BLAZBLUE設定資料 - 用語集「あ」

境界の最奥にある、創造と破壊を司る根源の力。
あらゆるものの根源であり、あらゆる可能性を可能とするもの。
境界の力が回帰する根源。人の意識、「記憶」の回帰する場所。

使いこなせれば全ての事象干渉を退ける「外周因子」となりうると同時に、
世界すべてを変革できるほどの「事象干渉」を行うことが可能となるという。

テルミはこの「蒼」の力の一部を取り出せる、とアニメで語られた。
それを人の手で使用できる形として作り出したのが蒼の魔導書であるという。

蒼の男

詳細不明。何人かがラグナのことをこう呼んでいる。
蒼の守護者、もしくは蒼の魔道書から?

蒼の守護者

詳細不明。
作中ではラグナが「成る可能性がある者」だと語られている。
恐らくだがCFにおける「蒼の門」の守護者のことを指していた?

蒼の門

狭間であり、果てであり、境界線。
何人たりとも踏み入ることを許されない、理の外へと至る場所。
Esが「蒼の守護者」として、この門を守っていた。

蒼に選ばれし者のみ到達できる世界であり、ラグナとテルミがたどり着く。

Esのアーケードストーリーでは、その向こうに「神」らしき存在ががいた?
Esに導かれたラグナを「まだ不完全」だと跳ね除けた。
その声はラグナと同じ声だったかのようだが……?

紅き半目のツインテール

ギャグシナリオにて登場。極一部の世界に伝わる都市伝説。

敵味方、身内、愚図関係なく無差別に攻撃を仕掛ける悪魔。その威力は山をえぐり、海を割り、星々を砕く。
暗黒大戦時代の100%ハクメンすら震え上がらせ、ヴァルケンハインですら止めるのに三日もかかり
(つめの手入れができなかったため)名誉の負傷(さかむけ)を負うほどだとか。

愚図という寝言を連呼し、含み笑いをし始めるのが目覚める証。
ようするに寝ぼけたレイチェルのこと

紅の魔道書(あかのまどうしょ)

ギャグシナリオで登場。
暗黒大戦による生態系崩壊の後、大量発生した新種の生物の一つ。
大海の天然ルビーこと、イカルガマグロのこと。

リミックスハートでは蒼の魔道書に対抗するためにナインが残した遺物として
「バニングレッド」という名称で登場した。

亜人種

作中ではマコトがリス系亜人種、ヴァルケンハインが狼の亜人だと語られている。

ヴァルケンハインは完全に狼になる「獣化」ができるが、マコトができるかは不明。
彼を知らないツバキが獣化した姿を見て「藍錆の俊狼か」と呼んだことから
狼に獣化できる=ヴァルケンハインと連想できるほど珍しい、ということだろうか?

なおBEEでは「人間が魔術的に生み出した種族。自然の摂理の中で育ったものではなく、
力ある者が意思をもって生み出したもの」と記述されている。

兄島(あにじま)

(初登場のCSでは「にいじま」と呼ばれていたが、CP以降は「あにじま」となっている)

元々は「ランキング島」と呼ばれる、心のすべてが暴かれる場所であり意思を持つ島。
訪れた者の心象をランキングし形として具現化する島。島なのに弁慶の泣き所とかある。
役目が終わった人は、さっさと退場させられるルールがある。
またオネェ口調で喋る謎の「島の人」がいて、訪れた人々に語りかけてくる。

ジンが訪れた事により、ラグナに関する彼の強すぎる執念・思念がランキング島に染みついた結果
島の様々なものにラグナの思念が乗り移ってしまい「兄さんパラダイス」兄島と化してしまった。

ジンには僅かにツバキや獣兵衛への想いも残っており、彼女たちの思念も登場するが
「兄さん兄さん」言いまくったせいで爆発し消えてしまう。
「まあ問題ない。どうせ思念。本物のツバキが爆発したわけではないからな」→「マジひでぇ男だな」
ついでに想いとは好感にかぎらず嫌悪なども含まれるため、嫌いな人間も出てくる。ノエルとか。


CFではイカルガウォーカーのセンターカラーで特集されるくらい超有名になっていた。
しかし実は島の権利を不動産屋で購入でき(兄島自ら依頼したらしい)イザナミが買い取っている。

ジンとイザナミの兄に対する情念が重なったことで、熱くなりすぎ島自体が溶けてしまう。
しかし島と共に溶けそうになり「兄さんと一緒になれる」と興奮したジンにドン引きした島が
一気に冷えたことで液状化はストップ。
わずか一畳ほどではあるが存在が残り、今もどこかの海に揺蕩っているとかなんとか。

イカルガでは「兄弟喧嘩をすると兄島に流されて帰ってこれなくなる」という話が生まれ、
親が子供に言い聞かせる話になっているらしい。

境界の観測者(アマツムギ)

タカマガハラにて境界(世界)を観測し続ける、TA、TB、TCの3名。
過去にレイチェルもアマツムギだったことがあり、4人で観測を行っていた模様
「君が抜けてから大変だった」との発言がある。

目的は蒼を手に入れること。
そのために自らが蒼の継承者となり、滅日後の再構築によって自ら世界を作ろうとしたが
CSにてテルミの侵入を許し、ナイン謹製のウイルスによって無効化されてしまった。

※「タカマガハラ」の項も参照

天ノ矛坂(あまのほこさか)

イカルガ内戦における連邦側の首領、テンジョウの家系。
彼の本名は「天ノ矛坂 天上」、その子供である殿下ホムラこと「天ノ矛坂 焔」が登場している。
テンジョウは統制機構の前帝であったが、本編では家系そのものについて言及されていない。


XBLAZEにおいては「陰陽道を修めた一族」「窯を封じる家系」と呼ばれており、天ノ矛坂 冥が登場する。
初代は千年以上前、蒼と対話できる能力を有していた「蒼き巫女」。
対話中に出現した黒き獣を、自らを生贄に境界内部に誘導し、内側から窯を閉じて封印したという。
以後、窯を封じる家系として長く続くが、千年の間に天ノ矛坂家からその能力と使命は失われていった。
その後、魔道協会の暗躍によって家柄としての力も奪われていき、
管理していたワダツミもタカマガハラ研究所に明け渡すこととなった。

※BLAZBLUEとXBLAZEの「天ノ矛坂」が、完全に同じ家系(設定)であるかは不明。


【元ネタ】
 日本神話における天逆鉾(あまのさかほこ)だと思われる。
 イザナギとイザナミが最初の島を産んだ際に使ったと言われる矛で、国家平定の為に二度と
 使われないようにと瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が高千穂峰に突き立てたという伝承がある。
 現実の世界においても実際に、九州の高千穂峰の頂上には矛が刺さっており
 過去には坂本龍馬が引き抜いた(それを姉に伝えた手紙が現存している)という話も。
 後に火山の噴火により折れたため、今はレプリカが刺さっている。
 (なお折れた後の「本物の柄の部分」は、今も地中に埋まったままであるとのこと)

アラクネロイド

バッドエンドにてココノエが製作した魔素流動体型アンドロイド。
大好きな彼の前で緊張してしゃべれない、そんな時に活躍。憧れのあの人の声マネをしてくれる。
第七機関が開発した最新の人工知能を搭載しており、君の言葉に対して的確に返事をしてくれるんだYO!

持ち運びに便利な伸縮機能付き、押しつぶせばポケットに収納OK。
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ただし性格は再現できない。

暗黒大戦(第一次魔道大戦)

2100/01/01〜2110/01/01。日本に突如現れた黒き獣と人類との戦い。
術式が生み出され、初めて使用された戦いでもあることから、第一次魔道大戦とも呼ばれる。

黒き獣による人類の大量虐殺、核攻撃による日本の壊滅、黒き獣の1年間の停止(消失)。
術式の開発と黒き獣の撃退、そして六英雄を中心とした黒き獣の打倒までの歴史を指す。

結果として黒き獣は打倒されたものの、その被害により人類はその数を半減していた。
更に打倒された獣の躰から大量の魔素が放出されたことにより、人類は地表に住めなくなってしまう。
生存者たちは生活の場を山間部へと移したものの、それでも大戦以前に比べて魔素濃度は遥かに濃く
人類の寿命は全体的に短くなっているとのこと。

委員会

第七機関に所属する各組織の上層部たちによる集団。
統制機構と違い「組織の集合体」に過ぎない第七機関を纏める存在ではあるが
ココノエは「ジジイ共」と呼び、忌み嫌っている。

イカルガウォーカー

ギャグシナリオにて登場。イカルガで販売されていた雑誌で、バレットが所持していた。
今月号は恋愛特集で「愛してる男性のことはダーリンと呼びましょう」とか
「男は布面積が少なければ少ないほど喜び癒される」とか書いてある。

さりげにランキング島にも取材に行っていたりしている。

イカルガ連邦

第五階層都市「イブキド」を中心とした、統制機構から独立した第五〜十の(※)階層都市の連合体。
及びその地域。彼らが独立したことをきっかけに第二次魔道大戦が勃発したとされる。

※作品や設定資料によっては「5つの都市」がイカルガ連邦だと記載されていることがある。
 また連邦は階層都市だけではなく、周囲の中小都市も糾合し拡大していたと語られている。

内乱が終結した現在は「連合階層都市イカルガ」と呼ばれ、ムツキ家が首領となって戦争復興作業の
指揮を執っている。復興の要となっているヤビコの復興は進んでいるが、それ以外の都市には今でも
内戦の傷跡が残されたまま。特にタケミカヅチの砲撃によって壊滅したイブキドは破壊が酷く、
ムツキ家によって封印されたまま復興作業は進んでいない。

※CP-EXTENDでは、イブキドとワダツミの復興が進まない理由として「統制機構から見れば両都市が
 反乱軍の拠点」であり統制機構側から復興に対する良い感情が無いことが影響しているため
 とヒビキによって語られている。

各階層都市間の距離は近くロープウェイで結ばれているが、途中に魔素の濃い所があるため日が落ちたら止まる。
複数の階層都市が集まっているということは、つまり「窯が密集している」ということでもあり
だからこそCPでは、帝たちがイカルガを拠点に活動した。

イザナギシステム

アマテラスが持つ創造の力のこと。
イザナミは、これと相反する力として生まれた。

冥王の剣(イザナミノツルギ)

CTにて窯に落ちたニューが、ラムダの消滅後(CSエンディング)に自分の意志で再構成を果たした姿。
CFでは「ムラクモユニットの完成形であり、ニューが事象兵器と融合することで覚醒した姿」と語られた。

冥王イザナミである帝は彼女を「私の剣」と呼んだが、その理由は不明。


イシャナ(魔道協会)

暗黒大戦時代に存在した、大西洋に浮かぶ魔法使いの住まう孤島。
「協会」「魔道協会」とも呼ばれる一つの団体で、遥か昔から存在しているとのこと。

島の運営を「十聖」ら魔法使いが、都市の治世を「十二宗家」が行っているが、両者の仲は決してよくない。
表立って「国家」という地位は無いが、裏ではその魔法の力によって確固たる地位を築きつつ
どの国にも属さない中立の存在となっていた。

島の中心には魔道学校があり、魔法や錬金術などを後世に伝える役目を果たしていた。
島自体は錬金術などの応用により、気候は常に快適に保たれている。
島全体は結界によって囲われており肉眼で見ることはできず、人や物の出入りも厳しく制限・管理されている。
この結界は魔素の流入を防ぐ役割も果たしており、暗黒大戦中には「世界で最も安全な場所」と
呼ばれていたこともあって、大戦中は各国の特権階級の人間が密かにこの地に逃れていたとか。

※十聖すら勘違いしていたが、結界は魔素の「流入を防ぐ」だけであり、すでに入り込んだ魔素を
 中和する能力はない。イシャナに魔素が「ない」のは、セリカがその能力で魔素を中和していたからで
 その事実を知るのは姉であるナインだけだった。

暗黒大戦後に十聖と十二宗家が虚空情報管理局に吸収されたことで、魔道協会/魔法は失われていく。
本編の時代において魔法は失われた術となっており、イシャナや魔道協会の存在は語られていないが
後の「階層都市」は、このイシャナをベースに設計された。

イズモ地方

第十一〜第十五階層都市がある地域。

【推測】
 いずも(出雲)という呼称や、第十三(カグツチ)のオリエントタウンが中華風の建築であること
 などから世界地図でいうところの「日本/東アジア」あたりの地方だろうか?

イデア機関

「事象兵器」ページを参照のこと。

不死身殺し(イモータルブレイカー)

零織(矛)として覚醒した十六夜が持つ能力。零式拘束具を解除することで起動する。
相手の意識に強制的に死を植え付ける力。理の外にある力である「黒き獣」や「レイチェル(外周因子)」
「ノエル(蒼の継承者)」すらも殺しうるという「対観測者用兵装」。
ただし「秩序の力(ジン)」や「イザナミ(死そのもの)」には通用しない。

無限重力(インフィニットグラビティ)

魔法の一つ。万物の法則を捻じ曲げる力。
イカルガ内乱時の事象兵器精錬実験時に現れた黒き獣を抑えるためにココノエが使用した。
複数の魔法陣が展開し対象を超圧縮する。その圧縮率は、巨大な黒き獣が手のひらに収まるほど。
なお、この時に圧縮された黒き獣はイグニスの「炉心」となっている。

ウイルス

ファントム謹製。タカマガハラにとって未知の数式がミッチリ仕込まれている。
CSにて、わずかな隙をついてタカマガハラに侵入したテルミが使用。
タカマガハラは無効化された。

空蝉

バングが使用する技。瞬間的に別の場所に移動するが、空間転移とは違うとのこと。

ヴァ―ミリオン家

統制機構における貴族の一つ。
代々統制機構に優秀な衛士を輩出してきた高名な家系であったとのこと。

現在の当主であるエドガーが病弱で従軍できなかったこと、家督を継ぐ子供がいなかったこと、
更に貴族には珍しく統制機構に対する非難・批判を憚らない人物であったため、貴族特権を狭められて没落。
ついには統制機構から追放され特権が失効する寸前までいっていた。

そんな中で、イカルガ内戦の孤児であったノエルを養子として引き取り3人家族となる。
生活が苦しいにも関わらずノエルを引き取ったことで更に両親が窮していることを、ノエルは申し訳なく
思っていたが、大好きな両親を支えたいという思いからに統制機構を目指そうと士官学校に入学。
しかし両親は反対していたと言う。

ノエルが卒業前に、(その立場を親友のツバキが熱望したいた)ジンの秘書官として仕官することになったのは
そんなヴァ―ミリオン家の貴族特権復活を取引材料として持ち出されたためだった。

のちにノエルが反逆者となったことで両親は命すら危ぶまれたが、獣兵衛によって匿われている。
それでも彼らはノエルに対し「統制機構をブッ飛ばしてこい!」と激励して送り出してくれた。

舞神/ウズメ

詳細不明。本編にてレイチェルがアマネをこう呼んだ。

【元ネタ】
 恐らく「アメノウズメ」。日本神話に登場する女神であり、日本最古の踊り子でもある。
 岩戸に隠れたアマテラスを誘い出すために岩戸の前で楽しく踊ったとされる。

海。
本編においては活動の場が階層都市=山間部であるため、海に関する描写が出てくることは殆どない。
また地表が魔素に汚染されている以上、少なくとも海面についても同様だと思われるため
今後も本編で海が描写されることはないと思われる。(ギャグシナリオなどでは登場するが)

英雄列伝

統制機構に属する偉人や賢人の偉業をオムニバス形式で自伝風に紹介する書物。
2199年末の時点では製作中。現代の英雄筆頭としてジンが表紙を飾り、本文においてもキサラギ家に
養子に入ってからイカルガ内戦に至るまで相当数のページを割いていた。
内容確認のため本人に草案が送られたが、ジンは興味が無く流し読みしていた。

不可視領域(エクリプスフィールド)

外側からも内側でも「干渉」ができない空間。
CPにて、ラグナ闘技大会で世界中が注目する「場」に対し、テイガーの模倣事象兵器を全力運転し
コロシアム全体を不可視領域とすることで、帝たちからの干渉を防いだ。

永久絶対究極氷結風斬(エターナルフォースブリザード)

煉獄氷夜をも超えたジンの秘奥義。
ココノエが死ぬ、かもしれない。

暴虐呪(エンチャントドグラノフ)


アズラエルの力を押さえ込んでいる拘束具。体にタトゥーとして表れており、解除時には発光する。

複数の段階(レベル)があり、それに応じて力を抑え込む。なお全部で何段階あるのか、
また各段階に応じて実力の何割ほどを抑え込むのかは明示されていない。

蒼の魔導書&イデア機関を起動したラグナに対してLv.2まで解除しているが、
アズラエルに言わせれば「まだ」Lv.2とのこと。
それでも彼が暴虐呪を解除するのは久しぶりのことだとか。

蒼の繭(エンブリオ)

CPにて、帝がタケミカヅチを依代に作り出した「黒球」。
世界中の魔素が吸い込まれ、ここから「蒼炎の書」が生まれると言う。
「失われし」という言葉が付いており、この時代においては存在していなかった模様。

内側では際限なく常に大規模な事象干渉が起き続け、様々な願望世界を内包している。
外部/内部から干渉することは可能とのこと。また内部には魔素がないとのこと。


XBLAZEにおいてはサブタイトルともなっており、Tシステムのコアとなる部品として登場。
「事象干渉」と「窯を開いて境界と接続する」ことが可能とされる、と解説されている。

BEEでは、クラヴィスが犠牲にした数十万人の魂から生まれたモノであり
ラケルの「元」となったものだと語られている。

術式強化(オーバードライブ)

大きな能力を使う時に、体への負担を軽減するための術式。ただしその後に反動がある模様。
アズラエルが暴虐呪を開放する姿を見たラグナが、これと勘違いした。

カグラはこれを「危険すぎる」と表現した。
制御に失敗すれば、下手すると魂が境界に引き込まれるという。

東方に存在するという異形の生物。
内戦時、ジンはこの鬼と戦ったことがあるとか。
(「氷刃の英雄」の描写を観るに、たぶんテイガーのことだが)

鬼の細胞

鬼から抽出した細胞。これを生物に投与するとその細胞を活性化させられるが
ココノエによると「強力すぎて(活性化しすぎて)割と良く死ぬ」らしい。

重傷を負ったテイガーを治療するためにココノエが投与。
彼にはうまくマッチしたらしく、その傷を癒し生き残ることができたものの
現在の彼があのような異形の姿になっているのは、この細胞が原因でもある。

オリエントタウン

カグツチの下層に近い位置にある街。外見的には中華系。ライチの診療所がある。

おわりのはじまりのうた

むかし むかし とても とおい みらいに
ひとりの えいゆうさんが いました

えいゆうさんは こわれた せかいを なおす ために
とても ひっしで たたかい ました
うでをなくして あしをなくして からだもなくして
だいすきなひとをなくしても
さいごまで えいゆうさんは たたかいつづけました

そして とうとう えいゆうさんは じかんを こえて
せかいを なおしました

なくしたものは もどらなかったけれど
だいすきなひとも もどらなかったけれど

えいゆうさんは せかいを なおしたのです

かぞえきれない たたかいを して
かなしいことが いっぱい あって
だいじなものを たくさん なくして

それでも なかなかった えいゆうさんは
とうとう ないて しまいました

せかいを なおしたのに
こわれた せかいを なおしたのに
えいゆうさんは なきました

いままで なかなかったぶん
いままで なけなかったぶん
いっぱい いっぱい なきました

おおきなこえで いっぱい いっぱい ないたあと
せかいを なおした えいゆうさんは ねむって しまいました

つかれて いたのかも しれません
とっても とっても かなしかったのかも しれません

あおい せかいで
どこまでも あおい せかいで
えいゆうさんは ねむって しまいました

どこまでも あおい せかいで
えいゆうさんは ねむって しまいました

陰陽術

本編には登場しない。XBALZEの用語集を参照のこと。