最終更新: rika_furude 2010年07月07日(水) 00:33:02履歴
『(わくわく)』
「ボクも夏休みは やりたいことがいっぱいあるのですっ」
「まず 夏休みの宿題を一生懸命やります」
「それから みんなとプールへ行ったり あと動物を飼ってみたいのです」
「はいなのです」
「ボクにとって 今年の夏休みはとってもとっても特別なものなのですよっ」
「それでいいのですよっ☆」
「ねーっ 沙都子っ羽入っ」
『夢にまで見た――』
『100年も抜け出せなかった昭和58年6月から先の世界―――』
「さーて さっそくドリルをやるのです」
「算数のドリルの内容がわからない!!」
「……っ」
「(う うるさいわねっ)」
「……」
「わ――♡」
「かわいいのですっ」
「♡」
「いいのですか―――っ♡」
「わあぁぁ…」
「…い……いいのです ボクの子猫に対する作法がなってなかったのです……」
「…… (むっす)」
「…そうね」
「今まではずっと正体のわからない奴らから殺されないようにって」
「考え続けて生きてきたんだもの」
「そうやって100年生きてきた私なんかじゃ まっとうな子供の生活なんて無理だったのよ」
「……だって…」
「…だって まともな「子供」だった自分なんて…」
「忘れてしまったんだもの…」
「そう…」
「沙都子がそんなことしてたなんて」
「知らなかった…」
「それに みんなもそれぞれがんばる目標があるのね…」
「…なんだかくやしい…」
「私は100年が終わって空っぽになってしまった気分だというのに…」
「……え…?」
「……」