[810] 名無しさん@ピンキー sage 2008/02/26(火) 12:06:12 ID:ntSCJXrW

どうも初めまして未来の管理局員の目指してる皆さん、私は本局所属の魔力充填隊の隊員です。
えっ……魔力充填隊ってなに?
……まぁ、かなり地味ですし裏方の仕事ですから、入局しようとする方も知らないのは仕方ないのですが……知りたいですか?
あ、一応知りたい…………分かりました、お教えしましょう。
私たち魔力充填隊の仕事は…………ずばり、戦闘魔導師が使う、カートリッジへの魔力込めです。
……どうせそんなことだろうと思った……ですって?
いえいえ、別に怒ったわけじゃないんですけど……慣れてますから……。
他の部署から弾込め隊だの充填魔導師だの、色々と皮肉を言われてますから……
あ、すいません、変なこと言っちゃいましたね、忘れて下さい。
それでは、魔力充填隊についてお話します。
魔力充填隊は元々、事故や事件、病気などで第一線に立てなくなった戦闘魔導師や、
高い魔力資質を持っていても、戦いの才能がない方達の就職先として設立された部署です。
戦闘魔導師の方々は、まだ現場での経験を生かして、戦闘アドバイザーになったり、現場指揮をとったりと出来たのですが、
魔力資質が高いのに戦いの才能がなかったり、戦い方が特殊であったり、他人に命令するのが苦手な方は、涙を呑んで管理局を去らなくてはなりませんでした。
しかし、せっかく優れた能力を持って生まれたものを、無駄にするのは勿体ないと当時の上層部は考え、
ベルカ式の魔導師が使うカートリッジシステムの充填部隊を創ることを決めたのです。
設立当時は使い手の少なさから、金食い虫扱いを受けていたみたいですが、
ここ数年で安全性が確立されたため、カートリッジシステムをデバイスに組み込む魔導師が急増し、充填隊の重要性は増しました。
ですが、その需要に対して供給が追いつかず、やむなく今年から新たに入局を目指す皆さんからも、人をとることになりました。
勤務時間はその人の魔力量に変化します。
カートリッジに魔力を込める仕事のため、魔力量が多いほど早く、かつ多く仕事ができます。
給料は武装隊ほど多くは出せませんが、普通の内勤組に比べれば高めとなっています。
また、優秀な方は隊長から推薦してもらえ、有名人の専属充填員となることも出来ます。
ちなみに私の友人の一人は、あの機動六課の副隊長にも専属充填員として働いていますよ。
何でもカートリッジに込めた魔力にも相性があって、魔力を込めた人によって使いやすい、使いにくいがあるみたいです。
そしてこの仕事の醍醐味は、戦いの苦手な私でも誰かを守る手伝いが出来る事です。
確かにこの仕事は昇進にあまり期待は出来ず、その上疲れる作業です。
必然的にやる気も起きず、止めたいと思ったことがありました。
しかし、今の私はこの仕事に就けた事を、誇りに思っています。
私の想いを変えたそれは、10年ほど前に起きた闇の書事件でした。
皆さんもご存じと思いますが、エースオブエースである高町なのは殿が関わったこの事件で、私が魔力を込めたカートリッジが使われました。
それは私でなくてもよかったし、特別な想いを込めたものでもありませんでした。
自惚れとは思っていますが、結果的に私が世界を救う手助けができたんです。
今まで生きてきて、本当によかったと思いました。
ですから、皆さんにも誰かを助ける手伝いをしてほしいのです。
カートリッジに魔力を込めて……


終わり



著者:55スレ809

このページへのコメント

綺麗にまとまっております。あとは『おはなし』を待つばかりかと。

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Posted by 時代遅れの追随者 2009年09月16日(水) 00:29:36 返信

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