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じゃりン子チエは、はるき悦巳の漫画作品で全786話。漫画アクションで1978年から1997年まで連載された。第26回(昭和55年度)小学館漫画賞受賞。

概要

大阪の西成区萩之茶屋をモデルとした西萩地区を舞台に、自分でホルモン焼き屋を切り盛りする元気な女の子「チエ」と、彼女を取り巻く個性豊かな人々を描いている。朝日新聞の「文芸時評」(1980年5月26日付夕刊)で小説家の井上ひさしがこの作品を絶賛した。1981年春、アニメ映画化され(監督は高畑勲)、また2度に亘ってテレビアニメ化もされた。1997年の連載終了時には、朝日新聞社会面にその旨を伝える記事が掲載された。コミックの発行部数は3000万部に達する。

主な登場人物

竹本チエ(たけもと チエ)(声優:映画、テレビ 中山千夏)
大阪・西萩でホルモン屋(「テッちゃん」改め)「チエちゃん」を営む小学五年生。1968年度生まれ(単行本1巻208・209ページ他からの推定。テツの項も同じ)。父親・テツのことを「テツ」と呼び捨てにするが、このことを母親のヨシ江から「お父はんと呼びなさい」と叱られている。外に出る時は下駄を履いており(ただし、運動会の時などは運動靴を履いている)両親譲りの足の速さを誇る。遊んでばかりで働かないテツのことを人前では決してよく言わないが、良い所もあると密かに認めている。ホルモン屋の経営も結構気に入っているバイタリティ溢れる少女だが、テツや周りのつまらない大人達の様々な騒動に巻き込まれる自分の不遇をぼやくこともある。子供同士の時は年齢相応の無邪気さを見せるが、大人に囲まれるとクールな一言で大人を凍りつかせるしたたかさをもつ。一人称は基本的に「ウチ」で「ウチは日本一、○○な少女や」が口癖である。

竹本テツ(たけもと テツ)(声優:映画、テレビ 西川のりお)
チエの父。35歳か36歳。1942年度生まれ(推定)。ホルモン屋「テッちゃん」を営むも、ロクに働かずバクチとケンカに明け暮れるため、チエに店を奪われ実質無職。ちなみにケンカは滅法強いが、4人以上同時に相手にすると、思考が追いつかない為、滅法弱くなる。また、猫との喧嘩を苦手にしており、小鉄を始め作中に登場する様々な猫に、再三手ひどく痛めつけられている。バクチは持ち札が顔に出るためあまり強くない。百合根のお好み焼き屋やラーメン屋「カルメラ亭」をブラブラしたり、ヤクザやチンピラから金をゆすり取るのが日課。娘のチエを溺愛しているが、無意識の内に良かれと思ってしたことでチエを泣かせてしまったこともある(授業参観に勝手に現われ、マサルと担任の花井渉までも泣かせた)。体力だけが売りの男だが、得意の健脚がなぜか(コーナーを回るのが下手で)妻のヨシ江にはかなわず、彼女にコンプレックスを抱く事になる。また、カナヅチで全く泳げない。天敵は母の菊と小学校時代の恩師の花井拳骨。好物はカリン糖と天丼。ジュース・冷やし飴・チョコレートパフェ等も好んでいる。一人称は「ワシ」だがまれに「僕」と言うこともある。真夏でも常に腹巻きを巻いており、外すと腹を壊す。イメージとは違って酒は飲めず、タバコも吸わない(一度口にしたものの、むせてしまい断念)。少年期に(本人曰く「無実の罪で」)鑑別所に入っていたことがあり、当時の収監仲間には今でも慕われている。ちなみに、テツが喧嘩や博打とかりんとうは好きだが、酒が飲めない下戸という設定は、作者のはるきの私生活の投影でもあるらしい(はるき自身はタバコは吸うが下戸であるという)。

竹本ヨシ江(たけもと よしえ)(声優:映画 三林京子、テレビ 山口朱美)
チエの母であり、テツの妻。35歳か36歳もしくは、テツより年上。連載開始当初は、(理由は定かではないが)テツに「出て行け」と言われたのを真に受け、家出状態であったが、テツの母・菊等の計らいで再び戻る。物静かだが生活力はあり、復縁後は洋裁教室の講師を務めている。早く両親を亡くしたため、親族は登場しない。学生の頃は陸上の選手で、テツとの対戦では勝っている(テツの自滅に近いが)。そしてテツからの再戦の申し込みを(テツが会いたがっていると聞いたため)デートの申し込みと勘違いし、スカート姿で弁当を持って待ち合わせの場所へ行きテツを困惑させた。しかし、これが縁でテツと付き合い始めた。また(回数は少ないが)博打でもテツに勝っている。一人称は「私」である。ちなみに仕事先の電話番号はシンゴンインケツゾロゾロカブカブ(4510099?)。テツとは違い酒は飲むが、笑い上口で花井宅で特製のカクテルを飲んで酔っ払ってしまい、テツを辟易させた。

竹本菊(たけもと きく) (声優:映画 京唄子、テレビ 鮎川十糸子)
チエの祖母であり、テツの母。68歳か69歳。チエの店からさほど離れていない場所で同じくホルモン屋を営んでおり、チエの店の仕入れなども一括してやっている。テツが家庭を持つ前は、今「チエちゃん」がある家に住んでいた。チエは「おバァはん」、ヨシ江は「お母さん」と呼ぶ。空手道場で「名誉師範」の肩書きを持っており、ゲンコツで木の椅子を打ち抜く特技を持つ。またかつて百合根の手下だったヤクザ四人組を一人で叩きのめす等、劇中でもっともケンカが強いとされる人物だが、素顔を隠してのテツとのタイマン勝負では惨敗している。テツは本人のいない所で「クソババ」と呼んでいる。本人の前で「クソババ」と呼んだ時は必ず殴る。真面目な時は「お母はん」、都合のいい時は「ママ」と呼ばれている。一人称は「わたい」である。

おジィ (声優:映画 鳳啓助、テレビ 伝法三千雄)
チエの祖父であり、テツの父。本名は不明。婿養子。チエやヨシ江らは「おジィはん」と呼ぶ。菊からは「あんさん」と呼ばれている。体と心臓が少し弱い。テツに甘く小遣いをせびられては菊にどやされている。「じゃりン子チエ」の第1話からして、テツがおジィを騙して金を得る場面で始まる。最後まで本名は明かされなかった。一人称は「ワシ」である。

小鉄(こてつ)(声優:映画 西川きよし、テレビ 永井一郎)
チエの飼い猫。額にある三日月状の傷がトレードマークとなっている。野良猫だったがチエがヨシ江とのデートの時、行きつけの甘味屋でもらい受けたことから竹本家の一員となる(映画版ではチエの店の前を通りかかって、ホルモン一串をチエからもらったのがきっかけ)。チエの挙げた名前の候補を全て嫌がったことから、言うことを聞かないところがテツと同じだということで小鉄と命名される。チエの店では掃除、ソロバン、ホルモン焼き、留守番などをこなす。かつて「月の輪の雷蔵」、「コマ落しの銀次」の異名を持つ遊侠猫であり、額の三日月傷はその名残。『どらン猫(どらんこ)』シリーズでは主役となる。現在もたまにふらりと放浪の旅に出る。「ドラ猫発電機」「ファイティングマシーン」など数々の異名をとるが、今は小鉄という名が気に入っている。飼い猫であるにもかかわらず、ひょうたん池で釣ったフナを塩漬けにして保存していたりと自活もしている。必殺技は「必殺タマつぶし」。アントニオ惨殺の主要因が自分の「タマつぶし」にあることを自覚しており、ジュニアの復讐戦では一切手を出さなかった。今では、亡きアントニオに代わり、ジュニアの半保護者となっている。一人称は「ワシ」である。

アントニオ(声優:映画 横山やすし / テレビ 飯塚昭三)
百合根光三の飼い猫で、博打屋「遊興倶楽部」の片腕として働く。通称・アントン。若い頃は好き放題にやっては多くの猫達の恨みを買ったことがある(息子のジュニアがその尻拭いを受けることになる)。やがて博打をやっている時に百合根と出会い、飼われる。テツ曰く「土佐犬でも噛み殺す猫」と言われる程喧嘩が強かったが、後に小鉄と戦った際、必殺技「タマつぶし」で右のキンタマを取られて敗北する。その後はすっかり弱ってしまい、最後はいつもいじめていた近所の犬に噛み殺された(ちなみにその犬は後にテツに噛み殺された)。その死後は『堅気屋』の店内に剥製として鎮座する。若い頃に恨みを買った猫を始め、さまざまな騒動に巻き込まれることがあり、ぺしゃんこにされたり、水につけられたり、落ち着かない剥製として存在している。

アントニオJr.(声優:映画 横山やすし(二役) / テレビ(一期前半)山ノ内真理子、(一期後半〜) 太田淑子)
アントニオの息子。通称はジュニア。デタラメな父親と違って思いやりがあり、律儀な性格である。赤子の頃に父親によって彼を産んだ母親に捨てられる境遇に遭ったとジュニア自身が小鉄に語ったことがある。小鉄同様、放浪の旅から帰った後、テツの企みで小鉄に対し父の復讐をすべく決闘するが、小鉄の捨て身の説得により和解し、以後は小鉄を慕うようになった。毎年春や秋になるとノイローゼ(多分、父親が原因と思われる)になってしまう。シンボルの赤マフラーはガウンの切れ端で、仲間を失った苦い思い出に因む。よく退屈凌ぎに小鉄の放浪に同行することもある。小鉄が話したがらない、無頼時代のことを聞き出すのが好き。一人称は「オレ」である。

百合根光三(ゆりね こうぞう)(声優:映画 芦屋雁之助 / テレビ 表淳夫)
または耕三とも。道楽で博打屋「遊興倶楽部」の元締めの“社長”として営んでいたが、テツに博打場を荒らされたこともあって、アントニオの死後、バクチから足を洗い、お人好しのお好み焼き屋「堅気屋」に転業する(お好み焼きは亡きアントニオの好物だった)。チエとヒラメとサッちゃん(米谷里子)からは「お好み焼き屋のオッちゃん」と呼ばれ、テツとカルメラ(ミツルも含めて)からは「オヤジ」と呼ばれて慕われている。映画及びテレビ第一期のクレジットは「社長」で統一されており、ヨシ江らは「社長はん」と呼ぶ。妻子がいたが離婚(妻:今西ミツ子、息子:カオル。百合根が晩年に生まれた子で父に溺愛される。チエと同年代)した。普段は温厚だが酒が一升を越えると人格が変わって、テツをもびびらせる大トラとなり、酔いが覚めるまで誰も店には近づかない。たまに工業用アルコールを転用した密造酒の“ばくだん”という粗悪酒を飲むと強烈な暴走をする。アントニオの命日にはジュニア以下、店にいる者すべてに正座を強要して延々と読経している。たまにテツとカルメラの相談に乗っては親身に接することもある。実は大手旅館の御曹司で経営者の百合根耕太郎の長男。彼は耕太郎の先妻の子だったが、母親が若くして逝去したために元々道楽者だった父親の女漁りが始まり、その間には百合根の異母弟の余三郎が誕生している。父の道楽と女遊びを嫌った百合根は若い時に“婆や”のお丸の手引きで、父に無断で横山大観の画額を持ち出して家出した。その後、苦労を重ねて年老いた父・耕太郎の危篤をお丸からの電話で聞いた百合根は久々に実家に戻った。臨終間際の父親と再会し、継母との間に財産・家督相続で揉めたが、本人があっさりと放棄したために解決した。父・耕太郎と酒を飲みながら和解し、安心した父・耕太郎は静かに大往生した。その後、百合根の嫁探しに奔走するお丸のお節介に手を焼くことになる。またお丸から幼い時からの“ボンボン”の愛称で未だに呼ばれている(本人はかなり辟易している)。一人称は「ワシ」である。

丸山ミツル(まるやま みつる)(声優:映画・テレビ(一期) 上方よしお、(二期)国分郁男)
西萩の交番に勤務する警察官。テツの幼なじみで子分格。昔はテツと共に色々悪さをやってた悪童であったのだが、現在では真面目に生きている。しかし、テツに頭が上がらないためか、テツの犯罪をもみ消そうとしてしまうあたり、警察官としての自覚に欠けるところがあるが、それでも連載中盤で派出所所長に出世した(おそらく巡査部長まで昇進したと思われる)。ミツルの結婚式ではテツとヨシ江が仲人を務めた。ちなみに妻・ノブ子とは職場結婚。カルメラ兄弟とは仲が悪い。

花井拳骨(はない けんこつ)(声優:映画 笑福亭仁鶴 / テレビ 須永克彦)
テツとミツルの小学生時代の担任で、教員を退職後は著述業で生活している。大学時代(作中には京都大学であることが暗示されている)は相撲部所属で学生横綱として活躍すると共に、李白研究の第一人者として将来を嘱望され、大学卒業後も大学に残って李白研究を続けたが権威をかさに着る指導教授と衝突を繰り返し、遂には全裸にひん剥いて学内の樹に吊るしてしまう。この事件によって大学を去り、以後は一小学校教諭として定年まで勤め上げる、権威とは無縁の豪放磊落な人物。マスコミからは「文壇の孤児」と称される。テツを小1から小6まで担任(通知表には「メチャメチャ劣る」と書いた)し、テツとヨシ江の仲人を務めたが、今は男やもめ。テツは外では拳骨のことをボロクソに言うが、面と向かうと頭が上がらない。拳骨も何だかんだ言いながらもテツを可愛がっている。チエは「花井のオッちゃん」と呼んでいる。チエの担任・渉の父でもある。一人称は「ワシ」である。

花井渉(はない わたる)(声優:映画 桂三枝 / テレビ(一期) 伊藤保夫、(二期)隈本晃俊)
花井拳骨の息子でチエ、ヒラメ、マサル、タカシの担任である。テツは「ワタル」と呼び捨てにしている。父と全く違ってやや文弱で温厚な性格。母(拳骨の妻)を早く亡くした関係か東京での生活が長く登場人物中では珍しく関西弁ではなく標準語を話す。教師としての職責を全うした父を誇りに思い、自らも同じ教職に就く。一人称は「僕」である。

花井朝子(はない あさこ、旧姓:向井)(声優:テレビ(一期) 松金よね子、(二期)押谷かおり)
渉のフィアンセとして登場する(後に結婚)明朗な女性。テツを全く怖がらないのでテツは朝子が苦手である。渉同様、標準語を話す。チャキチャキした性格の女性。ラグビーの経験もあり、府警のコーチをしていたこともある。

平山ヒラメ(ひらやま ひらめ)(声優:テレビ 三輪勝恵)
チエの同級生で大の仲良し。努力家だが周りから鈍臭いと見られることを本人は気にしている。また絵と相撲が大の得意。特に絵は大阪府のコンクールで金賞を受賞したほど(ちなみに題材はテツのボクシング場面)だが反面、凄まじい音痴であり、その歌声は聴く者を悶絶させる。
映画版においては登場しない。存在があまりに印象的なため、監督・高畑があえて登場させなかった。

平山丸太(ひらやま まるた)(声優:テレビ(一期) 上野真紀夫、(二期) 久米学)
ヒラメの兄で中学生。気弱な性格でテツにボクシンググローブを売りつけられたり、サングラスをかけての「男」修行を無理矢理させられるなど、何かと利用される。中学校ではブラスバンド部に所属。トランペットを演奏するが、その音色は妹ヒラメの歌声と同じく、聴く者を悶絶させる。丸太、ヒラメともテツに対して素直に接する故かテツも彼ら兄妹の事を気に入っている(子分扱い?)が、なぜか丸太の名前が覚えられず、声をかけようとしてとにかく丸い物の名前を連発する。一人称は「僕」である。

小林マサル(こばやし マサル)(声優:映画 島田紳助 / テレビ(一期) 入江則雅、(二期)谷真佐茂)
チエの同級生で学級委員。学校では優等生ぶってチエやヒラメをからかったりするが、実はヘタレでいつもチエにやられてしまい、暴力を受けるとすぐに泣くことが多い。チエへの悪口を「悪口ノート」に書き溜めているが、これを読んだジュニアに言わせるとかなり文才があるようだ。実際はチエに対する歪んだ愛情表現らしい。教育ママの母親の下で閉塞感を感じているが、結局はボンボン育ちを抜け出せない。ちなみに父親は何度か話にのぼったが、顔はヒラメが描いた似顔絵が1コマあったのみで本人は登場しなかった。作者のはるき曰くマサルははるき自身がモデルで、「俺にはマサルの気持ちがようわかるんですよ。まさにその嫌味なキャラは俺自身ですわ」と若い頃にその心情を述べたことがあり、はるき自身がマサルに対して愛着があると言えよう(はるきの作品である『ガチャバイ』の主人公の梶沼咲も、マサルと似たキャラのようだが…)。一人称は「オレ」である。

タカシ(声優:映画 松本竜介 / テレビ(一期) 井手上勝富、(二期) 長岡伸明)
チエの同級生で、いつもマサルと行動をともにする。通称「腰ぎんちゃく」。初期では「浩二 / コウジ」と呼ばれていた。はるきの元アシスタントのいわしげ孝がモデルらしい。

レイモンド飛田(れいもんど とびた)(声優:テレビ(一期) 大橋壮多、(二期) 田畑猛雄)
元はヤクザの組「地獄組」の親分。42歳か43歳。デタラメな英語を振り回す。バクチ大会(大阪カブの会)でテツや百合根と対決して、騒動の果てに逮捕されたことがある(テツと百合根はチエと菊のお陰で逮捕を免れた)。そのせいで「地獄組」が解散に追い込まれたため、テツを目の敵にしている。その後、ボクシングジムを経営してテツをプロボクサーに仕立てようとするが失敗。また、大阪のヤクザ達をバックに市議へ立候補してテツの追放を目論むが、これも失敗。ヤクザになる前は知恵の輪の職人だった。弟はほとんど同じ顔だがオカマ。事業の失敗から一時「地獄組」のビルまで失ってしまうが後に復活、ステーキハウス「ヘルハウス」のボス(オーナー)としてカムバックする。

カルメラ兄 (声優:映画 おさむ(ザ・ぼんち) / テレビ(一期) 家野繁次、(二期) 武原洋好)
本名 菊崎健二。かつてカルメラ弟とともにカルメラ焼きの屋台を引いていたため、テツなどからこう呼ばれるようになった。のちにラーメン屋「カルメラ亭」をカルメラ弟と営む。テツにはいつもこき使われ頭が上がらない。昔はキックボクサーで西日本を制した事もある。当時のリングネームは「アラクラン菊崎」だった。九州(小倉?)の出身。

カルメラ弟 (声優:映画 まさと(ザ・ぼんち) / テレビ(一期) 原一平、(二期) 山崎博之)
本名 山下勘一。カルメラ兄を慕い、常に行動を共にしている。カルメラ兄からは「ヤマカン」という仇名で呼ばれる。以前はカルメラ焼きの屋台をカルメラ兄と一緒に引いていたため、テツなどからこう呼ばれるようになった。のちにラーメン屋「カルメラ亭」をカルメラ兄と営む。カルメラ兄の妻の姉と結婚し、戸籍上でも兄弟となる。徳島県の出身。キックボクシング時代のカルメラ兄のトレーナーだった。

天野勘九郎 (声優: テレビ 多賀勝)
テツとは鑑別所での同期。以前はコケザルのへこんだ頭をネタにユスリをやっていたが、テツの説得で改心し、服役後に妻とも復縁して一家で西萩の住民となる。なお初期単行本のみ「島勘九郎」と名乗っていた。

天野コケザル (声優: テレビ 小川聡明、細見勇樹、福信一郎)
勘九郎の息子。坊主頭の右側が少しへこんでいる。父と組んでユスリをやっていたが、父の逮捕を機に止める。小学四年生だが、喫煙したり大人相手にこしゃまくれた言動に出たりする、いっぱしの不良少年。チエの事が好きだが素直になれない。一時期は母方の実家である和歌山県に住んでいたが、父の出所後、西荻に引っ越し、チエの隣の学校に通うことになる。引っ越した学校では、クラスの学級委員になったり、「アニキ」と慕う子分役の少年がいたりと、意外に人望があり、チエを驚かせている。一人称は「ワシ」である。

他にマサルの母、ヒラメ・丸太の母、丸山タカ(ミツルの母)、レイモンド飛田の秘書、釜地捨丸(かつての鑑別所所長)、鍼灸師の周センセ、様々な猫(第2話で登場した小鉄を倒せば就職ができると言って野良猫だった頃の小鉄に襲いかかった猫の父子など)、小鉄達と勝負した犬(第3話でお地蔵さんの所で飼い主と一緒に便所をしていた所を、ちょうど百合根と一緒に散歩していたアントニオに気づかれて勝負を挑むが、逆転にされて倒されてしまったブルドックなど)が登場。また、映画版ではテツの遊び仲間をオール阪神・巨人が演じていた。

作品の舞台

原作は大阪市西成区萩之茶屋一帯、アニメ版は新世界一帯がモデルといわれている。チエの住んでいるという「頓馬区西萩」は、かつて実在した西成区西萩町がモデルとされているが、現在では区画整理により「西萩町」の名前は地図から消えている。ただし西萩町説を否定する説も根強い。例えばチエの通っている小学校は、西萩町(現在の花園北二丁目付近)に実在する大阪市立弘治小学校というよりは、改築前の大阪市立萩之茶屋小学校(南海の線路沿い。萩ノ茶屋駅から見てほぼ北方向)の方が酷似している。また、原作と実際の西萩町では町並みが違うなどの理由があげられる。

西萩町旧町名継承碑

動画

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