555 名前:八神はやての爛れた日常 1/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:48:29 ID:scIZnjKg
556 名前:八神はやての爛れた日常 2/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:49:10 ID:scIZnjKg
557 名前:八神はやての爛れた日常 3/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:49:48 ID:scIZnjKg
558 名前:八神はやての爛れた日常 4/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:50:26 ID:scIZnjKg
559 名前:八神はやての爛れた日常 5/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:50:59 ID:scIZnjKg
560 名前:八神はやての爛れた日常 6/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:51:41 ID:scIZnjKg
561 名前:八神はやての爛れた日常 7/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:52:14 ID:scIZnjKg
562 名前:八神はやての爛れた日常 8/8 [sage] 投稿日:2010/02/20(土) 11:52:49 ID:scIZnjKg

「あっ、あぁっ、ええ、ええよ……ユーノ、くぅんっ……」
ぐちゅ、ちゅく、にちゅ、にちゃ。
湿った水音が、部屋に響く。
静かな駆動音とファンからの排気だけが空間を支配している、聖祥大付属小のコンピューター準備室。
そこに淫靡な匂いを漂わせて、八神はやては乱れていた。
車椅子はおざなりに隅へと置かれ、存在感を失っている。
目の前で、お世辞にも膨らんでいるとはいえない胸を軽く揉んでいるユーノは、その顔に罪悪感を固めていた。
ただ、その中に得も言えぬ背徳感を隠し持っていることも、はやてはしっかり見抜いていた。
「ねぇ、ユーノ君。今だけ、この瞬間だけでかまへんから、私だけを見てて……?」
はやての秘部には、ユーノの怒張が根元まで埋まっていた。
ぷっくりと赤く色づいた秘裂を押し広げ、抽送を繰り返す肉棒が少女の襞を擦る度に、はやては甘い鳴き声を上げた。
「あぁっ、あんっ、んんっ、はあぁっ……」
「はっ、はやてっ……僕、僕もう……」
ユーノの声が上ずり始めた。絶頂も、もう近いだろう。
互いにまだまだ体力の乏しい同士。はやても性感を存分に味わっているが、もう少し足りない。
はやては少年の手を取ると、その指を結合部へと誘った。
ひくついている淫裂の上部で咲いている敏感な蕾に彼の指先が触れた瞬間、はやての身体はビクリと震えた。
その意図をユーノも察したのか、秘豆を剥き上げて、丁寧に捏ねてきた。
「ひぁぁっ、そこ、そこもっと弄って……ええよ、ええよっ、ユーノ君……!!」
意識に白いモヤがかかり、理性の全てを雪のように溶かしていく。
愛液に濡れたクリトリスを摘み上げられ、きゅんきゅん引っ張られて、はやては限界に達した。
「ユーノ君、イく、イってまうぅ……あぁっ、ああああああああああああああっ……」
全身が痙攣して、爪先が立ち、膣が収縮する。
それが最後の一撃となったのか、ユーノの剛直も最奥で果てた。
びゅくびゅくと膣中で出されている感覚が、直に伝わってくる。
べったりとサーバー棚のガラスにもたれかかって、荒い息を吐く。
西日の入らない窓の先には、学校の裏門がかすかに見える。
深呼吸を繰り返し、心を整えると、丁度チャイムが鳴った。
放送委員の声を聞きながら、はやては膣口から溢れ出る精液を拭き取るのもそこそこに、ショーツを履き上げる。
まだまだ足が不自由だから、それだけの『作業』に一苦労だった。
「ありがとう、ユーノ君。とっても気持ち良かったで」
笑顔で振り向いたが、肝心のユーノはまるで逆の顔を作っていた。
出すものを出しきって、冷静になったからこそできる、罪悪感の塊みたいな表情。
はやてはその頬に、できる限り優しいキスをすると、準備室を出るユーノを見送った。
「大丈夫。私とユーノ君は身体だけの関係やもん、何も難しいことはあらへん。
お互い気持ちいいことを求めて、それだけでおしまいや。な?」
バイバイと手を振ったが、それでも少年の顔に晴れやかな笑みは戻らなかった。
フェレットになったユーノは、逃げ出すように駆け出すと、あっという間に廊下を曲がって見えなくなった。
その理由を、誰よりもはやて自身がよく知っている。
準備室に鍵を掛け、そっと元に戻すと、その場で独りごちる。
「こんなザル警備、はよ厳しくなってくれたらええのに……」
そう、はやて自身の笑顔に、どうしても拭えない陰りが宿っているのだった。

***

始まりは簡単なことだった。
はやてはユーノを好きになった。なのはもユーノを好きになっていた。
そしてユーノは、はやてではなく、なのはを選んだ。どこまでも簡単な、恋愛の成り行きだ。失恋して、そこで終り。
本来ならば、それで済んで、アリサにぼやいたり、すずかと笑い合ったり、そんなことをして終るはずだった。
けれど、身体がそれを許さなかった。
決別したはずの少年へと恋慕は募る一方で、火照る寂しい精神はどこまでもユーノを追っていた。
諦めきれない。一言でいってみればそれだった。
「お二人さん! 性活はちゃんと潤ってるんか?」などと下ネタを吐いてみるものの、
その後に訪れる自己嫌悪など、ユーノを想って自慰をした時以上に酷いものだった。
何が嫌かって、なのはが真っ赤になって俯いてしまうことだ。そしてぽつり、「う、うん……」と呟く。
エイミィが避妊の術式を組み上げたらしく、なんにも気にせず中出しし放題だ──とどこから聞いた。
もとい、フェイトから無理やり聞き出したともいう。
時が経つに連れ、はやてはますますユーノを求めたい気持ちでいっぱいになった。
でも、なのはの彼氏となったユーノを、今更どうしようというのか。

その結論が、「身体だけの関係」だった。

初めは、なのはが不在の時に逆レイプしたも同然だった。
ユーノの気持ちなんて、半分お構いなしだった。
「男の子って、ココで気持ちよくなれば誰でもええんやろ? だから風俗なんてサービスがあるんやろ?」
なのはと差し向かいになって取材した、『セックス』の気持ちよさなんて、微塵も無かった。
キスをして、長い愛撫をして、最後の最後、挿入の瞬間になって少年の青い理性が事切れてからは、
全てがどうでもよくなっていたようだった。ええいままよ、そんな気持ちが見え隠れした。
痛くて、苦しくて、詰まりそうで、吐き出しそうで、早く抜きたくて、それでも我慢して、ユーノはもう狼になっていて、
何が何だか分からないまま、純潔は全然華々しくなく散った。
ただ、好きな人と『はじめて』が出来たのが嬉しくて、はやては与えられるだけの愛情を込めて、ユーノを抱き締めた。
けれど、ユーノは抱き返してはくれなかった。
それ以来、一度もキスをしてはいない。彼の領分を冒すような気がしたからだ。
身体の方で一つに繋がっているのに、とは良心の警告。気持ちの問題だ、と自分で自分に言い聞かせた。
だから、口づけがどんな味なのか、はやてはもう覚えていない。
その時、甘酸っぱくも何ともない、期末テスト当日の朝食みたいに味気なかったような記憶だけが、どこかにこびりついている。

そして今日も、はやては禁じられた交遊に耽る。
ユーノを呼ぶ時はフェレットモードで、部屋の鍵を内側から掛けた後は、人間に戻って貰う。
誰もいないコンピューター準備室で、二人は身体をまさぐり合った。
壁を一つ隔てた向こうでは何人かの生徒が残ってレポートの作成やネットサーフィンをしていた。
潜めた声がいつ漏れ出してしまうのか、スリルがはやての身体を熱くする。
聞き付けた連中の一人になのはがいたら……その時はその時だ。どうにでもなれ。
ユーノは、今日もキスを求めなかったし、自身もまたそうだった。
幼い性器を交わらせているというのに、そんなところばかり律儀になっている。
低いうなりの中ではやてはユーノの服を脱がし、その中性的な肢体を愛撫する。
はやてが主導権を握っているのは、彼を想うがため――「私がユーノ君を逆レイプしとっただけや、責任は全部私」
少年もまた、そんな言い訳に心を任せてしまった捨て鉢さがあるように見えた。
車椅子から降りて、下着を脱がすと、ユーノはしっかりと反応していた。
半勃になった肉棒がそれでも片手に余る大きさになって、空を向きかけていた。
「何やかんや言うても、ユーノ君かて乗り気やね? ちょう待っててな、すぐに気持ちようしたげるから……」
両手で優しく包み込み、こしゅこしゅと擦る。時々ぴくりと反応したり、甘い息を吐くのが、例えようもなく可愛い。
膝立ちになって、動かない足先を必死に支えながら、硬くなった肉の兇器を扱き上げる。
ユーノが気を使って、座ってくれる。天を衝かんばかりに聳える肉棒に、はやては息を呑んだ。
先端から滲む透明な粘液を舌先で舐めると、少年は身体を強張らせた。
上からユーノに覆い被さったはやては、おもむろに肉棒へと口づけた。
亀頭に軽く吸い付き、優しさを込めてしなやかに擦る。くぷり、と小さな口を開けて、ユーノの先端を飲み込んだ。
青臭くて苦い、少年の味。じわりじわり溢れてくる先走りを舐め取って、飲み下す。
身体の火照りは間違いなく、動物としての発情で、
彼を求めたくなる気持ちが限界まで膨らんで、はやての顔はこれ以上ないほど紅くなった。
「んっ、おいひい……ユーノ君のおちんちん、凄くおいひいよ……」
音を立てて、彼の欲望を啜る。一口ごとに意識を蕩かし、理性を荒々しく削っていく。
びくびくと震えるユーノの怒張ははち切れんばかりになって、口の中に咥えていることも難しい。
舌全体を使って肉竿全体を舐め、唇を窄めて軽く圧迫する。
鈴口をチロチロとくすぐって、また亀頭を吸う。直上で荒い息を吐く少年が、呻き声を上げた。
「は、はやて……僕、もう……」
切羽詰った声。できることなら、このまま唇と舌による愛撫を受け続けていたいのだろう。
だけど、そんなのは戯言だ。彼が欲する限り、いつでもどこでも受け入れられる自信がある。
我慢する必要なんて、どこにもないのだ。
「ん、ええよ。私の口に、いっぱい出したって。全部、ぜんぶ飲むから……ユーノ君のミルク、沢山ちょうだい」
ラストスパート、はやては口を激しく動かして、長いストロークに精を尽くした。
唇で扱き立てるユーノのペニスが何度も痙攣を繰り返し、そしてマグマを吐き散らした。
「うあぁぁぁっ……!!」
気持ち良さそうな声と共に、絶頂の本流がはやての口へと叩き込まれた。
絶対に零さないように、唇に力を入れた。
一瞬早く口を引いたお陰で、どろどろで特濃の精液が舌先で踊り、口腔へと流れていく。
鼻に抜ける強烈な匂いで、頭がくらくらする。
自らもまた倒れそうなほどの快感に酔い痴れながら、はやてはユーノの白濁を最後まで受け止めた。
「んむぅっ……んん、んふぅ、ふぅぅ……」
一しきり射精を終えたユーノの肉棒を口から離すと、精液を舌でかき混ぜる。
ワインのように、ブランデーのように、その匂い、味を、口内全体で楽しむ。
ねっとりと濃い、飲み下すことも難しそうな粘液。唾液で多少薄めつつも、全然流動性は高まってくれない。
喉に絡みつく苦しさをも心に受け入れながら、はやてはユーノの欲望を飲み込んだ。
一口では到底足りない。二口、三口と胃に送り込んで、ようやく中が空になる。
それでも残る密度の高い精臭に、はやての心は高鳴った。後味もまた淫靡で、このまま狂ってしまいそうだ。
ぺろりと唇を舐めると、そこにもまた精液の味。妖しい微笑が、はやての口元に浮かぶ。
改めてユーノの剛直に目を落とすと、舐め取りきれなかった白濁がまだこびり付いていた。
それを舐め、ついでとばかり、中に残っていた僅かなダマも吸い出す。
少年はまた喘ぎ、肉の鎗がその硬度を取り戻してきた。
「はやて、その、あの……」
ユーノが躊躇いがちに、紅潮した顔を俯けながら呟く。
我慢できなくなってきた証拠だ。この肢体を味わいたい欲望が、見ただけですぐに分かる。
「ええよ。私のこと、いっぱい気持ちようして?」

逆転。今度ははやてが下になって、ユーノの責めを受ける。
彼の目は既にぎらぎらとしていて、なのはのことなどもう頭の中に欠片も残っていないようだった。
──男の子は、楽でええね。女の子はあかん、こんな時でも他の女のことを考えてしまうんやから……
小さな呟きはユーノにも聞こえず、むしろもごもごとした響きが誘っているように見えたのか、
少年は一気にはやての制服を捲り上げた。
その下には、シャツが一枚に、申し訳もない程度のスポーツブラ。
暖房を利かせていたから、他の衣服は全部脱いでおいた。
男という生き物は脱がせる過程にもこだわるようで、先に脱いで待っていた時は、
彼は一言も言わなかったものの、中々勃ってくれないのを見逃すほど莫迦でもなかった。
「はやてのおっぱい、まだ小さいね」
「もぅ、いやや、ユーノ君。言わんといて」
「僕は小さい方も好きだな。つまり、大きさなんて関係ないよ」
じゃれあうようなやり取りにも関わらず、その動きは一つ一つが耽美で、背徳で、そして性的だった。
ブラジャーのホックに手を掛けられ、慣れた手つきで離される。
ああ、なのはとも似たようなことをやっているのかなと、また「本来の彼女」について想いを馳せた。
しかし、そんなことを考えるのも、間もなく終る。ユーノに浴びせられる快感は、万物を忘れさせてしまうのに丁度いいのだ。
「ちゅっ……」
「んはぁっ……! ユーノ、君、そんないきなり……」
「だって、はやてが我慢できなさそうな顔、してたから」
「それはそうやけど……んくぅ!」

最初から、一点集中。ユーノはやにわに乳首へ吸い付いてきた。
まだ母乳なんて出る訳がないのに、赤子が乳を飲んでいるかのようだ。
すぐに硬くなった柔突起を唇で食まれる感覚は、通常では味わえない快感。
舌先でつつかれると、その度にはやての愉悦がスイッチを押されるかのように訪れる。
喘ぎが漏れ出す頃になって、今度は反対側の胸を責められる。
すっかり出来上がっていた蕾は歓喜に震え、はやては隠せぬ喘ぎを漏らした。
少年の指は、空いている方の胸を優しく揉み、寄せたり指を沈めたりして遊んでいる。
はやての喘ぎが激しくなってきた頃、ユーノは口を離した。
名残惜しさに不満を零しそうになったが、それはすぐに掻き消えた。
頭が急に下がっていったと思えば、恥ずかしいクレバスに指を埋められた。
上ずった叫びが上がり、はやての腕はユーノの頭を捕らえた。
ただ、それだけで若き少年が止まるはずもなく、彼ははやての足をゆっくりと広げていった。
未だに麻痺の残る足は、膝から下がまともに動かない。
まして、今まで性戯を身に受けている状態でユーノを払いのけることなど、到底出来なかった。
「いやぁ、恥ずかしいよ、ユーノ君……お願い、見んといて、お願いぃ……」
羞恥が極限に達して、思考が正常に働かない。
一つ覚えにぽかぽかとユーノを叩いたが、もちろん効果はまったくなかった。
鼻先が触れそうな距離でまじまじと秘部を見つめられて、はやてはイヤイヤとかぶりを振る。
同時に、見られるだけで身体が反応して、じんわり滲み出る粘液の存在を、尻まで垂れていく感覚で知っていた。
淫らになってしまったのを、否定しきれない。
むしろ、全部認めてしまって、快楽の座に流されてしまう妄想もまた、捨て難いものがある……あくまで妄想の範囲で、だが。

はやてはユーノの与える強烈な愉悦に頭がおかしくなりそうだった。
焦らすような指の動き、時折弱点を的確に突く舌の蠢き。
M字に開かれた足は閉じることもできず、ただ責め苦を受ける。
秘豆を撫でられ、蜜壷に指を入れられ、浅い所をくちゅくちゅと掻き回される。
天井のざらざらしたポイントをくいと持ち上げられて、はやては達してしまった。
身体はがくがくと痙攣し、震え、制動などまったく利かない。
だが、それだけで終るユーノではない、少年の舌がスリットに迫ると、彼は調子軽く言った。
「それじゃ、はやてのジュース、飲ませてね」
「ジュースて、そんな、ホントにぃぃ……!」
まだ余韻の残る秘部に、ユーノは口づけた。
クレバスの奥深くに舌を突っ込み、湧き出る蜜を残らず舐め取ってしまわんとばかりに、縦横無尽に粘膜を犯す。
「あぁっ、そこ、そこぉ……ええ、ええよ、ユーノ君、気持ちええよぉっ!」
淫核を覆う包皮を剥き出しにされ、真っ赤に膨らんだ真珠へ愛液を塗りたくられて、ついさっきユーノにしたように扱かれる。
絶対に壁の向こうへ聞こえているだろう嬌声を堪えきれず、はやては高い喘ぎを叫んだ。
最後通牒が、淫豆にしゃぶりつかれた時だった。今度は、胸を弄くられた時とは違う。
愛汁をダダ漏れにするスイッチを吸われて、充血した突起を舌先が蹂躙する。
もはや手で彼の動きを押さえつけることもできなくなり、はやてはただひたすら悦楽に溺れた。
「イく……イってまうぅ……も、もうやめてぇ……堪忍やぁ……」
許してくれる訳がない。何しろ、もうユーノには聞こえていないのだから。
歯を立ててコリコリに勃起したクリトリスを甘噛みされた瞬間、はやての頭に白いスパークが散った。
それは赤く、そしてピンクに代り、意識をごちゃ混ぜにして混濁の海に突き落としていった。
「イく、イくぅ……あああ、ああああぁっ!!」
くてん、と横になるはやて。けれど、ユーノの方はむしろ復活していたようで、肉の兇器を再び曝け出していた。
そして、「いいよね」と小さく呟いただけで、未だイきっぱなしの紅いスリットへとその先端を押し当てた。
「あ、あかん、今避妊の魔法を構築して……うあぁっ!」
いい終るよりも早く、ユーノの肉棒ははやてを貫いた。
同年代でみれば標準でこそあれ、はやての膣に易々と収まるほど細くはない。
粘膜を押し開かれて奥へ奥へと突き進んでくる肉竿を、どうやっても止められない。
これ以上されたらおかしくなってしまうのに、ユーノは止めてくれない。
「はやての中、熱くて、きつくて……凄く、気持ちいいよ」
肩を押さえつけられたまま、耳元で囁かれる。
嬉しくて、でも言葉にならなくて、答える代わりにはやては喘いだ。
薄れそうになる意識を必死に堪えて、避妊の術式を組み上げ、発動させる。
「オッケー……ええ、よ、ユーノ君……おもいっきり、中に出したって……」
精液を最奥に打ち付けられる言いようもない快感を、少女はもう身体に染みつけてしまっていた。
本能と欲望にのみ従って、互いの粘膜を結合させている二人は、もう他の世界など見えていなかった。
「ふあぁぁ……ひあぁ、うぅっ、んんっ……」
ただの抽送から、捻りが加わって、はやての声は一際大きくなった。
膣壁を力強く擦り上げられて、はやての意識は飛びかける。
イきかけているところに、一番奥まで肉棒を叩き込まれ、止めに淫核を捏ねられて、はやてはあっさりと絶頂に押し上げられた。
「ユーノ君、ユーノ君、ユーノ君……大好き、大好きぃ……ひあっ、ふああああああああああああああああああぁぁぁっ!!」
どぷどぷと、二度目とは思えない量の白いマグマが、はやての子宮へと注がれた。
出し切るよりも前に、収まりきらなかった精液が溢れ出て、尻の方へと垂れ流れていく。
二人は抱き合ったまま激しい絶頂に身を委ねて、太陽が落ちるまでそのまま繋がっていた。

***

後処理は、激しい情交の後だっただけに面倒を極めた。
さりとて、家に帰れば誰かしらヴォルケンリッターがいるし、ユーノの家、つまり高町家は論外だ。
見つかったら最後、家族全員から袋叩きに遭うのは火を見るよりも明らかだった。
全ての欲望を片付け、ショーツを履いたはやてだったが、やはり掻き出しきれなかった精液が後から後から溢れてくる。
これはもう風呂に入らないと全部は拭いきれないだろう、そう諦めてはやてはユーノに手伝ってもらい、立ち上がった。
車椅子に座り直すと、じわりと溢れ出して来る感触が下半身に広がった。後で車椅子ごと拭いておかなければいけない。
準備室のドアを開けて、鍵を取り出して奥のユーノを呼び出して──そこで戦慄した。
視界の端に、見慣れた栗色のピッグテール。とてとてとあどけない顔で寄ってきて、何気ない顔で聞いてくる。
「はやてちゃん? どうしてここにいるの?」
……最悪のタイミング。なんと目の前には、高町なのはその人がいた。
ふと下ろされた目に鍵があるのを目ざとく見つけ、視線が急に不審なものに変わる。
女の勘がどれだけ恐ろしいのかを、はやては今この瞬間初めて知った。
部屋の中を肩越しに覗かれ、後ろにいるユーノにもすぐ気づいたようで、その目は終ぞ剣呑なものになった。
「え、どういう、こと? はやてちゃん、こんなところで一体ユーノ君と何やってたの?」
普段、職員しか立ち入らないだけに、なのはは相当嫌な想像をしていたようだ。
はやての肩を押しのけて、少女はコンピューター準備室へと入っていく。
そこにまだ色濃く残る牡と牝の匂いと、万引きを見つかったような顔のユーノを見て、なのはの思いは確信になったようだった。
スタスタとはやてのところまで戻ってきて、どぎつい目線を当てられる。
これでなのはが魔物だったら、一瞬で石化しているところだった。
「なに、やってたの?」
一音一音、はっきりと発音して、なのはが詰問する。
どうにも答えられず、視線を逸らして黙り込んでいたが、やがてなのはは痺れを切らしたようだった。
「答えて! 何やってたの!!」
怒鳴る声に、周囲の人間が集まってきた。
ますますものが言えなくなったはやては、さも何でもないかのように準備室の鍵を閉めると、職員室の方へと車椅子を進めた。
ユーノには、念話で窓から外に出て貰うように言う。伝って降りる場所はいくらでもあるから、大丈夫だろう。
半ば無視するように車椅子を押しながら、道すがらはやてはぼそりと喋った。もう、野次馬は誰もいない。
「感づいとる、というか、分かってしもとるようやから言うとくわ。
──私とユーノ君はセックスしとった。私がユーノ君をあの部屋に連れ込んでレイプしとった。それだけや」
知らず、不貞腐れた口調になる。なのはは肩をいからせながら、無言で後ろをついてきた。
圧迫されるような気迫が怖くて、自然と車輪を押すスピードが上がった。
職員室の鍵棚にこっそりと鍵を返すと、はやては普段誰も来ない踊り場へと移動した。
誰もいないだけあって、浮遊魔法の一つや二つなら簡単に出来た。

「……ねえ、はやてちゃん。さっきの嘘だよね? ちょっとだけ、ユーノ君が暴走しちゃっただけだよね?
わたしがユーノ君を満足してあげられなかったから、はやてちゃんとお話しているうちに我慢できなくなった──そうだよね?」
最後の期待を込めたような声のなのは。二人きりで向かい合い、重たい沈黙と戦う。
はやてはゆっくりと頭を横に振って、視線を下げた。
「さっき言ったことが全てや。私からユーノ君に迫って、ユーノ君とセックスした。若い女が性欲持て余しただけや。
せやから、ユーノ君は悪くない。一ミリだって悪くないんや」
つっけんどんな気持ちがどんどん前に出てくる。本当に、なるようになれと感じ始めていた。
なのはは腕をぶるぶる震わせていた。次に何が来るのか、簡単に予想が出来た。

パシッ!!

頬に強烈な痛みを感じた。それは心まで沁みる痛さで、謝罪をしようという意識さえ萎んでどこかへ飛んでいってしまった。
なのはが黒いオーラを纏っている。本気で怒っているのを見るのは、生まれて初めてだった。
『お話』すらせずに、イの一番に引っ叩くなんて、今までのなのはではありえないことだ。
「どうして? どうしてなの? わたしとユーノ君が付き合ってるの、知ってるよね!?」
今、ここにナイフがあったら、間違いなく刺されていただろう。
はやては突き刺さる感覚を噛み締めながら、ようやく頭を下げた。
いや、いつか必ず謝らなければいけない時が来るのは分かっていたのだ。
「なのはちゃん……ごめん。ごめんなさい。私も、ユーノ君のことが好きだったんや。我慢、できなくなってしもたんや……
ユーノ君となのはちゃんが付き始めはって、二人とも、遠くに行ってしまいそうな気がして……
でも、出来心やないんや、私は本気で、ユーノ君が好きやった。だから、悪いのは頭から尻尾まで全部私。
許してくれとは言わへん。だけど、これだけはお願いや、ユーノ君を責めんといて……」
なのはは何も答えず、踵を返した。思わず声を掛けたが、空しく壁から返ってきただけだった。
ようやく押し寄せてきた後悔の波に、破局の瞬間に、はやては大粒の涙を流して泣いた。
声は、微塵も出なかった。

***

翌日。
はやては沈んだ気持ちで車椅子を押していた。学校に行くのがこんなに辛い日が、今までに一度だってあっただろうか。
途中でアリサやすずか、フェイトに会ったが、言葉少なく挨拶だけをしてその場を去った。
そして果たして教室には、既になのはがいた。
昨日と違ってまったく静かな物腰、雰囲気だったが、いつどこで導火線に火が付くか分からない。
そろそろと、気配を殺して席に着く。だが、同じ教室内のこと、すぐに見つけられてなのはが寄ってきた。
はやては目を閉じた。絶縁宣告だったらどうしよう。
トントン。肩を叩かれて、ビクリと身体が震える。
最も回避したい結末を思い浮かべて頭を抱えていると、一番想定外の口調で話しかけてきた。
「はやてちゃん。昨日のことは、もう、いいから」
「……えっ?」
優しい声。怒気もなければ悲しみもない。はやては一瞬、時間が昨日の朝に巻き戻ったような気がした。
だって、ありえない。あれだけのことをして、それでなのはが何ともないような顔をしているなんて、絶対にありえない。
──そのはずなのに、なのはは飽くまで穏やかな調子だった。何故? どうして?
「ユーノ君とは、たっぷり『お話』したよ。それで、お互い納得のいく結論が出たから、もういいの」
ニコリと笑って、少女はまっすぐはやてを見つめてきた。その視線へ釘付けにされていると、突然念話が飛び込んできた。
なのはのものだ。

『大好きな人の、浮気の一つや二つ許せないような女の子にはなりたくないの!』

……なのはが神々しく見えたのは、絶対に気のせいではない。
神か? 仏か? いったい、目の前にいる女の子は、なんなんだ?
金色の光が、背中から放たれているような錯覚を感じた。
天使と呼ぶべきか、それとも女神と呼ぶべきか。はやては迷いに迷った挙句、形容すべき言葉を見失ってしまった。
「取り敢えず、放課後わたしの家に来て。後の話は、そこで」
訳の分からぬまま、なのはは席に戻っていった。同時にチャイムが鳴り、担任が教室に入ってくる。
はやては放課後に不安と期待の複雑に入り混じった感情を抱きながら、ひたすら時を過ごした。
時は今、金曜日。週末が訪れた。

「お、おじゃましまーす……」
相変わらず庭の広い家だ、とはやてはぼんやり考えた。
先に帰っていたなのはが迎え入れてくれて、部屋に通される。
そこにはユーノもいて、顔は笑っていたが、どうにもげっそりとやつれて見えた。
まさか、スターライトブレイカーでも喰らったのだろうか?
「ちょ、ユーノ君、大丈夫なん?」
堪りかねて聞くと、ゆっくりと彼は首を縦に振った。ただ、それは明らかに嘘を含んでいた。
曖昧な微笑ではやてに笑いかけ、そのままくたりと肩の力を抜く。
「色々あったんだよ。昨日はね……『なのは』とは何なのか、身体で覚えさせられたよ」
頬がこけたようにも見える、あまりの変貌に、はやては竦みあがった。
何かとんでもない事態が待ち受けている、それだけは間違いなかった。
程なくしてなのはが現れた時も、はやてはまたビクリと震えたが、やはりそこにいたのは天使だった。いや、或いは熾天使か?
ニコニコと微笑み、まるでこれからお茶会が始まらんとしている雰囲気。
だが、それは紛れもなく違った。なのははおもむろに膝を突いてはやてと同じ高さの目線になると──口づけられた。
「んむぅっ!?」
「ちゅっ、んむっ、んちゅ……ちゅぱ、ちゅぷ、ちゅぅっ……」
突然のことで頭が分からず、ただなのはのキスを受け入れる。
それは、ユーノと交わした時よりも、もっと甘くて、もっと強烈で、そしてもっと淫靡だった。
女の子同士でディープキス。初めてはユーノに捧げたものの、混乱は収まらない。
「わたしは、このおしおきが一番利くと思うの」
満面の笑みで語るなのはは、どこまでも純粋だった。だからこそ、天使に見紛うほどの清廉なオーラを纏えたのだ。
だからこそ、天使のままで現世の情欲を思うがままに操れるのだろうか。
なのはは長いキスを終らせると、はやての身体を浮かせてベッドに軟着陸させた。
そのまま、制服を剥いでいく。焦らず、じっくりと、懲罰の羞恥を与えるために、一枚ずつ脱がせられる。
「はやてちゃんが二度とわたしのユーノ君に、『許可なく』手出しさせないようにしてあげる」

ああ、ユーノが話した「おしおき」とは、このことだったのか。
ゾクリと背筋に愉悦の疼きを走らせて、はやてはなのはに従った。
『許可さえあればユーノと触れ合える』、少女の語ってくれた希望に縋った。
「泣き叫んでも、どんなにお願いしても、絶対に許したりなんてしてあげないからね、はやてちゃん……」


著者:Foolish Form ◆UEcU7qAhfM

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