葉鍵政界wiki〜いつだって歴史は一つとは限らない〜 - 葉鍵国冷内線
葉鍵国冷内線(はかぎこくれいないせん)は、2010年のオカル党革命後、オカル党を中心とする反既成政党系政権(美坂栞内閣)と2010年葉鍵政界総選挙で勝利した杏さん党葉鍵社民党を中心とする左派政権(藤林杏内閣)が、互いに正統政権を主張したまま膠着状態に陥った状態のことをいう。藤林杏政権の成立にちなんで、パープル革命と呼称されることもある。
 両政権とも、公称では特定の支配地域を持つわけでは無く(但し両政権とも、知事のポストを押さえている地域では実質的な支配権を確立している)、政権の正当性を主張するため葉鍵特別市を首都として定義している。また、両政権とも構成政党の中には非公式の武装勢力を抱えている政党も存在し、オカル党革命の最中には武力攻撃も発生したが(前記のオカル党革命の項を参照)、藤林杏内閣成立後は目立った武力衝突もなく、また警察・自衛隊共に両政権に対し謙抑主義を貫き(これは国家人権委員会による指導も影響している)、結果として中立な立場を取っていることから、「冷戦」という表現が用いられ、併せて葉鍵国冷内線という呼び方がされるようになった。尚、「戦」ではなく「線」となっているのは、「両内閣とも統治基盤が極めて弱く、国会議事堂は水瀬秋子に占拠され、県知事の大半も中立となっている現状に於いて、『戦』等という呼称は相応しくなくむしろ共に『線』のごとく細い政権である」という桜井あさひ新聞の記事が発端である。
 また、一時期はオカル党・甘党・国家社会主義葉鍵十字党公芽衣党などにより、各党の地盤区域をまとめた「葉鍵民主共和国」の建国が宣言されたこともあったが(参考)、彼らもその後特に大きな行動は起こしていないため、やはり大きな武力衝突にはいたっていない。


 美坂栞内閣には葉鍵社民党/食と福祉を考える会白チーズ派メンバーが入閣している一方で、藤林杏内閣には美坂栞内閣首班である美坂栞はじめ甘党満腹実現党のメンバーが入閣している。この為、ことみん新党所属の宮沢謙吾(非議員)の「茶番だぁぁぁぁっっっっっ!!!」との発言をはじめ、どちらの政権にも加わっていない政党を中心に批判の声も多い。

 両政権とも、正規の国会議事堂・首相官邸は掌握していない。
 首相官邸は当初美坂栞内閣が掌握していたが、神北小毬甘党移籍に伴う甘党の路線軟化と、その後の藤林杏内閣の成立により、杏さん党・甘党が和解の道を模索しはじめ(元々この両党は2010年葉鍵政界総選挙では選挙連合を組んでいた仲であった)、美坂栞が藤林杏内閣に入る代わりに、首相官邸は中立な立場のNGOに委ねることとなった。
 また、国会議事堂は政界の魔女と呼ばれる水瀬秋子が2010年葉鍵政界総選挙以前から裏で掌握工作を行っており、オカル党革命の混乱に乗じて完全に秋子の支配下に置かれることとなった。
 美坂栞内閣は首相官邸近くのビルを借りて臨時官邸としているが、藤林杏内閣は特定の建物に拠点を置かず必要に応じて会議場などを借り上げて政権運営を行っている。この為藤林杏内閣は遊牧内閣とも揶揄される。
 
 なお、この記事ではオカル党革命などが実施されたスレ 【葉鍵政界】経綸!葉鍵の未来6【朝まで生葉鍵】(HTML保存)をスレタイは6だが実質7スレ目であることから「7スレ目」と表記する。
 

現在の勢力構成

反既成政党系政権(美坂栞内閣)

議長:伊吹風子(オカル党)
首相:美坂栞(甘党)
構成政党:
・甘党(※1) 2議席 
・公芽衣党   6議席
・ことみん新党(※3)     4議席
・オカル党   4議席
・うぐぅ民主党(※5) 3議席
・葉鍵社民党(※2)     3議席(/13議席)
・食と福祉を考える会(※2) 1議席(/4議席)
・満腹実現党(※1) 2議席

左派政権(藤林杏内閣)

議長:伊吹風子(オカル党)(※6)
首相:藤林杏(杏さん党)
構成政党:
・杏さん党      16議席
・葉鍵社民党     13議席
・食と福祉を考える会 4議席
・甘党(※1)    2議席
・満腹実現党(※1) 2議席
・リトバス社会大衆党 1議席
維新政党わふー   1議席

どちらにも属していない政党

・眠主党    7議席
・葉鍵新党   4議席
・新党魁    5議席
・うぐぅ民主党 3議席
・国家社会主義葉鍵十字党 0議席
・児党     0議席
・葉鍵創新党  0議席
・無所属(※4) 1議席

※1 甘党・満腹実現党は、両政権に参加している。
※2 葉鍵社民党・食福会のうち、美坂栞内閣に参加しているのは白チーズ系の議員のみである。残りのメンバーは閣外協力的な立場であり、藤林杏内閣にも参加しているが、両天秤にかけることで両方を牽制しようとしていると思われる。
※3 ことみん新党のうち、政党横断組織「葉鍵イケメンの会?」メンバーの立場として北川潤が入閣している。また、北川派である麻宮姫里も、兄である北川潤と行動を共にしている。北川の行動は党への背信行為にあたり、本人も「東(ミニ政党側)に行く」「一ノ瀬とは絶交する」と公言しているが、処分などは一切降りておらず、明確な追及を受けた形跡も見られない。この為、党本部としても美坂栞政権への支持を黙認していると言える。
※4 無所属は伏見ゆかり議員である。
※5 月宮あゆ元首相が入閣しているが、月宮あゆは落選中(非議員)であり、議員団としては閣外協力の立場である。なお、美坂栞政権側は、月宮あゆを新党うぐぅみんなの党?の党員として認知している。
※6 牧村南は議長代行であり、伊吹風子議長の正統性は認めるという立場である。

冷内線に至るまで


2010年葉鍵政界総選挙直後の動き

 2010年葉鍵政界総選挙で、自由主義系の旧与党が大敗し、代わって甘党と電撃的に連合を組んだ杏さん党が既成政党批判票の受け皿となって第1党に躍り出た。しかしこの勝利は杏さん党としても想定外のことであり、杏さん党側には政権の中心を担う準備が全く出来ていなかった。また、第1党になったとはいっても、議席数で16議席、連合を組んだ甘党を合わせても18議席と、全議席の3割にも満たない状況であり、他勢力との連立が必須であった。
 議席数から自由主義系旧与党系か葉鍵社民党かのどちらかと組むしかない状況であった。が、旧与党とは2008年葉鍵政界総選挙後一時閣外協力の立場に回るも路線対立から協力を解消した経緯があり、また旧与党への批判票を集めて地滑り的勝利を果たした経緯から、旧与党との連立という選択肢はあり得ない状況であった。その一方で、葉鍵社民党とは左派政党という共通点はあるものの党首の藤林杏坂上智代が犬猿の仲であり、下手に組めば国民から野合との批判を受けかねないという懸念があった。
 そこで杏さん党は、自党からは首班を出さず出来るだけ裏方に回り、左派・新興政党を出来るだけ集めて首班指名を乗り切るという戦略を描いた。首班候補としては国民からの人気が高い、リトバス社会大衆党委員長の棗恭介食と福祉を考える会代表の川名みさきを想定していた。しかし甘党の美坂栞が自分が首相になりたいと言い出すなど会議が紛糾している間に、新党魁来ヶ谷唯湖に会議の開催を嗅ぎつけられ、乗り込まれてしまう。自由主義に属するのか保守主義に属するのかという屁理屈を元に何が何でも連立に加わろうとする来ヶ谷唯湖に対し、棗恭介が硬軟織り交ぜて対応するも来ヶ谷唯湖が折れず、会議が膠着状態に陥っている間に川名みさきが退席。連立会議は決裂した。
 

オカル党革命


 ※オカル党革命の詳細な経緯については、オカル党革命の項を参照。

 この「革命」の動きを、第1党の杏さん党・第2党の葉鍵社民党とも黙認。オカル党主導の流れが確定した。

再度の国会召集

 しかし、オカル党も甘党も、また国家社会主義葉鍵十字党も政権掌握に向けた具体的な行動を見せようとしなかった。
 一方、第1会派に並び立った杏さん党と葉鍵社民・食福連合に関して言うなら、葉鍵社民・食福連合はオカル党革命の後、杏さん党を挑発する発言を繰り返し、両者の関係は再び険悪なものとなる。しかし、連合内部にも杏さん党などとの協調路線を進めるグループが存在し、まとまった行動がとれない状況にあった。

 こうした中、2010年6月11日朝、5月13日のオカル党革命により流れた議長・首班指名選挙のやり直しを6月13日に行うという発表がなされた(7スレ目/レス515)。

 議長・首班指名選挙やり直しの発表を受け、満腹実現党は、「茶番劇はもういい」と語り、6月13日の国会には出席せず大規模デモを行うことを宣言する(同/レス518)。またオカル党は再び5月13日の事態の再来となることを危惧し国会不参加を宣言(同/レス517)し、その後「前与党側の動きを見て行動を決め」ると語る(同/レス554)。甘党も党首の美坂栞が他政党から首班候補に選ばれなかった不満から国会に出席しないことを宣言した(同/レス519)。

 こうした中、一ノ瀬ことみ元首相による国会召集が深夜にまで遅れたことで、議長・首班指名選挙は14日にまでずれ込んでしまう。オカル党はこれを受け、「15日0時に至っても事態改善の見込みがない場合、独自行動を開始する」と宣言する(同/レス560)。満腹実現党は国会に出席せず、かわりに国会前で大規模デモを実施し既存政党批判を行う。
 さらに、14日朝には公芽衣党も国会に出席しないと宣言し、さらには「葉鍵はもはや救えないっ!これからは武力で行くうううううっっっ!」と宣言する(同/レス562)。

 14日昼に入り、葉鍵社民食福連合は杏さん党との関係悪化を受けてか、葉鍵社民党党首の坂上智代を首相に、食と福祉を考える会川名みさきを議長に指名した(同/レス564)。もっとも、この時点で杏さん党との対決を決め込んだわけではない。坂上・川名の指名は杏さん党サイドへの「宣戦布告」を意図したわけではなく、杏さん党サイドに、それでも葉鍵社民・食福連合と同調する意志があるのかを問う、「踏み絵」を意図したと見られる。
 一方、杏さん党・拡大リトバス連合?は当初の路線通り、棗恭介を首相に、牧村南を議長に指名した(同/レス566-567)。旧与党の議員も一部の急進派(独自候補を擁立していた)を除いて杏さん党と同様の選択を取ると見られており、棗恭介の首班指名は確実と見られていた。

 しかし…

美坂栞内閣成立

 6月14日21時頃、旧与党の議員が投票行動を開始する。しかし、あろうことか旧与党の議員、および同調すると見られていた無所属の伏見ゆかりは甘党の美坂栞を首相に、オカル党の伊吹風子を議長に指名したのである(同/レス570-572, 574)。さらに、それを受けオカル党甘党満腹実現党公芽衣党も欠席方針を撤回して議場に乱入し、美坂栞を首相に、伊吹風子を議長に指名した(同/レス573, 575, 578, 579)。こうして、単独過半数により議長に議長に伊吹風子・首相に美坂栞が指名された。

 ところが旧与党は上記の投票はオカル党のテロによる偽装投票であり、無効であると主張して国会事務総長に抗議し、棗恭介を首相に、牧村南を議長に指名した(同/レス585, 588, 590, 591)。一方来ヶ谷唯湖ら3人が来ヶ谷唯湖を首相に、柏木楓を議長に指名する(同/レス586)。なお、公芽衣党は葉鍵社民党と同様坂上智代を首相に、川名みさきを議長に指名するが(同/レス576)、いずれが真意であったのかは不明なままである。
 ただし、北川潤は当時、ことみん新党を出奔し(正式な離党届は提出していない)国家社会主義葉鍵十字党側に走っていたため、議会への出席はしていない。

 このとき、杏さん党は傍観主義を取って議場から退席。事務総長は抗議を受け入れ、棗恭介を首相に、牧村南を議長に指名し(同/レス597)、旧与党の議員は「棗恭介内閣」の樹立を宣言するが、結局棗恭介本人の承諾が取れないまま、不発に終わった。

 一ノ瀬ことみ元首相は美坂栞の首班指名を受け入れる意向を固めるも、旧与党の一部議員は棗恭介が首班指名を承諾していない以上、一ノ瀬内閣がなお存続していると主張し、首相官邸を不法占拠して明渡しを拒み続けた。また、首班・議長指名選挙のやり直しも提案されたが、日程がつかない状況だった。
 この状況につけこみ、7月にまーりゃんが「臨時首班」を称して首相官邸を占拠してしまう。
 ことみとしては、この間に、葉鍵自由同盟と距離を置き、同人左派に回帰して杏さん党との関係修復を目指すことを考えていた故、まーりゃんによる首相官邸占拠には積極的には抵抗しなかった。(ことみ自身が、一部旧与党議員に事実上の軟禁状態に置かれている状態を打開する為、自らまーりゃんを招聘したとの証言もある。)
 まーりゃんはその後、伊吹風子議長の下で正式に指名された首班であるとして、美坂栞に首相官邸を明け渡し、事態を収拾させた。


 その一方で美坂栞内閣もこれといった施策や行動を取らず(この間オカル党がヒトデ保護法案を提出するが否決されるという事態が生じたこともある)、その間に国民の間で様々なデマが流れるなど、葉鍵国は混迷の度合いを深めた。国民同士が完全な相互不信に陥り「みんな一体誰と戦っているんだ」という内戦状態に突入した。
 その後戦闘状態は収束するも、美坂栞内閣の機能不全は続き、伊吹風子議長が代わりに執政を行うという異常事態が続いた。

裏パープル革命


 しかし、伊吹風子議長が代わりに執政を行おうとしている間に、検査官である水瀬秋子が会計検査を理由に国会議事堂を制圧する。水瀬秋子は一方的に「葉鍵国会の会計検査中は、会計検査院の認可を得ない予算審議は認めない」と宣言し、様々な予算案や組み換え動議などを却下するという行為に出、事実上葉鍵国会を支配してしまう。この事態を藤林杏内閣の成立と対比し裏パープル革命と呼ぶ。結果、伊吹風子も議長でありながら国会議事堂を活動拠点に出来ないという事態となり、首相官邸やオカル党本部で執務を続けている有様であった。

 もっとも、オカル党サイドも、水瀬秋子・会計検査院を相手に第二次の革命を行うこともしなかった。
 オカル党サイドとしては、再度の革命を企てるのはリスクが大きいし、実際のところ元々旧与党連合を表舞台から降ろしたことをもって当座の目的は達成できたと考えており、自分たちが本気で執政するつもりはほとんどなく、それよりも、遠くないうちに連立を組んでくるであろう杏さん党・葉鍵社民食福連合に対抗することが重要な課題だと考えていた。杏さん党・葉鍵社民食福連合の今後の動きに備え力を蓄えることを重視し、水瀬秋子・会計検査院サイドとの対決は避けたのである。

 一方、美坂栞首相は念願の首相の座を手に入れながらも執政できずにいる状況に不満を募らせていたが、美坂栞首相にも水瀬秋子・会計検査院サイドと対決する力量はなく、まして姉の美坂香里元法相が杏さん党時代にジャム送りつけ事件に巻き込まれた経緯を間近に見ていれば、なおのこと水瀬秋子との対決はありえない選択だった。

 この動きについて、杏さん党や葉鍵社民食福連合はまたも黙認の構えをとる。先のヒトデ保護法案の一件から杏さん党や葉鍵社民食福連合もオカル党の危険性を実感するに至り、事態打開の道が見えるまでの間、水瀬秋子・会計検査院の介入をオカル党への抑止力として容認することを決め込んだのである。また当時行われていた最萌トーナメント対策に力を裂かなければならない事情があったことも見逃せない。

 こうして、水瀬秋子の存在が抑止力となり、オカル党・甘党も自らの政策を実施することの出来ないまま、2011年を迎える。

藤林杏内閣成立(パープル革命)


 2011年に入り、事態を打開するため葉鍵社民党が動きだし、杏さん党に対し藤林杏内閣の樹立を持ちかけた。
 葉鍵社民党の政策をほぼ丸呑みせよという内容ではあったが、坂上智代代表自らが動いたことに加え、藤林杏委員長にも自身のヘタレぶりが半年以上にわたる政治空白を生んだという自責の念があり、基本的に受け入れることになった。
 ところが相変わらず葉鍵社民党側は無理難題を提示し、杏さん党側の交渉担当者である長谷部彩もこの条件を呑むことは不可能と判断するに至る。葉鍵社民党内部でも、同人系で親杏さん党である木田恵美梨・リベラル派の緒方理奈らが坂上智代の提示する条件は受け容れがたいことを説明し党幹部の説得に走るが、幹部陣らもここで折れては葉鍵社民党の存在意義がないと強硬な姿勢を崩さず、連立協議は破綻寸前に陥る。
 最後の手段として木田恵美梨が離党を賭して党幹部の説得に走り、結果、葉鍵社民党も一定の妥協をしたことで杏さん党・葉鍵社民党両党が協力する方向で決まった。
 この動きにうぐぅ民主党から甘党に移籍した神北小毬が呼応、美坂栞首相を説得し、新内閣への甘党からの入閣と甘党・杏さん党の和解を条件に藤林杏の首相就任を承諾させた。これに、水面下で葉鍵社民党との関係強化を模索してきた満腹実現党と、従前から杏さん・社民両党と友好関係にあった拡大リトルバスターズ連合の2党(リトバス社会大衆党維新政党わふー)も加わり、葉鍵社民党の友党である食福会も加えて、新政権樹立の流れが固まった。

 だが、新首相指名に必要な臨時国会の召集を、伊吹風子議長が拒否。理由は、美坂栞内閣成立直後の大混乱を収束させるため伊吹風子議長が下した「神采配」で、「議長と首相はこちら(新興政党系)で貰う」としていたためであった。
 藤林杏は自身の首相就任にはこだわらない意向を示したが、では誰を首相にするのかという、2010年総選挙後の流れが再現されそうな雰囲気になった為、今度こそ失敗できないと各議員が走り出した。
 結局、食福会の久寿川ささらをはじめ杏さん党のまーりゃん姫百合珊瑚・葉鍵社民党の柚原春夏といったToHeart2広域県?出身議員が笹森花梨オカル党代表と直接交渉し、当分の間2つの政権を併存させるということで合意した。オカル党としても、ただでさえ寄り合い所帯の美坂栞政権から、首相自身も含めて甘党・満腹実現党・白チーズ系が抜ければ完全に少数派に転落してしまい、いずれ来る通常国会で伊吹風子議長の不信任決議案を出されたら対抗しようがないという事情もあった。
 ただ、伊吹風子議長が召集する国会で新首相を指名すると、自動的に美坂栞「首相」は失職してしまうことになる為、伊吹風子議長はじめオカル党議員は敢えて水瀬秋子が占領して使用不可能となっている国会議事堂に入り、その一方で他の議員の大半は「伊吹議長が水瀬秋子の管理下に置かれ職務執行が不可能である」との名目で葉鍵国際展示場で「緊急議会」を開催し、牧村南を議長代行*1として首班指名選挙を行い、藤林杏内閣を成立させた。
 同日、美坂栞は首相官邸を中立系NGOに引き渡し、自らは藤林杏内閣の法務大臣に就任。名目上は伊吹風子議長下での国会で指名された首相の肩書きを残すものの、首相としての実務は行わないこととなった。ただ、元より首相の実務の殆どは伊吹風子議長が代行していたのが実情であり、実態としてはあまり変化はなかった。

 この後、両政権間で中央官庁や地方政府の主導権を巡って水面下で攻防があったものの、水瀬秋子の存在が抑止力となって、表面上は可能な限り平和裏に事が進められている。官憲は国家人権委員会の指導によって、一ノ瀬政権時代とほぼ同様の方針(謙抑路線)に基づいて動いている。地方政府は知事の裁量でどちらに付くか委ねられるとされ、ONE県柚木詩子知事)やリトルバスターズ!県西園美鳥知事)は美坂栞政権側、CLANNAD県柊勝平知事)*2は藤林杏政権側に付いている。また、Kanon県川澄舞知事)のようにこれを機に中央政府の統制下に一切入らないという県も存在する。これ以外の殆どの県は知事が葉鍵創新党系に押さえられている為、結果的に中立となっている。

その後の動き

 2011年8月現在冷内戦状態は解消されておらず、静かな対立が続いている。特に、再生可能エネルギー政策を巡って、ピラミッドパワーシステムを推進する美坂栞政権側と、ハイブリッドスマートグリッドをぶちあげた藤林杏政権側の対立が目立つ。
 
 ただ、藤林杏政権側も、伊吹風子議長の正統性は認めている。(緊急議会で牧村南を議長代行としたのは、藤林杏内閣を成立させる為の方便であり、またあくまで「代行」であり正式な議長ではあり得ないという認識である。また、この手法自体が禁じ手であり二度と使うべきでは無いとの意見が大半である。*3
 一方、美坂栞政権側も、首相であるはずの美坂栞自身が藤林杏内閣に入ってしまい、中央政府官庁の大半も藤林杏政権に押さえられているという事情もあって、藤林杏内閣を追認する雰囲気になっているのが実情である。
 藤林杏政権側としては、元々基盤が脆弱な美坂栞政権とその与党を叩きつぶす気は毛頭無く、むしろ藤林杏政権を新党魁に乗っ取られることを最も警戒しており、その防波堤として形式上の正統内閣である美坂栞内閣を利用している、という側面もある。
 一方、与党のもう一角を占める葉鍵社民食福連合は美坂栞政権側にも閣僚を出しているが、美坂栞政権の与党・議員については個別に対応を考える方針であり(オカル党の悪事をダシに旧与党勢力が調子付くくらいなら、自分達でかたをつけてしまいたいというのが本音である。)、オカル党と旧与党連合を同時に対決相手とする二正面作戦も想定している。杏さん党へのスタンスに関しては内部に温度差はあるものの、その他の党に関しては比較的一致して対応でき、二正面作戦も可能と考えている。

内戦に至った葉鍵国の構造的問題

 葉鍵国特有の事情として多くの国において左派を代表している社会民主主義の影響力が極めて弱い*4ことがあげられる。左派の多くは同人左派か保守左派(共同体主義)に属する一方、リベラル派の多くは資本主義・市場原理に比較的好意的な新同人主義に属しており、リベラル寄りの右派と保守よりの左派が対立するという特異な対立構造(個人主義と共同体主義の対立と見れば実に分かりやすいが)が成立している。

 この原因としては、コーポラティズムなども含めた広い意味での社会民主主義的政策は、上からの社会統合と経済体制の再編を伴うなどその集権的な性質故に、民からの自発的な体制再編を目指す同人主義・新同人主義の強い葉鍵国においては支持されにくく、また伝統的な共同体秩序を重視する保守左派とも相容れないこと、および表現規制問題の影響からか、リベラル派の中には無政府的(リバタリアン的)な思想に走る者が多いことがあげられる。

 社会民主主義の影響力が極めて弱い結果、葉鍵政界における政党間の対立は緩和させる要素がないままラディカルなものになりやすく、政局を不安定にする。同人左派を味方につけた側が有利になるとは言えるが、同人左派は、他の派閥に心を許すことは少なく、また民からの自発的な体制再編が原点にあり自ら葉鍵を動かそうという観点に乏しいため、安定した葉鍵政界運営につながりにくいのである。さらに、個人的な利害を重視するミニ政党(葉鍵新党新党魁も本来はこうしたミニ政党の一種であったのだが、普遍的な自由主義思想に昇華し、他のミニ政党とは対立することになった)が絡むことで、政局はさらに不安定となり、ついには分裂に至ったといえよう。

 一方で、現実問題として、葉鍵国を覆う経済危機や格差問題、雇用問題、エネルギー問題などは民からの自発的な体制再編を待っていてはさらに犠牲者を出すことは確実である性質の問題であり、それらの問題を早期解決するには、何らかの形で社会統合と経済体制再編を行うことが避けられない。そのことは多くの同人主義・新同人主義の立場を取る政治家や官僚も、十分理解していることである。実際、一ノ瀬政権は自由主義を標榜しながらも、社会統合と経済体制再編を図っていくつかの新法を制定したが、これが支持を得られなかったのは前半にも述べた2010年の選挙結果と、その後のオカル党革命の経緯に見られるとおりである。

 葉鍵国を覆う経済危機や格差問題、雇用問題、エネルギー問題に国民が不満を募らせる一方で、体制再編の路線も国民の理解があるとはいえず、多くの葉鍵国民がミニ政党を通じて自らの利害の実現を図る状況が続いている。さらに言えば具体的な政策を巡ってはやはり深刻な対立がある状況であり、藤林杏・美坂栞両政権とも、そして葉鍵国会議員の多くが大きなジレンマに苦しんでいるのである。

リンク

藤林杏内閣
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/28118/...




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      |超葉鍵政界|/