前回までで、ひと通りの戦闘ルールを説明してきた。
それらを踏まえた上で、本項ではより高度な戦い方についての解説をしていくぞ。
まずは前項「基本的な戦い方」でさらりと触れた転倒状態について説明をする。

転倒状態に陥ったキャラは、大きく二点の状態に陥るのだ。順を追って説明しよう。
・戦闘フェイズで回避を出せなくなる。
・防御に制限がかかる。
前者に関しては文そのままの意味だ。仮に回避としてカードを出したとしても効果は無効とされ、相手の投げはもちろん、打撃も食らってしまう。やるだけ無駄ということだ。
後者は俗に「起き攻め」と呼ばれる攻撃法にもつながっていくので、下で詳しく解説するぞ。
起き攻めについての説明をしよう。まずはこちらの画像を見て欲しい。

相手を転倒させた次のターンの戦闘フェイズで、このような状態になったとする。
通常時であればこのグレイヴの打撃は防がれてしまう。しかし転倒状態においてはそうならないのだ。
青枠で示した数字に注目して欲しい。こちらの打撃に用いたカードの数字は3で、相手が防御に用いたカードの数字は6となっている。(9ではない。気をつけよう。)
実は転倒状態においては、
偶数数字の防御カードは奇数数字の打撃をくらう。
奇数数字の防御カードは偶数数字の打撃をくらう。
というルールがある。(アルガガーグのAによる防御は奇数数字の防御と扱われる)
つまりこの場合、こちらの打撃はヒットするのだ。起き攻めとはこのことをいう。
このように打撃がヒットした場合防御によるドローはできずその防御カードも捨てることになる。
要するに転倒状態では、防御側はかなり不利なのだ。確実に防ぎきれる自信が無いならば、転倒状態での防御はしないほうが賢明だ。逆に転倒させた側から見れば、打撃を回避・防御によって防がれにくくなっているわけだから、打撃からの強力なコンボを狙うチャンスである。
ちなみにJ・Q・K・Aのカードによる打撃は奇数とも偶数とも扱われず、通常通り防御することができる
とはいえ防御も単純に50%の確率で失敗するという話ではない。キャラごとに偶数・奇数数字それぞれの防御カードの枚数や使いやすさは異なるので、対策を立てれば不利を幾らか減じることができる。
多くのキャラでは2打撃が通常打撃で最も速く使いやすい、また7投げが通常投げでは最も速く投げに使いたいため防御には使いたくない。よって打撃側にとっても防御側にとっても偶数が主になる傾向が強い。
キャラの解説ページやTipsやこちらにある一覧表を参考にして起き攻めの駆け引きを考えてみて欲しい。
相手を転倒状態にするには、転倒属性のついたカードでコンボフェイズを終了する必要がある。
(回避に成功した上で一回だけの反撃として転倒属性の投げや打撃をヒットさせた場合も含む)
例えばこのように

戦闘フェイズで投げをヒットさせたとする。この投げカードには転倒属性マークが描かれているのにも着目して欲しい。ここからコンボを繋ぐことなくコンボフェイズを終了したとき、相手を転倒状態にすることができるのだ。
また一部のキャラの打撃にも転倒属性が付いていることがある。これで攻撃した時も同様に、その打撃以降コンボを繋ぐことがなければ、やはり相手は転倒する。
とは言え、大半のキャラでは「投げを決めてコンボしない」ことが転倒を奪うのに必要な過程となる。
ちなみに転倒状態は継続されない。1ターンのみの効果なのだ。ただし相手を連続で転倒させれば、転倒状態を継続させることは可能だ。つまり転倒属性のついた打撃や投げをヒットさせてコンボを繋がないという行動を毎ターン続ければ、相手は延々と起き上がれずに転倒状態を続けることになるわけだ(アルガガーグを相手にするときはしばしばこの戦術が取られる)。
戦闘フェイズでのジョーカー(これを金バーストと呼ぶ)は、決まれば素晴らしいリターンがあるが、外せばそれまでの一発逆転のカードだ。普通のカードと同じように場に出してバトルをするわけだが、戦闘結果の処理は少し独特なものになる。「速度0未満の打撃」と説明することも可能だが、まずは局面ごとに説明していこう。
前項基本的な戦い方でも触れた通り、戦闘フェイズで敗れた側は、エスケープフェイズで手札から一枚のカードを場に伏せて出すことができる。この時ジョーカーを伏せた後で相手がコンボを繰り出してきた場合、伏せた側はジョーカーの効力により次の恩恵を得る。
・相手が戦闘フェイズで出したカード以外(つまりコンボ)からのダメージが無効化される。
ただし、カードに付随した特殊能力(コンボ最後のカードによる転倒やヴァレリーのAカードの能力)
は、ダメージが無効化されても普通にヒットした時と同様に発動する。
またコンボでないダメージ(ラムのAカードの能力に依るものなど)を無効化することはできない。
・無効化されたカードは通常通りカード捨場へゆく。
・ダメージを無効化した場合、ジョーカーを伏せた側は山札から二枚カードを引く事ができる。
つまり次の画像で言うならば

相手が戦闘フェイズで出した2打撃による4ダメージは食らってしまうものの、コンボフェイズで新たに出されたKの打撃に関しては無効化することができるのだ。
つまりコンボを繋いだ側にしてみれば、大ダメージを狙ってコンボを繋いだにもかかわらず、最初の打撃分しかダメージを与えられずにカードを無駄にしてしまった格好となるわけだ。おまけに相手は二枚のカードをドローするわけだから、せっかく戦闘フェイズで勝利したにもかかわらず、ろくにダメージを与えられず手札的には大損こくという涙目展開になってしまったわけだ。
エスケープフェイズにおいてジョーカーを伏せ、コンボを食い止めて二枚のカードをドローすることを、通称青バーストと呼ぶ。決まれば非常に強力な防御となるわけだが、相手は必ずしもコンボをつないでくるとは限らない事に留意したい。
相手もエスケープフェイズで伏せられたカードを警戒してくるわけで、コンボを諦めてしまうケースも少なくない。相手がコンボを繋がずにコンボフェイズを終了した場合、青バーストによるカードドローは行えない。こうなると今度はジョーカーを伏せたこちらの損となってしまう。
というわけでジョーカーによる防御は、成功時のリターンと失敗時のリスクが極端なので、場の雰囲気をよく読み適切な時期に投入できるようにしたい。
これまでに打撃、投げ、防御、回避、ジョーカー (金バースト) の5種類の戦闘札について説明した。
これ以外に6つ目の選択肢として、あえて戦闘札を出さない「ノーカード」がある。
PC版ではメニューから「ノーカード」を選択、アナログ版では「ノーカード」と宣言すればいい。
ノーカードを選択した場合、相手は戦闘札を選び直すことができる。
ノーカードにはどんなメリットがあるか?
実はメリットはまったくないと言っていいだろう。
ノーカードは相手が出した戦闘札すべてに負けてしまう。
相手の打撃、投げ、ジョーカーは通常どおりヒットし、可能ならコンボに移行もできる。(こちらはカードを伏せることはできる)
相手が回避だった場合は反撃を一発出せる。
相手が防御だった場合は一枚ドローした上で防御札を手札に戻せる。
このため出せる札があるのにあえてノーカードを選択することはないだろうが、ノーカードを選択せざるを得ないケースがいくつかある。
たとえばこのような場合だ。
- ミドリなどA札のどちらの技も複数枚必要なキャラで、手札がA一枚だけの場合
- トロックの10能力「踏み鳴らし」を使われ、手札がなくなった場合
- ヴェンデッタ相手に手札が一枚のとき、それを戦闘札として出した後に8能力「軽業」を使われドローフェイズをとばされた場合
- ペルセフォネのA打撃「女王の命令」で相手に操作された場合
また、次のような場合は出した戦闘札は捨てられノーカードと同様の勝敗判定となる。
(この場合は相手は戦闘札を選び直すことはできない。)
- EXゼーンのD能力「ちょっと混ぜっ返し」で戦闘札を捨てさせられた場合
自キャラと相手キャラの能力やカード構成をよく見て、注意深く戦おう。
これまでに紹介した戦い方は、全てのキャラに共通するものだ。
しかし、そうではない戦い方も存在する。それは特殊能力を使用するということだ。
特殊能力とは、キャラクター個々人が有する独特の技能のことだ。攻撃力を強化するものだったり、手札を貯めるのに有効な能力だったり、相手の行動を妨害するものだったりと千差万別で、どれもがクセのあるものばかりだ。
これらの特殊能力を使いこなすことは、すなわちそのキャラを使いこなすことに等しい。特殊能力についての項や個々のキャラクター解説を熟読して、そのキャラ独自の戦い方を手中に収めていこう。
ここまでが、全キャラクターに共通する基礎的な戦法だ。
次項ではコンボについて説明していく。コンボを上手く組めれば大ダメージを狙えるが、間違った組み方をすると失敗に終わってしまうことがあるので、コンボのルールを良く理解して実戦に挑もう。
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