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私の好きな人


 八千代といるのは美味しい。
 八千代といるのは楽しい。
 八千代といるのは安らぐ。
 八千代といるのが、好きだ。

【私の好きな人】

 八千代の作ってくれるパフェは好きだ。
 アイスと生クリームの配分だとか、コーンフレークとソースの絡み具合だとか、実に絶妙
で美味しい。
 仕事は終わったから他の連中はもういない。用事があるからと杏子は八千代にだけ店に
残ってもらっていた。
 隣りで嬉しそうにパフェを作っている彼女をスプーンを咥えながらぼんやりと眺める。
昨日みたいに泣いている八千代よりも、やはり幸せそうに微笑んでいる八千代の方が好きだ。
 彼女は良い子だけれど、たまに暴走してしまいがちなのが少し気になっていた。
 斬られそうな音尾が心配なわけではなくて、八千代がまた一人で思い悩んでしまうのが
心配なのだ。お土産があるなら音尾は別にいい。
 ああも悲しそうに泣かれたのでは、さすがに自分も八千代の想いに気付かないほど鈍くは
ない、と思う。第一、杏子自身八千代の事は好きだ。恋愛感情だかはよく分からないが、
大切である事には違いはない。
 いつの間にか八千代がそばにいるのが当たり前に感じていたし、八千代がいないとどこか
心が落ち着かないのだ。
「杏子さん、出来ましたよー」
「ん」
 作りたてのパフェを受け取って口に運ぶ。やはり、美味しい。
 こちらをにこにこと見つめている八千代の視線がいつもよりくすぐったかった。つい意識
してしまっている証拠だろうか。


「なぁ、八千代」
「何ですか?」
 食べかけのパフェをそばに置いてから声をかけると、八千代が小さく首を傾げる。
動物の耳や尻尾でも付けたら、なんだか妙に似合いそうだなと思った。
「私は八千代が好きだが」
「はいっ……え!? あの、はい」
 唐突に切り出したせいか八千代は頬を紅潮させながら焦ったように頷く。
 杏子は淡々と続ける事にした。顔には出さないものの、内心結構恥ずかしい。
「どれくらい好きかってーのを、どうやって伝えようかな、と」
 言いながら彼女の背中に腕をまわしてみる。抱き締めると首元に八千代の息がこもるのが
変な気分だ。抱き心地は、良い。腰の刀が当たるのがちょっと邪魔だけれど。
 ひょっとすると八千代の事を言えないくらい、今の自分は暴走してしまっているんだろうか。
 たまには、いいかもしれない。
「思ってみたわけなんだが」
「……ふぇ」
 杏子が息をつくと、腕の中で八千代が変な風に呻く。
 全身を強張らせているものだから、怖がられたか嫌がられでもしたかと少々不安になって
しまった。
「すまん、嫌か? すぐ離れ――」
「ちがっ、あの、だめです!」
「うお」
 しがみつくように抱き返されて今度は杏子が呻く。
 ぎゅっと密着したせいで、はっきりと八千代の体温と鼓動が伝わってきた。とくとくと早鐘を
打っているのが可愛らしい。
 もっとも、杏子の心臓も随分乱れていたが。


「嫌じゃないです」
「そ、そうか」
「私も杏子さんが大好きです」
「……ん」
 こういう甘ったるい雰囲気も悪くはないと思う。
 昔から戯れる程度には触れ合っていたけれど、相手をきちんと意識するという事はなかったから。
「……」
「あぅ」
 緊張に耐え兼ねて八千代の頬を指でつついてみた。きめ細かい肌は子供のようにぷにぷにと
柔らかい。急に何ですかと不思議そうに見上げてくる八千代を見ていると、ふいに悪戯心が
沸き起こった。
「食うか?」
「え、パフェをですか?」
 わけが分からず頷く八千代を抱き締めたまま、杏子は手を伸ばして先程のパフェから
生クリームを救い取る。
 その指先をそのまま八千代の口元へと持っていった。
「ほら八千代。食え」
「きょ、杏子さん……?」
 目をぱちくりさせる八千代に吹き出しそうになるのをなんとか堪えながら、杏子は彼女の
動向を眺めた。想定外の餌を出された動物のようで可愛い。
「いらないのか?」
「そ、そんな事ないです!」
 意を決したようにぱくりと彼女は杏子の指先を咥えた。神経が集中している箇所だから
こちらもくすぐったい。温かい口内でぬめった舌に触れられるのは意外と気持ちが良かった。


 クリームを全て舐め終え、八千代は真っ赤になって顔を離す。今度は彼女の手を取って
容器の中身を掬わせた。
「……私も食いたいんだが」
「うぅ……はい」
 観念したように指先を差し出す八千代に小さく笑ってから、綺麗に整えられた爪に
舌を這わす。甘い。
「ひゃっ……」
「まだ残ってるだろう」
 腕を引っ込めようとするのを咎めるように手首を掴んで、啄むような口付けを手の甲
から先端まで落としていく。やはりくすぐったいのか、ぴくりと八千代の肩が震えた。
 5本の指を1本ずつ丁寧に口に含んで、舌を纏わりつかせる。ちゅくちゅくと吸い
なぶりながら、目を伏せている八千代をじっと見つめた。
 冗談のはずなのに、思いの他没頭してしまっている自分がいる。
「ん……美味かったぞ」
 クリームはとっくになくなっていたのにしばらく舐めしゃぶっていた指を、ようやく
杏子は解放した。指先から伝わる妙な刺激に耐えていた八千代は、唾液でてらてらと
濡れ光る自分の指を惚けたように眺める。
 その表情がやけに扇情的でくらりとした。今ならまだ行き過ぎた冗談で終わるかも
しれないけれど、脳の一部が加速度的に熱を上げていく。
 止まらなかった。
「八千代」
「きょ…こさん……」
 僅かに掠れた声で彼女の名前を呼んだ。ふっくらとした唇に化粧でも施すように
クリームを塗り付けていく。


 息が混じり合うほど顔を近付けて、囁いた。
「……食ってもいいか?」
「はっ……い……」
 返事と同時に唇を重ね合わせる。伝わる感触に心臓が跳ねた。
 緊張で固く閉じた合わせ目を舌先でくすぐるようになぞって、下唇を食むように貪る。
とんとんと背中を小さく叩いて口を開かせた。
「ふ…ぅ……」
 舌をそっと潜り込ませると、おずおずといった感じに八千代の舌が触れてくる。
柔らかなそれを絡め取るように舌同士を擦り合わせると、彼女がぎゅっと強くしがみついて
きた。ぴちゃぴちゃとした水音が鼓膜に響いて、興奮を更に高めていく。
 軽く舌を噛んで唾液を啜り、自分の唾液とミックスしたものを八千代に送り込む。
彼女はこくこくと喉を鳴らして懸命にそれを飲み込んだ。
「んっ……ぷぁ……杏子さぁん……」
「はぁ……八千代、そこ座れ」
 透明な糸を伝わらせながら唇を離すと、八千代がとろんと潤んだ目で名残惜しそうな声を
出す。抱き抱えてキッチン台の上に腰掛けさせると、八千代の視線が杏子より高くなった。
「その、あれだ。……私はもっと欲しい」
「え、え、それって……」
 うろたえる八千代の首元のリボンを静かに解いていく。布が擦れる音がやけに大きく
聞こえた。
「嫌ならちゃんと言えよ? お前が悲しむのは、私が辛いからな」
「いや……じゃないです……」
「……脱がすぞ」
 背中に腕をまわしてエプロンの結び目を解いた。腰の刀をそばに置くとガチャリと
金属音がする。ブラウスのボタンを一つずつ外していく度に白い肌が露になった。
 少し考えあぐねてからスカートのフックを外す。肩に手をつかせてから腰を浮かす
ようにしてもらって抜き取った。


「ほぅ」
「あ、あんまり見ないで下さい……」
 小さく感嘆の声をあげる杏子に、下着姿になった八千代が恥ずかしそうに膝を合わせる。
彼女からしてみれば、食べられる前の料理にでもなった気分なんだろうか。
 染み一つない肌に適度な胸の膨らみ、無駄な肉のない細い腰や肉感的な太腿は、同性の
杏子から見ても実に魅力的だ。
「見ないと何もできないだろうが」
「ふぁ……!」
 首筋を舌でなぞりながら手のひらを脇腹に這わせる。上の方へと滑らせていって
手早くブラを外した。
 零れた乳房を片手でそっと掴んで、先端の頂にはわざと触れないようにゆっくりと揉み
しだいていく。弾力のある柔らかさに指が軽く沈んで、手に心地良い。
「あっ……きょう…こさん……」
 八千代の声がだんだん蕩けてきて、吐息が荒く熱を持ち始める。鎖骨に口付けながら
下着に手をかけた。
「汚れると困るからな……」
「っ……」
 今度は八千代も自発的に腰を浮かせる。するすると下着を足から抜き取ったが、
一糸纏わぬ姿とはいえ靴下と靴は履いたままだったせいで、随分倒錯的な格好に見えた。
「まだ、ちょっと冷たいかもしれん」
「ひゃわっ!?」
 容器ごと手に取ったパフェの中身をとろとろと八千代の胸から下腹部にかけて垂らして
いく。すっかり溶けたアイスと生クリームの混合物は甘い匂いを漂わせながら八千代の
肌に張り付いた。


 驚いたように目を瞑る彼女の瞼に唇を落としてから、デコレートされた胸の頂を口に含む。
「あま……」
「んくぅぅ……!」
 硬く肥大した桃色の突起を唇に挟んでこりこりと食感を楽しんでいると、じんわりと
甘い味が広がった。空いた方の乳房はクリームを塗り込むように撫で擦り、滑らかな皮膚の
上を手のひらがぬめる感触にぞくぞくする。時折きゅうっと先端を指で摘んで扱きたてた。
「ひっ……ふわぁ……きょーこさん……!」
 八千代が甘く啼きながらびくびくと体を震わせる。元々敏感なのか、それともこういう
経験がないからだろうか。ずっと杏子に付きっきりだったから、そういう機会は無かった
ように思う。
「八千代も、食べような……」
 声が興奮で上擦ってしまう。べとつく手を小さく喘ぐ八千代の口元へ運ぶと、赤い舌が
ちろりと見えた。子犬のようにぺろぺろと舌を動かす姿がたまらなく劣情をそそる。
「ぷは……あ、やっ……! だめ、そっちだめです……!」
「うん?」
 床に膝立ちになった杏子が八千代の形の良いへそに浅く舌を潜り込ませながら足を
開かせると、いやいやと子供のように首を振られる。
 そう言われても彼女の薄く柔らかな茂みの下はすでにふっくらとしているし、ぽってりと
充血した赤桃色の花弁は目に分かるほど濡れ光っていた。
 反応だけ見れば、むしろ杏子に触れられるのを待ちわびているようにも思える。
「まあ、嫌ならもうやめるが」
「あっ……!」
 指で秘裂をなぞると、たっぷりと溢れた蜜が纏わりついた。クリームとは違うくちゅりと
粘着質な音がして、八千代が恥ずかしそうに俯く。
「本当に、嫌なのか?」
 尋ねると彼女は違うのかそうでないのか曖昧に頭を振る。
 指の動きを止めると、むずがるように八千代の腰が揺れた。


「ちなみに私は我慢するのが苦手だ」
「やぁぁ……杏子さっ……!」
 クリームと彼女の蜜に塗れた秘裂を直接舐め上げると、泣きそうな声で八千代が杏子の
頭を掴む。
 ただ、押し退けるほどの力は入っていなくて、杏子の髪が軽く乱れる程度だった。
 唇を押しつけ、尖らせた舌で中の蜜を掻き出すように啜る。鼻先がぐりぐりと敏感な
突起に当たって、八千代が啼いた。
 菓子と八千代の入り交じった甘い味と匂いに頭がくらくらする。
「いや、いやじゃないです、きょうこさん……! うれしい……ですっ……!」
 背中を丸めてしがみつきながら彼女が快楽に融けた声で咽び泣いた。
 無意識に力の込められた八千代の太腿ががっちりと杏子の頭を挟み、とどまる事のない
蜜が杏子の顔をべとべとに汚す。
 少し苦しいけれど、彼女が嬉しいなら自分も嬉しかった。
「八千代は可愛いな……」
「ふやああ……!?」
 充血し膨らんだ突起を舌先で転がし、半分ほど剥けていた包皮を完全に露出させた。
 神経の塊のような箇所を集中的になぶられて八千代はパニックに陥ったように
がくがくと腰を震わせ、一層艶めかしく喘ぐ。
「ひぁっ……! あ、あ、あ……っ!」
 八千代が涙を零しながら体を強張らせ、断続的に跳ねた。
 ひくひくと収縮を強める秘裂からどろりと溢れた蜜を最後に啜って、杏子は自分の唇を
舐めながら顔をあげる。
 ぐったりと脱力する八千代の唇にもう一度口付けると、なんともいえない満足感が杏子
の心を満たした。
 さすがにこのまま服を着るわけにもいかないので、店のおしぼりで彼女の体を綺麗に
拭いてやる。少し消毒液臭いけれど、蟻にたかられるより良いだろう。
「ありがとうございます」
 くすぐったそうに八千代は微笑んだ。


 二人で私服に着替えて、キッチンを簡単に掃除――これは八千代がしてくれた――して
から店を出る。戸締まりをしながら杏子はぼそりと呟いた。
「その、すまなかったな。……順序がおかしいというか、早いというか」
 ムードや場所なども含めるとなんだか申し訳ない気分になってくる。昨日の今日でこれだ
なんて、我慢弱い自分が情けなかった。
 珍しくしおらしい杏子に、八千代はそんな事ないですと首を振る。
「私と杏子さんは、もう10年も付き合ってるじゃないですか」
「まあ……そりゃそうだが」
「それに、私は杏子さんがいいんです」
 あれはそういう意味での付き合っている内には入るのだろうか。今更恋人だなんだというのも、
確かに変な気はするけれど。
 でも、と八千代は苦笑しながら続ける。
「……初めてであれは、ちょっとマニア過ぎました」
「むぅ……」
 杏子自身そう思う。
 正直、まだ体が少しべとべとしていた。自分がこれでは彼女はもっと酷いだろう。
「じゃあ、うちで風呂でも入るか?」
「きょ、杏子さんのお家ですか……?」
「待て八千代。今のは変な意味じゃないぞ」
 八千代の頭を乱暴に撫でながら一緒に歩き出す。
 歩幅は違うのに当然のように歩調が合うのが心地良かった。
 一朝一夕ではこうはいかない。長い時間を一緒に過ごしたからこそだろう。
 八千代といるのが、好きだ。


   □ □ □

 八千代のパフェは相変わらず美味い。
 昨日の事を思い出すせいで少し妙な気分にはなるけれど、美味いものは美味い。
「杏子さん杏子さん。あーんしてください」
「……あー」
 いつにも増して八千代が甲斐甲斐しく杏子の世話をする。
 スプーンに乗せられたパフェを彼女に食べさせて貰うのはさすがに恥ずかしいのだが、
断るのも何なのでされるがままだ。
 まあ、嫌な気はしない。
 八千代と距離が離れてしまう方がもっと嫌だし、むしろ今まで以上に心が触れあえた
ようで嬉しかった。
「……」
「かたなし君助けて! さとーさんが苛める!」
「佐藤さん! 先輩に八つ当たりしないで下さい佐藤さん!」
 後ろの方で3人が騒いでいるけれど、いつもの事なので杏子と八千代は特に気にしない。
 一体いつも何の話で盛り上がっているんだろうか。飽きない奴らだ。
 ファミリーレストランワグナリアは毎日平和である。
 そして今日も、店長杏子は働かない。
2006年11月11日(土) 04:39:51 Modified by ID:Bgf4UKA6nQ




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