管理人さんが帰ってくるまでの仮まとめです

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76 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/05/20(木) 03:49:24 ID:IsLrkVxw [2/6]
 ようするに俺は臆病なんだ。
 人付き合いなんてものはイコール利害の一致。
 恋愛なんて絶対にできないだろうなと思っていた。
 それが……。
 君のことが気になり始めたのは、本当に安直な、反吐が出るほどのテンプレシチュエーションによるものだった。
 ……無口、無表情、無愛想。しかも『金持ちのボンボン』らしく、近寄りがたい、と、クラスメイトから遠巻きにされていた俺に、君だけが『普通に』声を掛けてくれた。
 何気ないことだった。
 熟睡中の俺を「問3、当てられてるよ」と起こしてくれた。
 「消しゴム落ちてたよ」「今日日直だよ」「プリント回してるよ」
 そんなことで。
 ……と、君は言うかもしれないけれど、そんなちょっとしたことだって、負の感情は隠せないもの。必要以上に素っ気なかったり、一瞬も目の合うことがなかったり、そもそも見て見ぬふりをされていたりと、『普通』というのは、本当に得難いものなんだ。
 擬音で言うならコロリ、と。
 俺は君に好意を持った。
 最初は……そう、人当たりの良い店員の「いらっしゃいませ」に思わず会釈を返したくなるような、ごく人間的な好意だったはずだ。
 俺と君との間に会話なんてものはなく、あるのはただの伝達だけ……。
 正直、君の名前もうろ覚えだった。
 変わったのは、初夏だ。
 衣替えのとき、君は夏服になると同時に髪を切った。
 白地のセーラー服は君の下着をうっすらと透かせていた。
 それまで髪に隠されていたその首は、なんて細くて、なんて白かっただろう。
 力任せにつかめば折れてしまいそうな二の腕。
 心持ち短くなったスカートに……。
 その日一日、顔から熱が引かなかったのを覚えている。
 端的に言えば、欲情した。
 実在人物の夢を見たのも初めてなら、クラスメイトの女子で抜いたのも初めてだった。
 ……ん?
 ああ、君の裸やら性器やらを想像して、日がな一日扱きまくった。
 それで……俺はもしや君のことが好きだったのか? ……と思ったんだ。
 他の女子も夏服になっていたはずだが、俺の目に焼き付いたのは君だけだった。
 夢に出てきたのも君だけだったし……。
 試しに君の親友でも扱いてみたが、何度やってもイけなかった。
 それからというもの、グラビアやアダルトビデオが途端に味気のないものになった。
 そんなものより君を裸にしたくて仕方なかったし、抱きしめたり、においを嗅いだりもしてみたかった。
 この時点での疑いは四割といったところだ。
 なるほど、君への好意は『人当たりの良い店員』から『毎晩のオカズ』にまで育ったわけだが、それが恋愛感情かと言うとはなはだ疑問と言ってよかった。
 明確な定義を持っていたわけではないが……。
 恋愛感情というのはもっと……。
 もっと……。
 ……上手く言えない。
 とにかく俺は、残りの六割で君は性欲の対象なのだと考えた。
 君の肉体が思いがけず魅力的だっただけで、内面への興味は依然『店員』のままのはずだった。
 君と俺を繋ぐものは、未だにただの伝達だけだったから……。
 そこで俺は君を知ることにした。
 君の人間性を知悉した上で、君への感情を整理しようと考えた。
 まず、クラスメイト全員を買収した。
 実験場に不確定要素が含まれているのは好ましくない。
 いくら金を積んでも演技力は上がらなかったが、一同の努力のおかげで、親友がイジメに遭っていたときの君の対処、イジメの対象が君に移ったときの反応などなど……。様々なデータを得ることができた。
 怒った顔や泣きそうな顔、貴重な映像も撮ることができたが、まもなくたいして意味がなかったと気がついた。
 こういった特異な状況下での対応も人間性をはかる上で重要なことではある。
 が、……俺が知りたかったのは『普段の君』だったんだ。
 だからすぐに手を引かせた……つもりだが、もしも俺の目の届かないところで何かされていたら言ってほしい。
 もっとも、俺の目をかいくぐれるヤツがそうそういるとも思えないが。

77 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/05/20(木) 03:50:09 ID:IsLrkVxw [3/6]
 さて。次にご協力いただいたのは君のご両親……。
 ……ああ、責めないであげてくれ。
 ご両親は最初猛反対されていた。俺が少々駄々をこねてしまっただけで、心情的にはおそらく今も反対だろう。
 生憎、我慢してもらうしかないけれども。
 とにかく。
 君の家には今、523個の隠しカメラが仕掛けられている。
 数が中途半端なのは後から追加したいだけ追加していったからだが……、なんとなくキリが悪いから、新たに27個増やそうかとも考えている。
 本音を言えば、いくつあっても足りないといったところだ。
 ……家での君は、実に俺の興味をそそってくれた。
 学校では結構ネコを被っていたんだな。心優しい典型的優等生かと思っていたら……。
 君は本来、ちょっと口が悪くて、ものすごく天の邪鬼なんだ。
 外面は何事もそつなくこなし、冗談も交えて軽妙な人間関係を築いているが、遠慮がなくなればなくなるほど不器用になって甘えられなくなる……。
 違うかな。
 学校では当然ながら君の親友が一番近いところにいる。しかし、それでもご両親ほどじゃないから、君は『良い子』の皮を脱ぎ捨てられない。
 ……いや、責めている訳じゃない。君が友達をだましているとも思っていない。
 君は、本当は不器用なんだ。
 俺はそう思っている。
 何が言いたいかというと……。俺は君が好きらしい、ということだ。
 体だけでなく、心も。
 この時点で俺は割と確信を抱いていた。
 しかし……。
 今度は、気の迷いではないか? と考えた。
 特に何が引き金になったわけでもない。
 ……俺が君に告白して、例えば君が「私も好き」と言ったとしよう。俺と君は自然の成り行きとしてお付き合いをすることになる。そして、だ。
 君が「ごめん、やっぱりあなたのこと、好きじゃなかったみたい」。
 ……どうだろう。
 そんなことを、他でもないこの俺が君にしてしまったりしないように、まずは自分の気持ちに絶対の自信を持てるようになろう、と考えたわけだ。
 そのために、俺は一般的に考えて『百年の恋も冷める』ような光景を見ることにした。
 はっきり言えば、君の排便、排尿、おならをするところまで、余すところなく見せてもらった。
 ムダ毛の処理などはすでに見ていたから、他に現実的な光景というとそのくらいしか思い浮かばなかったんだ。
 排便はちゃんと、様々な形状をひり出すところを音付きで観察したが、別段嫌悪感を抱くようなことはなかった。
 生物は排泄をするものと知っている。
 想いが冷めるどころか、それまでは興味の範囲外だったアナルセックスをやってみたくなったくらいだ。
 それと……。君は便秘のとき、家に一人っきりでいる場合にのみ苦しそうな声を漏らすが、俺はあの声がとても好きだ。
 オナニーするときはどの映像を使用しても音声はあれを流していた。
 ……そんなわけで、君の排泄姿はまったく問題がない。
 しかし……、俺はそこまでで一つ、気になっていたことがあったんだ。
 君の風呂、体の洗い方だ。
 君は毎日風呂に入っているのに、何故かおま……ああ、悪い。何故か女性器は洗おうとしていなかった。
 いや、君が排尿の後にちゃんと拭いているのは知っているとも。
 大丈夫。処女の中には性器に触れること自体、忌避感を抱く女が多くいるらしい。
 肉ビラを開いてまで洗ったりしないのは割と普通のことらしく、処女のそこがひどくにおったり、恥垢がたくさんこびりついていたりするのも別に珍しいことではないそうなんだ。
 とはいえ、それを目の当たりにした男の大半が萎えているのも事実らしいが。
 そう、俺は元々君の性器に興味があったから、洗っていないそこをつぶさに見てしまえば今度こそ幻滅するのではないかと考えた。
 トイレや風呂場に仕掛けたカメラは性器を観察するには不充分で、もちろん、においを伝えるなんてできるわけもなかった。

78 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/05/20(木) 03:51:34 ID:IsLrkVxw [4/6]
 ──弓張り月というのかな。月がくっきり浮き出た晩だったのを覚えている。
 君の生理が終わって一週間たったその日、俺は君の部屋に入れてもらって、ぐっすりと寝ている君にクロロホルム漬けのタオルを押しつけた。
 目覚まし時計を大音量で鳴らしてみたり、君の母親にいつものように声を掛けてもらったり。力いっぱいくすぐっても起きなかったから、俺は、安心して君を抱きしめた。
 ……君は柔らかくて、温かくて、良いにおいがした。
 抱きしめただけで射精できそうだった。
 君に意識があった場合を想像した途端、一秒と間をおかずイってしまった。
 ところが、放った端からバキバキと硬くなってくる。
 俺は猿のように君の脚に擦りつけた。
 ……開かないまぶたがもどかしくてたまらなかった。
 正気を失いそうになるほど興奮していながら、心の底では途方もない虚しさに凍えていた。
 これほど勃起する対象が君以外にいるわけがない。
 俺はもう自分の恋心を受け入れて、君に告白してもいいのではないかと思った。
 しかし……。
 笑わないで聞いてほしい。
 ……俺は、恋愛なんて微塵もするつもりはなかったくせに、結婚するなら初めて犯した女だと決めていたんだ。
 札束の風呂でも作ってしまえば、何人でも孕ませることはできるだろう。通達すれば十分と待たずに準備が終わるだろうが、今まで一度も実行しようとしたことはない。
 肉さえあればいい女なら、ダッチワイフに金を積んだ方が気が楽だ。
 愛がなければ……なんて思っていたわけじゃあないが、まるで自分自身に掟を定めたように、初めて抱いた女を『生涯ただ一人』と決めていた。
 君に会わなければ……俺はまったく機械的にその相手を決めただろう。
 だが……。君に会い、君を知り、君に恋をして、俺は怖くなった。
 気持ちはいつか冷めるもの。恋なんて、衝動的感情の最たるものだ。
 当然のこと。知っていたこと。受け入れていたこと。
 なのに、俺は認め始めた君への気持ちが『永続的』であることを、『今』確かめたくてならなかった。
 ──生涯ただ一人と定める女。
 やはり、俺は君の性器を見なければならない。
 君に『真実』を誓えることを、俺は先にはっきりと知っていなければならない。
 君のパジャマを脱がせるときに指先が震えてしまったのは、あふれ出した性欲のせいでもあるが、これから明かされる答への恐怖心でもあった。
 これまでの『映像』を全部無意味だと切り捨ててもやむなしと思えるほど、『実体』の君は艶やかすぎた。
 ……生物の湿り気を伴った、確かなぬくもりの……、ほのかに漂う、甘い香り。
 俺の頭を痺れさせるそれらが、何かの拍子に裏返って無味乾燥なものになるとは、到底信じられるものではなかった。
 俺はすっかり熟睡している君に向かって、何度も「好きだ」と叫んだと思う。
 ……実際に声を出していたかどうか、思い出せない。
 ただ暢気な寝言を言っている君を、少々恨めしく思ったのは覚えている。
 むにゅむにゅと動く唇を見て、キスをしようかと迷った。
 俺はまず人差し指を差し込んで、唾液だけを味わってみた。
 好きな子のなら甘く感じるのかと思ったが、何の変哲もない味だった。
 それでも俺は夢中になって、何度も何度も、水飴のように舐めしゃぶった。
 かすかな口臭を感じ取れてからは、いっそう無我夢中になったような気がする。
 他にも。毛穴の黒ずみや、鼻の穴の中、耳の穴の中。カメラではとらえきれなかったそれらを、思いついた端から注視していった。
 君は恋という妄想の産物などではなく、『君』として実在しているのだと、いくら確かめても飽きなかった。
 さんざん迷ったが、……キスをするのは見送った。
 本当はするつもりでいたし、欲を言えばくわえさせてもみたかったのだが……。
 意識を失っている君にキスしても、『キス』にはならないのではないか。
 上手く言えないが……そんなことを考えて、すんでのところで思いとどまった。
 その代わり、唇以外にはたくさん痕を残してしまったが、君が心配していたような皮膚病なんかじゃないから安心してほしい。乳首が腫れていたのも俺が何度も吸い付いて甘噛みしたからであって、病気じゃあない。
 君の胸は愛らしかった。
 君を背中から抱きしめて、乳房をそうっと押し包んだときに、この手にすっぽりと収まったその充足。ふにゅふにゅとした感触は、紅茶に溶けていくマシュマロを思い起こさせた。

79 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/05/20(木) 03:53:59 ID:IsLrkVxw [5/6]
 何時間味わっただろう。
 胸だけでなく、腹も、腕も、脚も。どこもかしこも白く、柔らかくて……。
 時々くぐもった感じで「……んぅ」と声がもれると、俺はたまらなくなって、そのたびにそのとき触れていた場所にキスをした。
 君も知らない、君の感じるところ。
 俺は必死になって焼き付けた。
 もちろん録画はしていたが、カメラの方が俺よりも君を知っているなんてことは許せなかった。
 たった一箇所を残して、俺は君の全身にくまなくこの手を這わらせ終えた。
 君の下着は色を変えていた。
 わかっている。君に意識はまったくなかった。それは単に刺激に対するごくごく自然な反応だっただろう。
 それでも、他でもないこの俺がもたらした刺激で、蜜を吐き出したのは紛れもなく君の膣内だった。
 ──興奮した、なんてものじゃない。まさに麻薬だ。食虫植物が放つ強烈な芳香のごとく、一度認識してしまえば五感すべてが引きつけられる。
 俺は最初に感じていた恐怖心など微塵も思い出さずに、力任せに君の下着をはぎとっていた。
 ……綺麗だった。
 ああ、恥垢はやっぱりついていた。
 においも想像よりずっと生臭かったし、呼吸するように蠢く膣口からは白みがかった粘液がわき出していて、一般的な……芸術を愛でる観点から言うと、むしろグロテスクと言った方がしっくりくるかもしれない。
 しかし俺の脳髄に駆け抜けた衝撃は、「綺麗だ」で相違ないと思う。
 確かめたかったことの答は出たわけだが……。
 そんなこともとんと忘れて、俺は鼻を根本まで埋め込んでいた。
 嗅いで、嗅いで、嗅いで。
 ぐちゅぐちゅという音に、躍起になって舌を伸ばした。
 入り口から、中腹から、届くだけ奥へ。
 舐めて、すすって、えぐって、押し広げて、しゃぶって、味わって……。
 君の嬌声を遠くで聞きながら……。天国のようだったが、地獄のようでもあった。
 入れたい。
 処女膜を目視した喜びは、一瞬の後に耐え難い渇望となって襲いかかった。
 君の中を──。
 何度も往復して! 蹂躙して! 俺の形を覚え込ませて! 俺のにおいを擦りつけて!
 何度も何度も! 俺だけに感じるようにして! 子宮の入り口をコツコツとノックして! ぐりぐりとキスをして!
 俺の白いので隙間もないようにして! 幾日も繋がったまま馴染ませて! それから、それから──。
 笑い合って、「だいすき」と言ってもらうのだ。
 ……ずっと。
 死が二人を分かつまで。
 ……。
 その日は指を差し込んだところまでで終わった。
 耐えられたのは、自分でも信じがたい奇跡だったと思っている。
 かけてしまった精液を洗い落としたときも箍が外れそうになったが、君はまだ正真正銘の処女だ。安心していい。

80 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/05/20(木) 03:54:42 ID:IsLrkVxw [6/6]
 ……次の日、俺はクラスメイトにもう一度通達を出した。
 今度は君に危害を加えないように、ただ君と関わらないことだけを命令した。
 君につけていた護衛や監視も十倍に増やして、全員もれなく去勢させ、不細工な顔に整形させた。
 家族の買収はハトコにまで拡大し、君との交流の一切を禁止。
 俺の両親は息子がやっと恋をしたのがよっぽど嬉しかったらしく、君の財産や家柄などは関係ないと言ってくれた。
 あとはおまえが気持ちを通じ合わせるだけだ、とも。
 俺は──。
 ……さんざん説明してきたのでわかってくれたと思うが、俺は、臆病なんだ。
 だから、考える。検証する。確かめる。
 ……俺は今や君のことを誰よりも理解していると思っている。
 言うなれば、君のご両親よりも俺の方が君のことを知り尽くしている。
 それだけの実験を経てきたし、それだけの映像をとらえてきた。
 ただ、これまでの過程で、『俺に対しての君』だけは、未だに不鮮明なままでいる。
 とはいえ、それもこの長話のおかげでおおよそ把握することができた。
 ……にらまないでくれ。悲しくなる。
 君のその目、反応、罵声、涙。すべて予想はできていた。
 その上で、どうしても確かめておきたいことがあったんだ。
 結果は思った通り。
 俺は……、君が俺を好きにならない場合においても、やっぱり君のことが好きらしい。
 ああ。
 だから、ようやく自信を持って告げられる。
 ──俺は君が好きだ。
 ずっと。何があっても。
 君が俺を──蛇蝎のごとく嫌っても。
 この先、決して笑うことがなくても。
 ……大好きだ。
 俺の、生涯ただ一人のひと。


おわり。

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