関節炎と股関節形成不全
関節炎になる理由と対策
【回答】
理由：関節の骨頭部が擦れるから対策：安静と軟骨を作るサプリの投与
解説
関節の軟骨が磨り減り、クッションを失った骨頭が、対になっている骨とぶつかり合うことで炎症を起こします。簡単に言えば、これが関節炎です。
普通は加齢とともに軟骨が薄くなっていくもので、高齢になるにしたがって、ある程度の炎症は起きるものです。体重の軽い中小型犬ならそれでもほとんど症状を示すことなく天寿を全うするのですが、大型犬や激しい運動をする犬は関節に大きな負担がかかるため、軟骨がダメージを受けやすく、症状を伴う関節炎を起こし易い傾向にあります。特に激しい運動をするスポーツドッグや、肥満の大型犬は要注意です。要因の代表例として、成長期の肥満や遺伝要因による肘・股関節形成不全などがあります。
犬は非常に痛みに強い動物で、関節炎の初期段階では飼い主は気付きません。「おかしな動き」を目にしたら、既に進行している可能性がありますので、早急な処置が必要です。関節炎を放置したまま悪化させてしまうと、最悪の場合、犬は倒れたまま動けなくなり、炎症を起こした骨同士が癒着を起こし、関節が完全に固着して動かなくなってしまいます。
関節炎を防ぐには、大型犬は肥満に気をつけ、できるだけ皮下脂肪を減らすようにしてください。バーニーズは「大きくしたい」と思われる傾向の強い犬種で、肥満度が非常に高く、子犬のコロコロをそのまま大きくしてしまう飼い主が多く見受けられます。立っている時に軽く肋骨に触れることができる程度を厳守するようにしてください。肋骨の1本1本がわからないようでは肥満です。
生後6ヶ月を過ぎたら餌の量を最低限に減らし、肋骨が浮くくらいまで皮下脂肪を落とします。食べなくても大きくなる子はちゃんと大きくなりますから心配しないでください。皮下脂肪を落として体重を下げることで、育ち盛りの骨に掛かる負担を最低限に抑えることができます。成長中の骨は柔らかく、成長期に体重を乗せすぎると骨が体重に負けて正常な形に育ちません。
また、骨に大きな負担がかかりますので、概ね生後18ヶ月までは飛んだり跳ねたりの激しい運動も厳禁です。
先天性の股関節形成不全であることが判ったら（またはその可能性が疑われるようであれば）、徹底的にダイエットして体重を落とし、ある程度骨格が完成する生後8ヶ月くらいまでは運動をさせず、散歩も軽い気分転換程度（1日1回10分程度）にします。
生後8ヶ月を過ぎて骨格の増大が緩やかになってきたら、関節の具合に注意しながら散歩の時間を長く、歩調を早くして、今度は筋肉をつけていきます。いきなり走らせるとあっという間にビッコを引いてしまうので気をつけてください。ビッコを引いたらすぐに運動を中止し、完全に治るまで運動をさせないでください。散歩も禁止です。近くに犬用のプールがあれば、ぜひ通ってください。関節に負担をかけずに筋力アップする最も良い手段です。
症状の出ていないうちからサプリメントを与えるのも有効です。グルコサミン／コンドロイチンは良く聞く名前だと思います。お勧めはグルコサミン・プラス。ぜひ、与える習慣をつけてください。
不幸にも関節炎の症状が出てしまったら、アースリスージの投与をお勧めします。、アースリスージは関節炎の症状が出てしまった子の症状を緩和するサプリメントです。、アースリスージを最低6ヶ月間投与し、症状が無くなったらグルコサミン・プラスに切り替えます。
2007年09月24日(月) 15:47:33 Modified by eitaro1971