リリカルsts×ギルティギア2話

そこは惨劇の舞台。
何処を見ても地の水溜りだらけ、ヒト型が転がっている。
血の臭い意外感じられない・・・惨劇の舞台。

此処に「アレ」が現れることは当初考えられていなかった。
本来上級ギアの殲滅と街の守護が任務だった。
しかし上級ギアはおらず変わりにいたのが「アレ」というわけだ。
ソルが消えてから数日、聖騎士団はかなり戦力を奪われていた。
こうなってくるといくらイヤな奴だったとは言え、
その存在がかなり貴重だったことが身を持って再認識させられる。

上級ギアが相手であれば何とかなる。
だが相手が「アレ」となると話は変わる。
ヒトでは決して届かない力を「アレ」は有している。
“どうすれば・・・どうすれば生き残りを逃がせる・・・”
聖騎士団団長カイ=キスクは必死に考えたそれでも答えは出ない。
「団長此処は私たちが引き受けます、だからその隙に逃げてください。」
部下数名がその身を捧げると言い出す。
「バカを言うな!!貴方たちを犠牲にしてまで生き残って何が団長だ!!」
「しかし!!」
そんな中「アレ」が声を発した。
「クックック、自己犠牲か、なんとも美しいものだな。」
「貴様!!!」
部下達が怒りに任せて飛び出す
「よせ!!」
カイは止めようとするが、少しばかり遅かった。

次の瞬間彼らは大きな穴を胸に開けて絶命した。
「ジャスティス!!!」
奴の名を叫ぶ。しかし意に介した様子もなく、
「この程度か、なんと脆い・・・・雑魚しかいないのか?」
「だまれ!!雑魚などいるものか!!」
「クックック、威勢のだけは見上げたものだな。さてそろそろ終わらせようか・・・
安心しろ、一瞬で終わる。痛みは無い。感じる前に塵になるからな。」
ジャスティスが法力を開放する。背中のから勢い良く蒸気が噴出される。
肩の部分のパーツが開き、力が溜まっていく。
まずい、アレだけは打たせてはいけない、街どころか大陸の形が変わってしまう。
「皆さん!!全力で結界を張ってください、私はアレを止めます!!」
「しかし隊長、そ「これは命令です!今すぐ結界を張り、街を守護しなさい!!」
「了解・・・」
「それだけは打たせない、絶対に!!」
「いい目をしている、戦いしか知らぬ目だ。さて、

覚悟は出来たか?」

「させないと言っている!!うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「さらばだ・・・KYOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
「止める!!ライド・ザ・ライトニング!!」
全力で力の収束点へ突進する。
「何!?間に合っただと。これでは、くっ!!!」

力が解放される前にカイが間に合ったがために、
力は行き場をなくし逆流も出来ず収束された力はヒカリとなり拡散した。
ヒカリは空間を切り裂き、それは次第に大きくなり二人を飲み込みその空間ごと

消失した。


“私は死んだのか?民は守れたのか?己の正義は貫けたか?”
そんなことばかりが頭を回る。しかしジャスティスの気配がする。
奴はまだ生きている。“追わなくては・・・奴を倒さなくては・・・”
そう思うと一筋の光が見えた。
そこからジャスティスの気配がする、もう一つも気配もする。
“これは奴の・・・”
次第に意識が消えていく・・・
その中で彼は願う。
全世界に恒久の平和が訪れることを・・・・


「それであんな廃墟で寝てたのか・・・これだから坊やは・・・」
「それよりもお前、なぜここにいる!!此処はどこだ!!街は、民は、世界は!!」
「うるさい坊やだ・・・質問は一つずつにしろ。俺も知らん、これから話を聞くとこだ。」
「ふざけるな!!貴様が突然消えたせいでどれだけの民が!!」
そこまで言いかけたとき扉が開いた。
「はいはい、喧嘩はそこまでにしとき。」
「っ・・・失礼しました。ところで貴方は・・・」
「うちか?うちは時空管理局所属 古代遺物管理部 機動六課部隊長 八神 はやて陸上
二佐や、よろしくなカイさん。」
「ジクウカンリ?それはどういう・・・それよりなぜ私の名を?」
「そこのヒトが教えてくれたんや。」
“ソルが!?”かなり意外だったが今回はありがたい。
「そうですか。ソル助かる。」
そういってソルをみると、本人はめんどくさそうな顔をして「ああ。」
と言うだけだった。
「ほんなら、場所を変えるから、着いてきてや。」

見たことの無い部屋の作り、ところかしこに置かれる機器、それらにカイは圧倒された。
“これは機械・・・ですか?なぜ廃止された機械がこんなに・・・ツェップか?”
そう思ううちに会議室らしき場所に着いた。
そこには女性ばかりだったが皆、瞳の奥に宿る強い意志が見えた。
「さて、みんな集まったさかい、はじめよか。」

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2007年08月01日(水) 10:06:44 Modified by beast0916




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