さかのぼること400年江戸時代 吉原遊郭の誕生から現代の吉原 特殊浴場 通称ソープランド街へ至る謎深き快楽の園のバックグラウンドに迫る。

落語

主に江戸期の吉原遊郭を題材とし古典落語の代表的なお題目を紹介。

付き馬(つきうま)

あらすじ
遊郭の従業員が詐欺に遭う話。もともと、薬屋で朝鮮人参をだまし取るという内容だったものが、よりスリルを求めたのかこのような内容に変化した。見どころは若い衆を引っ掛ける男の弁舌。あらかじめ「あいつ(若い衆)は兄貴が死んで混乱しているから、変なことを言いかねない」と吹き込まれていた早桶屋の主が、若い衆と頓珍漢な会話を繰り広げるあたりは注目。
見どころ
吉原遊郭へは徒歩で向うのが一般的だったが町のはずれにあるため、船、駕篭、まれに馬に乗ってゆく人もいた。持ち金以上に遊んでしまった場合、馬子が掛け取りに行くことになるのだが、持ちなれない大金を持ったことでそれを盗んでしまう事件が続出。廓の従業員がそれを代行するようになる。その課程で起こる人間くささは笑いとともに共感を誘う。

三枚起請(さんまいきしょう)

あらすじ
建具屋の半七が吉原遊郭に行ったっきり戻らないと聞き、棟梁の政五郎が意見をしてやろうと半七を呼びつける。花魁に入れ込んで何日も家に帰っていないことを問い詰めると、半七は花魁・喜瀬川からの「年季が明けたらきっといっしょになる」という起請文を政五郎に見せる。これを見て頭に血を上らせた政五郎。なんと彼も喜瀬川からまったく同じ内容の起請文をもらっていたことが判明した。さらには、三河屋の若だんな・新之助がやってきて、そっくり同じようなノロケを言いだした。
見どころ
起請を貰い喜んでいた男達が、 三人とも同じ女郎からのものだとわかり問い詰めに行くが、 「騙すのが商売だ」と居直る遊女の粋の良さ。

木乃伊取り(みいらとり)

あらすじ
道楽者の若旦那がもう四日も帰らない。心配した大旦那が番頭の佐兵衛を吉原にやって探らせると、江戸町一丁目の「角海老」に居続けしていることが判明。佐兵衛が「何とかお連れしてきます」と出ていったがそれっきりで、五日たっても音沙汰なし。これに激怒した大旦那だったが、お内儀がこれを宥め、今度は鳶頭を吉原につかわす。
見どころ
若旦那が吉原から戻らないので番頭や鳶頭を迎えにやるが、ミイラ取りがミイラになってしまう。

メディアから見る吉原遊郭

吉原遊郭を題材とし代表的な歌舞伎 お題目

吉原遊郭事件簿

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