高森藍子Wiki - 第2話 がっつり特訓☆turmeric

2話 がっつり特訓☆turmeric

あらすじ

カレー作りの練習のため、寮へ来たポジパの3人。
そこで待っていたのは、亜季軍曹!カレー作りと、
トレーニングと呼ぶには過酷すぎる特訓が始まる!
ぐつぐつと煮込まれるカレー!流れる汗!悲鳴を
あげる筋肉!そして残ったのは、焦げたカレーと
床に突っ伏す未央と藍子の姿だった…!?

コミュ本編

女子寮

[茜]
とうっ!
寮に到着でーすッ!

[未央]
おっじゃましまーすっ♪

[藍子]
材料も揃えてきましたし……
さっそくキッチン、お借りしますね♪

(暗転)

[亜季]
よく来たでありますな!
ポジパ分隊の諸君っ!

[未央]
おおっ、軍曹!?
どうして寮のキッチンに?

[亜季]
プロデューサー殿から、ご依頼をいただいたのでありますよ!
貴君らポジパ分隊の、コーチングをするように!

[藍子]
キッチンで、コーチング……って、
もしかして、カレーの調理を教えてくれるんですか?

[未央]
へーっ♪
軍曹、カレー作れるの?

[亜季]
ふっふっふ、当然であります!
軍隊に、サバイバルに、
カレー料理は切っても切れないものですので!

[藍子]
サバイバルで、カレーっていうと……
キャンプの、飯ごう炊飯みたいな感じですか?

[軍曹]
いえいえ!たとえば密林での作戦行動ですと、
捕獲した野生動物を食す必要がありますからな。
肉の獣臭さを消すのに、カレー粉が必須なのですよ!

[未央]
な、なんだか本格的だー!?

[茜]
ふむふむなるほどっ!
つまり、カレーは偉大ってことですね!

[亜季]
さすが茜殿、よくお分かりで!
実に多様な食材を鍋の中でまとめあげ、美味な料理とする……
それこそカレーの良きところでありますな!

[茜]
その通りですねっ!
カツカレー!チキンカレー!シーフードカレー!野菜カレー!
そして全部乗せカレー!私はなんでも大好きですよっ!!

[亜季]
素晴らしい!好き嫌いがないことは
サバイバルを生き抜く必須条件でありますからな!
とはいえ……。

[亜季]
本日作るのは、ごく普通の海軍式カレー。
つまり現在広く食されている、小麦粉入りカレーでありますが!
ではポジパ分隊の諸君、さっそく調理にかかりますぞ!

[藍子・茜・未央]
よろしくお願いしますっ!

(暗転)

[亜季]
よーし!
野菜と肉を切り終わり、玉ねぎも飴色に炒められましたな。
あとはこれを、ルーと共に煮込むだけであります。

[亜季]
具材のバランス、スパイスの調合など追及するのでしたら、
非常に深い研究が必要となりますが……
基本的な調理であれば、これで十分でありますよ!

[藍子]
そうですね♪
たったこれだけで、美味しいカレーができちゃうなんて……
すっごく嬉しいですね♪

[未央]
あっ、ねぇねぇ、ところでさ……
あかねちんはさ、カレーが上手に作れないって言ってたけど。
どのへんで引っかかってるの?

[茜]
あ、あー……。
それはですね……。

[亜季]
火加減も、よーし!
さて、茜殿!カレーが煮込み終わるまで、およそ1時間弱……
この時間で、トレーニング勝負などいかがですかな!

[茜]
あぁーっ!
い、いいですねーっ!
望むところですよ亜季さんっ!

[亜季]
いつぞやの準備運動の際には不覚を取りましたが……
あの時と同じようにはいきませんぞ!
まずは軽く手始めに、腕立て百回から参りましょう!

[茜]
リターンマッチでも、負けませんよーっ!
未央ちゃんも藍子ちゃんも、早く位置についてください!

[藍子]
えぇっ、私たちも!?

[亜季]
未央殿、藍子殿!
何をぼさっとしているのでありますか!
分隊はいわば家族、共に汗を流すのは当然でありますぞっ!

[未央]
ひぃ!
鬼軍曹だぁ〜っ!?

(暗転)
30分後……

[茜]
せいッ!せいッ!
まだまだ序の口ですよ、亜季さんっ!
次は腹筋二百回です〜ッ!

[亜季]
フンッ!フンッ!
もちろん、この程度!
ようやく身体があたたまってきたところでありまーすっ!

(暗転)
1時間後……

[未央]
う、うぐっ……
普段のレッスンよりも、密度が濃すぎて……
さすがの未央ちゃんも、もはやこれまで……ぱたり。

[藍子]
……はひゅ……、ぜ〜〜……、
ぜ〜〜……、はぁ〜〜〜…………。

(暗転)
3時間後……

[悠貴]
こんにちはーっ!
プロデューサーさんに言われて、
カレーの試食をさせてもらいに来たんですけどっ……。

[茜]
せいッ!せいッ!
せーいッ!

[亜季]
フンッ!フンッ!
フーンッ!

[悠貴]
あ、茜さんと亜季さんっ、
どうして汗だくで筋トレをっ!?
しかも床には、藍子さんと未央さんが倒れててっ……!!

[悠貴]
さらにコンロのほうからは、うっすら煙がーっ!
これは一体、どうしちゃったんですか〜っ!?

(暗転)

[茜]
あぁぁ……カレー、焦げちゃいました……。

[悠貴]
だっ、大丈夫ですよ茜さんっ!
底のほうがちょっと、黒くなっちゃっただけですからっ!
鍋の上のほうは、ぜんぜん無事ですからっ!

[亜季]
申し訳ありません!
自分が茜殿との勝負に夢中になってしまったあまり……!
教官失格であります……!

[未央]
私たちも、床で気絶しちゃって……
ごめんね、あかねちん。

[茜]
あ、いえいえ!
……さっきも言いかけたんですが……
私やっぱり、カレーが上手く作れなくて。

[茜]
いつもいつも、煮えるのを待ちきれず、途中で止めてしまったり。
待っている間に走り込みなどして、焦がしてしまうんですよ。
今回みたいに……。

[藍子]
……ふぅ、ふぅ……。
そ、それじゃ……茜ちゃん、
上手に作れるように……私たちと……。

[未央]
うんっ。
もっともっと、練習しようねっ!

[茜]
はっ、はいっ!
ありがとうございますっ!

[藍子]
で、でも……
今日は、私、もう……立てないので……
お休みさせて……。……はぅぅ……。

[悠貴]
藍子さんっ!?
しっかりしてください、藍子さーんっ!

[亜季]
メ、衛生兵!メディーックっ!

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