山風評

―山田くんは何をやるかわからん男だ 江戸川乱歩

―流行作家のくせに、流行作家になろうとせず、書きまくらず、怠けものであって、酒を愛し、飄々として俗事を軽蔑し、文以外のことには放心家的であり、しかし、ひとたび筆を執れば天来の妙想たちどころに到り、その作風の奔放不羈は他の追随を許さぬものがある 江戸川乱歩

―山田さんは、まだまだ奥行きの深い人で、埋蔵する能力を寝かせきりの部分があるような気がしてならない 阿佐田哲也

―天才風さん 高木彬光

―山田風太郎は、あれは天才じゃないの 野坂昭如

―山田風太郎は大変な先駆者である 筒井康隆

―中学高校にかけて、『甲賀忍法帖』を十八度、『風来忍法帖』を四度読んでいる。何度読んでも面白い。そして文章のうまさに驚かされる。たとえば『甲賀忍法帖』の最初の三、四頁。風吹く峠の風景描写。泉鏡花を舌を巻くのではないだろうか。おれにとっての山田風太郎は「永遠に卒業できない学校」のようなものだ 中島らも

―日本のエンタティメントを築き上げたのは、筒井康隆と山田風太郎というふたりの巨人だと思うんですよ。なにしろ、真似しようと思っていても誰もできないですからね。本当に理屈抜きで面白いし、買って損をしたことが一度もないんですよ 貴志祐介

―山田風太郎は柴田錬三郎、司馬遼太郎に匹敵する 中原弓彦

―誰一人として山田風太郎の小説を批判する言葉を持っていない 金井美恵子

―山田風太郎はまさに、われわれの時代を代表する大「小説家」である 笠井潔

―滝沢馬琴以来の作家 松山巌

―山田風太郎は幼児的な肛門期だから性に関心はないんだと思う。うんこの話ばかりやってる。だから笑いがある 種村季弘

―司馬文学が明治初期のポジだとすれば、風太郎の明治はまさにネガフィルムであろう 西義之

―山田風太郎と司馬遼太郎の読者数が入れ替われば、日本はもっと愉快な国になるだろう 縄田一男

―風太郎こそは死の達人だった。それはつまり、彼が生の達人だったことを意味する 長山靖生

―偉大な相貌 平岡正明

―山田風太郎には馬鹿馬鹿しいところと、エロチシズムと、情感の溢れる場面と全部あるじゃないですか。監督の作品もやはりそうですよね。
鈴木則文「オレもそういうのは好きなんだよ。真情溢れるウソ八百が好きなんだよ。これはオレの言葉じゃないよ。柴田練三郎。彼の作品もそういう意味で柴練に近いところがあるよね。ウソ八百だけど、どこか真情を入れる、だから人の心をとらえる部分があるんだよ」『映画秘宝』 2005年3月号 鈴木則文インタビューより(インタビュアー 柳下毅一郎・田野辺尚人)

―(山田風太郎の魅力は)「人間」を赤裸々なまでに描いているところだと思います。超人的な人物もたくさん出てくるんですけれど、彼らも、ふとした拍子に、すごく人間くさいところをみせてくれる。そういうとき、頭の中にキャラクターのイメージが、バッと広がるんです せがわまさき

―山田風太郎の時代小説は、(中略)小説を山のように読んできた玄人の読者にとっても、この上ない贅沢なご馳走と映る小説、つまり小説グルメのための小説です 鹿島茂

―さすがは天才。原作もこういう設定であれば(※潘金蓮と春梅がレズビアンである)ずっと面白かったであろう 日下翠

―山田風太郎は『金瓶梅』の翻案に関しては(滝沢)馬琴を抜いたといえるのかもしれない 日下翠

―山田さんとは、同じ世代ということもあり、作品を読んでも、ひと言ひと言の発想が納得いくんです。今度のお仕事(※山田風太郎に扮して日記を朗読する)をいただいたとき、山田風太郎という名前だけで、詳しい内容も聞かずに「やる」と言いました(中略)山田さんが世の中を見渡すとき、社会の、日本人のゆがみを的確に押さえられておりますね。ですから、この日記は、僕たちが自分の生きた過去を整理するとき、とても助けになると思います 三國連太郎

―奇想天外な作品をモノにし、酒を飲むとムチャクチャでしたけど、普段の山田風太郎は人の気持ちがわかる、常識人でしたね 原田裕

―私もとりたてて感謝の言葉をかけられたことはありませんが、山田風太郎の妻として五十年近く、本当に幸せでした 山田啓子

―『くノ一忍法帖』の解説を頼まれて読んだら、あんまりにも面白くて封印しました。五七五で書かれているんですよ、文章が。そんなの読んでいると、風太郎のリズムがこっちに移っちゃう。読んだら危険だ、と思って読むのをやめました 花村萬月

―山田風太郎さんの時代考証は完璧ですけど、原作でも鳥居耀蔵(とりいようぞう)が登場する話のサブタイトルは「江戸のゲシュタポ長官」ですからね、相当にアナーキーな人なんだと思うんです。例えば、『アイゼンファウスト』の第1話に糸で相手を縛る忍術が出てくるんですが、あれも別の山田作品に出てくる。それも忍者のちんちんを勃起させて縫いつけるというもの。だから常に勃起してないと激痛があるから、傍らに色狂いの女を置いて乳をもんだりしている。これはもう、漫画家越えどころか小中学生の発想です。それを考えたら俺の解釈もこれはこれでいいんじゃないかと。まあ、怒られるとしても、自分が死んであっちの世界に行ってからですから(笑) 長谷川哲也

―何だってこの人はこんな話まで律儀に史実と絡めて書くんですか? 山風先生を気違いだと思っている人がいたら即刻考えを改めた方がいいです。この人は語彙が豊富でちゃんと資料にも当たる理系の気違いですよ。 xx(インターネット殺人事件)
2009年10月28日(水) 22:42:59 Modified by kizurizm




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