カテゴリー
このウィキの読者になる
更新情報がメールで届きます。
読者数:1名
このウィキの読者になる
タグ

他動詞

他動詞は、動詞の一分類であり、自動詞と対比されるものである。一般には、直接目的語を伴うような動詞を他動詞と呼ぶ。

話を英語に限ると、動詞は必ず主語が必要である。悪名高き五文型論でも、全ての型がSV〜を含んでいることからも容易に分かるであろう。主語は、動詞の表す動作を行なったり、動詞に示される状態にあったりする要素である。例えば、Peter sang「ピーターは歌った」であれば、ピーターは「歌うsing」という動詞の表す「歌う」動作を行なったものと解釈される。また、Jane knew how「ジェーンは方法を知っていた」であれば、ジェーンは「知っているknow」という動詞の表す「知っている」という状態にあったと解釈される。自動詞であれば、動詞の表す意味は主語内で自己完結するのが普通であるが、「車を買う」「人に会う」など、他者との関わりが生じる場合、他者に相当する文法項を「目的語」と呼び、目的語をとる動詞を他動詞という。

英語では、目的語は「直接目的語」「間接目的語」の二種類があり、間接目的語は現代英語では原則として、直接目的語を伴わずに単独で生じることはない。そもそも、英語において目的語を直接・間接という分類で区別することさえ妥当ではないように思われるが、二重目的語構文(いわゆる第4文型のSVOO形式)などの分析では当然のように用いられ、言語学の研究でも(特に他言語との関係で)しばしば区別して扱われる。

直接目的語は、他動詞と共に用いられると「目的格objective」という格をもつことになる。人称代名詞のhe(主格)に対するhimが目的格である。言語学一般では「対格accusative」(ドイツ語やチェコ語などでは4格)と呼ばれることもあるが、基本的に同義である。間接目的語も、英語においては「目的格」を持つが、言語学一般では「与格dative」という格に相当する。

受動態は、英語では他動詞文でしか作れないということになっている。もちろん、擬似受動では前置詞を取り込んで「臨時的に他動詞を仮定して」受動態を作ることができるが、原則としては「他動詞文でのみ受動態形成が可能」である。メカニズムとしては、他動詞の目的語を主語にし、もとの主語をby以下に押しやる。あるいは消してしまう。動詞はbe+過去分詞という形にして完成である。

全ての他動詞文から受動態が作れるわけではないが、基本的に他動詞ならば受動態にできると考えてよかろう。できない例は以下の通りである。
John resembles Paul. → *Paul is resembled by John.
2007年02月04日(日) 21:07:46 Modified by k170a




スマートフォン版で見る