イングランド商人育成ガイド 4
4 交易をしよう
必要な生産スキルを満たしたあと、商人はより自分に向いた職業に転職することが求められます。ここからは、おすすめの職業って何？、稼げる航路って何？、実際どういう風にプレイしているの？などの疑問について、例を挙げつつ書いていきます。
4-1 職業を考えよう
イングランドは工業品取引を上げやすく、中盤以降おすすめの職業も工業品取引優遇の職業が多くなります。ここでは、上位職のうちおすすめの職業を五つ書き出してみました。
| 職業 | 専門 | 生産 | 取引 | その他 | 傾向 |
| 香料商人 |  |   |     |   | 香辛料交易向け |
| 仕立師 |  | |    | | ベルベット交易向け |
| 宝石商 |  |  |    |  | 宝石交易向け |
| 武器商人 |  |   | |    | ロンドバ交易や造船したい人向け |
| 両替商 | | |    | | カリブ金細工交易や生産職人向け |
近距離のロンドバ交易でスキルの底上げをしつつ、得た利益をカテに換えるなら造船でロットにできる武器商人。
鋳造・工芸・保管の生産3種が優遇なので生産職人に向き、カリブの砂金を利用して金細工交易をやるなら両替商。
遠距離交易をするなら宝石取引が専門な宝石商や、香辛料取引が専門の香料商人がおすすめです。
仕立師は紡績商の上位にあたる職業で、染料を作るための保管と、社交が優遇になっているのが特徴です。
プレイスタイルや目的によって、その場面に一番適する職業に転職していくと良いでしょう。
取引スキルが上昇すれば、カテのコストが下がり仕入れの時間も減少して、より稼ぎやすくなります。
4-2 取引スキルを考えよう
利用する航路によって、必要な取引スキルは違います。メインで使う交易は取引スキルが優遇になる職業に就くべきですが、それ以外の交易品も扱えなくはありません。
様々な航路を組み合わせるには、全ての交易品を試すつもりで臨みましょう。
ここでは、イングランドにおける各種取引スキルの評価をまとめてあります。
| 取引 | 評価 | コメント |
繊維 | ◎ | 織物を作るのに必要な、縫製職必須の取引。 ベルベット交易で必要になる。 |
織物 | ○ | フランネルが買えるエディンバラは他港から遠く、利用されにくい状況にある。 そのため、北海ではフランネルより麻生地購入スキルとしての面が強い。 序盤の予備帆をはじめ、縫製スキルが上がればメインフルリグドセイルの作成に役立つ。 |
染料 | × | 染料取引を利用した交易では、貝紫交易が有名。 しかし、取り扱っている交易所は他国の勢力圏であり、相性はあまり良くない。 |
 食料品 | △ | 食材を仕入れるのに必要な、調理人必須の取引。 |
調味料 | × | 砂糖やバター・オリーブ油など、食料品・家畜取引で代用できることも多い。 そのため、塩購入スキルになってしまうこともある。 |
 家畜 | △ | ブリテン島周辺には家畜が多く、調理に役立つ。 また、外洋では北欧名産を利用した羽毛生産が、経験値稼ぎに使われることもある。 縫製R1から可能で敷居は低いが、利益も出ない。あくまで経験だけが欲しいときに。 |
雑貨 | × | 交易所で取り扱いのある雑貨交易品は洋書しかなく、利用する機会は少ない。 その洋書も、ロンドンで紙から生産できる。 |
医薬品 | △ | 東南アジア実装により、アチンのサイカクをインドへ運ぶ航路が広がった。 使い道の少ないカテ１の消費先として、もしくは、カルカッタの繊維暴騰防止に使われる。 |
鉱石 | ○ | 鋼材の作成に必要な、鋳造職必須の取引。 北海は鋼を取り扱っている港がなく、工業品取引と組み合わせる必要がある。 |
工業品 | ◎ | イングランドは、本拠地のロンドンが工業品四種が揃う世界有数の工業都市。 ここで修行をすれば、ダブリンでの火器作成をはじめ各種生産業に大いに役立つ。 |
貴金属 | ○ | 金交易ではイベリアに劣るものの、宝石交易の予備航路としては十分役立つ。 また、カリブの砂金を利用した金細工生産交易は、北欧との相性も良い。 |
 酒類 | ○ | ロンドンのウイスキーなど名産品が多く、調理人が交易で使うのに向いている。 オスマンの影響下にある港やインド、東南アジアの一部では売れないので要注意。 |
嗜好品 | △ | カリブのタバコやパイナップルなど、調理人が交易で使うのに向いている。 |
香料 | × | 香料交易が盛んなインド・東アフリカは他国の勢力圏であり、相性は良くない。 ただし、東南アジアでも香料は取り扱われており、今後どうなるか分からない。 |
香辛料 | ◎ | アンボイナのナツメグ・メースは宝石以上の利益が出るため、評価を大きく上げた。 同じ遠距離交易の宝石と違い、ダミーを用意したり防火副官を雇うなど、工夫が必要になる。 |
工芸品 | △ | ハンブルグの宝石細工はカリブ・インド、北欧の銀細工はインドで高く売れる。 名産にならない欠点を持つが、北海では数少ない交易向き取引スキル。 |
 美術品 | × | 取り扱っている交易所は他国の勢力圏であり、相性は良くない。 |
宝石 | ◎ | 北海は全体的に宝石の買取価格が高く、相性は抜群。 北欧の琥珀、西アフリカのダイヤ、インドのサファイヤ・ルビー、中米のオパールが有力。 |
武具 | × | ロンドバ交易では、工業品・火器取引に次ぐ主力スキル。 しかし、他では交易に使われることは、ほとんどない。 |
火器 | ○ | 火器の多くはイスパニア領地で扱われているので、上げるのが大変。 ロンドバ交易で他スキルと共に鍛えれば、バルセロナのマスケット銃購入に役立つ。 |
これらはあくまで筆者の評価であり、絶対的なものではありません。
評価はアップデートにより変化していくものなので、どうすれば儲かるかを常に考えることが重要です。
4-3 交易を考えよう
一口に交易といっても、いろいろなものがあります。ここでは、交易を航路によって近距離交易、遠距離交易、生産交易の三つに分類にしてみました。
| 分類 | 傾向 |
| 近距離交易 | 利点 ・会計スキルで交渉し、値切ってふっかける価格差から利益を生み出す。 ・相場の上下を利用した価格差によって、瞬間的に最高の利益を出せる。 ・取引スキルや会計スキルも上がりやすく、スキルの底上げに役立つ。 ・スキルが上がるほど、時間当たりの利益が高くなる。 欠点 ・取り扱う交易品の種類が増えるため、取引スキルを揃えなければならない。 ・決まった航路を行き来するので、別にカテの補給が必要になる。 |
| 遠距離交易 | 利点 ・赤字になることは少ない。 ・移動距離が長い交易では、カテクエを並行して受けることができ、安定した仕入れができる。 ・同一の交易品を満載まで積めば良いので、取引スキルに割くスキル枠が少なくて済む。 欠点 ・仕入れ・販売よりも移動に掛かる比重が高いため、取引・会計スキルが上がりづらい。 ・移動距離が長くなるので、火事などのバッドイベントへの対策が必要になる。 ・取引スキルが上がっても、利益はそれほど変わらない。 |
| 生産交易 | 利点と欠点は、近距離交易とあまり変わらない。 ・決まったスキルを持っておけば良いので、取引スキルを数多く揃える必要はない。 ・生産スキルを使い、交易品を加工することで利益を生み出す。 |
近距離交易はスキルアップに向いており、特にロンドバ交易は領地間の往復なので会計スキルを向上させるのに役立ち、遠距離交易はクエストでカテを回収しつつ交易を続けられるものが多く、確実に儲けることができ資金を作るのに役立つと覚えておくと良いでしょう。
操作上の理由から近距離交易と生産交易は分割していますが、利点と欠点の部分ではあまり変わりません。
また、いくつかある交易のうち、有名なものをいくつかピックアップしてみました。
| 交易例 | 交易品 | 傾向 |
ロンドバ交易 |  | 会計の交渉を最大限に利用し、価格差から利益を作り出す薄利多売型。 会計・工業品・繊維取引をはじめ、各種スキルのランクアップが望める。 商人の会計修行に役立つ交易で、スキルの底上げにやっておきたい。 |
北欧交易 |  | 交易品の相場変動による価格差から利益を作り出す、相場変動型。 リューベックの銀は、コペンハーゲンの相場しだいで大きく儲かる。 共に銀細工があるが、金細工生産交易の耐性も兼ねる。造船ロットと共に。 |
西アフリカ宝石交易 |  | 北海では多くの宝石が高値で売れるため、宝石の産地と相性は良い。 特に西アフリカのダイヤは、利益と距離のバランスに優れている。 真珠は利益は高いが購入数が少なく、カテを多く使う。ダイヤの補助に。 |
インド宝石交易 |  | 西アフリカのダイヤと同じく、北海はインド宝石との相性も良い。 インド海事や名工大工・ベルベット生産と両立できる点で、優れている。 |
東南アジア香辛料交易 |  | アンボイナ実装以後、主力交易に駆け上がった香辛料交易。 利益が非常に高い反面、燃えるのが欠点。防火スキルがあれば楽に。 カテはクエストで調達でき、カテ集めの手間がかからないのも利点の一つ。 |
カリブ交易 |  | カリブの砂金は、金細工に加工すれば北欧で高く売れる。 木材がネックになるが、本拠地をうまく活用しよう。ハバナで金にしてもいい。 オパールはダイヤと比べ経験に勝る反面、利益ではダイヤより少し落ちる。 |
ベルベット生産交易 |  | 縫製スキルを使い、生糸が産出されるインドで行なう代表的な生産交易。 利益と経験のバランスが非常によく、ピークタイムの利益は今でも上位。 反面、相場と仕立道具の制限があり、これ単独で交易とするのは難しい。 |
火器生産交易 |  | 鋳造修行と取引上げと資金稼ぎを平行してやるのに手ごろな生産交易。 利益はそれなりだが、工業品取引を上げやすいイングランド向き。 ダブリンは暴落調整が必要で、東南アジアは耐性はあるが危険海域である。 |
これらの交易のうち、一つにこだわる必要はありません。
自分が主力とする交易と、相場が良いときだけに絞って行なう交易を組み合わせると、より良いでしょう。
そのため、ある程度慣れたなら、非優遇になっても良い航路、都合が悪い航路を選ぶことが求められます。
例えば、東南アジア香辛料交易は往復の長距離クエストをこなしていれば、それだけでカテが増えていきます。
相場がいいときは宝石を運ぶので宝石商になっておくというのも、余ったカテを使うために有効な方法でしょう。
また、交易はこれだけではありません。自分なりの航路を探すのも、商人の楽しみ方の一つです。
4-4 交易をしてみよう
ここからは、代表的な交易のひとつ、東南アジア香辛料交易を元に、実際に交易するとき注意するポイントを書いていきます。4-4A ヨーロッパから交易品を運ぼう
香辛料を仕入れにヨーロッパから出港するにあたり、積荷をどうするか。商人なら交易品を運んで、利益を出すのを忘れないようにしましょう。
北海を中心に、ヨーロッパから交易で運ばれる交易品は、以下のとおりです。
| 交易品 | コメント | |
 | ウイスキー （酒類） | ロンドン・ダブリンで買えるブリテン島特産品。 手軽に買いやすく、北海は酒類中心に名産コンボを作りやすいのが魅力。 酒類は、オスマン勢力圏やインド、東南アジアの一部で売値が0になるので注意。 |
 | フランネル （織物） | エディンバラで買えるブリテン島特産品。 羊毛から織れるのでロンドンで作れるが、燃えるのが欠点。 織物ならベルベットも良いが、北海から遠くなってしまう。オランダ更紗でもいい。 |
 | 琥珀 （宝石） | コペンハーゲン・ダンツィヒ・リガで買える北欧特産品。 北海で買える特産品の中では、経験・利益のバランスがなかなか良い。 宝石取引を取りカテ4を交易に使えるようになるまでは、購入量が少なく扱いづらい。 |
| | マスケット銃 （火器） | バルセロナで買えるイベリア特産品。 ヨーロッパから持ち出す交易品の中では、非常に使い勝手が良い。 ただし、北海で作ると非常に時間が掛かる。ロンドバ交易等で火器取引を上げた人向き。 |
 | 銀細工 （工芸品） | コペンハーゲン・リューベックで買える。 特産品ではないが、インドに持っていけば高値で売れるので、そちらに持っていこう。 |
 | 宝石細工 （工芸品） | ハンブルグ・ナポリで買える。特産品ではないが、カリブやインドで高値で売れる。 ただし、単価が高く相場変動が一回につき10%と非常に大きい。 そして、取引スキルを持っていても購入量がなかなか増えないのが欠点。 |
経験値重視なら、特産品を運ぶと良いでしょう。
東南アジアであれば、マカッサルは宝石耐性があるので琥珀、アンボイナは火器耐性があるのでマスケット銃がおすすめです。
また、インドで売れなかった酒類もペグーやアンボイナであれば、売ることができます。
4-4B 東南アジア香辛料交易
東南アジアはヨーロッパから非常に遠く、ゲームをはじめてすぐの航海者にとって縁がないかもしれません。しかし、慣れれば安定して稼げる航路なので、入港許可証を得ることができれば経験してみるといいでしょう。
この交易の利点・欠点を分けると、以下のようになります。
| 利点 | 欠点 |
| ・単価が安く、相場変動が気にならない ・ヨーロッパで非常に高く売れる ・往復のクエストを受けるだけでカテが貯まる | ・香辛料なので、火事の被害を受ける ・航海の時間が長くなる ・イングランド領地に香辛料耐性港がない |
この交易は、買うときの相場を考えなくていいことと、カテを気にせず交易ができるので、かなりやりやすい交易です。
ただし、香辛料には火事の被害を受けるという欠点があります。
4-4C 火事から交易品を守ろう
火事が発生すると、被害を受けた交易品の2割が焼失してなくなってしまいます。運べば運ぶだけ儲かる交易では、なるべく多く積もうとするため、被害もそれだけ多くなってしまいます。
燃える交易品を運ぶときに最も注意しなければいけない火事を防ぐ方法を確認してみましょう
a ダミーを積もう
火事の被害は交易品の2割と非常に大きなものですが、一度に燃えるのは一種類の交易品に限られています。それを利用して、ダミーとして他に可燃性の交易品を多く積んで、被害を受ける確率を下げる方法があります。
※ ダミーを用意すれば、火事で香辛料が燃える確率を10分の1以下に抑えられる
より多くの交易品を積むため、交易中はなるべく水や食料の消費を抑えなければいけません。
水は雨水の調達やビールをはじめとする酒類の転用から、食料は釣った魚から得るのが一般的です。
一度に多くの魚を用意できなければ、近くの交易所から燃える交易品を仕入れるのも良いでしょう。
ダミーに魚を利用すれば、食料確保をしつつ火事の被害を抑えられるので一石二鳥です。
b 副官を雇おう
ダミーでは、火事の被害を受ける確率を減らせても火事そのものは起こるので、いつかは被害を受けてしまいます。火事そのものを無くしたいのであれば、副官のスキル防火を覚えると良いでしょう。
※ 防火スキルは早い段階で覚えられるが、要求される適正は高い。焦らず確実に
防火スキルは要求される適正が高いので、覚えた時点でもかなりの効果を発揮します。
しかし、倉庫番の適正が100になると、水・食料・所持金が尽きない限りほ火事は起こらなくなります。
ダミーを積まなくても交易できるようになり、非常に魅力的です。
交易をするときは、なるべく一人は防火スキルを持つ副官を連れてやりましょう。
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2008年02月23日(土) 19:47:40 Modified by risa2008