病理学総論

病理学総論




一般的な病理教科書による分類です

病理学総論の項目

  • 炎症・組織の再生と修復?
  • 循環障害
  • 先天性異常・遺伝疾患?
  • 免疫と免疫病理?
  • 感染症
  • 環境・栄養障害
  • 代謝障害
  • 腫瘍
  • 老化と死


病理学の勉強(医療系の学生さんのために)

はじめに

病理学というのは解剖学、生理学、生化学などで学習したヒトの器官、組織、細胞の「正常の」形態や機能が病気のせいでどのように変化するか、または、器官・組織の正常な形態や機能が失われたときにはどんな病気になってしまうのかを勉強することと理解しておけばわかりやすいでしょう
このためには解剖学、生理学、生化学などを勉強してヒトの正常な状態をよく理解しておく必要があります

医療系の講義では解剖学、生理学、生化学と平行して、または少し遅れて病理学を勉強します。でも、本当に病理学が身にしみて理解、納得できるのは、内科、外科、産婦人科など臨床の講義の後、さらには現実に患者さんを目の前にして苦労しているときかもしれません。私自身、病理の勉強は臨床各科の勉強と平行してするべきと思います

病理医が毎日おこなっている実際の病理診断では、光学顕微鏡を使って組織・細胞の形の変化を調べ、どの病気なのか、経過を見ていてよいのか早急に治療が必要なのか、治療が効く病気か、治すのが困難な病気なのか、などを判断します。病理医以外の仕事の方は、顕微鏡での所見など、あまり細かいことは知ってなくてもよいのですが、ある病気はヒトの体にどのような変化をもたらすのか、器官・組織の正常な機能が失われたときにはどんな病気になってしまうのか、大まかに理解しておくことが必要でしょう。病理学を勉強すれば、この病気は、これこれが原因で、こういう障害が体に起こって、器官・組織にこんな変化をおこすので、あんな症状が出るのだよ。「ほっておくと大変なことになりますよ!」とわかるようになります。

病理学総論と各論
ヒトは多くの病気にかかりますが、病理学ではこれらの疾患を成り立ち、原因によって大きく6−7ぐらいのグループにわけます。病理学総論の勉強の目的は、これら疾患のグループの特徴をよく理解することです。
その後で、器官や臓器別に個々の疾患について詳しく「病理」を学ぶ。これが病理学各論です。

病気のグループ分けとその理解(病理学総論)
伝統的な分け方です。病気をその成り立ちから以下のグループにわけます。似かよったグループに分類して特徴をつかむというのは学問のひとつの方法です。

これらの病気の変化は複雑にからみ合っていて、この病気は循環障害、あの病気は感染症などと単純に分けられるものではないのですが、病気をおこしている最も大きな原因がどの範疇にはいるのを考えると理解しやすいでしょう。老化と死はヒトの「生理的な変化」ですが、ここでは病としてあつかいます。死については医学だけではなくて哲学はじめ他の学問が必要になってくるかもしれません :)
2008年01月17日(木) 14:42:07 Modified by youkyon76885117




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