
天地開闢神話
始め、大きな卵があった。それは世界で唯一の存在だった。
やがて、卵は割れて薄暗く渦巻いたものが産まれ、その中から乾坤神が発生した。
乾坤神は人にとって悠久ともいえる時を一人で過ごし、薄暗く渦巻いたものが散り去ってか間もなく一人で死んだ。
乾坤神の骸は次第に腐り、落ちた肉は大地となった。
まばゆい光を放って割れた額からはまず脳が飛び出して、それは白い空となった。
続いて飛び出した目は日月となった。
天から己の、独りで死に腐った姿を見て、日月は涙を流し、大地には海が産まれた。
物を見ることのできる日月から生まれた海もまた、物を見る眼を持っていた。海は両親の悲しみを紛らわすため空に雲を浮かべて大地を隠し、また雨を降らせて大地を洗い流し清めた。
雨が熱い時期によく降るのは乾坤神の体の腐るのを隠すためなのである。
さて、長雨によって清められた地上では、雨がやんでからややあっていくつかの命が産まれた。乾坤神の左手のからはダーダ人が産まれ、右手の先からはエレー人が産まれた。
そしてこの両手のちょうど中間にあたるモンティナでこの両人類は出会ってまじりあいカッソス人が産まれた。地上で初めての不具でない人類だった。
完璧なカッソス人はダーダ人とエレー人に乞われて、彼らを知ろ示すこととなった。
清めの雨は木々を育て、動物を潤し、人を洗礼し、川を生み出した。特に人間の賢く敬虔なさまは日月の目を喜ばせ大地に塩の降ることはなくなった。
しかし、唯一海だけは悲観と悲しみの中にあった。そのころ海にはコロ人という人間が住んでおり、彼らは絶望を信仰していた。
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