formal concept analysis
形式概念分析。概念同士の関係を束論を使って分析する手法。大雑把に解説すると、
対象の集合G、属性の集合M、および対象と属性の関係を表すGとMの直積の部分集合Iがあるとき、
三つ組(G, M, I)を形式文脈(formal context)と呼ぶ。
対象Gの部分集合Aと、属性Mの部分集合Bについて、Bの要素がすべてAの要素の属性になっていて、しかも、そのような要素はAの要素以外にない(つまり、属性Bが、対象Aを過不足なく記述するようになっている)場合、二つ組(A, B)を形式概念(formal concept)と呼ぶ。
さらに、形式概念(A1,B1)と(A2,B2)について、A1とA2が部分集合の関係になっている(ということは、B1とB2も部分集合の関係になっているということ)場合に、(A1,B1)と(A2,B2)の間に階層的順序を定義することができる。
この階層的順序によって関係付けられた形式概念の集合は、束の公理を満たすので、束論的取り扱いが可能になる。これを概念束(concept lattice)と呼ぶ。
この形式化の意味するところを、例によって説明してみよう。形式文脈は、対象と属性を行・列にとった表の形で表すことが出来る。たとえば、
という形式文脈があったとしよう。
ここからは、「果物」「赤いもの」「赤い果物」という3つの「形式概念」を見出すことが出来る。そして、「果物」と「赤いもの」の双方と「赤い果物」との間に階層的順序があることがわかる。
このように、意味のわかりにくい対象と属性の組み合わせの羅列から、概念や概念同士の関係を発見するための手法が形式概念分析であると見ることが出来る。
参考:
http://en.wikipedia.org/wiki/Formal_concept_analys...
http://www.fcahome.org.uk/fca.html
http://www.aifb.uni-karlsruhe.de/WBS/gst/FBA03.sht...
http://ac-net.org/tjst/doc/announce/am01.html
対象の集合G、属性の集合M、および対象と属性の関係を表すGとMの直積の部分集合Iがあるとき、
三つ組(G, M, I)を形式文脈(formal context)と呼ぶ。
対象Gの部分集合Aと、属性Mの部分集合Bについて、Bの要素がすべてAの要素の属性になっていて、しかも、そのような要素はAの要素以外にない(つまり、属性Bが、対象Aを過不足なく記述するようになっている)場合、二つ組(A, B)を形式概念(formal concept)と呼ぶ。
さらに、形式概念(A1,B1)と(A2,B2)について、A1とA2が部分集合の関係になっている(ということは、B1とB2も部分集合の関係になっているということ)場合に、(A1,B1)と(A2,B2)の間に階層的順序を定義することができる。
この階層的順序によって関係付けられた形式概念の集合は、束の公理を満たすので、束論的取り扱いが可能になる。これを概念束(concept lattice)と呼ぶ。
この形式化の意味するところを、例によって説明してみよう。形式文脈は、対象と属性を行・列にとった表の形で表すことが出来る。たとえば、
果物 | 赤い | |
リンゴ | × | × |
イチゴ | × | × |
ミカン | × | |
トマト | × |
という形式文脈があったとしよう。
ここからは、「果物」「赤いもの」「赤い果物」という3つの「形式概念」を見出すことが出来る。そして、「果物」と「赤いもの」の双方と「赤い果物」との間に階層的順序があることがわかる。
このように、意味のわかりにくい対象と属性の組み合わせの羅列から、概念や概念同士の関係を発見するための手法が形式概念分析であると見ることが出来る。
参考:
http://en.wikipedia.org/wiki/Formal_concept_analys...
http://www.fcahome.org.uk/fca.html
http://www.aifb.uni-karlsruhe.de/WBS/gst/FBA03.sht...
http://ac-net.org/tjst/doc/announce/am01.html
2008年02月19日(火) 12:12:25 Modified by yushinhozumi