なのはStS×SIREN1話
ミッドチルダ新暦75年8月1日 22時35分12秒
『第97管理外世界内の惑星・地球でレリックのものらしき反応あり』
突如機動六課に入った一報。
ロングアーチの面々がモニター越しに懸命に探索するも、すぐさまその反応は消滅する。
確認のため、すぐさまフォワードの部隊に出動命令が下る。
※※※※
ミッドチルダ新暦75年8月1日 22時41分19秒
ミッドチルダ某所/スカリエッティのアジト
レリックの反応を見つけたという事で、すぐさまこの陣営からも地球に向かう面々。
ルーテシアがすぐさま転移魔法を発動させる。
彼女と……トーレ、クアットロ、セイン、セッテのナンバーズの4人。
それに加えて、数十機のガジェットがみるみるうちに地球に転送されていく……。
※※※※
ミッドチルダ新暦75年8月2日(日本で昭和78年8月2日)16時44分44秒
第97管理外世界/地球日本国/○○県海鳴市。
スターズのスバル、ティアナ。それにライトニングのエリオとキャロ。
反応は日本国内のどこかだという。
だが、一瞬で消滅したため、具体的な場所は不明。
とりあえず、東西南北を4手に分かれて探すことになった。
即座に各自は分散した。
※※※※
同日 23時45分49秒
第97管理外世界/地球日本国/某県三隅郡羽生蛇村付近
「すっかり遅くなっちゃったね……」
「キュア……」
キャロ・ル・ルシエは、使役竜のフリードにまたがりながら、森の上を低空飛行で流していた。
やや疲れたといった様子で、すっかり暗くなった空を見上げる。
星が瞬いているなんてことはなく、空にはただ暗雲が立ち込めている。
前方に目を移すと、そこにはただ鬱蒼とした森が広がるのみ。
わずかながら、人家のものらしき明かりが点在するだけ。
正直不気味だと思えた。
この辺で今日は切り上げて、引き返そうかと思ったとき……。
――!
手にはめていたケリュケイオンが妙な反応を起こした。
「これって……あの時の!?」
かつて、ホテルアグスタの事件の時に見せたあの反応。
さらには……ガジェットの反応!?
思わず前方を向きなおすと……目の前にはガジェットの大群がこちらに向かっているのが見えた。
その背後には数人の人影が……恐らく、レリックを狙う戦闘機人!
今ここにいるのは、わたしとフリードだけ!
太刀打ちできそうに無い。
「フリード!引き返して!」
「キャウ!」
即座にキャロは手綱を引いて、旋回させようとした。
が……既に遅かった。
左手からいつのまにか、勢いよく飛んでくる人型の巨大な虫が、間近に迫っていた。
「ギャウウ!」
直後、虫はフリードの脇腹に勢いよくぶつかった。
大きく唸りをあげるフリード。
それと同時に口から猛烈な炎を、戦闘機人らの方に向けて放射した。
だが、虫がぶつかった衝撃でキャロがフリードの背から振り落とされ、そのまま森の中へと落ちていったのには気付かずに……。
※※※※
キャロ・ル・ルシエ 蛇ノ首谷/折臥ノ森
同日/23時59分11秒
――ううっ……。
足が……思い切り痛いよ……。
ずきずきとした痛みをこらえながらも、わたしはゆっくりと目を開けた。
真っ暗。
真上には森の木々が空を隠すように覆っているのが微かに見える。
後ろには何かちくちくとした感覚。
ふとそちらに目をやると、椿の枝々が私の肌に触れていた。
どうやら、これがクッション代わりになったらしい。
ぼんやりした頭を無理矢理覚まして、フリードを呼ぼうとした……その時だった。
ウォォォォォォン!!
静かな空気を引き裂くかのようなサイレンが何処からとも無く鳴り響いた。
一瞬、管理局で響くサイレンにも似ている気がしたが……どこか違う。
地の底から響くような……何かの甲高いうめき声のような不快な音。
わたしはただ……しばらく、サイレンが鳴り止むまで、その場に固まっていることしか出来なかった。
※※※※
これが……全ての始まり。
屈せずとも、立ち向かおうとも、信じ続けようとも、
ど う あ が い て も 絶 望 。
そんな世界の――。
―Lylycal Nanoha StrikerS × SIREN 〜Welcome to Hanyuda vil〜―
―to be continiued―
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『第97管理外世界内の惑星・地球でレリックのものらしき反応あり』
突如機動六課に入った一報。
ロングアーチの面々がモニター越しに懸命に探索するも、すぐさまその反応は消滅する。
確認のため、すぐさまフォワードの部隊に出動命令が下る。
※※※※
ミッドチルダ新暦75年8月1日 22時41分19秒
ミッドチルダ某所/スカリエッティのアジト
レリックの反応を見つけたという事で、すぐさまこの陣営からも地球に向かう面々。
ルーテシアがすぐさま転移魔法を発動させる。
彼女と……トーレ、クアットロ、セイン、セッテのナンバーズの4人。
それに加えて、数十機のガジェットがみるみるうちに地球に転送されていく……。
※※※※
ミッドチルダ新暦75年8月2日(日本で昭和78年8月2日)16時44分44秒
第97管理外世界/地球日本国/○○県海鳴市。
スターズのスバル、ティアナ。それにライトニングのエリオとキャロ。
反応は日本国内のどこかだという。
だが、一瞬で消滅したため、具体的な場所は不明。
とりあえず、東西南北を4手に分かれて探すことになった。
即座に各自は分散した。
※※※※
同日 23時45分49秒
第97管理外世界/地球日本国/某県三隅郡羽生蛇村付近
「すっかり遅くなっちゃったね……」
「キュア……」
キャロ・ル・ルシエは、使役竜のフリードにまたがりながら、森の上を低空飛行で流していた。
やや疲れたといった様子で、すっかり暗くなった空を見上げる。
星が瞬いているなんてことはなく、空にはただ暗雲が立ち込めている。
前方に目を移すと、そこにはただ鬱蒼とした森が広がるのみ。
わずかながら、人家のものらしき明かりが点在するだけ。
正直不気味だと思えた。
この辺で今日は切り上げて、引き返そうかと思ったとき……。
――!
手にはめていたケリュケイオンが妙な反応を起こした。
「これって……あの時の!?」
かつて、ホテルアグスタの事件の時に見せたあの反応。
さらには……ガジェットの反応!?
思わず前方を向きなおすと……目の前にはガジェットの大群がこちらに向かっているのが見えた。
その背後には数人の人影が……恐らく、レリックを狙う戦闘機人!
今ここにいるのは、わたしとフリードだけ!
太刀打ちできそうに無い。
「フリード!引き返して!」
「キャウ!」
即座にキャロは手綱を引いて、旋回させようとした。
が……既に遅かった。
左手からいつのまにか、勢いよく飛んでくる人型の巨大な虫が、間近に迫っていた。
「ギャウウ!」
直後、虫はフリードの脇腹に勢いよくぶつかった。
大きく唸りをあげるフリード。
それと同時に口から猛烈な炎を、戦闘機人らの方に向けて放射した。
だが、虫がぶつかった衝撃でキャロがフリードの背から振り落とされ、そのまま森の中へと落ちていったのには気付かずに……。
※※※※
キャロ・ル・ルシエ 蛇ノ首谷/折臥ノ森
同日/23時59分11秒
――ううっ……。
足が……思い切り痛いよ……。
ずきずきとした痛みをこらえながらも、わたしはゆっくりと目を開けた。
真っ暗。
真上には森の木々が空を隠すように覆っているのが微かに見える。
後ろには何かちくちくとした感覚。
ふとそちらに目をやると、椿の枝々が私の肌に触れていた。
どうやら、これがクッション代わりになったらしい。
ぼんやりした頭を無理矢理覚まして、フリードを呼ぼうとした……その時だった。
ウォォォォォォン!!
静かな空気を引き裂くかのようなサイレンが何処からとも無く鳴り響いた。
一瞬、管理局で響くサイレンにも似ている気がしたが……どこか違う。
地の底から響くような……何かの甲高いうめき声のような不快な音。
わたしはただ……しばらく、サイレンが鳴り止むまで、その場に固まっていることしか出来なかった。
※※※※
これが……全ての始まり。
屈せずとも、立ち向かおうとも、信じ続けようとも、
ど う あ が い て も 絶 望 。
そんな世界の――。
―Lylycal Nanoha StrikerS × SIREN 〜Welcome to Hanyuda vil〜―
―to be continiued―
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2007年08月01日(水) 10:45:35 Modified by beast0916