ギャグSS投稿スレ

  • 18ぶろーにんぐ - 18/03/29 08:10:03 - ID:kkOfP22KdQ

    一匹のねずみが使命に燃えていた。
    風の噂で、のらちゃんと国王が夜な夜な密会を果たしている、と小耳に挟んだからだ。
    これはスキャンダルの気配がする!
    事実を白日のもとに晒し、ねずみ達に安息をもたらさねばならない。
    かくして、ねずみはのらちゃんの寝室に向かった。
    そろそろと足を忍ばせる深夜2時の回廊が、月明かりの空気に澄み渡る。
    首尾よく寝室へたどり着いたねずみは、耳を扉にくっつけて中の様子を探る…

    『!?』
    「こういうのはどうですか?♡あらあら…♡
    もー、猫松さんも好きですね♡
    ふふ…それ私も好きです。ちょっと試してみましょうか♡」
    『チュウ^〜(あら^〜)』
    溢れ出るリビドーが爆縮を起こす…百合アトミックボムが投下されたのだ。
    『チュウ(私は歴史の目撃者となる)』
    どぶねずみと化した彼は、扉を開け放つとエデンへ強襲を果たした。

    「きゃあ!?なんですか!」
    あれ?そこには彼女一人であった。
    パソコンの前で唖然としてこちらを見ている。
    画面には…ディスコードだ!国王と通話をしていたのかな。
    確かに、さっきは彼女一人の声しか聞こえてこなかった。
    状況から察するに、新しい『義体』を考えるため二人で相談していたみたいだ。
    それはそれで尊い…
    感傷に浸る間もなく、彼女がこちらに近づいてきた。
    「ねずみさん?」
    わかってる…彼女は明らかに怒っている…

    この後こってり搾られた上にスースーウォーターまで飲まされたが、
    最後的に頭なでなでして貰えた。のらちゃんは女神だと再認識したねずみであった。
    ……この逸話から我々は二つの教訓を得られるだろう。
    一つ目は、のらのじゃは尊いということ。二つ目は、のらねずみも尊いということ。
    好きと好きで争うべきではない。
    お互いの趣味を尊重して楽しみあえる…それが彼女の望んだものであるから。

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