「おい!モノリ!本当に行くのかよ!?」
「何?どこに行こうと私の勝手でしょ?私はもっと外の世界が見たいの!じゃあね〜!」
幼馴染の男に手を振るモノリ。
メルキスの街を出るというのは、エルフという種族にしては珍しい。
皆この街で生まれ、この街で生涯を過ごす。
そんな閉鎖的なメルキスに、モノリは飽き飽きとしていた。
外にはきっと自分の知らないような事が沢山ある。
1度しかない人生なのだ。
ならば、出来るだけ色んな体験をしたい。
そう考える者は少なくないだろうが、それでもこの街から出るという事は、家を捨てるも同義だ。
両親に話せば絶対に許してくれないのは分かっている。
だから誰にも言わずに街を出ようとしたのに、あろう事かコイツに見つかってしまうとは。
「待てよモノリ!どういう事か分かってるのか!?もうメルキスに戻ってこないつもりなのか!?」
「何度も言ってるでしょ?あなたはこの樹の上で楽しく余生を過ごすと良いわ。私はそんなのまっぴらなの!」
「それじゃあ......僕の気持ちはどうしろって言うんだよ!!」
突然の幼馴染からの告白。
「え......?」
「僕は前から......ずっとずっと前からモノリの事――」
しかし、モノリは白い歯を見せて悪戯そうな表情を作る。
「そんなの知らないとでも思ったの?私の事捕まえたいなら、アンタも追ってきなさいよ!じゃあ!私いくから!バイバーーイ!」
背中を見せながら後ろに手を振るモノリ。
(だから......こいつにだけは見つかりたくなかったのに......)
瞳を潤すモノリは自分の気持ちを押し潰すように、次の一歩を強く踏み出した。
「何?どこに行こうと私の勝手でしょ?私はもっと外の世界が見たいの!じゃあね〜!」
幼馴染の男に手を振るモノリ。
メルキスの街を出るというのは、エルフという種族にしては珍しい。
皆この街で生まれ、この街で生涯を過ごす。
そんな閉鎖的なメルキスに、モノリは飽き飽きとしていた。
外にはきっと自分の知らないような事が沢山ある。
1度しかない人生なのだ。
ならば、出来るだけ色んな体験をしたい。
そう考える者は少なくないだろうが、それでもこの街から出るという事は、家を捨てるも同義だ。
両親に話せば絶対に許してくれないのは分かっている。
だから誰にも言わずに街を出ようとしたのに、あろう事かコイツに見つかってしまうとは。
「待てよモノリ!どういう事か分かってるのか!?もうメルキスに戻ってこないつもりなのか!?」
「何度も言ってるでしょ?あなたはこの樹の上で楽しく余生を過ごすと良いわ。私はそんなのまっぴらなの!」
「それじゃあ......僕の気持ちはどうしろって言うんだよ!!」
突然の幼馴染からの告白。
「え......?」
「僕は前から......ずっとずっと前からモノリの事――」
しかし、モノリは白い歯を見せて悪戯そうな表情を作る。
「そんなの知らないとでも思ったの?私の事捕まえたいなら、アンタも追ってきなさいよ!じゃあ!私いくから!バイバーーイ!」
背中を見せながら後ろに手を振るモノリ。
(だから......こいつにだけは見つかりたくなかったのに......)
瞳を潤すモノリは自分の気持ちを押し潰すように、次の一歩を強く踏み出した。
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