最終更新:ID:yBr/C7DL9A 2018年02月27日(火) 21:05:55履歴
どこかで見かけたレスから妄想が止まらなかった。
あんまり病んでない。
駄文注意。
「喪子ちゃん喪子ちゃん今夜空いてる?良かったら飲みに行かない?」
終業時間が近づいた頃、廊下でそう喪子に声をかけたのは喪子にとって先輩にあたるヤンだ。
優しい笑みを浮かべ、喪子を見ている。
「……っ、ご、ごめんなさい、今夜は……ちょっと……」
喪子は抱えていた資料をぎゅ、と抱きしめるとぱたぱたと走り去ってしまった。
「あ……」
伸ばしたヤンの手は喪子には届かず、ヤンはただ喪子の背中を見つめていた。
仕事も終わり、喪子は別の先輩、イケと居酒屋にいた。誘われたのだ。
二人とも大分酒が進んだ頃、ビールジョッキを傾けながらイケは言った。
「で。何でヤンの誘いに乗らなかったの」
「む、無理です!恥ずかしいです!」
酒のせいで赤くなっている顔を更に赤らめながら喪子は言う。
喪子の向かいに座るイケは、廊下での一件を偶然見ていたのである。
そして喪子がヤンのことが好きだ、ということも知っている。
それ故に、何故折角の誘いを断ったのか、と不思議でならないらしい。
「だ、だって無理ですよ!まともに喋ることも出来ないし……」
ぼそぼそと呟きながら喪子はカシスソーダのグラスに口をつける。
半分程しか残っていなかったそれを喪子は飲み干した。そしてすかさずおかわりを頼む。
「大丈夫だって。そもそもあいつから誘ってきたんだから絶対脈アリだろ?」
「それは無いです」
きっぱりと否定した喪子にイケは面食らったような顔をした。
「何で?」
「どうせあれですよ、話の種とかそんなんですよ」
自暴自棄気味に言いながら喪子は新しいカシスソーダを飲む。そんな喪子を見ながらイケは苦笑した。
「あいつそんな奴じゃ無いと思うけどな……」
「だってこんなんと飲みに行くとか物好きすぎるかと」
「俺は一体どうしたらいいの」
イケの言葉にはっとしたような喪子。気まずそうに謝罪の言葉を口にする。
「…………ごめんなさい」
「まぁいいけど。もっと自分に自信持てよ」
「無理ですって……。年齢=彼氏いない歴の私に何を言うんですか」
「かわいいと思うけどな」
「お世辞はいいです」
「結構本気だけど。……そろそろ出る?」
「え、あぁ、そうですね。そろそろいい時間ですし」
「……スルーか」
「え?」
「何でもない。出よう」
「はい……あ、お金」
「今日はおごってやる。その代わり次ヤンに誘われたら絶対乗ること」
「えー……」
「文句言わない」
すたすたと歩いて行ってしまうイケに喪子は慌ててついて行くしか出来なかった。
「ごちそうさまでした」
「はいはい。ところで送ってやろうか?」
「いや?大丈夫ですよ?」
「でも結構飲んだろ?」
「4杯くらい平気ですよ」
「……意外と飲んだな」
「だってあれジュースみたいなものですよね」
「だからって……」
「大丈夫ですよー。それじゃ、今日はありがとうございました」
ぺこり、と頭を下げる喪子。イケは諦めたように笑った。
「気をつけて帰れよ」
「はい!」
駅でイケと別れ、喪子は一人夜道を歩いていた。
人通りの少ない道。いつもなら特に何も思わないが、喪子は何となく嫌な予感のようなものを感じていた。
その時だった。背後に何者かの足音がした。
(!!)
ただこの道を通る人間だ。喪子は思うが恐怖は拭えない。
(……やっぱり送ってもらうべき……いやでも自意識過剰とか思われたらやだし)
自然と歩く速度が早まる。気のせいか、背後の足音もそれに応じて速度が上がった気がした。
(……気のせい、だよね?)
どくどくと心臓が高鳴る。怖い。喪子は素直にそう思っていた。
(どうしよう、イケさんに電話とか……)
緊張が限界に達し、鞄から携帯を取り出そうとしたその瞬間、何者かに肩を掴まれた。
「ひっ……!!」
「喪子ちゃん今帰り?」
「……え?」
聞きなれた声に振り向けば、そこにはヤンがいた。
安心した様子の喪子。しかし今度は違う意味で緊張してしまう。
「ヤン……さん……」
「夜道の一人歩きは危ないよ?」
「あ……は、い……」
「ほら、帰ろう」
喪子の肩を掴んだまま、自分の方へ引き寄せるヤン。うっかり喪子はバランスを崩し、ヤンに寄りかかってしまった。
「ご、ごめんなさい……っ」
慌てて体を引こうとする喪子。しかしヤンがそれを許さない。
「酔ってる?」
「す……少し……」
「いくらジュースみたいだからってカシスソーダ4杯も飲んだらさすがに酔うよね」
「……え?」
何故知っているのか。喪子の背を恐怖が走る。
「ほら、帰ろう」
喪子の肩を抱いたまま、ヤンは歩き出した。
「あ、あの……」
どうしていいか分からず、喪子がヤンを見上げる。ヤンの顔は確かに笑みを浮かべているのに、目は全く笑っていなかった。
ヤンに引きずられるようにしながら喪子は自宅に連れてこられた。
何故自宅を知っているのか、聞いてもヤンは答えない。
挙句鞄から無理矢理鍵を出され、中に入られてしまった。ヤンは後ろ手に鍵をかけると、そのまま喪子を連れて部屋に入った。
そして喪子を床に押し倒すと言った。
「ねぇ、何でオレとは行かないのにイケとは飲みに行くの?」
「え……」
「何でオレとはまともに会話しないのにイケとは喋るの?」
「い、痛……っ」
「答えて」
押さえつけられた手首の痛みに喪子は涙を浮かべる。答えない喪子にヤンは歯噛みした。
「……ねぇ、何で?あんな奴よりオレの方がずっと喪子ちゃんのこと好きだよ?ずっと喪子ちゃんのこと見てたんだよ?なのに何でオレのこと見てくれないの?そんなにオレのこと嫌い?」
「……何、言って……」
信じられない、そんな表情で喪子はヤンの言葉を聞いていた。
「好きなんだよ。ずっと喪子ちゃんを見てた」
言いながらヤンは喪子の首筋に顔を埋め、吸い付く。赤い華が喪子の首に咲いた。
「ひっ!?」
「喪子ちゃん……」
ヤンは自分の首からネクタイを外すと、それで喪子の両手を縛り上げてしまった。
「い、嫌……!!」
「オレのものにするから。もう、誰にも渡さないからね。……オレのかわいい喪子」
そう言うとヤンはうっとりと微笑んだ。
あんまり病んでない。
駄文注意。
「喪子ちゃん喪子ちゃん今夜空いてる?良かったら飲みに行かない?」
終業時間が近づいた頃、廊下でそう喪子に声をかけたのは喪子にとって先輩にあたるヤンだ。
優しい笑みを浮かべ、喪子を見ている。
「……っ、ご、ごめんなさい、今夜は……ちょっと……」
喪子は抱えていた資料をぎゅ、と抱きしめるとぱたぱたと走り去ってしまった。
「あ……」
伸ばしたヤンの手は喪子には届かず、ヤンはただ喪子の背中を見つめていた。
仕事も終わり、喪子は別の先輩、イケと居酒屋にいた。誘われたのだ。
二人とも大分酒が進んだ頃、ビールジョッキを傾けながらイケは言った。
「で。何でヤンの誘いに乗らなかったの」
「む、無理です!恥ずかしいです!」
酒のせいで赤くなっている顔を更に赤らめながら喪子は言う。
喪子の向かいに座るイケは、廊下での一件を偶然見ていたのである。
そして喪子がヤンのことが好きだ、ということも知っている。
それ故に、何故折角の誘いを断ったのか、と不思議でならないらしい。
「だ、だって無理ですよ!まともに喋ることも出来ないし……」
ぼそぼそと呟きながら喪子はカシスソーダのグラスに口をつける。
半分程しか残っていなかったそれを喪子は飲み干した。そしてすかさずおかわりを頼む。
「大丈夫だって。そもそもあいつから誘ってきたんだから絶対脈アリだろ?」
「それは無いです」
きっぱりと否定した喪子にイケは面食らったような顔をした。
「何で?」
「どうせあれですよ、話の種とかそんなんですよ」
自暴自棄気味に言いながら喪子は新しいカシスソーダを飲む。そんな喪子を見ながらイケは苦笑した。
「あいつそんな奴じゃ無いと思うけどな……」
「だってこんなんと飲みに行くとか物好きすぎるかと」
「俺は一体どうしたらいいの」
イケの言葉にはっとしたような喪子。気まずそうに謝罪の言葉を口にする。
「…………ごめんなさい」
「まぁいいけど。もっと自分に自信持てよ」
「無理ですって……。年齢=彼氏いない歴の私に何を言うんですか」
「かわいいと思うけどな」
「お世辞はいいです」
「結構本気だけど。……そろそろ出る?」
「え、あぁ、そうですね。そろそろいい時間ですし」
「……スルーか」
「え?」
「何でもない。出よう」
「はい……あ、お金」
「今日はおごってやる。その代わり次ヤンに誘われたら絶対乗ること」
「えー……」
「文句言わない」
すたすたと歩いて行ってしまうイケに喪子は慌ててついて行くしか出来なかった。
「ごちそうさまでした」
「はいはい。ところで送ってやろうか?」
「いや?大丈夫ですよ?」
「でも結構飲んだろ?」
「4杯くらい平気ですよ」
「……意外と飲んだな」
「だってあれジュースみたいなものですよね」
「だからって……」
「大丈夫ですよー。それじゃ、今日はありがとうございました」
ぺこり、と頭を下げる喪子。イケは諦めたように笑った。
「気をつけて帰れよ」
「はい!」
駅でイケと別れ、喪子は一人夜道を歩いていた。
人通りの少ない道。いつもなら特に何も思わないが、喪子は何となく嫌な予感のようなものを感じていた。
その時だった。背後に何者かの足音がした。
(!!)
ただこの道を通る人間だ。喪子は思うが恐怖は拭えない。
(……やっぱり送ってもらうべき……いやでも自意識過剰とか思われたらやだし)
自然と歩く速度が早まる。気のせいか、背後の足音もそれに応じて速度が上がった気がした。
(……気のせい、だよね?)
どくどくと心臓が高鳴る。怖い。喪子は素直にそう思っていた。
(どうしよう、イケさんに電話とか……)
緊張が限界に達し、鞄から携帯を取り出そうとしたその瞬間、何者かに肩を掴まれた。
「ひっ……!!」
「喪子ちゃん今帰り?」
「……え?」
聞きなれた声に振り向けば、そこにはヤンがいた。
安心した様子の喪子。しかし今度は違う意味で緊張してしまう。
「ヤン……さん……」
「夜道の一人歩きは危ないよ?」
「あ……は、い……」
「ほら、帰ろう」
喪子の肩を掴んだまま、自分の方へ引き寄せるヤン。うっかり喪子はバランスを崩し、ヤンに寄りかかってしまった。
「ご、ごめんなさい……っ」
慌てて体を引こうとする喪子。しかしヤンがそれを許さない。
「酔ってる?」
「す……少し……」
「いくらジュースみたいだからってカシスソーダ4杯も飲んだらさすがに酔うよね」
「……え?」
何故知っているのか。喪子の背を恐怖が走る。
「ほら、帰ろう」
喪子の肩を抱いたまま、ヤンは歩き出した。
「あ、あの……」
どうしていいか分からず、喪子がヤンを見上げる。ヤンの顔は確かに笑みを浮かべているのに、目は全く笑っていなかった。
ヤンに引きずられるようにしながら喪子は自宅に連れてこられた。
何故自宅を知っているのか、聞いてもヤンは答えない。
挙句鞄から無理矢理鍵を出され、中に入られてしまった。ヤンは後ろ手に鍵をかけると、そのまま喪子を連れて部屋に入った。
そして喪子を床に押し倒すと言った。
「ねぇ、何でオレとは行かないのにイケとは飲みに行くの?」
「え……」
「何でオレとはまともに会話しないのにイケとは喋るの?」
「い、痛……っ」
「答えて」
押さえつけられた手首の痛みに喪子は涙を浮かべる。答えない喪子にヤンは歯噛みした。
「……ねぇ、何で?あんな奴よりオレの方がずっと喪子ちゃんのこと好きだよ?ずっと喪子ちゃんのこと見てたんだよ?なのに何でオレのこと見てくれないの?そんなにオレのこと嫌い?」
「……何、言って……」
信じられない、そんな表情で喪子はヤンの言葉を聞いていた。
「好きなんだよ。ずっと喪子ちゃんを見てた」
言いながらヤンは喪子の首筋に顔を埋め、吸い付く。赤い華が喪子の首に咲いた。
「ひっ!?」
「喪子ちゃん……」
ヤンは自分の首からネクタイを外すと、それで喪子の両手を縛り上げてしまった。
「い、嫌……!!」
「オレのものにするから。もう、誰にも渡さないからね。……オレのかわいい喪子」
そう言うとヤンはうっとりと微笑んだ。