士あたりで慣れてきた。
そこにスタジオTRIGGERがキルラキルやリトルウィッチアカデミアをぶつけて来たんで、その濃さに仰天したりもしたわけだが。
まあ絵が抑揚なくても、声優さんはいつでも必ず最善をつくすんで、けっこう問題ないかも。
とまあ、あえて苦言でした。
あとは感想として、エンディングのクロエPVがよく出来ているな〜という。
デジタルフィギュアの歴史はどっから語るべきなんでしょうかね、プレイステーションなどのポリゴン人形は飛ばして、おそらくパソコンで個人が創作できるようになった2000年前後からでしょうか、自分もShade3Dで参戦して玉砕、キャラを完成できずよって公開もしていない。
その数年後、こんどは初音ミクがあって・・・最初は非営利活動がメインだったんで、つまりデジタルフィギュアの経験があるアマチュアがボーカロイド創作に参加、それぞれ楽曲を使ったPVをつくってました。 初音ミク登場から二、三年もすると、もう商業ベースにのっちゃいましたが。
それを知っているから、デジタルフィギュアの難しさは何となく理解できるわけです。
フォトリアルな人物CGとは意味が違うのだと。
じっさいシドニアの騎士あたりはまだカクカク感あったやん。
↑まったく関係のない機甲戦記ドラグナーのガンドーラを貼っとく
で、パンドーラのクロエPVは、よくここまで進化したなという感心。
ただ、この3Dモデル劇中でちゃんと使ってるのかな・・・・つか今のアニメって3Dと手描きが混ざっているわけ?
アルスラーン戦記とか観ても、どこまで手描きでどこから3Dモデルなのかよくわからんことがある。
あ、もうひとつ。
ウィキペディアで知ったのだが、どうも製作のサテライトというスタジオは、アクエリオンの他だと「ノブナガ・ザ・フール」・・・あ、なるほどオモタ。
なんか匂いが似ているんです、デザインワークは一流、一見壮大で、でも内容的には同人誌みたいな話で、まあ同人誌読んだことないけど。
まーノブナガ・ザ・フールも、あまり褒められた作品ではないが、ともあれ観た人々は楽しんだのは間違いなく。
やいのやいの言って面白がればいいと思うよ、ロボットアニメは。
とまあそんな感じで。
●泣かせるぜ
石原裕次郎の映画。
テレビ放送を録画視聴なんだが、結論から言うと珍しくタイトルと内容が関係ないタイプ。
たぶん「泣かせるぜ」という曲があったんでとりま主題歌にしたのだろうと思う。
まあ裕次郎映画はどれも「泣かせるぜ」という話なんで、無理はない。
内容は・・・はて、裕次郎がまだイケているころの後期作品なのだろうか。 年代は昭和40年くらい?
すこし後になると、なんかコントみたいになるんですよね裕次郎映画。 出来すぎた設定にわざとらしいキャラ作りという。 そうなる前だろうか泣かせるぜ。
この映画、いろいろな要素を詰め込んでいる割にシンプルな感じで、それはつまり良作なのではないかと。 少なくとも楽しんで観れました。
港町のちょっとしたドラマと思いきや、裕次郎船長の第五黒潮丸だっけ、沈没してけっこう大ごとに。
敵がいるんですねこの映画には。 つまり日活アクション映画かなるほど。
船員どもはかなりマンガ的なキャラ付けされてますが、基本的に船の話は面白い。 あまり巨大な豪華客船だと逆に街と大差ないが、船は独特。
渡哲也船員はマジメな熱血サラリーマン船乗りで、裕次郎船長は愚連隊のリーダー。 学芸会的にそれは面白い配役かと。
最後には大喧嘩で解決なんですが、悪役の面々もキャラ立っていて、普通に楽しめる。
で、ラストは何となくうまくまとまったみたいな。
愚連隊の「第六」黒潮丸、あの汚い漁船? に渡哲也船員がフツーに乗っていて笑えるが、まいどお騒がせ荷主かオーナーか、あの口やかましい上司が実はいいヤツなんじゃないかと思える。 あのようなどうしようもない愚連隊を、文句言いながら相変わらず雇うんだから。
と、ここまで書いてネットで調べようとしたが、とりまウィキペディアには固有のページがありませんでした。
でも製作年は昭和40年と判明、我ながら慧眼である。
こんなふうに、突出した部分はないが、普通に楽しめるコンテンツはけっこう好きです。
たぶん、ぶらりと外出中にふらりと映画館に入ってコレを観たら、それなりに満足すると思う。
というわけで。
●スピーシーズX 美しき寄生獣
午後のロードショー録画。
まず、最初の問題として同じく午後ロードで観たはずの前作が思い出せなくて。
あ、半分だけ観ていったん、次の日にしようと切ってます。 いまその段階。
でもってウィキペディアで調べたら、一作目の「スピーシーズ 種の起源」とは無関係なシリーズだってさ。 じゃあアルマゲドン〇〇とかインディペンデンス・デイ〇〇とかと同じ、B級のさらに下位モデルかなるほど。
あとは元々のスピーシーズシリーズって90年代だったんだ、よく思い出せなくて当たり前だった。
それとこのシリーズのエイリアンってヘソの部分から触手がドバっと出てきて人間を絡め取り、あるいは自分自身を覆って変身。 ガイバーかよ。
そして男だけを狙って寄生卵を植え付け、相手はそのさいに凍りついて死ぬこともある・・・そんな設定だったっけ? みたいな。
というわけで、このカナダで撮られたらしい作品では女性型エイリアンと大学生の男子グループがナンパ合戦を繰り広げ。
すぐに凍りつく体質の男はダメだ、と次々に犯行っつーか托卵を続けて・・・という話。
いまとっさに托卵という言葉が出てきてしまったが、まあ正しくはやっぱ寄生でしょうね。
まあいろいろB級なんでダメ出しはできるけど、いいよいいよ。
どんな映画でも楽しむ余裕がなくてはB級映画ファンは続けられない。
今回は、2007年のカナダということで、海外の、iPhoneが普及する以前の生活などを楽しんで観ています。
また学生ナンパグループがナンパ勝負をするために競馬予想みたいなことをはじめ、それがパソコンプログラムにもなるのだが、そのノリはぶっちゃけFacebookみたいや・・・と思った。
いやナンパ勝ち越し表とソーシャルなFacebookとはまったく違うのだが、なんか思想と背景が似ているような・・・まあFacebookに詳しいわけではなく、町山智浩解説の「ソーシャルネットワーク」回で聞いた話と非常に似ている、というだけです。
学生が女子とお近づきになりたい動機で新しい何かを創造するという点が似ている。
そーいやFacebookが一般公開されたのが2006年だっけ? つまり時期的にもこの映画と近いわけで、欧米のいたるところで学生がそんなことをしていたのかもしれないと考えると、これまた楽しい。
とまあ、半分みた感想。
のこりを観て、まだなにか語ることがあれば続き書きます。
●オデッセイ
テレビ放送を録画。
火星ひとりぼっちという宇宙ロビンソンの親戚みたいな。
2015年ゆうから最近の映画。
原題は火星の人、みたいな感じで、この映画がスゴいのはこんな内容なのにギャグタッチで描かれる点。
やっぱアメリカスゴいな、映画通だなと思ったらリドリー・スコット監督だとさ。 あの人もスゴいね、 まあこの人はイギリス人らしいけど。
この映画撮ったときには七十歳超えていたのにこのセンス。
町山智浩解説により、劇中の曲にけっこー意味があると知ったが、版権かなんかの理由であまり歌詞は出てこないのが残念。
また今のアメリカはいろんな場面で中国資本だよりなので、ここでも中国がわけもなく登場し、活躍するとも聞いたが、じっさい観てみるとそれほどでもないような・・・パシフィック・リムのアップライジングよりは控えめです。 なにか似たように匂いがする雰囲気ではあるが。
日本とアメリカは文化交流があるんで、日本の原作も多いわけだが、どちらかというと中国とアメリカは文明交流なのだろう。
詳しい感想は書かないがひとつ、途中で火星のロビンソンことマット・デイモン演ずる彼が、とつぜん旅に出ていて、通信はできないが地球側でも上空からその様子をみていて、「いったい何を探しているんだ・・・」という場面。
観ているこっちは「もしかしてマーズ・パスファインダー?」とか思ったらそのとおりで。
なんという鋭さ! じゃなくって、火星ちゅーとマーズ・パスファインダーくらいしか知らないのですぐ思い浮かぶわけです、みんなそうじゃないかな。
で、このマーズ・パスファインダーのカメラを使って通信するところくらいが面白さのピークかな。
なーんもない、食料もない、通信もできないくらいが盛り上がるので、状況が改善されてくると視聴している側も安心してきて気が緩む。
すると、もうラストまでなだれ込むわけです、うまい造りや。
工夫に工夫を重ねる展開をみせて、だいたい揃ってきたら話を端折って退屈させない。
というわけで、なかなか楽しい映画であったという。
●アウトロー
午後のロードショーを録画視聴。
1976年だってさ、はじめて観るタイトルだけど、クリント・イーストウッド監督だけに今観ると面白いゆうか。
独特の立ち位置ですよね、アイルランド系ゆうことで、白人でありながらけっこー「コッチ側」ですイーストウッドは。 だから硫黄島の手紙みたいな映画も撮れるわけで。
だから内容的にもなんか充実して、マカロニ・ウエスタンが嘘みたいや。
とはいうものの、旧いフィルムには違いないわけで、それを午後のロードショーで観る感覚は妙に懐かしい。
劇中の、文明化を嘆くインディアンのじーちゃんとか乱暴な女とか、おばあちゃんと孫のサンドラ・ブロックとかコマンチ賊とか、造りがシッカリした印象で、でも大軍相手に無双とかアクション映画としても張り切っていて。
荒野の用心棒的なガトリング虐殺もあったり、なかなか楽しめる映画でした。
●免許がない!
確か午後のロードショーを録画視聴。
映画のほうは1994年だそうで、なつかしいタイトルですねコレは。
時期的にいうと絶妙な頃合いだろうか、舘ひろし若いなーと今では思うが、俳優としては円熟期ゆうか、それ以前はキザでイヤミなイメージだったのが、あぶない刑事で「コメディも面白くね?」と改宗したのだろうか、すっかりそんな馴染みやすいキャラになり、ファンも増えた頃だろうか。
なおかつ、あぶない刑事の鷹山刑事は免許がないのか、車の運転をせずに必ずバイクを調達して乗り回す、というキャラクターだったので、もしかしたら舘ひろし免許がないのだろうか? と思っている人も多かったのかもしれない。
ちなクルマの免許がないのにクルマのCMに出たことで有名な井上陽水は、当時だともう免許とったそうです。 ネットでいま知った。
なかなか楽しめる映画なのだが、肝心の「懐かしさに浸る」という意味ではちょい期待はずれで、というのも自分はもちっと都会の教習所でバイク教習していたし、フツーは合宿とかで短期決戦はしません。 金がかかるから。
しかも映画では普通免許、自分は自動二輪で雰囲気が違い、(仮免とか路上検定とかバイクにはありません)ああそうだそうだ、とうぜんバイクの教習では隣席に教官がいないわけです、だから助手席にいる人物次第でプレッシャー度合いが違うというネタもよくわからず。
あとはまあ、違うといえばワタシはわりと優等生でしたからね〜(自慢)、けっこうスムーズに免許とれた。
それでも、劇中の苦労話はけっこーわかるのは、むしろ原付で大変な思いをしたから。 とにかく今はどうだか知らんが、原動機付自転車はペーパーテストだけでとれるんで、そっから先が問題なわけです。 ローン組んでスズキのビジネスバイク「K-50」を買って・・・新車を買ったのは後にも先にもコレだけ。
クラッチ付きの原付きで、誰もいない夜中の道をゆっくりゆっくり走って、時には空き地で八の字走行を練習し、時には転び・・・。
そーやって基礎を他の人がやらないような反復練習して、クラッチ付き原付きに慣れたおかげで400cc教習車は余裕なわけで。
だから、免許で苦労した、という話題もけっこー共感できる。
↑画像はウェブから無断引用 しっかし懐かしいなこの車体
それともうひとつ、嬉しかったですよね〜教習所で実技に合格したとき、二俣川の試験場で免許が取れたとき、このふたつの瞬間とはじめて原付きを買ったとき、ホント嬉しかった。
ぶっちゃけ映画はけっこーショボいというか、舘ひろし演じる映画スターが免許とるってだけの話。
なぜ、免許がほしいのかという強烈な理由はなく、むしろ意図的にあいまいな感じにしているのかもしれない。 だってそうやん、我々一般人もそうだったやん、どうしても成し遂げたい野望に免許が必要なのか? 絶対に果たしたい復讐劇にクルマの運転が必須なのか? そーじゃなかった、わりと漠然と「運転できたらいいな〜」くらいなもんでして。
だから、映画としての出来をいえば動機が薄い、ダメな部類なんだけど、それはそういう話なわけで。
以上の理由で共感があるため、やっぱり嫌いにはなれない作品。