日本の周辺国が装備する兵器のデータベース

艦載砲

H/PJ-45A 70口径130mm単装砲

口径130mm
砲身長70口径
砲身数1門
砲弾重量
初速
発射速度40発/分
射程29,500m
旋回範囲
俯仰範囲
砲塔重量50t
H/PJ-45A(資料[14]。初期の資料ではH/PJ-38の名が伝わっていた[6])130mm単装砲はロシアのAK-130の技術を基にして開発された新型艦載砲。H/PJ-45Aは052D型駆逐艦の艦載砲として2005年初頭から開発に着手された[6]。開発を担当したのは、中国船舶重工集団公司所属の鄭州機電工程研究所(鄭州713研究所)。生産は内蒙古第二機械製造廠により行われた[6]。

大口径艦載砲の開発経験に乏しい中国にとっては、既に運用実績のあるAK-130を基にすることで、技術的空白を補うことを目指したものと考えられている[6]。この件について、ロシアとの間で何らかの合意を得ているのか否かは不明。

AK-130は発射速度の高い艦載砲であるが、マウント重量が98tと近年実用化された艦載砲の中でも最も重いクラスに属するため、搭載可能な艦艇が限定される難点がある。そのため、H/PJ-38の開発では、重量軽減が重要な課題となり、砲の単装化が行われると共に砲架や砲の俯仰/旋回機構、反動吸収系統などほとんどのシステムは新規設計されることになった。その結果、H/PJ-38の砲塔重量は50tとAK-130の約半分の重量になっている[6]。

H/PJ-38の130mm砲は、AK-130と同じく砲身冷却に水冷式循環システムを採用している。砲身長はAK-130より延長されており、口径は70口径となっている[6]。砲口には、原型のAK-130にはないマズルブレーキが装着されているが、これは砲の反動軽減と後座長抑制の効果があり、システム重量を軽減するための改良の一つ[6]。砲塔はレーダー反射率低減を目的とした複合材製ステルスシールドが採用された。砲塔直下には砲弾ドラム二基が配置されており、各ドラムには異なる種類の砲弾が装填可能。射撃の際は任意の弾種を自由に選択することが出来る。H/PJ-38は無人砲塔で、砲の操作は完全自動化されている[6]。

砲の発射速度は毎分40発で、最大射程は29.5km。通常砲弾のほかに、レーザー誘導砲弾の運用も可能とされる[10]。

AK-130 54口径130mm連装砲

口径130mm
砲身長54口径
砲身数2門
砲弾重量33.4kg(ZS-44)
初速850m/s
発射速度86〜92発/分(二門合計)
射程23,000m以上
射高8,000m(対ミサイル)
15,000m(対航空機)
旋回範囲200゜
俯仰範囲-12〜+80゜
マウント重量98t
要員10名
1986年に制式化されたソ連の130mm連装自動砲で、ソブレメンヌイ級やウダロイII型駆逐艦、スラヴァ級/キーロフ級巡洋艦(2番艦以降)などの大型水上戦闘艦艇の艦載砲として使用されている。

レニングラードのPO工廠設計局で、まず単装砲のA-217型130mm砲を使用するZIF-92型(工場番号)/AK-217型(軍制式名/システム名称)として1967年に開発が開始された[7][8]。しかし、発射速度が要求の毎分60発を満たさず、システム重量も技術案を10t上回り、1135型フリゲイト(クリヴァク級)への搭載が不可能となったので、開発は中止となった[8]。このAK-217を連装砲とした発展型がAK-130-MR-184ユニバーサル自動化艦載砲システム(搭載砲の型番はA-218、工場番号はZIF-94)[7][8]。砲システムの開発と並行してアメチスト設計局がレーザーやレーダー測距儀などをふくむレフ218射撃統制装置を開発[8]。レフ218はAK-130の射程を上回る75kmの有効距離を有していたが、システム重量は8tもあった[8]。

砲塔システム全体の重量は98t[8]。搭載砲であるA-218型130mm砲の砲身長は7m(54口径)[8]。二門で毎分86〜92発の砲弾発射速度を実現している[8]。高い発射速度による過熱を防ぐために砲身は水冷式となっている[7]。

給弾系統は完全に自動化されており、砲塔内には3つの砲弾ドラムに合計180発の即応弾が搭載されている[8]。各ドラムにはF-44型調整破片弾、ZS-44型対空弾、ZS-44R型対空弾の3種類の砲弾が装填されており、即座に発射砲弾を切り替えることが可能[8]。ドラムから砲への給弾機構を改良したことでダウンサイジングに成功し、重量も大幅に軽減されている[8]。弾薬庫は砲塔直下にあり、合計820発の砲弾を搭載[7]。揚弾機は2発を同時に運ぶ能力を有しており、揚弾機から直接130mm砲に装填することも出来る[8]。

AK-130の管制に用いられるレフ218型射撃統制システムは、MR-184射撃統制レーダー(NATOコード名カイト・スクリーチ)とコンデルソ218電子工学射撃指揮装置で構成される[7]。基本的にはMR-184を使用するが、装置が故障した際や電子妨害下でレーダーが使用できない場合には砲塔右脇に内蔵されたコンデルソ218を使用して射撃を行う[7]。ソブレメンヌイ級はAK-130を二基搭載しているが、MR-184レーダーは一基しか搭載していないので、前後の砲は同じ緒元に基づいて同時に指揮管制される(同一目標に砲二基が指向されることになる)[7]。ソブレメンヌイ級の後期建造艦ではMR-184M射撃統制レーダーと新型のレーザー測距装置を組み合わせた改良型のレフ218M射撃統制システムが搭載される[7]。

中国に輸出されたソブレメンヌイ級駆逐艦は、ソ連海軍向けに建造中だった艦を転用した956E型と、新しく建造された改良型である956EM型が存在するが、射撃統制レーダーが異なっており前者はMR-184、後者はMR-184Eを搭載している[9]。

AK-130は中国海軍ではロシアから輸入したソブレメンヌイ級のみが搭載している。なお、本砲と051型駆逐艦(ルダ型/旅大型)に搭載されている76式130mm連装砲とは口径は同じだが砲弾に互換性はないとのこと。

76式58口径130mm連装砲(56SM)


▼76式の原型である66式130mm海岸炮。
口径130mm
砲身長58口径
砲身数2門
砲弾重量27kg
初速900m/s
発射速度10発/分(1門あたり)
射程29,000m
旋回範囲360゜
俯仰範囲-5〜+89゜
マウント重量40t
76式の技術的な起源は、ソ連で1957年に実用化された58口径130mm連装砲(SM-2-1)であり、細長いシールドが外観上の特徴。初期型はシールド上に射撃管制レーダーが装備されていたが、後に撤去されている。ソ連では、Project56型駆逐艦(コトリン型)に搭載されたが、既に全艦退役済みであり、現在同砲を運用しているのは76式として国産化した中国のみである。

ソ連から中国に引き渡されたのは、砲安定装置や自動揚弾装置、シールド上の射撃管制レーダーを除いた固定砲台用のタイプであり、66式130mm海岸炮として採用されていた。1960年代になって、開発中の国産駆逐艦(後の051型駆逐艦(ルダ型/旅大型))の艦砲として66式を艦載砲化する事が決定され、その作業は1966年から開始された。しかし、艦載砲として必要な砲安定装置や自動揚弾装置、対空・対水上用の射撃統制システムは全て独自開発する必要があり、これは技術的蓄積の少ない当時の中国の技術陣にとってはかなりの苦労があったとされる。原型では対空管制用にシールド上の射撃管制レーダーを使用していたが、66式にはそれが搭載されていなかったため砲塔右部に光学照準装置を搭載してこれで射撃管制を行うように変更された。約10年の歳月を要して1976年に76式130mm艦炮として制式採用された。76式は051型駆逐艦(ルダ型/旅大型)のみに搭載されている。

87式55口径100mm単装砲(H/PJ-87)/210型艦砲

▼052B型駆逐艦「広州」に搭載された100mm単装砲。
口径100mm
砲身長55口径
砲身数1門
砲弾重量13.5kg
初速870m/s
発射速度90発/分(1門あたり)
射程12,000m(対水上)/4,500m(対空)
旋回範囲360゜
1980年代にフランスから購入したT-100Cの技術をベースとして1990年代中頃から新型100mm艦載砲の開発が開始され、21世紀初めに87式55口径100mm単装砲(H/PJ-87)として制式化された。開発は713研究所が担当[11]。

H/PJ-87の55口径100mm砲は、原型のT-100Cと同じく毎分90発の発射速度を有する。高い発射速度による砲身加熱を防ぐため、砲身は水冷式冷却装置が装着されている[12]。使用可能砲弾としては、高性能榴弾や対空炸裂弾などが用意されている[12]。砲塔直下が弾薬庫となっており、合計240発の砲弾が搭載される[12]。H/PJ-87は、安定性能や信頼性を原型のT-100Cより向上させることが目指されたが、配備直後は原型のT-100Cを導入した際と同じく信頼性不良の問題が生じている[12]。砲塔はレーダー反射率低減を目的とした複合材製/金属製ステルスシールドが採用された[11]。

H/PJ-87は21世紀に入って就役した051C型駆逐艦(ルージョウ型/旅洲型)052C型駆逐艦(ルヤンII型/旅洋II型)052B型駆逐艦(ルヤンI型/旅洋I型)054型フリゲイト(ジャンカイI型/江凱I型)といった中国海軍の新鋭艦艇に搭載されている。

T-100C 55口径100mm単装砲

053H1Q型フリゲイト「四平」に搭載されたクルーゾ・ロワールT-100C 55口径100mm単装砲
口径100mm
砲身長55口径
砲身数1門
砲弾重量13.5kg
初速870m/s
発射速度90発/分(1門あたり)
射程17,000m(対水上)/6,000m(対空)
射高12,000m
旋回範囲360゜
旋回速度50゜/s
俯仰範囲-15〜+80゜
俯仰速度35゜/s
マウント重量17.3t(砲弾除く)
砲塔重量13.5t
砲員2名
T-100Cはフランスのクルーゾ・ロワール社が開発したコンパクト自動速射砲[1]。

T-100Cの55口径100mm砲の発射速度は毎分90発。砲身冷却は海水の強制循環による二重冷却方式が採用されている。これは冷却水が砲身の冷却ジャケット内を循環して砲身を冷却すると同時に、砲弾発射時には空気噴射により砲身内部に霧状の水を噴射して冷却するシステム[13]。初速は870m/sとあまり高い方ではないが、発射速度が高いため砲身寿命は3000発程度とされる[13]。

T-100Cの給弾・装填システムは、砲塔内部に中間弾倉を有する独特の機構を採用している。甲板下の弾倉部には通常砲弾90発を装填可能な主弾倉と12発の特殊砲弾を装填した副弾倉からなる。弾倉内の砲弾は、揚弾機により砲塔に移送され、給弾機構下部にある中間弾倉に装填される。中間弾倉と甲板下の主/副弾倉間の砲弾の出し入れは自由に行うことが出来る。装填砲弾を変更する際には、まず中間弾倉内の砲弾を揚弾ホイスト経由で主/副弾倉に戻し、その後で主/副弾倉内の砲弾を揚弾ホイストにより中間弾倉に揚弾して発射する[13]。この弾種の切り替えに必要な時間はわずか5秒[13]。

本砲の発射速度は毎分10〜90発であるが、16秒間に24発発射、6秒間隔で10発ずつ9回斉射、17秒間隔で18発ずつ斉射など多様な射撃モードを選択可能[13]。給弾・装填系統は完全自動化されており、砲塔内を無人化している。ただし、甲板直下の弾倉に装填を行うため砲員2名が配置されている。砲架や砲楯にはプラスチックや軽合金が多用されており、砲塔重量は13.5tと軽量に仕上げられている(給弾系統を含むマウント重量は17.3t)。

使用可能な砲弾は、対空弾、徹甲弾などの通常砲弾のほか、対艦ミサイルや航空機攻撃用の赤外線誘導砲弾も使用可能[13]。(この砲弾が中国に輸出されたかどうかは不明)

T-100Cは1980年代にフランスから2門購入され、一門が053H1Q型フリゲイト(ジャンフーII型/江滬II型)#544「四平」に搭載された。中国海軍では、各種の条件での発射試験を実施しいずれも良好な成果を収めた。クルーゾ・ロワールでは、中国海軍が艦砲の近代化のためT-100Cを追加発注することを期待したが、注文は上記の2門のみに終わった。

中国海軍がT-100Cを購入したのは西側の進んだ艦砲の設計と技術を入手することが目的であり、その目的であればサンプル以上の数を購入する必要性は無かった。これは改革解放直後の中国の兵器輸入でまま見られた手法であった。T-100Cについても例外ではなく、その後中国はT-100Cをベースとして87式55口径100mm単装砲(H/PJ-87)を開発することになる。

79式56口径100mm連装砲(H/PJ-33)

▼原型の79式56口径100mm連装砲(H/PJ-33)

052型駆逐艦(ルフ型/旅滬型)に搭載された79A/92式56口径100mm連装砲(H/PJ-33A)。複合材製シールドを採用、マウント重量を軽減し、さならる自動化を進める。

▼ステルスシールドを採用した99式56口径100mm連装砲(H/PJ-33B)。79式、79A式を搭載した既存艦艇も段階的にこのタイプの砲塔に換装されている。
口径100mm
砲身長56口径
砲身数2門
砲弾重量16kg
初速920m/s
発射速度50発/分(2門)
射程22,000m(対水上)、15,000m(対空)
旋回範囲360゜
俯仰範囲-5〜+85゜
79式56口径100mm連装砲(H/PJ-33。旧名称712-I型)は、ソ連から供与された第二次大戦型のB-34 56口径100mm単装砲(M1940)の更新用に開発された艦砲である。79式の開発は1970年から始まり、1979年に設計が完成して量産体制に入った。ただし、文化大革命の混乱もあって制式採用は1985年にずれ込むことになる。制式採用前に、053K型フリゲイト(ジャンドン型/江東型)に搭載されて実用試験を行っており、1980年代に建造が開始された053H1型フリゲイト(ジャンフーII型/江滬II型)から本格的に採用されることになった。79式は、砲システムの自動化を進め、また中国の艦載砲としては初めてレーダー照準射撃を可能とした砲である。自動モードの場合は射撃管制レーダーと弾道コンピュータのデータに基いてコントロールされ、半自動モードの場合は砲手が光学照準器を用いて遠隔操作する。

本砲は、1980年代から90年代にかけての中国海軍の主要艦砲の地位を占め、多くの艦艇に装備された。1990年代に開発された79A式(92式とも呼ばれる。製品番号はH/PJ-33A)は79式の改良型で、複合材製シールドを採用、マウント重量を軽減、射撃精度の向上や完全自動化が図られた。また2004年にはステルス砲塔の99式(H/PJ-33B)も確認されている。

B-34 56口径100mm単装砲(M1940)

口径100mm
砲身長56口径
砲身数1門(連装型も存在するが中国海軍では未使用。)
砲弾重量16kg
初速916m/s
発射速度15〜22発(理論値)/分
射程16,000m
旋回範囲360゜
俯仰範囲-5〜+85゜
マウント重量13.5t
操作要員6名
原型は旧ソ連の第二次大戦型100mm砲で、リガ型フリゲイトなどに搭載されていた。ロシアでは既に使用されていないが、北朝鮮や中国では現在でも使用されている。本砲は、1950年代から1970年代にかけて中国海軍で広く用いられ、多くの艦艇に装備された。しかし、給弾機構が人力に依存しており発射速度に限度があり、射撃管制システムは二次大戦以来の高射測距儀と砲同軸照準機のみで、レーダー管制などの装備は持たないため全天候性能は有しておらずジェット機や対艦ミサイルなどの脅威への対処は困難であった。そのため、本砲を搭載した既存艦艇でも79式56口径100mm連装砲(PJ-33)への換装が進み次第に姿を消しているのが現状である。

PJ-26型60口径76.2mm単装砲

▼陸上で試験中のPJ-26。
口径76.2mm
砲身長60口径(正確には59口径)
砲身数1門
砲弾重量6.8kg
初速900m/s
発射速度120発/分
射程15,500m(最大)、11,000m(対水上)、7,000m(対空)
旋回範囲360゜
俯仰範囲+85゜
マウント重量11.5t
PJ-26は1990年代にロシアから購入したAK-176Mを基にして中国で国産化したもの

AK-176Mの国産化に当たっては、中国船舶重工集団公司所属の鄭州機電工程研究所(Zhengzhou Electromechanical Engineering Research Institute:ZEERI)がロシアと技術提携して各種改良を実施。AK-176Mの国産化は1994年に着手されたが、この段階での国産化は順調には進まず、2000年には設計主任が解任される事態になっている[14]。その間、中国海軍はロシアから購入したAK-176Mを037-II型ミサイル艇(ホウチェン型/紅箭型)の774号艇に搭載して実証試験を行った。実証試験ではAK-176Mは高い発射速度、良好な整備性・信頼性、自動化された砲システム、高い命中精度など、さまざまな優れた要素を有する中口径艦砲であることが確認された。

中国版AK-176Mは、2000年から陸上に設置した形で各種試験が実施され、その後試験艦「畢昇」#891に搭載され海上での運用試験が行われた。その結果を受けて、鄭州機電工程研究所での国産化作業は2003年に完了し、PJ-26として制式化されることになった[14]。PJ-26の生産は中国第一重型機械集団で製造されている[14]。

PJ-26は、複合材の使用による砲システムの重量軽減、動力機構の改良、ステルスシールドの採用、電気系統や射撃管制系統の改良などが行われ、システムの重量軽減と信頼性の向上が図られている[14]。

PJ-26は、現在建造が進む054A型フリゲイト056型コルベット(056型軽型護衛艦)071型ドック型揚陸艦(ユージャオ型/玉昭型)の艦載砲として採用されたのが確認されている。

最近では、砲塔左部の目視照準器を撤去したタイプの存在も確認されており、バングラデシュ向けShadhinata級フリゲート、アルジェリア向けC28A型コルベット、ナイジェリア向けP18N型OPVなど輸出向け艦艇を中心に搭載されるようになっている。

AK-176M 60口径76.2mm単装砲

▼AK-176Mを搭載した037-II型ミサイル艇5番艇「連江」

口径76.2mm
砲身長60口径(正確には59口径)
砲身数1門
砲弾重量6.8kg
初速900m/s
発射速度120発/分
射程15,500m(最大)、11,000m(対水上)、7,000m(対空)
旋回範囲360゜
俯仰範囲+85゜
マウント重量16.5t
旧ソ連(現ロシア)で開発された中口径速射砲。1977年に制式化され、1979年から生産が開始。ソ連海軍ではミサイル艇や哨戒艇など小型艦艇の艦砲として広く用いられた。生産はゴーリキー市(現ニージニー・ノヴゴロド市)で行われた。発射速度の高さが特徴で発射モードは毎分30発、60発、120〜130発の3種類から選択が可能。ただし120発/毎分での射撃後は25〜30分の砲身冷却時間が必要となる。砲身の冷却は水冷式。

砲の管制はMP123-02射撃統制システムによって行われる。このシステムはMR-123(NATOコード:Bass Tilt/バス・ティルト)射撃指揮レーダー及び光学(TV)・レーザー照準装置により構成される。有効範囲は通常45km、ECM環境下で30km。システム全体の重量は5.1t。

中国海軍で初めてこの砲を搭載したのは、037-II型ミサイル艇(ホウチェン型/紅箭型)の774号艇である。774号艇での試験でAK-176は高い発射速度、良好な整備性・信頼性、自動化された砲システム、高い命中精度など、さまざまな優れた要素を有する中口径艦砲であることが確かめられた。

中国では1990年代からAK-176Mの国産化作業を開始して、2003年にPJ-26として制式化している。

【参考資料】
[1]艦載兵器ハンドブック改訂第2版(海人社)
[2]NavWeaps
[3]Chinese Defence Today
[4]International Assessment and Strategy Center「Research IDEX 2007 Showcases Chinas Productive Weapons Secto」
[5]中華網
[6]海军360「H/PJ38型单管130mm舰炮」
[7]江畑謙介「中国に輸出されるソブレメンヌイ級駆逐艦」(『軍事研究』1999年11月号/ジャパン・ミリタリー・レビュー)65〜81ページ
[8]アンドレイ・ポルトフ『世界の艦船2010年12月号増刊(NO.734) ソ連/ロシア巡洋艦建造史』(海人社/2010年)129〜131ページ
[9]MDC軍武狂人夢「杭州級飛彈驅逐艦」
[10]多田智彦「特集・中国海軍-ウエポン・システム」(『世界の艦船』2013年1月号/海人社)90〜95ページ
[11]海军360「H/PJ-87式单管100毫米舰炮」
[12]MDC軍武狂人夢「旅洋-I級導彈驅逐艦」
[13]梅野和夫『世界の艦載兵器-砲煩兵器編』(光人社/2007年)168〜172ページ
[14]MDC軍武狂人夢「052D導彈驅逐艦」

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