管理人さんが帰ってくるまでの仮まとめです

85 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2010/10/13(水) 21:01:50 ID:mo3o3+D/
前スレの擬似プロポーズのあたりで妄想していたヤンデレ兄を投下。
長文注意。


学校から帰って来たら、妹の喪子が白いシーツをかぶっていた。
「喪子、何してるの」
僕がそう言うと、喪子は「およめさんごっこ!」と笑った。
……ああ、またか。
この前、父さんと母さんの結婚式の写真を見てから、喪子はずっとこんな調子だ。
どうやら、母さんの着ていたウェディングドレスに心を奪われたらしい。
白いシーツを引っ張り出してぐるぐる巻きになってみたり、タオルをかぶってみたりしては、
母さんにしかられている。
「母さんに怒られるよ、ほら、シーツよこして」
僕が手を伸ばすと、喪子は「やだ!」と逃げてしまった。
でもまあ、幼児の喪子と中学生の僕とではリーチに圧倒的な差があるというもので。
喪子はあっさり、僕の腕に収まった。
……お嫁さん、か。
じたばたする喪子を抱っこしながら、僕は、ふっ、と考える。
まだ幼い、僕の腰の高さの背丈しかない喪子。
僕の後を引っ付いてまわる、喪子。
それが大人になって、誰かと恋をして……誰かのものに、なる。
誰かの隣で白いドレスを着て、幸せそうに微笑む。
その様を思い浮かべた瞬間、僕は全身の血が逆流してくるような気がした。
嫌悪感で体が震える。
喪子が誰かのものになるなんて、冗談じゃない!
後からやって来る奴に、なんで喪子を渡してやらなきゃいけないんだ!?
泣いていればどうにかして泣き止ませてあげたくなるし、笑っていればこっちもうれしくなる。
そんな、僕の心をとらえて離さない、一番大事な女の子を、やすやすと他の男に渡せるものか!!

「ねえ、喪子」

僕は喪子のおでこに自分のおでこをくっつけ、目を合わせる。
「お兄ちゃんのお嫁さんにならない?」
口をついて出た言葉に、我ながら驚いた。
何を言ってるんだろう、僕は。そんなの叶いっこないじゃないか。
僕と喪子は、正真正銘、血のつながった兄妹なんだから。
喪子は、じたばたするのをやめて、きょとんと僕を見上げた。
真ん丸な瞳に、僕が映っている。喪子が、僕だけを見ている。
それが無性にうれしかった。
「おにいちゃんの、およめさん?」
「うん。指輪とかドレスとか、全部買ってあげるよ。だから、僕のお嫁さんにならない?」
買ってあげる、の一言に、喪子が目を輝かせた。
「うん! 喪子、おにいちゃんのおよめさんになる!」
ぎゅっと抱き着いてくる、喪子。
喪子は大きくなったら、僕とそんな話をしたことなんか忘れてしまうだろうけど。
「じゃあ、指切りしよっか」
「ん、ゆーびきーりげんまん……」
そっと、指をからめて交わした約束を、僕はきっと忘れないだろう。

喪子、僕の可愛い人。


で、十何年後かに兄はヤンデレとして覚醒する感じで。
あんまり上手く書けなかった。


94 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2010/10/14(木) 12:31:07 ID:l3A5f7ue
85さんの素敵お兄さんに触発されて

弟「おねえちゃん!おねえちゃあん!うわあああんっ!」 
姉「ヤンちゃん、幼稚園行かないとみんなこまっちゃうよ?」
弟「ようちえんいかないいぃっ!おねえちゃんとずっといるのぉっ!」
姉「お姉ちゃんも学校があるんだよ?毎朝こんなんじゃこまるよ」
弟「いやだよう!いやだよう…」
姉「うーん…そうだ!ねぇヤンちゃん」
弟「…なぁに?」
姉「お姉ちゃん、大きくなったらヤンちゃんのお嫁さんになってあげる!」
弟「…およめさん?」
姉「そうだよ。そしたら、ずーっといっしょにいられるんだよ」
弟「ずーっと…いっしょ…」
姉「だから、今はちょっとガマンして幼稚園行こう?」 
弟「…」 
姉「ヤンちゃんが頼りになるかっこいい男の人になったら、お姉ちゃんもがんばってきれいな花嫁さんになって…ずっといっしょにいてあげる」
弟「ほんと?ねえ、それほんと?」
姉「本当!約束する」
弟「やくそく…やくそくだよ!ぜったいだよ!おねえちゃんは、ぼくのおよめさんだからね!」
姉「うん」
弟「ゆびきり!ゆびきりげんまん!」
姉「はいはい」

姉が小学校低学年くらいでヤンちゃんは年中さんくらい
この先のヤンデレ化に期待!みたいな感じで失礼しました


116 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2010/10/16(土) 11:34:48 ID:fFdStAex [1/6]
最近の妄想書かせて下さい

親戚のお兄ちゃん
しっかりとした会社のサラリーマン
エリート風のメガネ君で病弱。
「今まで何やってたの?夜遊び?寝てたなんて嘘でしょ?
喪子ちゃんが居なくなったら僕死んじゃうよ。
本当だよ?昨日もメール返事来なかったから、
ずっとずっと起きて、何も食べないで待ってたんだよ?
喪子ちゃんが来てくれるかなって思ってお薬も飲んでないや。
電話くれて嬉しい・・でも、寂しかったよ?もうやだよ?
・・・次、メールの返事来なかったら手首切ろうかな。
あ、あは。実はカッターも買っておいたんだ。
ね、だから、もう僕を一人にしないよね。
小さいころから一緒だったもんね。
今日はまた昔みたいに一緒にお昼ねしよ?」



122 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2010/10/16(土) 12:48:06 ID:fFdStAex [4/6]
注)少々流血描写などあります

それは、とてもとても晴れた秋の日。
昼寝にはぴったりの秋の土曜の午後。

「喪子ちゃん、やっぱかわいい。うん、小さいころから変わってないよ。
 ほっぺもピンク色で、うん、えと・・体は大分大人になった・・ね」
返事の無い言葉を紡ぎながら、ひとつひとつゆっくりワンピースの
ボタンを外す。喪子は抵抗の声ひとつすら上げない。
「こういう服、昔からよく似合うよね。女の子らしい服。
 あ、でも下着、恥ずかしい・・かな。ごめんね。でも、
 すごくかわいいし、セクシー・・って、ごめんごめん怒らないでよ」
もちろん返事はない。なぜならもう喪子は息もしていないからだ。
無駄に広くなにもない部屋のフローリングの床に静かに横たわっている喪子。
数週間前までは笑ったりしていた喪子。
数日前までは怒ったり泣いたりしていた喪子。
数時間前までは許しを乞うていた喪子。
「・・喪子ちゃん、やっと昔みたいにいいこになった。
 大人しくて、お人形さんみたいな喪子ちゃん。ずっと大好きだったよ。
 ううん、今も大好きだし、一秒一秒経つごとに好きが増えていくんだ」
手馴れぬ様子で慎重にブラジャーを外す。
男の手は少し震えていた。
初めて触る女性の胸。初めては絶対に喪子と決めていた。

123 名前:彼氏いない歴774年[] 投稿日:2010/10/16(土) 12:49:39 ID:fFdStAex [5/6]
「あは、やっと本当に二人になれたね。喪子ちゃん。
 捨て犬みたいに喪子ちゃんに付きまとっていた男は簡単に始末できたけど、
 あの金髪・・あいつが喪子ちゃんを奪いに来るんだ。
 昔からいつもいつもいつも邪魔して!僕が遊ぶ約束してたのに
 無理やり連れて行ったりして!大嫌いだったんだ」

怒りに任せて乳房の形が歪む。爪が食い込み血がにじむ。
もし喪子に意識が、命があったならこらえ切れず悲鳴をあげていただろう。

「あ、あああっ、ご、ごめんね。痛いよね。ごめん、ごめんねっ」

あわてて血を舌で舐める。痺れるような鉄の味。

「喪子ちゃん、やっと、ふたり、やっと、二人でえっちなこと。
 お兄ちゃんずっと、喪子ちゃんと、こうして、はぁ。喪、喪子ちゃん」

喪子の胸に顔をうずめる。血を舐めるというより、吸う。

「こうしないと、喪子ちゃんのこと、あいつが奪いに来るから。
 守るためだったんだよ。何度説明しても分かってもらえなかったから
 喪子ちゃんの大好きなオレンジペコーに僕の睡眠薬を混ぜて、
 入院している時に盗んだ薬を注射したんだ。
 昔からお注射嫌いだったから、痛かったよね。ごめんね。ごめんね」

針のあとがいくつも残る腕にも舌を這わせた。
意識が朦朧とし、薬を盛られたことに気づいた喪子は
何度も許しを乞うた。人を一人殺した男だ。一人殺すも二人殺すも同じ。

”お願い、幼馴染を殺さないで。私なんでも言うこと聞くからお願い許してお願い”

それが、さらに男を怒らせるとも気づかず。回らぬ舌で懇願する喪子。

「まさか、喪子ちゃんがあそこまであいつに洗脳されてるとは思わなかったから。
 ・・・でも、もう楽になったよね。何も考えなくていいんだもん。
 いい子になった。昔みたいな素直でかわいい、いい子の喪子ちゃん。
 僕の大好きな大好きな喪子ちゃん。全部食べて、全部僕のものだからね」

唾液まみれの腕に歯を立てる。皮膚を、脂肪を、筋肉をかじる。
溢れる血にまみれる、美しい男の顔。ぴりぴりと味覚を刺激する血の味。
しっかりと肉を咀嚼し、嚥下する。喉を通り食道へ向かう肉片が愛おしい。
「大好きだよ、大好き。美味しいよ。喪子ちゃん。ふたりっきり。
 ずっとこれから二人。大好き。大好き。大好き」
 男は食べ続ける。愛する肉を自分だけのものにするために。
 徐々にぼんやりとしてくる意識を、満腹感と幸福感によるものと思いながら食らい続ける。
「お腹いっぱいになったら、なん、だか、眠いや。
 そういえば喪子ちゃん、も、昔から、食べてすぐ眠たく、なっ、てたよね。
 あは、いっしょ、だから、似て、きたのかな、喪子ちゃ、ん、ずっと一緒。
 だ、いすきだよ。喪子・・だいすき」


276 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2010/10/30(土) 23:06:57 ID:fQK/eHTK
ヤンデレな弟に愛されてみたい

「おねーちゃん、ボクね、がんばってシチューつくったんだよ! 
おねーちゃんがよろこんでくれるとおもって、
すっごくおいしいざいりょーでつくったの! 
え? おにくがちょっとすっぱい? 
えへへ、わかっちゃった?
それね、
おねーちゃんにひっついてたへんなむしさん。
わるいねこさんだから、ボクがやっつけたの! 
ね、うれしいでしょ、ね? 
おねーちゃんはずっとボクだけのものだからね! 
やくそく!」
なんて無邪気な満面の笑みで言われたいと思う今日この頃


314 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 15:58:37 ID:959xIOhz
※親近ネタ、監禁ネタに抵抗がある人はスクロールで逃げてね

両親は共働きで、小さい頃は両親よりも姉と過ごした記憶の方が多い。
我儘を言う俺に、いつだって「しょうがないなぁ」と笑って付き合ってくれた姉。
大好きな姉。姉も、俺のことを大好きだと言ってくれていた。

…だけど、その『大好き』の意味合いが違うと気付いたのはいつだっただろう?
幼い頃の結婚の約束が守れないものだと知った時、俺はどれ程泣いただろうか。
「ヤン、嘘吐いてごめんね」と泣く俺を慰める姉に、
どす黒く渦巻く想いを初めて感じた時だろうか?


準備は整った。
睡眠薬入りの紅茶を飲み眠った姉を抱き上げる。
…これから2人で、俺たちのことを誰も知らないところに行く。
そして小さな家で、2人で静かに暮らすんだ。
法律上で結婚が認められないなら、これからの人生を貰うことにする。
それで嘘を吐いたことは許してあげるよ。
もう誰の目にも触れさせない。俺だけを見て、俺だけを愛すれば良い。

姉が眠る前の会話を思い出し、顔がにやけるのを感じる。

「…姉さんの口から頼りになって格好良い弟って言われたのは、
 複雑だけどやっぱり嬉しかったよ。
 …約束は守ったからね、後は姉さんが約束を守る番だよ」

純白のドレスに身を包む姉を想像し、腕の中の姉に囁いた。

「頑張らなくても、十分綺麗な花嫁になれるよ。ねぇ、早くその姿を見せて。
 …愛してる、喪子。もう、俺だけのものだ」


744 名前:1/2[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 02:53:50 ID:LGBIiAVm [1/2]
深夜+流れぶった切ってごめん。
もう抑え切れなくなった妄想をちょっと聞いてくれ!!


ヤン君は異母姉弟で、あたしが高校二年生のある日、突然父が連れてきた。

初めて会ったとき、ヤン君は父の押す車椅子に乗り、夏なのに長袖の寝間着を着、薄手のブランケットまでかけて、その大きな焦げ茶色の目であたしをじろりと仰ぎ見た。
その時、既に彼とあたしの間に覆ることが無いだろう上下関係が出来上がっていたのをあたしは感じた。

父は玄関に車椅子を置くとブランケットごと彼を抱き上げた。
それがあまりにも物を運ぶような無機質さで行われたので、ちらりとヤン君を見れば、目を伏せ父のなすがままにされていた。彼は何も感じてはいないようだった。

その後リビングでした父の話は、想像に易いよくあるメロドラマのようだった。
「水商売の女ともう随分前から浮気をしていたんだ――」

あたしはヤン君を小学生くらいかと思っていたが、実際彼はその時中学1年生だった。
彼は生れつき両足が不自由だった。そのために同年代の子に比べて背も低く、痩せていて小柄だった。
――足については、彼の母親の若い頃の不貞や不摂生ではないかと後にヤン君自身が語っていた――

父の話を聞いたとき、母は真面目で実直だった父の不貞に驚いたと言うよりも、その結果のヤン君に驚いて、部屋に閉じこもり、そして荷物をまとめて出て行った。

それはあたしが学校に行っている間に行われた出来事で、帰宅したあたしが見たのはもぬけのからになった母の部屋だった。

呆然としながらも、朝いつものようにあたしより少し早く出勤した父に連絡しようとリビングにある電話の受話器を手にしたとき、部屋の隅にあるソファに丸まっている布団が目についた。

よく見ればそれは布団にすっぽりくるまっているヤン君だった。ヤン君はまばたきせず、まっすぐな視線であたしを見ていた。
あたしが気付くずっと前から、ヤン君はあたしを見ていたようだった。

身じろぎひとつせず、あたしを凝視しながら彼は言った。

745 名前:2/2[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 02:57:18 ID:LGBIiAVm [2/2]
「"お母さん"なら午前中に出て行ったよ。トランクと大きな旅行鞄をいくつも抱えてた。
"お父さん"の部屋にももう何もないんじゃないかな。だってここにくる前、僕の母と何か相談してたもの。
二人とも、もう帰ってこないつもりなんじゃないかな」

まさかと思いながら向かった父の部屋は、母の部屋同様からっぽだった。
さっと全身から血の気が引くのを感じた。
まさかまさかまさか。有り得ない。これは全部嘘だ。昨日の夜から全部夢なんだ。

だがふらふらと戻ったリビングのソファには相変わらず毛布に包まれこちらを見ているヤン君がいる。

彼は笑っていた。
くすくす、と言う効果音が聞こえてきそうなほど上手に笑うヤン君に、あたしは軽いめまいと苛立ちを感じた。

――所詮ヤン君は他人なのだ。だからあたしの両親がいなくなることなんてなんてこともないんだ。
少なくともヤン君の父である存在さえ、ヤン君には自分と切り捨てて考えられるものなのか――。

あたしは彼に対する嫌悪感から彼を無視し、母に電話をかけた。
電話は繋がらなかった。
父の電話も繋がらなかった。

「戸棚の一番上の引き出し開けてみて」

不意にヤン君が言った。あたしは彼を見ないで引き出しを開ける。

「それで大学まではどうにかなるって。……あ、ちなみにそれは全部君がつかっていいよ。僕はいいんだ、どうせこんな体じゃ外には出て行けないし」

そう言ってまくりあげた布団から覗く彼の足は、白く細く、何か植物の根のようだった。
それはあまりに無機質で、あたしには到底血の通った人間の器官とは思えなかった。

あたしの視線を感じた彼はまたさっと布団で足を隠すと小さく赤い唇をくっとつりあげ、意識的に作った無邪気さを装って言った。

「ねえ、僕お腹空いちゃった」



取り敢えずここまで書いた!
そしてこれから喪子ちゃんとヤン君の閉鎖的でぎこちなく官能的でアンダーグラウンドな生活がスタートするわけですね!!!
自己満オナニー小説でごめんよううう(´;ω;`)
でも後悔はしてない!


756 名前:744[1/2] 投稿日:2010/12/31(金) 01:51:03 ID:XG5d5IKX [1/2]
わーいレスがついてる!!嬉しい!ありがとう!
以下続き


その日の夕食は何を作って食べたのか覚えていない。
けれどヤン君の箸の持ち方がとても綺麗だったこと、そしてその箸を含むたびにちらと見える小さな口の中が異様に赤かったことだけが、妙に印象に残っている。

次の日、勿論両親は帰ってこなかった。親戚などの頼る身内もない自分が悲しかった。

警察に電話をしようとしたが現状をうまく伝える自信がないのでやめた。また、それは両親の本意ではないように思えた。

通帳を置いて、はっきりと見捨てられた今も彼らのことを考えている自分が情けなく心底馬鹿馬鹿しくなったとも言える。

視界の端にはそこを自席として当然のようにソファで丸くなっているヤン君があたしを見ている。

「これからよろしくね」

上目遣いだがまったく媚びを含まない目をして笑う彼は、あたしの気持ちなどすべて見透かしているようだった。

757 名前:744[2/2] 投稿日:2010/12/31(金) 02:01:53 ID:XG5d5IKX [2/2]
「僕は手が掛かるよ」

お風呂に入りたいと言う彼をどうしていいか分からず困惑した顔で見返したあたしに、ヤン君は目を細めて言った。

いくら小柄で軽いとは言え150cmを少し越した男の子を抱き抱えて運ぶのは、高校生のあたしには一苦労だった。

首に手を回してもらい、ブランケットごと彼を抱き上げる。
自然と首筋に寄せられるヤン君の顔、見た目に反し高い体温の彼の吐息は熱かった。

どうにか浴室へ運び、予め用意していた椅子に彼を座らせたとき、ぱさりとブランケットがおちた。

拾おうと手を伸ばしたあたしにヤン君は言った。
「拾う必要、あるの」


シャツのボタンを外す手は震えていた。
白く突起した鎖骨が見え、そして肉の薄い胸元。あばらは細く浮いている。

「僕は手が掛かるよ」
余計な脂肪や筋肉どころか、必要最低限の厚みだけを残した真っ白な腹部を上下させて彼は言う。

「だけど、手を掛けるだけの価値が僕にはある」

椅子に座るヤン君の前で、両膝をついてしゃがみこむ体勢のあたしを、ヤン君は上から覗きこんで微笑んだ。

癖のないまっすぐな彼の細い髪があたしのおでこや頬に刺さり、ちくちくとこそばゆい。

逆光と遠くなりそうな意識の中で、笑うヤン君の顔が暗くぼやけて揺れた。

――初日に感じた彼とあたしの関係は、どうやら間違いではなさそうだ――

そんなことを考えながら、あたしは今の時期にインフルエンザってあるのか、あとで調べてみようと思った。

取り敢えずこの話は今回の投下でおしまいです!
インフルエンザは学校を休む口実です!
あと最初の投稿で繰り返してる"布団""毛布"はブランケットに脳内変換しておいて下さい!
まぎらわしくてごめんなさい!
レスくれた人、おかげで創作意欲がわきました!
ありがとうでした!


17 :彼氏いない歴774年:2010/05/05(水) 00:09:04 ID:4xNZxydS
※近親ネタ



「喪子、今日母さんたち遅くなるってさ」
ノックもなしにドアを開け、入ってきたヤン兄ちゃんに
ビビり、ベッドから転がり落ちた。
足が大きく開き、女らしさのかけらもない格好にこんなときでも喪女なのかと
悲しくなる。泣きたい。

起き上がれずにいると、ひょいっと体が起こされ、優しい声が上から降ってくる。
「喪子は、昔からこうだよね。そのたびに俺がこうやって助けるんだから」
抱きしめられ、子供に戻ったような感じがしてうれしくなり、思い切り抱きしめた。

「おとといより胸大きくなったね」
そういつも通りの調子に言われ、思わずヤン兄ちゃんの顔を見上げた。
「だって、この前胸の大きさ気になるっていってたじゃない」
言った。確かに言ったけど、言った時私は一人で、この部屋で。
胸のことなんて一度もヤン兄ちゃんに相談したことなんてない、
一昨日ヤン兄ちゃんに胸の大きさを確かめられるようなことなんて、
一度も、

おとと、い。
「一昨日の喪子、激しかったなあ。あんな喪子のこと知ってるの兄ちゃんだけ、
俺だけ、だよねえ?」
「夕飯はもうあるから。食べたい時においで」そう言いながら、ドアの向こうへと姿を消す。

一昨日は、確かいやらしい夢を、見たはず。お兄ちゃんくらいの、男の人に、お兄ちゃんみたいな声の男の人に、

  
「あ、そうそう」
ひょこ、と頭を出しにっこりと笑いかけてくる。
お兄ちゃんが喪子が胸のことで悩んでたのを知ってるのは…
…っく、はは、やっぱり内緒。

でもね、喪子のぜえーんぶ、俺わかるから。大好きだよ、」
俺の喪子。そう言ってヤン兄ちゃんは頭をひっこめ、ドアがぱたんとしめられた。


279 :1/3:2010/06/28(月) 20:14:51 ID:nG1xaXd0
半ヤン弟で妄想したつもりが……?




「何見てるの、姉さん」

背後からそっと肩を抱きこむと、腕の中でパジャマに包まれた小さな体がビクリと跳ねた。

内心ほくそ笑みながら、素知らぬふりでテーブルに広げられた冊子に目をやると、
軽自動車のパンフレットがいくつか並べられている。
よく見ようと身を乗り出すときに、姉の冷たい左耳を頬で撫でるように触れた。
怯えたようにほんの少し首を傾げて逃げる姉の態度は、俺の嗜虐心を煽るのに充分だった。

「車、買い換えるんだ?」
「……うん。車検が来るし……」

ふーん、と生返事をして姉の匂いを吸い込む。風呂上りなのが残念だ。
姉特有の甘く蒸れた芳香ではなく、邪魔なボディソープの香りばかりが匂い立つ。
俺はわずかに湿り気を帯びた髪の感触を楽しみながら、薄いパンフレットに記載された
色とりどりの車をぼんやり眺める。淡いピンク色の車が目に止まった。

「俺、これがいい」
「それは、ちょっと……」
「可愛いって。姉さんに似合うよ」

薦めながら、喉の奥で自然と笑いがこぼれてしまう。

桜色をした小さく丸いフォルムの車からおどおどした様子で降りてくるのは、
きっちりとひとつに結んだ黒髪に眼鏡を掛け、いつまでたっても服に着られている
初々しさを残し、やぼったささえ感じさせるスーツ姿の姉。

キラキラしたものや、女の子らしいピンクの持ち物が本当は好きなのに、
それを人前で使用することが苦手な奥ゆかしい価値観の姉だから、
きっといつまでも甘い色合いに慣れず、乗り降りのたびに恥ずかしがって
耳の先を車体と同じ色に染めてくれるだろう。

想像するだけでゾクゾクするほど楽しかったが、そんな姉の姿を他の奴には
見せたくないので、ごり押しするのはやめておくことにした。

「姉さんはどれがいいの?」
「私は……これかな」

小さな指が、ひとつの車を指し示した。
姉が選ぶのはきっとこれだろうなと思っていた通りの、どこの駐車場にも二、三台置いて
ありそうな無難な銀灰色の車だった。

「それよりも、こっちのほうがいいよ」

俺は当然のように姉の手に自分の手を重ねた。

ピリッと走る電流のような震えを無視して、姉の人差し指に俺の人差し指を乗せ、
他の指は隙間から入り込むのを狙いつつやんわりと握りこむ。
そうして目当ての車の絵に重なった指を移動した。

280 :2/3:2010/06/28(月) 20:15:51 ID:nG1xaXd0

二十歳を越えた弟がこんなにべったりとくっついているというのに、
姉は鬱陶しいと払いのけることもしない。
ただ微動だにせず、なすがままにされている姉の戸惑いが、
触れ合った肌からかすかに伝わってくる。

姉の無意識は間違いなく違和感を察して体を強張らせているというのに、
常識にがんじがらめの理性が、姉弟の触れ合いに性的なものを感じるはずがないと
否定しているのだろう。

俺を邪険にすることは、浅ましい勘繰りをした自分を――弟に性的に触れられているように
感じている事実を、認めることになってしまう。

自意識過剰なのに自己評価は最低値の姉は、『まさかそんなことありえない。だから変だと
感じるのは間違っている。そんなふうに思うなんて、自分は最低だ』と思っている。

――そう、姉がそんなふうに考えていることを俺は知っている。

姉は毎日コツコツと姉専用のパソコンで日記をつけている。
パスワードは愛犬の名前だったので開くのは簡単だった。
俺の毎日の楽しみでもあるその日記には、弟に触れられることさえ過剰に反応してしまう自分を恥じ、
事実を否定し続けている。
俺が故意に触れて抱きしめていることなど、絶対に認めないのだ。

だからこそ、無邪気を装ったスキンシップならば、姉は決して俺を振り払わない。



281 :2/3:2010/06/28(月) 20:16:54 ID:nG1xaXd0

「車高も高いし、ボンネットも出すぎてないし。俺、これがいいな」

白い車を指さしながら、子供のように甘えてみせて、頬に頬を押し付ける。
触れ合った肌は俺よりも熱くしっとりとしていて、かすかに聞こえる呼吸音は浅く早い。

――ほんの少し顔を傾けて、こぼれる熱い吐息をすべて奪ってしまいたい。
乾いて震える唇を、たっぷりと舐めて潤してやりたい。

それは舌を伸ばせば届く距離にあるごちそう。

ジリジリと胸を焼く飢餓感に急かされながらも耐えるのは、ひとえに姉がまったく、
真実俺の想いに気付いていないから。
それなのに体だけは敏感に異変を感じ取り、まるで反射のように反応を示すその様子に
たまらない興奮を覚えるからだ。

ああ姉さん。
姉さん。姉さん。姉さん。

「――好きだよ」
「えっ……?」
「俺、この車が好き」
「あっ、う、うん。そう、だね。それいいかも……」

俺は姉弟の団欒という代議名分を盾に、最愛の姉を腕の中に閉じ込める。
パジャマ越しの体温が溶けあって、自分のものと錯覚するまで、俺はいつまでも他愛のない話を続けた。


302 :1/2:2010/01/13(水) 07:50:11 ID:qRwfMlGA
思い切って投下してみる

喪子は中学、高校と友人がいない。
自分ではその原因を小学校の時の母の突然の死で引きこもりがちになったことだと考えている。

「でもねヤン男。大学では知り合いもいないから、今度こそ友達作りたいの」
「喪子姉さんならすぐ友達できるよ。可愛いから」
「ヤン男はお世辞がうまいんだから」

彼女の孤独を常に埋めてくれたのが、父の再婚により出来たこのヤン男という義弟だった。
ヤン男はひょろりと背が高く、色白の細面とノンフレームの眼鏡をかけた外見に
初対面の時こそ神経質そうな印象だったが、その実中身は優しく明るい。
しかも頭が良く、エリート大学の附属高校に通っている。

「頑張って行っておいで、明日の入学式」
「うん!」

入学式当日、喪子は駅前で会場へと向かう途中、いきなり肩を叩かれた。

「リア充大学の新入生?」
「え、は、はい」
「良かったー!」

振り向いた先にいたのは、特徴は無いがおしゃれな服を着た女の子。

「あたし方向オンチでさ、知り合いいないから一緒に会場まで行ってもいい?」
「う、うん。勿論」
「あたし普通子っていうの。よろしくね」

喪子の大学生活は好調な滑り出しを切ったかに思えた。
帰った喪子は、すぐさまヤン男に満面の笑みで話した。

「本当に普通子ちゃんって良い子でね、今度合コンにも誘ってくれるんだ!」
「よかったね喪子姉さん。メアドは交換したの?」
「うん。家族以外の連絡先が携帯に入るなんて……嬉しいなあ」
「そう」
「来週の登校日が楽しみだな〜」
「そうだね」

ヤン男もまた、笑った。



303 :2/2:2010/01/13(水) 07:51:24 ID:qRwfMlGA
そして登校日。
喪子はうきうきと大学に行き、見つけた普通子に声をかける。

「おはよ、普通子ちゃん」
「――は?誰?アンタ」
「……え?」

突然の普通子の拒絶に、喪子は呆然とする。その間に普通子は喪子から離れて行く。
だがそれだけでは無い。コミュ力のある普通子は、その後瞬く間に新たな友人を作っていった。
喪子にそんな器用なことができる訳がない。結局その日、喪子は昼をトイレで過ごした。

「うっうぅぅ……どぉしてえ、どおしてこうなるのぉ……!?」
「泣かないで喪子姉さん」

そして家に帰った喪子は、泣きながらヤン男の腕の中にいた。

「大丈夫、俺は喪子姉さんの側にいるから……。喪子姉さんから離れないから……」

喪子は知らない。ヤン男が喪子が寝ている間に喪子の携帯から普通子の連絡先を盗んだことも。
ヤン男が友人を使って彼女の情報を掴み、彼女もまた大学デビュー組だと知って
喪子を今後無視してくれたらエリート大学のイケメンの先輩を紹介してやると手引きしたことも。
今まで友人がいないのも、全てヤン男が裏で工作したためだということも。
今、ヤン男がこの瞬間を迎えることが出来たことに恍惚とした笑みを浮かべていることも。
喪子は知らない――。

「何があっても――俺は絶対、喪子姉さんを放さないから……」


344 :彼氏いない歴774年:2010/01/19(火) 20:16:27 ID:l75CYrvw
ヤンデレな双子の弟が欲しいよ、神様!


姉さん、知ってる?
人間ってさ、失った半身を求めて運命の人を探すんだって。
はは、まぁ俺たちには関係ない話だけどね。
だって、俺たちは、生まれた時から既に一つだったんだから。
だから、これから先だってずっと一緒なのは当たり前だろ?
え?『お互い結婚して別々の道を歩む日が来る』って…?

ないよ。

姉さんには俺しか必要ない。俺も姉さんしか要らない。
姉さんに近寄る害虫なんか、全部駆除してやるさ。


『 姉 弟 だ か ら 』 ?


……じゃぁ、あの世でなら許されるのか?
そう、そうか…それもいいな、姉さんと二人っきりの世界なら。
どうしようか、姉さん?



453 :彼氏いない歴774年:2009/11/22(日) 18:52:35 ID:FqW9orCZ
もう先が無い兄ヤンデレにが好きだ。


施設育ちの兄妹。個室の病院に兄は入院してもう何年になるだろう。
唯一の親族の喪子は医師に呼ばれて告げられたのは余命半年も無いという事実。
入院費は健康だった兄が貯めていた貯金。
喪子は年上のお金持ちに言いよられていて、質素だが生活に困っていない。
個室に入院している兄の見舞いは毎日欠かさない。
日に日に痩せていく兄に、喪子はどうしたらいいのかわからなかった。

兄はよく昔の話をする。
「施設で喪子はよく泣いていた。喪子を泣かした子はよく僕が叱ったよ。」
そういえば兄は施設でみんなの頼れる兄だった。
「喪子はみんなに愛されていたね。覚えてる?バレンタインデーに喪子のチョコレートを取り合いになって施設中大乱闘」
そう言って兄はあたしが剥いているりんごをちらりと見る。
「喪子の作ったものは僕しか食べちゃいけないのにね。」
そういえばその大乱闘で勝ち残ったのも兄だった。
とても喧嘩ができるようなタイプじゃないのに驚いたっけ。
兄はうさぎの形に剥きおわったりんごを一口かじる。
「言わなかったけど僕の同級生が喪子を好きになった事もあるんだよ。ほら、ヤンだよ」
ああ、あの兄といつも一緒にいた人か。あまりしゃべった事がなかった。
「告白する前にどこか遠くに引っ越したんだ。仲のいい友人だったからね。辛かったよ」
そう言って兄は少し笑った。
「あとほら、喪子に初めて告白してきた男がいたね。施設に子供をもらいにきた財閥の長男だよ」
あの、子供が産めなくなった家のか。どうしても娘が欲しかったんだっけ。
どちらかというと兄のが気に入られてたような。
「そうそう。大変だったんだよ。あの財閥の悪業を突き止めるのは。あそこの家の母親はすぐ落ちたけどね。」
そうだ。あの家はすぐに倒産して娘をもらう余裕が無くなったんだ。
「でもしばらくしてまた立ち直ったようだね。」
そうだよ。その長男のヤンデレ君に今言い寄られてるんだもの。
「この間僕の病室に来たよ。喪子さんを下さいって。」
嘘だ。まずあたしとヤンデレ君にはなんの関係もない。
「嘘じゃないよ。僕の喪子はあげられませんって言ったら首締められたからナースコールしたんだ。当たり前に出入り禁止だって」
そう言って兄は嬉しそうに笑った。
「だからここなら安全なんだ。喪子。」



気がついたら病室にいた。
ずきん、と痛む部分を擦ると包帯が巻かれている。
ああそうだ。数時間、ここにはくだものナイフが刺さっていた。

隣のベッドで兄が愛しそうに笑った。




454 :彼氏いない歴774年:2009/11/22(日) 19:05:53 ID:FqW9orCZ
長くなってすみません。
わかりにくい文だから解説を。

兄、入院させるためにくだものナイフ刺す→兄事故だとナースコール→妹入院

同級生は兄にトラウマ作られ田舎に療養引っ越し。
財閥の母親に言い寄り財閥家に通う兄→悪業証拠を持ってっちゃう

財閥家の長男ヤンデレ君はその事実を知り、兄妹を憎む。でも喪子さんが好き。憎い、好き→ヤンデレ化

そのうち医者ヤンデレが喪子を愛しはじめて兄vs医者ヤンデレとか
兄の親友リターンズとか妄想が止まらない\(^O^)/
愛する喪子のために誰かを抱くヤンデレおいしいです(^p^)


72 名前:1/2[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 15:24:48 ID:/RyZcUT3 [1/2]
ここ最近の嬉しいヤンデレラッシュに便乗にて投下
こんな夢を見たのはどう考えてもヤンデレ天国1、3を聞いて寝たせいです。本当にあり(ry



ベッドに繋がれた手枷がじゃらりと鳴った。
手首は真っ赤に腫れあがり、じんじんと痛む。

「無駄だって、何度言ったら分かるの」

いつの間に帰って来たのか、ヤンが私を見ていた。

「この手枷を外せると思っているの?こんなに痛い思いをしてまで、どうして?」

冷たい手で、手首を擦ってくれるヤン。
その行動は優しいものなのに、私の全身にぞわりと悪寒が駆け抜くて行く。
怖い。触らないで。嫌だ嫌だ嫌だ!

「おい、ヤン。喪子が怖がってんぞ」
「…兄さん」

声のした方を向けば、ヤン兄さんがいた。

「あーぁ、手首真っ赤になっちゃってる。痛かったな。逃げないなら、すぐにでも外してやるんだけどなぁ」
「そうだよ、喪子姉さん。どうして俺たちから逃げようとするの。3人が良いって言ったのは姉さんの方でしょ?」
「だ、って…」

歯がガチガチと鳴る。言葉が喉の奥で詰まって出て来ない。

73 名前:2/2[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 15:26:12 ID:/RyZcUT3 [2/2]
人並み以上の容姿と能力を持つ2人に挟まれた、全てが人並み以下の私。
周りの人間だけでなく、両親にも溜息を吐かれることもしばしばだった。
2人はあぁなのに、お前はどうして、と。
苛められる度に、両親に溜息を吐かれる度に泣く私を慰めてくれた2人。
どんなことがあっても3人で居られれば良い、平気だと笑えば笑い返してくれた2人。

3人で居られれば。
それが、こんなことになるなんて。

「喪子。震えてる。どうした、痛いのか?」
「泣かないでよ、姉さん」

2人の態度は、あの頃と変わらず優しいのに。

「お前が怖がるものは、みんな消してやるから安心しろ」
「大丈夫。誰にも邪魔させない。姉さんの願い通り、ずっと3人で居よう。だから笑って?」

あの頃のように笑える日なんて、きっと、来るはずない。
止まらない涙を、2人がそっと拭ってくれた。





両親は2人に……されてしまったか、恐れをなして逃げ出したかはお好みで。


374 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2011/02/18(金) 08:14:33 ID:1UmQNH/C [3/11]

ウチに弟が来た。
今まで別々に暮らしてた弟が、お姉ちゃんと二人で暮らしてる僕のウチに来た。

「いらっしゃい、次男君。私が喪子お姉ちゃん、こっちがヤンお兄ちゃんよ、宜しくね」
「喪子お姉ちゃん、ぼく次男!」
「…次男君、宜し…」
「お姉ちゃん、お腹すいた――」
「はいはい^^」
「……………」

「見て――お姉ちゃん!分数のかけ算できるようになったよ!」
「よ―しよし次男はお利口さんだね!」
「僕だってできるよ!それくらい!」
「ヤンはもう高校生でしょ―?」
「プッwwwwww」
「!! ……………」

375 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2011/02/18(金) 09:57:09 ID:1UmQNH/C [4/11]
続き。

「おやつだよ〜ショートケーキとチョコケーキ選んで!」
「僕ショートケーキ!」
「…僕も…」
「1個しかないからお兄ちゃん譲ってあげて。」
「嫌だよ!」
「お姉ちゃん、僕チョコケーキでいいよ。ショートケーキお兄ちゃんにあげる」
「どっちがお兄ちゃんか分からないねぇ」
「…………………………」
「ちょっと、ヤン!?」
「…あっ…」
ヤンは唇を噛みしめすぎて噛みきっていた。首にまで血が滴っている。
「うわぁ〜ん血だらけだ!お兄ちゃん怖〜い!」
「………」ギリ… ドバッ



「お姉ちゃ―ん痛いよ〜」
「転んじゃったの?消毒しなきゃね。」
「……」ザクッ「お姉ちゃん、僕も怪我しちゃった。」
「ヤン、何で包丁持ってるの?」
「お兄ちゃんこわ〜い!」
「………」ザクッザクッ

376 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2011/02/18(金) 10:11:19 ID:1UmQNH/C [5/11]
続き。

「遊園地のお土産買って来たよ!はい次男、熊さんのぬいぐるみ!」
「わ―――いおっき――!」
「…………」
「ヤンまだいじけてるの?ほら、ウサギさんのぬいぐるみ」
「や、やった」
「僕もウサギさん〜〜!!」
「あ、あげるよ。お兄ちゃん熊さんでいいよ。」「やった〜ウサギさん!」
「あれ、熊さんを…」
「熊さんも僕のなの〜!」
「…………シネ」



「あら?ヤン、次男は?」
「知らないよお姉ちゃん、次男なんて最初から居なかったんだよ!」
「何いってるの?あれ、熊さんのぬいぐるみ赤かったっけ?何か重いし…」
「汚いから捨てようよ!熊さんはいらない子だよ!」
「次男〜どこ―?もうっ!」

END


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