最終更新: nano69_264 2012年09月02日(日) 14:04:14履歴
47 名前:『HappyLife HappyEnd』 [sage] 投稿日:2012/02/25(土) 02:00:03 ID:ZTq6Jrfs [2/4]
48 名前:『HappyLife HappyEnd』 [sage] 投稿日:2012/02/25(土) 02:00:46 ID:ZTq6Jrfs [3/4]
「お帰りなさい、あなた」
彼女の言葉に、彼は軽く頷きを見せるだけで、答えを返してくれない。
それが少し寂しくて、けれど、彼女はその寂しさを堪えて笑みを浮かべた。
籍を入れて、四年半。
思い返せばその時間はあっという間で、それでも傍らに居られるのは嬉しかった。
「夕食を先にしますか、それともお風呂っ!?」
その言葉を遮ったのは、彼の強引な抱擁だった。
抱き寄せられ、強引に唇を押し付けられる。嫌だと、僅かでもその気振を見せれば、素っ気なく身を離して、また触れ合うことのない時間が来るだけ。
だから彼女は、身体の力を抜いて彼に全てを預ける。
無骨な手が、全身をなで回してくる。
自身、かなり自身のある豊かな乳房を、服の上からこねくり回され、そのたびに喉の奥から甘い吐息が漏れた。
もう、数え切れない程繰り返した愛の営み。快感を覚える場所を、的確についてくる動きは、なじみきったもので。
彼女はただされるがままに甘い声を上げ続ける。
彼が求めるまで、動いてはいけない。それが、長い間の睦み合いで染みついたルールだったから。
胸をせめていた手が下に伸びて、スカート越しに秘処を撫でてきて。
一気にせり上がってきた快感に思わず腰を引いてしまった。
じゅくりと、蜜があふれたことを自覚して、潤んだ瞳で彼を見つめる。早く愛して欲しかった。一気に貫いて欲しかった。
けれど、彼の手は緩やかに、布越しのままなで回すだけ。
ぞくんと、その手が動く度に、せり上がってくる熱に、我慢が出来なくなりそうで。
……やっと彼の手が、彼女の服を脱がすように動き始める。
熱く火照った肌に――空調が効いていても――冷めた空気は、すこし辛くて。
彼が、無言のままズボンのファスナーを下ろした。
ぼろんと、黒光りするそれが、こぼれでた。彼もその気になってくれた。
それが、嬉しくて、彼女は膝立ちになって、いまだ柔らかいままのそれを口に含んだ。
青臭さとアンモニア臭が僅かに臭い、今はその臭いですらも、昂奮を高める微香となって、熱を作り出した。
ねろりと、口の中にあるものを舐める。雁首の辺りをゆっくりと、……亀頭全体を覆うように、唇を締めて竿を擦りながら。
ゆっくりと頭を上下に動かす度、口の中のそれが徐々に硬さと大きさを増していくのが解る。
それが嬉しくて、上目遣いで彼を見上げた。
彼の口元が、楽しげに緩んでいる。それも嬉しくて。
彼の視線が胸元に向いていることに気付いて、彼女は一度口の中からこわばりを解放する。
ひくんひくんと震えるそれが、愛おしくて。
軽く頬擦りしてから、胸の谷間に挟み込んだ。
……胎の中に、散々に精を注がれ、彼女はぐったりした身体をそれでも何とか起こした。
今度こそ、子供が出来て欲しい。その願いを抱いて、自身の下腹部をそっと撫でる。
愛した人の子供。
きっと、三人で、幸せに、平和に暮らしていけるはずだから。
椅子に座った彼の、物憂げな問い掛けに、笑みを返して食事の準備にかかった。
それから、少し時間が経った。
彼女は頬を弛めて、産婦人科から出てきた。
やっと、妊ったのだ。愛し子を授かったのだ。
涙が出そうなほどの嬉しさに、今日は少し豪華な食事を用意しようと決意して、そんな自分に微笑みが浮かぶ。
そして、彼が帰ってくる時間。
……今日は残業もないし、飲み会もないと言っていた彼が、帰ってこない。
せっかく用意した食事が冷めていくのが、わびしくて。
けれど、きっと彼にもなにか急な用事がはいったのだから、しかたないと思って。
テーブルに突っ伏して、彼女はゆっくりと夢の縁におちていく。
不意に、肩を揺すられて彼女は目を覚ました。
どこか不機嫌そうな彼に、慌てて謝りながら身体を起こす。
彼が普段とは違う食事の用意に、不機嫌そうな声を投げつけてきて。
子供が出来たのだと、そのお祝いをしたかったと素直に答え……、久しぶりに見た彼の笑顔に、ほっとした気分になる。
だから、きっと、彼も望んでくれていると、そう思えた。
産声が上がった。
体力を使い果たし、汗みどろの顔に、それでも彼女は優しい笑みを浮かべる。
医師の母子共に健康だと彼に告げる言葉を聞きながら、少し身体を起こす。
看護婦が笑みを浮かべて、女の子ですよ、と告げながら赤子を差し出してきた。
やっと出会えた。
その事が何よりも嬉しくて。顔を真っ赤にして泣き出す赤子を、優しくあやす。
彼がほっとした表情を向けてくれる。
それも嬉しくて。
だから、彼女は、愛する我が子に、愛する娘に、そっと語りかけた。
「覚えていて」
かすれた声で、それでもしっかりとした意を乗せて、彼女は娘に語り続ける。
「あなたは、愛されて生まれてきたのだと」
優しくあやしているからか、優しい声音で語っているからか、娘の泣き声が小さくなる。
「あなたは、皆に望まれて生まれてきたのだと」
職場の部下達も、折に触れては顔を見せて見舞いを持ってきてくれた。
両親も彼の親も、共に祝ってくれた。
だから、そう。
きっと、望まれて、祝福されて、娘は生まれてきたのだと、そう言い切れる。
「ねえ、大きくなったら、何になりたい? なんにでもならせてあげる。どんな道でも作ってあげる」
とくん、とくんと、腕の中にある小さな鼓動。
生まれたばかりの我が子が、本当に腕の中にあるのだと、そう言い切れることが嬉しくて。
きっと、娘は幸せに育ってくれる。自分と彼と娘、きっと幸せな家庭を築いていける。
そう確信を持って言えることが嬉しくて。
「ねえ、アリシア。あなたは、全てに祝福されて生まれてきたのよ。誰よりも幸せになれるのよ。愛しているわ」
そう呟いて、プレシアは、アリシアを優しく抱き締めた。
著者:暗愚丸
48 名前:『HappyLife HappyEnd』 [sage] 投稿日:2012/02/25(土) 02:00:46 ID:ZTq6Jrfs [3/4]
「お帰りなさい、あなた」
彼女の言葉に、彼は軽く頷きを見せるだけで、答えを返してくれない。
それが少し寂しくて、けれど、彼女はその寂しさを堪えて笑みを浮かべた。
籍を入れて、四年半。
思い返せばその時間はあっという間で、それでも傍らに居られるのは嬉しかった。
「夕食を先にしますか、それともお風呂っ!?」
その言葉を遮ったのは、彼の強引な抱擁だった。
抱き寄せられ、強引に唇を押し付けられる。嫌だと、僅かでもその気振を見せれば、素っ気なく身を離して、また触れ合うことのない時間が来るだけ。
だから彼女は、身体の力を抜いて彼に全てを預ける。
無骨な手が、全身をなで回してくる。
自身、かなり自身のある豊かな乳房を、服の上からこねくり回され、そのたびに喉の奥から甘い吐息が漏れた。
もう、数え切れない程繰り返した愛の営み。快感を覚える場所を、的確についてくる動きは、なじみきったもので。
彼女はただされるがままに甘い声を上げ続ける。
彼が求めるまで、動いてはいけない。それが、長い間の睦み合いで染みついたルールだったから。
胸をせめていた手が下に伸びて、スカート越しに秘処を撫でてきて。
一気にせり上がってきた快感に思わず腰を引いてしまった。
じゅくりと、蜜があふれたことを自覚して、潤んだ瞳で彼を見つめる。早く愛して欲しかった。一気に貫いて欲しかった。
けれど、彼の手は緩やかに、布越しのままなで回すだけ。
ぞくんと、その手が動く度に、せり上がってくる熱に、我慢が出来なくなりそうで。
……やっと彼の手が、彼女の服を脱がすように動き始める。
熱く火照った肌に――空調が効いていても――冷めた空気は、すこし辛くて。
彼が、無言のままズボンのファスナーを下ろした。
ぼろんと、黒光りするそれが、こぼれでた。彼もその気になってくれた。
それが、嬉しくて、彼女は膝立ちになって、いまだ柔らかいままのそれを口に含んだ。
青臭さとアンモニア臭が僅かに臭い、今はその臭いですらも、昂奮を高める微香となって、熱を作り出した。
ねろりと、口の中にあるものを舐める。雁首の辺りをゆっくりと、……亀頭全体を覆うように、唇を締めて竿を擦りながら。
ゆっくりと頭を上下に動かす度、口の中のそれが徐々に硬さと大きさを増していくのが解る。
それが嬉しくて、上目遣いで彼を見上げた。
彼の口元が、楽しげに緩んでいる。それも嬉しくて。
彼の視線が胸元に向いていることに気付いて、彼女は一度口の中からこわばりを解放する。
ひくんひくんと震えるそれが、愛おしくて。
軽く頬擦りしてから、胸の谷間に挟み込んだ。
……胎の中に、散々に精を注がれ、彼女はぐったりした身体をそれでも何とか起こした。
今度こそ、子供が出来て欲しい。その願いを抱いて、自身の下腹部をそっと撫でる。
愛した人の子供。
きっと、三人で、幸せに、平和に暮らしていけるはずだから。
椅子に座った彼の、物憂げな問い掛けに、笑みを返して食事の準備にかかった。
それから、少し時間が経った。
彼女は頬を弛めて、産婦人科から出てきた。
やっと、妊ったのだ。愛し子を授かったのだ。
涙が出そうなほどの嬉しさに、今日は少し豪華な食事を用意しようと決意して、そんな自分に微笑みが浮かぶ。
そして、彼が帰ってくる時間。
……今日は残業もないし、飲み会もないと言っていた彼が、帰ってこない。
せっかく用意した食事が冷めていくのが、わびしくて。
けれど、きっと彼にもなにか急な用事がはいったのだから、しかたないと思って。
テーブルに突っ伏して、彼女はゆっくりと夢の縁におちていく。
不意に、肩を揺すられて彼女は目を覚ました。
どこか不機嫌そうな彼に、慌てて謝りながら身体を起こす。
彼が普段とは違う食事の用意に、不機嫌そうな声を投げつけてきて。
子供が出来たのだと、そのお祝いをしたかったと素直に答え……、久しぶりに見た彼の笑顔に、ほっとした気分になる。
だから、きっと、彼も望んでくれていると、そう思えた。
産声が上がった。
体力を使い果たし、汗みどろの顔に、それでも彼女は優しい笑みを浮かべる。
医師の母子共に健康だと彼に告げる言葉を聞きながら、少し身体を起こす。
看護婦が笑みを浮かべて、女の子ですよ、と告げながら赤子を差し出してきた。
やっと出会えた。
その事が何よりも嬉しくて。顔を真っ赤にして泣き出す赤子を、優しくあやす。
彼がほっとした表情を向けてくれる。
それも嬉しくて。
だから、彼女は、愛する我が子に、愛する娘に、そっと語りかけた。
「覚えていて」
かすれた声で、それでもしっかりとした意を乗せて、彼女は娘に語り続ける。
「あなたは、愛されて生まれてきたのだと」
優しくあやしているからか、優しい声音で語っているからか、娘の泣き声が小さくなる。
「あなたは、皆に望まれて生まれてきたのだと」
職場の部下達も、折に触れては顔を見せて見舞いを持ってきてくれた。
両親も彼の親も、共に祝ってくれた。
だから、そう。
きっと、望まれて、祝福されて、娘は生まれてきたのだと、そう言い切れる。
「ねえ、大きくなったら、何になりたい? なんにでもならせてあげる。どんな道でも作ってあげる」
とくん、とくんと、腕の中にある小さな鼓動。
生まれたばかりの我が子が、本当に腕の中にあるのだと、そう言い切れることが嬉しくて。
きっと、娘は幸せに育ってくれる。自分と彼と娘、きっと幸せな家庭を築いていける。
そう確信を持って言えることが嬉しくて。
「ねえ、アリシア。あなたは、全てに祝福されて生まれてきたのよ。誰よりも幸せになれるのよ。愛しているわ」
そう呟いて、プレシアは、アリシアを優しく抱き締めた。
著者:暗愚丸
- カテゴリ:
- 漫画/アニメ
- 魔法少女リリカルなのは
タグ
コメントをかく