ゼノブレかるた

メリア　：ここがサイハテ村の入り口だ

ライン　：へぇ　あの奥に
　　　　　　ノポン族が詰まってる樹があるのか

ノポン　：あっ！　鳥のヒトだも！
　　　　　　お帰りなさいなんだも！

メリア　：村長と話がしたい
　　　　　　通してくれるか？

ノポン　：おやすいごようだも！

メリア　：村長のもとに案内しよう
　　　　　　さ　ついて来い

ノポン　：ホムホムだも！

ノポン　：ホムホムがいるも！

ノポン　：ホムホムがこんなとこまで来たも！

ノポン　：ホムホムいっぱいだも！

ノポン　：ホムホムさわっていいかも？

ノポン　：ホムホムかじっていいかも？

ノポン　：ホムホムまずいらしいも！

ノポン　：ホムホム怒ると怖いらしいも！

メリア　：ノポン族サイハテ村の者共に告げる――

　　　　　　メリア・エンシェントがふたたび来訪した
　　　　　　村長と話を所望する　長よ　姿を見せられい

ノポン　：メリアだも――

ノポン　：鳥のヒトだも――

ノポン　：メリアが帰ってきたも――

ノポン　：鳥の人が帰ってきたも――

シュルク　：（鳥のヒト――？）

ドンガ　：これはメリアさま
　　　　　　お早いお帰りで――

　　　　　　首尾よくいきましたかも？

　　　　　　もしや　お付きの方々は――

メリア　：巨神の血肉へと還った
　　　　　　私を逃すために――

　　　　　　いや　今はその話をしに来たわけではない

　　　　　　ここにいるホムス――
　　　　　　シュルク達の願いを聞き届けてもらえぬだろうか？

ドンガ　：そのホムホムの願いですかも――？

メリア　：エルト海に上げてやって欲しい

ドンガ　：それは構いませぬが
　　　　　　メリア様はどうなされるのですじゃも？

メリア　：私は――
　　　　　　この地でやらねばならぬことがある

　　　　　　この者達をエルト海に上げたら　再び出立する

カルナ　：あの娘――
　　　　　　何か抱え込んでるみたいだけど――

ダンバン　：こんな場所で
　　　　　　　一人行き倒れていたんだ
　　　　　　　何らかの事情が在ることに間違いはないな

シュルク　：放っておけないよ
　　　　　　　追いかけよう

シュルク　：メリア　一緒に来てくれるんじゃないのかい？

　　　　　　　メリア　君は　一人なのかい？
　　　　　　　仲間は――

メリア　：あれは　私の手で斃さねばならぬ
　　　　　　それが　死んでいった者達への供養なのだ

アルヴィース　：『――傷　そうか　あいつは傷を癒やしているのか
　　　　　　　　　彼女から受けた傷を』

シュルク　：彼女に受けた傷――
　　　　　　　　まさか君が倒すべき相手って　テレシア――

メリア　：なぜ　そなたがテレシアを知っておる？

シュルク　：さっき　エーテル結晶を
　　　　　　　取りに行ったときに　襲われたんだ
　　　　　　　そのテレシアって奴に

　　　　　　　まぁ何とか倒せたけどね

メリア　：テレシアを倒しただと！？
　　　　　　そなた　何者だ？

メリア　：モナド
　　　　　　その剣で　テレシアを

シュルク　：彼は分身って言ってた
　　　　　　　本体は　この原生林のどこかで　傷を癒やしているって

　　　　　　　君なんだろう？
　　　　　　　テレシアに傷を負わせたのは

　　　　　　　メリア？

メリア　：我が祖国から逃れ出た奴を追って
　　　　　　私はこの地に来た

　　　　　　奴は野放しに出来ぬ
　　　　　　“我々”や　この地で暮らすノポンのためにもな

シュルク　：メリア
　　　　　　　その役目　僕らにも手伝わせてくれないか？

メリア　：同情か？

シュルク　：違う

メリア　：ならば哀れみか？

シュルク　：そうじゃない
　　　　　　　ただ――

メリア　：ただ　何だ？
　　　　　　奥歯にものが挟まった様なもの言いは好きではない

シュルク　：君を　助けたいんだ

メリア　：なぜそこまでする？
　　　　　　そなたには私を助ける理由がない

シュルク　：僕は見たんだ
　　　　　　　黒い　高い塔の頂で　僕は君と一緒に闘っていた
　　　　　　　あの顔つきの機神兵と

　　　　　　　そして君が　巨大なテレシアと対峙している姿も見た

ライン　：なるほど
　　　　　　そういうことか

メリア　：シュルク
　　　　　　そなたが何を言っているのかさっぱりわからぬ

ライン　：シュルクはさ　見えるんだよ
　　　　　　未来が

メリア　：未来が見えるだと？
　　　　　　世迷い言を申すな

ライン　：信じる信じないは勝手さ――　って
　　　　　　前にも誰かにこんなこと言ったよな　俺

カルナ　：私よ

ライン　：ああ　そうか

　　　　　　ま　とにかくだ
　　　　　　俺達はシュルクの未来視の力に導かれてここまで来た

　　　　　　未来視にあんたが出てきたってんなら
　　　　　　あんたは俺らにとって　きっと重要な存在なんだろうな

　　　　　　あの顔つきとの戦いの場に居たってんなら尚更だ
　　　　　　この話　乗るぜ　俺も

ダンバン　：俺も乗ろう
　　　　　　　女性を独りで戦場に行かせるような男はクズだ

メリア　：ちょっと待ってくれ！
　　　　　　私は　私の力でテレシアを討たねばならない
　　　　　　助勢を受けるわけにはいかぬ

ドンガ　：メリアさま
　　　　　　失礼ながら聞かせてもらいましたじゃも

　　　　　　この者達のせっかくの申し出
　　　　　　良いではありませんかも

　　　　　　ことは我らの生活にとどまらず
　　　　　　このマクナ全体にも影響しますじゃも

　　　　　　ここは我らがノポンの勇者も共に行かせますじゃも

メリア　：しかし村長――

ドンガ　：お供が　ホムホムだけでは
　　　　　　いささか心許ないですからも

ライン　：さっきから黙って聞いていれば
　　　　　　何つー言いぐさだよ

ドンガ　：ノポンの勇者には下で引き合わせますじゃも
　　　　　　わしは先に下に降りていますじゃも
　　　　　　ではごめんですじゃも

ライン　：何だよ　ノポンの勇者って――
　　　　　　胡散くせえな

シュルク　：ま　そう言わずに行ってみようよ

ドンガ　：お待ちしておりましたじゃも

　　　　　　“勇者”

　　　　　　リキを呼べじゃも！

ノポン　：そら　行けも！　勇者！

ライン　：野郎

ノポン　：勇者だも！

ノポン　：勇者　借り返せも！

ノポン　：勇者　ツケ払えも！

ノポン　：勇者　早く行ってこいも！

ノポン　：勇者　ぐずぐずダメも！

ノポン　：勇者　期待にこたえるも！

ドンガ　：喝っ！！

　　　　　　紹介しますじゃも

　　　　　　今年の伝説の勇者

　　　　　　リキですじゃも

リキ　：よお

　　　　　オトモ達！

　　　　　今年の伝説の勇者に
　　　　　選ばれたリキだも

　　　　　よろしくも〜！

ダンバン　：勇者――　ね
　　　　　　　いささか心許ないが　ま　いいだろう

　　　　　　　で　シュルク　そのテレシアって奴は強いのか？

シュルク　：はい

　　　　　　　動きが素早くて　僕らの思考を読むんです

ダンバン　：ほぉ　思考を読むか
　　　　　　　そいつはやっかいだな

シュルク　：思考の方は　モナドの力で何とかなりましたけど
　　　　　　　それでもかなり手こずりました

ダンバン　：話を聞くに　これから俺達が相手をするのは
　　　　　　　その親玉みたいなもんだろう

　　　　　　　お前ら　一瞬たりとも気を抜くなよ

シュルク　：はい

ライン　：元よりそのつもりだぜ

ダンバン　：それと　メリアはエルト海への大事な道案内人だ
　　　　　　　その案内人の身に何かありでもしたら　寝覚めが悪い

　　　　　　　目的はただ達成すればいいってもんじゃない
　　　　　　　そこんとこも忘れるなよ

カルナ　：ええ

メリア　：そなた達は――
　　　　　　すまぬ　私が不甲斐ないばかりに

シュルク　：そういうの　言いっこなし

ドンガ　：大恐竜――　テレシアについて
　　　　　　詳しいことはリキに申し伝えてありますじゃも

　　　　　　では　ホムホムの方々　頼みましたも

リキ　：オトモの皆　よく聞くも
　　　　　大恐竜はすんごく強いんだも！

　　　　　準備しっかり　リキの装備もしっかりが大事も

シュルク　：君の分も装備を用意しろってこと？

リキ　：そのとーりだも
　　　　　お前かしこいも

　　　　　準備出来たらリキのとこに来いも
　　　　　出発はそれからだも

ライン　：何かすげー図々しい奴だな

　　　　　　テレシアの情報も『すんごく強いも！』
　　　　　　だけじゃねーか

カルナ　：何か押しつけられた感が
　　　　　　するのは気のせいかしら――