[286]名無しさん@ピンキー<sage>2007/08/06(月) 11:17:35 ID:etq71bqe
[287]下着泥<sage>2007/08/06(月) 11:20:39 ID:etq71bqe
[288]下着泥<sage>2007/08/06(月) 11:23:17 ID:etq71bqe
[289]下着泥<sage>2007/08/06(月) 11:26:15 ID:etq71bqe
[290]下着泥<sage>2007/08/06(月) 11:29:18 ID:etq71bqe
[291]下着泥<sage>2007/08/06(月) 11:31:45 ID:etq71bqe

「集まってもろたんは、他でもない…例の事件の被害が拡大しとる」
1つの部屋に機動六課女性陣が全員集合していた。
「許せないね…」
なのはは、拳に怒りを込め震えている。
「そやな…本腰を入れて見付けだすで…犯人を!うちらの下着を盗んだ犯人を!!」

トゥルルールルー ドゥンドゥンドゥンドゥン ドゥドゥン(ry
リリカルサスペンス劇場
大切な布が消えた!六課の怒りは天の怒り
機動六課下着盗難事件 (前編)

「まずは第一の事件から振り返ろうか…8月24日、戦技教導隊所属、機動六課出向中、高町なのはの下着が盗まれた」
はやてがそう言うとなのはが立ち上がる。
「うん、実際は無くなったのを8月24日に気付いたってことなんだけど…」
「うちは1度聞いたけど、詳しく話してもらってええ?」
なのはは、「うん」と頷くと話始めた。
「次の日、つまり25日が休暇でユーノ君とデートの約束をしてたからのその盗まれた下着…
私の勝負パンツをチェックしようとしたの…そしたら…」
なのはは、悔しさに顔を背ける。
「その下着で、ユーノ君と…まだ3回目だし、大胆かなって思ったんだけど、雑誌に普段着けないような
下着で男の子は興奮するって書いてあったし、その興奮からエッチも激しくなるって書いてあったから…
その下着が無くなったから、私どうしようか考えて、その、ね、胸でユーノ君のを挟んだり…」
「なのはちゃん、そこまで聞いてへんよ…なのはちゃんのエッチと下着は流石に関係あらへん」
はやては、溜息をついて話を遮断した。
本当なら根掘り葉掘り聞き出したいが、今はそういう場ではない。
「どんな下着だったんですか?」

ティアナがなのはに聞いた。
「え…どんな下着かって聞かれると…」
先程は内容まで言おうしたのに、今回は黙るなのは。
熱中すると周りを忘れるからなぁ、とはやては思いながら、「シャーリー」と名前を呼んだ。
「はい、なのはさんの証言を元にCGで再現されたものがこれです」
シャーリーが操作すると、モニターになのはの勝負下着が写し出された。
「「おぉぉぉ!」」
「「黒…」」
「「ひ、紐パン…」」
様々な声が上がりなのはは、顔を赤くして小さくなった。
「これが…エースオブエス…!」
スバルは目を見開いて驚愕していたが、下着と呼び名は全く関係無い。

「話を戻すで…この下着が24日には既に無くなっていた、と。それ以前に穿いたのは?」
「買った日…19日の次の日だから20日に試し穿きを…」
赤いままの顔で小さな声で恥ずかしがりながら言う。
ティアナはふと考えた。
20日?先月の20日と言えば…
「聖王教会に行った日じゃないですか!」
ティアナは導き出した答えを声で提出する。
「あ、いや、その…」
なのははさっきより更に小さな声で呟く。
ティアナは思い出す。
「なのはママー!」と笑顔でなのはに抱き着いたヴィヴィオ。
周りから見れば微笑ましい光景であった。
そのなのはママは、黒の紐パンを穿いていたのだ。
狂っている、何かが狂っている…
「まぁ、それについては今は言及せぇへん…でや、その話を初めに聞いた時はフェイトちゃんの仕業やと、思たんやけど」
「えぇ!?」
突然、容疑者扱いされたフェイトは戸惑う。
「私もね、そう思ったんだけど…」
「なのは!?」
皆の視線がフェイトに向く。
「なのはちゃんとユーノ君の邪魔が出来て、なのはちゃんの下着もゲット出来る…一石二鳥や」
皆の視線が冷たい。
シグナムの顔には『見損なったぞ』と、書いてある気がした。

翌日の新聞の一面を飾ったのは『エリート女性執務官、同僚の下着を盗む!』
更に週刊誌には、『下着泥棒執務官の出生の秘密』とクローンであることが暴露されてしまう。
「判決!フェイト・T・ハラオウンを終身刑とする!!」
裁判長から出された判決は、残りの人生を牢の中で過ごせというものだった。

「いやーーーー!!!」
「フェイトちゃん!冗談や!冗談!落ち着きぃ!!」
突如、叫び出したフェイトを宥めようとはやては必死に呼び掛ける。
「私じゃない!私じゃないよ!!」
必死の形相で無実を叫ぶフェイト。
「わっかっとっるるる」
フェイトに揺さ振られながら、はやてはなんと言った。
「落ち着いて、フェイトちゃん!分かってるよ!フェイトちゃんが犯人じゃないって!」
なのはもフェイトを落ち着かせようと叫ぶ。
「なのは!違うよ!私じゃないよ!」
それでもフェイトの混乱は納まらない。
「テスタロッサ、すまぬ!」
言葉と共にシグナムは、フェイトの首筋に手刀を叩きつける。
すると、フェイトはガクッと首筋から力が抜け、テーブルに突っ伏した。
「主はやて、話の続きを」
「あ、あぁ、せやな…」
気を失ったフェイトを見ながら、はやては話を続けた。
「フェイトちゃんの犯行やないってのは、皆の下着も盗まれたってことでも分かると思う。そもそも、冗談やしな…」
実際は、冗談ではない。
機動六課設立の1年程前のある事件からの疑いであったが、それはまた別の話である。
「それで…次に盗まれたのは、28日、ティアナとスバルの下着が数枚やな」
「はい!」
自分達の話題になったと、ティアナは声を出して立ち上がった。
「27日の訓練の時の上下、寝る前のシャワーまでの上下を28日の午前に干していて、
午後戻ってきたら、無くなっていました」
「合計8枚盗まれたということか…」

シグナムの計算に「いえ」とティアナは、否定する。
「スバルはノーブラなので6枚です」
「そうかぁ…でも、スバル、ノーブラが開放的なのは認めるけどなぁ…大切なことを忘れとる!」
はやての言葉によって話が脱線し始める。
「大切なこと?」
首を傾げるスバルに、はやては立ち上がって力強く言った。
「形や!!」
「形…ですか?」
「そや!おっぱいっていうんはな、大きいほど歳を取ると崩れやすいんや。
けど、ブラジャーはそれを防いでくれるアイテムなんや」
力説するはやてに、呆けながら聞くスバル。
こうなったら駄目だ、となのは以下他のメンバーも諦める。

数十分後
「はい!私、ブラジャー着けます!」
「よろしい!初めてのブラはうちが選んだるからな!」
「よろしくお願いします!」
漸くはやての話が終了しようとしていた。
「よし、それじゃあ、今日は解散や!」
いきなり解散を宣言する満足な顔のはやて。
「はやてちゃん!本題はスバルのブラじゃないよ!」
「下着泥の話はどうなったんだよ!」
本題はほとんど進んでいないのに、終わろうとするはやてをなのはとヴィータが慌てて止める。
「そ、そやったな。あかん、あかん。それじゃあ、次の被害者は…」
なんとかはやてを元の話に戻すことに成功した。

「六課全員、何かしら下着を盗まれてるね」
「上はシャマルから下はキャロまで…ていうかリインのまで盗むなんて何考えとるんや」
全ての被害状況を確認してなのはとはやては言った。
「売るのが目的とかですかね?」
ティアナの言葉にはやてはうーん、と唸りながら周りを見る。
確かにこのメンバー下着なら高値で取引されそうだ。「個人的な趣味と販売目的の可能性、どちらもあるな」
シグナムは難しい顔で呟いた。

シグナムは怒っていた。
彼女が盗まれたのは、はやてに初めて買って貰ったブラジャー。
つまりは、初めてのブラジャーだ。
それを盗んだ者を彼女は、問答無用で斬るつもりだった。
「どちらにしても許すわけにはいかない」
「そうやな」
シグナムの言葉にはやても頷く。
「まずは個人的趣味の線から考えようか、シャーリー」
再び、名前を呼ばれたシャーリーはモニターに4人の顔を映し出す。
「六課の男性陣はこの4人。つまり、趣味の線ならこの4人に絞られるってことや。
他にも男はおると思うけど、うちは覚えとらん。部隊長に覚えられないほどどうでもええ存在やな。というか名前も無いやろ」
はやての言葉の後半部分は無視しておいて、なのははモニターを見た。
エリオ・モンディアル、グリフィス・ロウラン、ヴァイス・グラセニック、そしてザフィーラ。
「この4人が容疑者ですね」
「エリオはそんなことしないよ!」
いつの間にか目覚めたフェイトが力強く言った。
「いや、可能性があるってだけでな?」
「エリオはしないよ!」
「フェイトちゃん、聞いとる?」
「エリオはしない!」
「…そやな、エリオはせぇへんよな」
このままだと、フェイトは暴れかねないと思ったはやては退いた。
「それならヴァイス陸曹だって!」
今度は、ティアナも反論を始める。
だが
「ヴァイス君はしそうやな」
「うん、やりそうだね」
「あー、あいつだったら違和感無ぇな」
はやて、なのは、ヴィータに好き勝手言われてしまう。
そして、ティアナは冷静に考えてみた。
―やりそうだ…

「じゃあ、4つの小隊に分けるで。まずは販売の線を販売ルートから洗う小隊、うーん、名前は…いいのが思いつかんなぁ…。
とにかくそれをシャーリー、アルト、ルキノや」
「「「はい」」」
3人は声を合わせて返事をした。
「次に、容疑者のよ…3人を監視する隊を、キャロ、ティアナ、スバル、ヴィータ」
「「「はい」」」
「おう」
ステキとヴィータの声は重ならなかった。
「盗まれた下着を捜索するのは、なのはちゃんとフェイトちゃん、シグナムや」
「うん」
「分かったよ」
「分かりました」
3人の返事はてんでバラバラだった。
「最後に、統括と残っている下着を監視するのがうちとシャマル、リインや」
「分かったわ」
「はいです」
全員の役目が決まり、はやてが中心に手を差し出す。
その手に皆の手が重なっていく。
「絶対に犯人を見つけ出すで!」
「「「「「「「「「「「「おう!!」」」」」」」」」」」」
そして、円陣が解かれた。
続く かな?

著者:23スレ286

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