最終更新:ID:RX/kHwvHrw 2018年03月01日(木) 18:05:07履歴
書き殴り
落ちはない
ヤンデレ夫と元メンヘラ喪子
僕は今幸せだ。
喪子の唯一の男友達という、それだけでも幸福この上ない立場から、恋人、そして夫へと昇格することができた。
妻は気づいていないだろうけど、まだ子供の学生時代からずっと好きで、今でも妻に恋してる。
離れ離れになっても、努力して県下一の進学校に進んだのも、都内の大学に進学したのも全て彼女に何不自由ない暮らしを提供する為。
ただ、僕がそばに居られなかったせいで、彼女はじわじわと影のある人になっていった。
狭い社会で成人しても同級生との繋がりが強く、早くに結婚したがる女性が多い田舎町。
元々友達も少なく、不本意な形で地元で暮らしている喪子には退屈で、変化は恐ろしいほど緩やかで、変わる糸口も乗れる波も見つけるのは困難だったのだろう。
喪子を僕の彼女にするのは、長年築き上げた信頼と互いの状況から簡単に思えた。
でも違った。僕が思う以上に、彼女は自分を卑下し、小さな田舎町でも目立たず傷つかずに済むようにと、まるで存在を消そうとまでに縮こまってた。
僕には喪子しかいないのに、喪子しかいらないのに、全て喪子の為に生きてきたのに、「自分なんかを好きなんておかしい。同情だ。」と頑なに信じてはくれなかった。
それでも時間をかけて、喪子が嫌がらなそうな、女の子が喜ぶ言葉を恥ずかしがっても何度も浴びせて、ようやく彼氏にしてくれた。
その後は楽なものだった。
僕は喪子の奇跡に、運命になれた。お酒を飲んだ彼女は恥ずかしがりながはも、「ヤンは私にとって、少女マンガの王子様みたいな人」とまで言ってくれた。
自分が大嫌いな喪子が僕から離れようとしても、その度に何度も「僕には喪子しかいない」「喪子は特別」「喪子は本当は素晴らしいから、大切にされる価値がある」としつこいくらい染み込ませた。
笑ってくれる時が増えて、この世にただ一人の特別な女に相応しい態度も振る舞いも取り戻していくのを見るのが堪らなく嬉しかった。
喪子をこっちに呼ぼうと住む部屋を探し始めた頃、彼女から東京で仕事がしたいと、申し訳なさそうに頼られた時は神が計画を後押ししてるんじゃないかと喜び震えた。
大袈裟じゃない、だって喪子はその位特別な女だから。口説き文句じゃない、魅力に気付きもしなかった同級生達は頭がおかしいって本気で思ってる。
なのにごめん、喪子。
せっかくやりたかった仕事の勉強も、僕に頼りっぱなしは嫌だって貯めた引っ越し代も、夢だった仕事も。喪子が努力して手に入れた物、全部無駄にしたい。
いい奴ぶってたけど、ただの臆病者で、本当は早く喪子を抱きたかった。
喪子に嫌われたくなくて、振られるのが怖くて、ずっと喪子をいやらしい目で見てた。
この年だから僕の元カノのことなんか気にもせず、自分が初めてのことを恥じていたけど、僕はそれを知っていたし、何よりも大切だった。
僕は欲の為に、男だから女の子にそばに居てほしい時もあって、誰でも良くて付き合って、喪子の彼氏になるっていう本番の為に練習をしてた。喪子の為って言い訳して。喪子が誰より好きなのに。
仕事やめて、今すぐ籍入れて、僕だけを見て僕の為だけにこの家に存在して、他人とは関わらないで。
そんな僕のわがままを聞いてくれた喪子。
本当に元気にはさせてあげれなかったんだね。
でもいいんだ、僕は君のためだけに生きて、一生君を守ってあげるから。
落ちはない
ヤンデレ夫と元メンヘラ喪子
僕は今幸せだ。
喪子の唯一の男友達という、それだけでも幸福この上ない立場から、恋人、そして夫へと昇格することができた。
妻は気づいていないだろうけど、まだ子供の学生時代からずっと好きで、今でも妻に恋してる。
離れ離れになっても、努力して県下一の進学校に進んだのも、都内の大学に進学したのも全て彼女に何不自由ない暮らしを提供する為。
ただ、僕がそばに居られなかったせいで、彼女はじわじわと影のある人になっていった。
狭い社会で成人しても同級生との繋がりが強く、早くに結婚したがる女性が多い田舎町。
元々友達も少なく、不本意な形で地元で暮らしている喪子には退屈で、変化は恐ろしいほど緩やかで、変わる糸口も乗れる波も見つけるのは困難だったのだろう。
喪子を僕の彼女にするのは、長年築き上げた信頼と互いの状況から簡単に思えた。
でも違った。僕が思う以上に、彼女は自分を卑下し、小さな田舎町でも目立たず傷つかずに済むようにと、まるで存在を消そうとまでに縮こまってた。
僕には喪子しかいないのに、喪子しかいらないのに、全て喪子の為に生きてきたのに、「自分なんかを好きなんておかしい。同情だ。」と頑なに信じてはくれなかった。
それでも時間をかけて、喪子が嫌がらなそうな、女の子が喜ぶ言葉を恥ずかしがっても何度も浴びせて、ようやく彼氏にしてくれた。
その後は楽なものだった。
僕は喪子の奇跡に、運命になれた。お酒を飲んだ彼女は恥ずかしがりながはも、「ヤンは私にとって、少女マンガの王子様みたいな人」とまで言ってくれた。
自分が大嫌いな喪子が僕から離れようとしても、その度に何度も「僕には喪子しかいない」「喪子は特別」「喪子は本当は素晴らしいから、大切にされる価値がある」としつこいくらい染み込ませた。
笑ってくれる時が増えて、この世にただ一人の特別な女に相応しい態度も振る舞いも取り戻していくのを見るのが堪らなく嬉しかった。
喪子をこっちに呼ぼうと住む部屋を探し始めた頃、彼女から東京で仕事がしたいと、申し訳なさそうに頼られた時は神が計画を後押ししてるんじゃないかと喜び震えた。
大袈裟じゃない、だって喪子はその位特別な女だから。口説き文句じゃない、魅力に気付きもしなかった同級生達は頭がおかしいって本気で思ってる。
なのにごめん、喪子。
せっかくやりたかった仕事の勉強も、僕に頼りっぱなしは嫌だって貯めた引っ越し代も、夢だった仕事も。喪子が努力して手に入れた物、全部無駄にしたい。
いい奴ぶってたけど、ただの臆病者で、本当は早く喪子を抱きたかった。
喪子に嫌われたくなくて、振られるのが怖くて、ずっと喪子をいやらしい目で見てた。
この年だから僕の元カノのことなんか気にもせず、自分が初めてのことを恥じていたけど、僕はそれを知っていたし、何よりも大切だった。
僕は欲の為に、男だから女の子にそばに居てほしい時もあって、誰でも良くて付き合って、喪子の彼氏になるっていう本番の為に練習をしてた。喪子の為って言い訳して。喪子が誰より好きなのに。
仕事やめて、今すぐ籍入れて、僕だけを見て僕の為だけにこの家に存在して、他人とは関わらないで。
そんな僕のわがままを聞いてくれた喪子。
本当に元気にはさせてあげれなかったんだね。
でもいいんだ、僕は君のためだけに生きて、一生君を守ってあげるから。