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Tier5 ソ連 重戦車

スペック

車体
耐久値590⇒640
車体装甲厚(mm)75/75/70
最高速度(前/後)(km/h)34/10
重量(初期/最終)(t)47.41/49.14
実用出力重量比(hp/t)10.18
本体価格(Cr)390,000
修理費(Cr)約4,000

武装
名称発射速度(rpm)弾種平均貫通力(mm)平均攻撃力AP弾DPM精度(m)照準時間(s)総弾数弾薬費(Cr/G)重量(kg)俯仰角
76 mm ZiS-515AP
APCR
HE
86
102
38
110
110
156
16500.462.311456
5G
56
1,155-7°/+25°
57 mm project 41326.09AP
APCR
HE
112
189
29
85
85
95
22180.342.317456
5G
56
740
122 mm U-115.26HE
HEAT
61
140
450
370
1946
(HEAT)
0.572.950257
12G
1,600
85 mm F-3012AP
APCR
HE
120
161
43
160
160
280
19200.422.976109
7G
98
1,550-7°/+24°

砲塔
名称装甲厚(mm)旋回速度(°/s)視界範囲(m)重量(kg)
KV-1 LKZ mod. 194095/75/75243107,020
KV-1 ChTZ mod. 1942110/110/110243108,220

エンジン
名称馬力(hp)引火確率(%)重量(kg)
M-17T45020610
M-17F50020610
V-2K50015750

履帯
名称積載量(t)旋回速度(°/s)重量(kg)
KV-1 Mod. 194047.81810,600
KV-1 Mod. 194155.82010,600

解説

防御力
初期状態でも車体、砲塔ともに装甲厚が70mm以上あり、均一性は同Tierでもぶっちぎりである。同じく重装甲のChurchill I?と比べた場合、こちらは露骨な弱点が少ないという強みがある。
敵に対して45°の角度を取れば貫通力105mm以下の弾なら跳弾もしくは非貫通で耐えられる可能性がある。豚飯は60°で貫通力150mm、67°で192mm、70°で219mm程度まで耐えるほどの防御力を発揮する。
ただし、頑丈さに胡坐をかいて前線のど真ん中に突っ込むのは自殺行為だ。素の装甲値だけで跳弾を望める相手は意外と少なく、APCRやHEATでも撃たれた日には半端な傾斜ではまず貫通されてしまう。遮蔽物があれば豚飯、なければ45°の角度を向けることを心がけよう。工夫あってこそのタフネスさだということを忘れてはいけない。
無策で前に出たら最後、鉄クズになる運命が待っている。

また、改良砲塔は全周110mmの厚さがあり、旋回速度も低下しないのでなるべく早く搭載しよう。
地形や障害物を利用して車体を隠せばその防御力を発揮できる。防御力が高く動きが遅い典型的な重戦車なので、榴弾に撃たれる頻度が高く、拡張パーツの内張り装甲を装備するにも適している。
機動力
エンジン出力は前身から進歩がなく、出力重量比は3分の1に低下した。スペック上の速度低下は10km/hであるが、出足がトロいこともあり体感の遅さはそれ以上だろう。T-46T-28と快速車両が続いたため、それに慣れてしまうと、乗り換えたばかりの頃は戸惑うかもしれない。

機動力に依存せず、大火力と重装甲を生かした重戦車らしいプレイスタイルに早く慣れよう。
ちなみに、換気装置を付けると機動がかなりスムーズになるので、装填棒とともにオススメの拡張装置である。

敵味方の動きを考え、無駄のないルートどりを心がけたい。基本的に、側面への回り込みは他の味方に任せて、自分は正面戦闘に徹しよう。
軽・中戦車などの弱点を補ってくれる味方がやや前方にいると心強く、火力支援もしてくれる。
自分の装甲で味方を守りつつ、味方の視界で敵を見つけ、大火力で倒すといったことが
スムーズにできるようになると、賞賛の嵐をもらえるだろう。

エンジンをM-17FからV-2Kに変えても、火災発生率が減るだけで重量増により速度が悪化するように見える。
しかし、総重量は約0.3%しか増加せず、機動力は誤差程度にしか低下しない。
5%の火災のリスク低下による生存性の増加と、0.3%の機動性の改善では、前者のほうが有益だろう。
ちなみにエンジンへの被弾よりも、燃料タンクの大破による火災の方が頻度は目立つ。
視界
視界が310mしかなく、同格では軽・中・重戦車のうち最も狭い。
目が極端に悪い、極度の近視であると言ってもよいため、広い場所で突出や孤立は他の重戦車以上に自殺行為である。見えない敵から一方的に攻撃されて、逃げることもできずガレージ送りにされてしまう危険性が高い。
少しでも防ぎたいなら、この車両に乗る前に車長の第六感スキルを取ったり、視界が長い味方と一緒に行動するといい。
主砲
どの主砲が絶対的に強いという訳ではないため、自分に合ったものを選ぼう。85 mm F-30は砲塔とサスペンションを改良しなければ搭載できない。初期主砲は貫通力、ダメージ共に不足しているため、貫通力と精度と手数で攻める57 mm project 413か、1発のダメージに特化した122 mm U-11のどちらかを先行して開発し、味方に火力を提供しよう。

57 mm project 413は1発のダメージは低いが、貫通力、精度、発射速度、照準時間、DPMともに優れているため、汎用性が高い。通常弾でもAT 2?以外の同格はほとんど貫通できる。本車の装甲厚ならば、同格との撃ち合いに勝つことは容易い。優れた発射速度を生かして、移動中の敵の履帯を切ってから倒すといった小技も使える。ただし、格上相手となると正面装甲の貫通は難しくなってくる。キューポラや覗視孔、車体下部、側背面を狙うといった細かさや、貫通力の高いAPCRの使用が要求される。弱点狙撃の必要性は今後もついて回ることなので、慣れるに越したことはない。122 mmと比べるとくせがなく使いやすいため、最初の砲開発で迷ったらこれを選ぶのが無難であろう。

122 mm U-11は発射速度、照準速度、精度、貫通力が低く、持ち味を生かすには慣れが必要だ。だが、この砲から撃ち出される砲弾が命中・貫通した場合、格下や軽戦車なら即死は免れず、同格の中重戦車にも洒落ではすまないダメージとなる。一発で複数の乗員やモジュールに被害を与えることもある。
HE弾を使うため、空間装甲やモジュールに阻まれた時はスペック通りのダメージを与えられないことと、短砲身の榴弾砲で弾速が遅いため、遠距離や移動目標、弱点を狙うのは非常に苦手である。慣れていないと、少し離れたHTにさえ当てるのに苦戦する。課金弾も空間装甲に弱く、貫通力も低いため、格上の正面装甲には弾かれることも少なくない。良くも悪くも典型的な榴弾砲だ。
やや火力偏重気味ではあるが比較的素直な砲でもあるため、これで榴弾砲の特性に慣れるのもいいかもしれない。KV-2?に乗るつもりなら、良い練習になるだろう。

85 mm F-30は初期主砲の正統強化版といった趣で、貫通力、威力、精度、共に増している。ただし、照準時間と発射速度は劣っている。しっかり構え、落ち着いて撃つことが出来れば有利になりやすい。57 mmと同様、上位戦車の正面装甲は貫通できないことが増えるため、弱点を狙うか課金弾が必要になる。
このTier帯の重戦車は目の前の複数の敵に攻撃をしなければならないので、この砲を積めば122 mm U-11のように隙をつかれ突破されることも少なくなるだろう。因みにこの85 mm F-30はT-150ルートのKV-3?にしか引き継げないので、KV-1SルートやKV-2ルートの戦車に早く行きたいときは研究をしないのも手ではある。
開発
この車両の強みを引き出すためには、砲塔を交換したり、内張りや装填棒などの拡張パーツを搭載したいが、積載量に余裕がないため、まずは履帯から開発しなければいけない。エンジンの開発は火災対策にしかならず、無線機も80mしか性能が上がらないため、後回しにされやすい。

KV-1から三種類の重戦車を開発できることも魅力となっている。152mmという自走砲並の砲を搭載した「大火力のKV-2?」、重装甲と安定した砲撃を追求した「正統進化のT-150?」、装甲を捨てて機動力と火力の両立を図った「中戦車寄りのKV-1S」だ。三車に続く車輌はそれぞれのルートで進化していく。プレイスタイルや今後開発したい車両にあわせて開発ルートを選ぼう。
総論
Tier5という乗りやすいTierで手に入る本格的な重戦車の中でも強固な防御力と大火力を併せ持つ非常に強力な車両であり、Tier5最強戦車とする人も多い。ゲーム内で重戦車の基礎を覚えるのに最適な一台だ。
重戦車である以上、Tiertopのときは戦場の最前線で撃ちあうのが基本の戦い方となる。……が、視力が最悪と言っても過言ではないレベルで酷く、開けた場所で孤立するのは大変危険である。
平原の戦闘の場合、一両の敵に対して最適な角度をとっても、他の敵が側面に攻撃してくる可能性が高くなるので、援護して貰いやすいように、必要以上に味方と距離を開けすぎないように気をつけよう。

格上戦場では、昼飯豚飯を駆使しても抜かれることが増えるので、前線の少し後ろから味方を援護しよう。重戦車は機動力が低く、装甲に頼る部分が大きい。機動力を活かした戦い方ができないので、格上戦車に単騎で勝つのは難しいだろう。KV-1の装甲はあくまでもティア5の中で硬いだけであり、そのティア5に対しても無敵ではないことを覚えておこう。←コレ大事

ちなみにこのKV-1、弾薬および修理コストが大変安価なのだが、そのくせ丈夫な車体と高い火力を持ち、おまけに最前線で戦うため視界アシストポイントもつきやすいと、全tierの中でも指折りのクレジット稼ぎ向き車両と言える。

史実


(写真は76mm ZiS-5を搭載した1942年型だが、フィンランド軍に鹵獲されたため塗装がフィンランド軍のものとなっている。車体前面に装甲が追加されているのがわかる。)
1930年代前半に開発されたT-28やT-35といった多砲塔戦車は、武装こそ豊富だったものの装甲が最大30mm程度と(当時としては厚い方ではあったが)薄かった。
1936年に勃発したスペイン内戦において、ソ連軍(共和派で介入)が投入したT-26BT-2がフランコ軍(国粋派)の対戦車砲や野砲によって容易に撃破されるとの情報が入ると、それらの軽戦車をやや上回る程度の装甲しか持たない多砲塔戦車の防御力不足が懸念された。そのため軍首脳部は各種単砲塔戦車の改良・開発を進める一方、多砲塔戦車についても1937年に防御力を強化した新型戦車の開発を決定し、2つの工場に対して試作車の開発を指示した。開発コードネームは「SMK」と「T-100」であった。
当初はT-35と同様に計5つの銃砲塔が搭載される予定だったが、技術者の主張により銃塔を廃した3砲塔へと改められた。しかしそれでも最大60mmの装甲を提供しつつ機動力を確保するのは困難だったため、1938年にはともに2砲塔式に改められた。なおこの前後にスターリンは「君たちは戦車の上に百貨店を作るつもりなのかね」という有名な発言をしている。
2つの多砲塔重戦車はサスペンションに新技術のトーションバーを採用し、45mm20kを搭載する砲塔が前に、76mm L-11を搭載する砲塔が後方上部に配置されて、装甲は最大60mmを確保していた。エンジンは航空機用エンジンをベースに出力850馬力を有していたが、SMKは重量55t、T-100は58tに達した。
一方SMKを開発していたコーチン技師は45mm砲塔も廃した単砲塔式が最適であると考え、SMKを小型化した単砲塔重戦車を別に開発しており、クリメント・ヴォロシーロフ元帥にちなみ「KV」と名付けられた。1938年には模型が完成して他の多砲塔戦車とともにスターリンに提示され、開発許可を得た。
1939年秋からの試験で、SMKとT-100は大重量による機動性の低さと多砲塔間の指揮連携の難しさを露呈し、さらに同年末に勃発した冬戦争に投入されたが、試験により予想された通り大重量によって運用が著しく制限され、さらに撃破されたSMKはその重量のため戦争継続中に回収することは不可能で、後送手段もなかったため戦後戦場後方で解体されてしまった。
このようなフィンランド戦の状況は次期重戦車選定に決着をつけ、KVの量産が決定された。

後にKV-2?が登場したことにより、76.2mm砲を搭載する車両はKV-1と呼ばれた。KV-1の武装は1939年型が76mm L-11、その後1940年型には76mm F-32、1941年以降はより強力な76mm ZiS-5が搭載された。装甲は多砲塔戦車より強化された前面75mmの装甲厚を誇り、当時としてはトップクラスの防御力を有していたが、V-2Kディーゼルエンジンの500から600馬力という出力で、かなり軽量化されたとはいえ45t前後あるKV-1を満足に機動させるのは困難が伴った。
さらに1940年初夏のドイツ軍によるフランス侵攻で赤軍は恐慌状態に陥り、火力と装甲を強化したKV-3?などの試作戦車の開発が計画された。これらは結局量産されなかったものの、フィードバックとしてKV-1の武装が76mm ZiS-5に強化され、装甲は100mm以上に増強された。これによってKV-1は比類なき防御力を手に入れたが、一方で機動性はますます絶望的なものとなり、変速装置は頻繁に故障した。
「ソ連戦車はギアをハンマーで叩いて入れる」という有名な揶揄はKV戦車が原因であったという説が強い。
そのため戦闘要員5名の他に故障時の修理とギア入れのために整備士兼補助操縦手が乗員として配置されるほどであった。その整備士兼補助操縦手は1つしかない砲塔ハッチの下に配置され、車長が車外を確認するためには彼の頭に乗るか、一部の方向しか確認できない不十分な固定式ペリスコープ(潜望鏡)を使わなければならず、指揮・観測の都合上問題があった。

KV-1は冬戦争ののち、独ソ戦に投入された。当時のソ連軍は大粛清後の混乱から立ち直りつつあったものの、兵器は整備されずに放置され、戦術は十分に研究されていなかった。そのため性能で劣る3号戦車?4号戦車?に撃破されたり、故障により放棄される車両も多かったが、その重装甲と火力はドイツ軍にとって悩みの種であった。
一方ソ連軍内部では、故障の多さやKV-1の攻撃力が中戦車であるT-34と変わらないことが問題視された。そのため機動力を強化したKV-1Sが開発される。

参考資料
『ソビエト・ロシア戦闘車両大系(上)』古是三春 グランドパワー2003年10月号別冊
『KV1&KV-2重戦車 1939-1945』スティーヴン・ザロガ、ジム・キニア 大日本絵画
http://ja.wikipedia.org/wiki/KV-1
http://combat1.sakura.ne.jp/KV-1.htm

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