お見合い・出産・育児

お見合いの前に

交雑種（ハイブリッド）はダメ

ジャンガリアンハムスターとキャンベルハムスターは種が近いので、交配すると子が生まれます。
しかし、生まれた子は虚弱だったり、子孫が残せない子だったりするので、ジャンガリアンとキャンベルは絶対に交配させてはいけません。

同種での危険な組み合わせ

劣性致死遺伝子によって、丈夫な子に育たない組み合わせがあります。
これらの組み合わせになってしまう親の組み合わせはやめましょう。

パールホワイト×パールホワイト
インペリアル×インペリアル
プディング×プディング

お見合い

ジャンガリアンの繁殖データ

性成熟	オス６～８週　メス４～８週
繁殖可能年齢	１０週～１２週から１歳６ヶ月くらいまで
性周期	４日ごと
妊娠期間	１８日～２５日（平均１８日）
産仔数	１～１０匹（平均４匹）

発情条件

①発情できる年齢になっている
②気温が２０～２２度
③日照時間が適切
④栄養がちゃんとしている
発情周期は４日間ごと。８～２６時間続く

お見合いについて

発情条件が整ったら、まずはお見合いをしてみましょう。
はじめからペア飼いなら特に問題なく、何もしていなくても子ハムが生まれると思います。
単独飼いの二匹をお見合いさせる場合はステップを踏んでいきましょう。

単独飼いの二匹のお見合いステップ

ステップ①
ケージを近づけて、お互い匂いを嗅がせて慣れてもらう。
ステップ②
そのまま３日から１週間くらい様子を見る
ステップ③
ケージ越しにけんかをしないようなら、メスをオスのケージに入れてみる。
（メスのほうが優位なのでオスを威嚇します。オスのケージに入れることでオスを有利にさせます。）
時刻は夕方がベスト。
メスが発情していて、相性がよければ交尾を始めます。
始めはオスがメスを追い掛け回しそれをメスが嫌がって噛み付いたり威嚇したりしますが、ある程度時間がたつとメスのほうから近づいてオスのにおいを嗅ぎ、しばらくするとおしりを上げ５～１０秒止まります。
（我が家の場合、♀ハムが近づくことはありませんでした。１０分くらい♂ハムが追いかけて、♂ハムのアタックに観念した♀ハムが止まり交尾し、また距離をとり威嚇をして１０分位したらまた♀ハムが止まり交尾をしました。しかも、無理やりな感じでこれで交尾できているのか？？と心配になりました。）
まれに激しいけんかになってしまいます。その時は一旦仕切りなおします。
交尾は３０分から１時間ほど行います。
メスは４日ごとに発情するので、毎日チャレンジしてみましょう。
妊娠して１０日くらい立つとおなかが大きくなり始めます。
交尾を確認して、一ヶ月待っても妊娠していない場合は再度お見合いを。

どうしても妊娠しない場合

発情の条件が整ってない。
相性が悪い。
オスメスに妊娠能力がない。

以上が原因と考えられるので改善してあげましょう。

出産

妊娠したハムのお世話

妊娠したハムは性格が攻撃的になります。
これは母性本能がすでに生まれているためです。
妊娠から１０日を過ぎたあたりで、お腹が出てきて動きもノロノロしてきます。
このあたりで出産環境を整えてあげましょう。
妊娠した母ハムの体には不用意に触らないこと。おなかを触るなどはもってのほかです。

出産のための準備

妊娠が確認できた１０日を過ぎたあたりで準備をしていきます。

ケージの置き場所

暗くて静かで落ち着ける場所に。
ケージ全体を布などで覆ってあげるのも良いです。
妊娠したハムはとても神経質になっています。
落ち着ける環境を作ってあげましょう。

ケージの中

回し車など危険なものを撤去、重くなって動きが鈍くなった母ハムが遊ぶと思わぬ怪我が起きる危険があります。
かじり木などはそのままでＯＫ。
そのほかに、ハウスをいつもより一回り大きい出産用ハウスを準備。
これまで使っていたものだと狭すぎて仔ハムが圧死するなどの事故が起きる可能性があるからです。
おすすめは、ティッシュの箱を改造したもの。
ティッシュの箱を半分に切り、上面を切り取ったものを逆さにして設置。
床材や巣倍はいつもより多めにあげて、巣作りしやすいようにします。
これらは子育てが終わり、子供たちが独り立ちした時に戻してあげましょう。

妊娠中の母ハムのための食事

いつも以上にたっぷりのエサと水を毎日欠かさないようにしましょう。
高タンパク質・高カルシウム・高ビタミン、低脂肪を。
ペレットを中心に、ゆで卵、肉、チーズ、煮干、ニンジン、サツマイモ、乾燥とうもろこしなど。
ひまわりの種などの種子類は脂肪分が多いのでほどほどに。

いよいよ出産の時

ジャンガリアンの妊娠期間は１８～２５日、平均１８日。
出産が近づくと、母ハムは外陰部から出血します。
ほとんどの場合、出産の半日から数時間前ですが、ごくたまに出産の前日、前々日に出血するハムもいます。
この出血は、プラセンタルサインと呼ばれマウスなどげっ歯目に特有の現象。
胎盤の不必要な部分が剥がれ落ちているだけですので、心配は要りません。

出産はたいてい安産です。
出産はだいたい静かな深夜から早朝にかけてそっと行われます。
（我が家のおまぬけぎんちゃんは、予想に反して夕方に出産しました。）
母ハムは出産間近まで活動しています。
出産は一匹ずつ間隔をおいて行われるので、いろいろな場所で出産してしまうことも。
でも、最後の子ハムが生まれた後、母ハムはちゃんと一ヶ所に子ハムを集めます。

生まれたばかりの子ハムたちは毛もまだ生えておらず、目も見えません。
体長は約１センチ、体重も１．５グラム程度。

出産中、直後は手出し厳禁
心配になっても、ケージを覆った布の隙間からそっとハウスを見るぐらいに。
よく見えないからといって光を当てたり、ハウスを持ち上げて除くなどというのは厳禁。
また、生まれた子ハムたちも絶対に触らないように。
母ハムは何かにおびえたり、子ハムに人間の匂いがついたりすると、ときとして育児を放棄したり、子ハムを食べてしまうことがあります。
こうした、母ハムの神経質な期間は約一週間続きます。
もちろんケージの掃除も生後２週間までは厳禁。
栄養のある食事と水だけは切らさないようにして、後は一切手出しはしないように。

育児

出産後の母ハムの食事

出産後の食事も高たんぱく質で各種栄養素が充実した餌を。
動物性たんぱく質を中心に普段の２倍の食べ物を与えます。
食べ物が少ないとストレスになって、子ハムを食べてしまうこともあります。
栄養状態が悪いと、母ハムは正常な子育てが出来ません。

子ハムの成長

■生まれてすぐ
目も見えず、耳も聞こえません。もぞもぞと動いて母ハムのおっぱいを飲むだけです。

■生後３～４日
赤っぽかった子ハムの肌の色が少しずつ黒ずんできます。
そして、頭→背→脇→腹の順で毛が少しずつ生えてきます。

■生後７～１０日
よろよろっとケージの中をあるきます。目や耳も開き始めます

■生後１２～１６日
全身の毛が生えそろいます。
また、子ハムが自分でご飯を食べ始めます。
子ハム用に小さく切ったニンジンや小松菜、チンゲン菜、サツマイモなど野菜類を与えてもいい時期。
注意したいのは、野菜などを食べるようになっても、おっぱいを飲むのをやめたわけではないので母ハムには、引き続き栄養のある食べ物をたっぷりあげてください。
そして生後１４日ほどにもなると、子ハムはケージ内を自由に歩き回り、トイレの場所も覚えて自分で排泄を始めます。
体温調節も自分で出来るようになり、母ハムに暖めてもらわなくても大丈夫です。
そろそろ離乳が始まります。
ケージの掃除を始めるのもこの時期から。
出産前から掃除していないのでかなり汚れているはず。
でも、床材などをいっぺんに掃除せず、汚れた部分を少しずつ交換し、出来るだけ短時間で済ませます。

■生後１８～２１日
もう立派な若ハムに成長。
早い子はもう離乳をしており、遅い子ももう一週間のうちに離乳します。
子ハムの乳歯が永久歯に生え変わるのがこの頃。
離乳した子ハムたちには青菜を中心とした野菜類を上げてください。
そろそろ巣立ちの時期が近づいています。