管理人さんが帰ってくるまでの仮まとめです

ついこの前まで、喪子様は恋する乙女でした。
お相手はリア男様という方で大変美しく賢明な方だそうです。
最初は遠くから眺めるだけ、でもそれでは足りなくなり次は声を掛けるようになり友人関係へと、…喪子様はリア男様の恋人に、いや、釣り合える様に努力されていました。
その姿は本当に、可愛らしいものでした。
そして喪子様はとうとう彼の誕生日に告白したのです。…結果は残念なものとなってしまいましたが。
恋が実らず泣く喪子様は本当に美しい、誰にも見せたくない程に。
今もまだその傷は癒えないようで、夜になると泣いている様です。
私なら喪子様を傷付けるような事は絶対にしません。いつそれに喪子様は気付いてくれるのでしょうか。
ですが、それに気付いて下さるその日まで、私は貴女の側に居続けます。…そう、ずっと。

…なんて、私はそんなに物分かりのいい人間ではありません。
喪子様とリア男という下賤な男が付き合い始めたらどうしようかと、流石にひやひやしていましたよ。
ですがこれも必要な事でした。喪子様を世界から消す為にはね。
失恋した女性が悲しみの余りに家出をした、なんて。余りにもありふれた物語ですが使える手でしょう。

…さて、今日料理の中に仕込んだ睡眠薬がそろそろ効き始めるでしょうから、お部屋まで迎えに行きましょうか。
明日から邪魔者がいない、二人きりの場所で喪子様と生活出来ると思うと、胸が高まりますね。
あの場所で喪子様が頼れるのは私のみ。喪子様の願いを叶えられるのは私だけ。
これが何を意味するか、分かりますか。私の全てを支配するのは喪子様ですが、喪子様の全てを支配するのも私という事ですよ。
ふふ、喪子様。明日目が覚めたら貴女はどんな反応をして下さるのでしょうか。
では、ここにいられる最後の夜をどうぞ堪能して下さい。
喪子様、よい夢を。


…貴女の心が何処にあろうとも、貴女の全ては私のものなんですよ…。
私の掌で可愛らしく踊り続けていて下さいね、私はそれをずっとお側で見続けていますから。

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