管理人さんが帰ってくるまでの仮まとめです

いらっしゃい、お嬢さん。
今日はどうしました?
…眠れない?何、そういう日もあるさ、余り気にしてはいけないよ。

では、眠くなるまで私の昔話でも聞いていくかい?
…私が昔話をするなんて珍しいって?
私にもそういう日はあるさ、まぁ、大した話じゃないから、さらっと聞いておくれ。

そう、あれは私がまだまだ若い時の話さ。
今の私からは想像出来ないかもしれないが、当時の私はかなりの不良少年でね、喧嘩と生傷が絶えなかった。
そんなある日、私はある不良グループと大きな争いをしてね。本来は私が勝てる筈だったんだが、仲間の裏切りで手酷い傷を負い負けたのさ。
…ん?酷い話だって?お嬢さんは優しいね。大丈夫、この話にはまだ続きがあってね、大事なのはそちらの話だよ。

そう、手酷い傷を負った私はある公園に逃げ込んだ。雪が降る夜だったかな。
私は深い絶望と怒りに苛まれていてね、自殺する事も考えていた。
そんな時さ。

___わたしのなまえはもこ!おにいちゃんどうしたの?
___おにいちゃん、だいじょうぶ?なかないで。わたしがいっしょにいてあげるから!

小さい女の子が私に話し掛けてきたんだ。
当時の私は子ども嫌いで、普段の私なら突き飛ばしていたんだろうけれど。その時だけは、その子が神様の様に感じたんだ。
   …そう私だけの神様にね。
ん?何も言っていないよ。何か聞こえたかい?
それからどうしたかって?私はその子にもう一度会う為に生きようと思ったんだ。その子と約束もしたからね。

もう一度その子と会えましたか?って?
会えたよ、でも残念な事に約束は覚えてないみたいでね。
別に悲しくはないよ、思い出して貰うまでずっと側にいるだけさ。
…さぁ、もういい時間だし、家に帰って横になって。
眠くなくても横になって疲れを取りなさい。
…おやすみなさい。


私の神様は本当に可愛い。
一体いつになったら思い出してくれるのか。

――お前も俺を裏切るんだろう?もう誰も信じない、誰もな。
――???わたしはずっとおにいちゃんのそばにいるよ!
――…嘘を付くな、…いや、違うな。信じて欲しければ、ここにキスしてみろ。嘘じゃなければ出来るだろう?
――わたしうそはつかないもん!でも、きすってなあに?
――…ずっと俺の側にいるという約束だ。お前のここを俺のここにくっつけたらいい。
――わかった!…はい!これでいいんだよね!
――ああ。絶対に俺を裏切るなよ。…もこ、大人になったら迎えに行ってやる。俺以外の男なんて知るなよ。お前にとって最初で最後の男は俺だ。
――???おにいちゃん、わたしはおにいちゃんをずっとまってるね!
――ああ。もこ待っていろ。…俺はお前を手放す事も逃がす事も絶対にしない。絶対にな。

ねぇ、喪子さん。
私は約束通り貴女を迎えに来ました。後は貴女が約束を守るだけですよ。
貴女を手放す事も逃がす事もしません。…貴女を支配したいという欲は昔よりも遥かに強くなっています。
この思いが眠っている貴女に届いたらいいのに。…現実も、夢の中も、私で満たされればいい。

怖くなんてありません。
私を受け入れて、一緒に眠りましょう?
二人で眠れば恐れるものなんてありませんよね?
貴女をこの腕の中に閉じ込めて眠れる日を楽しみにしています。
私だけの神様、…喪子。



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