最終更新: nano69_264 2008年05月26日(月) 17:40:21履歴
[603] 嘘吐きな果実 1/2 sage 2007/12/04(火) 01:06:27 ID:0uHj7u6k
[604] 嘘吐きな果実 2/2 sage 2007/12/04(火) 01:07:26 ID:0uHj7u6k
「んっ、はぁ、あぁ、エリオく……きゃふ」
苦しげなキャロの声。
今目にしたものが信じられず、ルーテシアは目を瞬かせた。
――う、そ…………。
ルーテシアのすぐ側、ともすれば気付かれてしまいそうなほど近く。
荒い息を混ぜあいながら二匹の獣がまぐわっている。
「ふっ、くっ……」
嬌声をあげるキャロとは別に、エリオはまるで苦しんでいるかのように声を抑える。
半年前に分かれたきりだと言うのに大自然に揉まれたせいか、少年の体はルーテシアの記憶にあるものより幾分逞しくなったような気がした。
ツキリと胸が痛む。
二人のこんな生々しい姿など見たくなかった。
与えられた外出許可を降って湧いた幸運と、突然会いに行って驚かせようと企んだ自らの愚かさを呪う。
こんな姿を見てしまっては、次に会った時きっと昔と同じ気持ちでは話せない。
――ずちゃりという水音がルーテシアの思索を中断した。
「あっ……」
熱っぽいキャロの声。
それが肉の槍が引き抜かれた音だと気付いてルーテシアは顔を真紅に染める。
だが二人は行為に夢中なせいなのか、見られていることに気付いてさえいない。
だから羞恥に頬を染めるルーテシアの目の前で、二人はますます昂ぶっていく。
「あ、エリオくん、やぁ、こんな格好……」
エリオは今まで草むらの上に押し倒していたキャロの小さな体を抱き上げると、そのまま濡れそぼった幼い性器に再び自らのものを突き入れた。
「ふぁ!?」
「ごめん……」
不意打ちに声を上げるキャロと、苦しげに謝罪の言葉を呟くエリオ。
――気付かれ、てる?
ちょうどルーテシアのほうに向かって結合部を晒し出した二人の姿にルーテシアの心臓が早鐘を打つ。
気付かれているのならこのまま急いで立ち去るべきだ、かつてドクターのもとでしたように自分と気付かれる前にすぐさまこの場から立ち去らなければならない。
そうしなければきっとこの場から立ち去れなくなってしまうだろう。
だって……
「エリオくん、エリオくぅん!」
キャロの声に、ルーテシアは首を振って慌ててその考えを頭から追い出した。
なによりもそんなことを考えた自分を軽蔑する。
だがなんとかして頭を綺麗にしようとしても先ほどの考えはちっとも頭から出て行ってはくれなかった。
――この花の、せい?
身を潜めている草むらのすぐ近くに咲き誇る肉のような赤をした大輪の花。
甘い匂いを放つこの花には、何かよくないものでも含まれているのかもしれない。
くらくらとする。
まるで熱病に掛かったように体が熱い。
やけに全身の感覚が鋭敏になっているような気がする。
だって腐りかけの果物のような甘い匂いに混じって、二人の汗や唾液、それにキャロが顔にへばり付かせた精液の匂いまで。
まるですぐ目の前にいるように、嗅ぎ取ることができるのだから。
「ぁっ……」
そしてルーテシアはやっと自らの熱病の正体に気付いた。
卸したての黒いショーツはおろか、太股まである白いオーバーニーソックスまで透明な液体で濡れている。
そのことが信じられず、直接手で触れてみてもまだ信じられず、暫く惚けたように濡れた手をじっと見詰め。
「いや……」
真実を認識して、ルーテシアは逃げ出した。
これまでまったくそのような知識から隔絶されて育ってきたルーテシアは。
自分が大切な友人の性交を見て欲情してしまう浅ましい生き物だと認めることができなかったのだ。
「えっ」
走り出そうとしたルーテシアの前に立ち塞がる白い壁。
普段は穏やかな光を讃えているはずのルビーの瞳に狂気を爛々と輝かせて。
「キュィィィィ!」
白い龍は、ルーテシアの鼻先に二本の凶悪な赤黒い肉の槍を突きつけた
著者:39スレ603
[604] 嘘吐きな果実 2/2 sage 2007/12/04(火) 01:07:26 ID:0uHj7u6k
「んっ、はぁ、あぁ、エリオく……きゃふ」
苦しげなキャロの声。
今目にしたものが信じられず、ルーテシアは目を瞬かせた。
――う、そ…………。
ルーテシアのすぐ側、ともすれば気付かれてしまいそうなほど近く。
荒い息を混ぜあいながら二匹の獣がまぐわっている。
「ふっ、くっ……」
嬌声をあげるキャロとは別に、エリオはまるで苦しんでいるかのように声を抑える。
半年前に分かれたきりだと言うのに大自然に揉まれたせいか、少年の体はルーテシアの記憶にあるものより幾分逞しくなったような気がした。
ツキリと胸が痛む。
二人のこんな生々しい姿など見たくなかった。
与えられた外出許可を降って湧いた幸運と、突然会いに行って驚かせようと企んだ自らの愚かさを呪う。
こんな姿を見てしまっては、次に会った時きっと昔と同じ気持ちでは話せない。
――ずちゃりという水音がルーテシアの思索を中断した。
「あっ……」
熱っぽいキャロの声。
それが肉の槍が引き抜かれた音だと気付いてルーテシアは顔を真紅に染める。
だが二人は行為に夢中なせいなのか、見られていることに気付いてさえいない。
だから羞恥に頬を染めるルーテシアの目の前で、二人はますます昂ぶっていく。
「あ、エリオくん、やぁ、こんな格好……」
エリオは今まで草むらの上に押し倒していたキャロの小さな体を抱き上げると、そのまま濡れそぼった幼い性器に再び自らのものを突き入れた。
「ふぁ!?」
「ごめん……」
不意打ちに声を上げるキャロと、苦しげに謝罪の言葉を呟くエリオ。
――気付かれ、てる?
ちょうどルーテシアのほうに向かって結合部を晒し出した二人の姿にルーテシアの心臓が早鐘を打つ。
気付かれているのならこのまま急いで立ち去るべきだ、かつてドクターのもとでしたように自分と気付かれる前にすぐさまこの場から立ち去らなければならない。
そうしなければきっとこの場から立ち去れなくなってしまうだろう。
だって……
「エリオくん、エリオくぅん!」
キャロの声に、ルーテシアは首を振って慌ててその考えを頭から追い出した。
なによりもそんなことを考えた自分を軽蔑する。
だがなんとかして頭を綺麗にしようとしても先ほどの考えはちっとも頭から出て行ってはくれなかった。
――この花の、せい?
身を潜めている草むらのすぐ近くに咲き誇る肉のような赤をした大輪の花。
甘い匂いを放つこの花には、何かよくないものでも含まれているのかもしれない。
くらくらとする。
まるで熱病に掛かったように体が熱い。
やけに全身の感覚が鋭敏になっているような気がする。
だって腐りかけの果物のような甘い匂いに混じって、二人の汗や唾液、それにキャロが顔にへばり付かせた精液の匂いまで。
まるですぐ目の前にいるように、嗅ぎ取ることができるのだから。
「ぁっ……」
そしてルーテシアはやっと自らの熱病の正体に気付いた。
卸したての黒いショーツはおろか、太股まである白いオーバーニーソックスまで透明な液体で濡れている。
そのことが信じられず、直接手で触れてみてもまだ信じられず、暫く惚けたように濡れた手をじっと見詰め。
「いや……」
真実を認識して、ルーテシアは逃げ出した。
これまでまったくそのような知識から隔絶されて育ってきたルーテシアは。
自分が大切な友人の性交を見て欲情してしまう浅ましい生き物だと認めることができなかったのだ。
「えっ」
走り出そうとしたルーテシアの前に立ち塞がる白い壁。
普段は穏やかな光を讃えているはずのルビーの瞳に狂気を爛々と輝かせて。
「キュィィィィ!」
白い龍は、ルーテシアの鼻先に二本の凶悪な赤黒い肉の槍を突きつけた
著者:39スレ603
- カテゴリ:
- 漫画/アニメ
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