sw2.0のコミュ希望亭wikiです。

導入の前に
 このシナリオは『穢れ除けの白銀』の続きとなります。ので、先のシナリオをやっておくことをオススメします

 人がいなくなった広場
 静けさの残る処刑場
 そこには片付けられた鮮血、無念の魂、虚ろな骸
 「嗚呼何て可哀想なギフト。時代を違えれば貴方ほど名誉ある存在はいないでしょうに」
 人がいなくなった広場
 そこに一人の女性が立っている
 片付けられた筈の骸を抱えて
 「嗚呼何て可哀想なギフト。こんな無残な末路を迎えるなんて」
 「貴方は英雄であるべきなのに」
 「貴方は世界の救済者であるべきなのに」
 「この世界は狂っている」
 「我々の神を封じたこの世界を私は憎む」
 「おいで、世界を憎む者。私は貴方を歓迎します」
 「さぁ――」

導入
 貴方達は今“姫将軍”マグダレーナの御前にいる。ちなみに、時系列としては連続殺人事件の犯人であったリンクスレイドを処刑してからゆうに半月は経過した時空だ
 マグダレーナは深刻な表情で佇んでいると「……また殺人事件が起きた」と貴方達にいう
 事件の概要としては『穢れ除けの白銀』とほぼ同じ手口なので省略
 ただ、印象としては前回よりも被害がエスカレートしている(穢れについての寛容さ関係無しに人族の被害者が出ているとか)
 前回の犯人だったリンクスレイドの遺体について尋ねると「実は、これは公言できないのだが……弔う前に何者かに遺体を盗まれてしまってな。以降行方知れずなんだ」と苦々しく彼女は告げる
 彼女の推測としては件のリンクスレイドが何者かに蘇生されて反抗を繰り返しているか、彼を模倣した犯行かのどちらかではないかと踏んでいる様子
 いずれにせよ犯人の確保を頼みたいと彼女は発言した
 報酬はいつもの通り経験点1500、2250ガメル、成長1回、名誉15、特典1P

調査
 調査内容の結果としては『穢れ除けの白銀』の時と差はあまりない。ので、ここでは『穢れ除けの白銀』シナリオとは違う点を挙げる

 占いのキーワード:銀

 書き置きについて
  前回と同様に【トランスレイト】することで書置きを読み取る事ができる
  前回と似たような内容の他に「この世界に救済を」「穢れを受け入れるこの世界に救いあれ」「より多くの人々を解放すれば、認められる」
  「世界を解放して安らぎを与えなければ」
  しかし、【トランスレイト】を行使した者には一部の書き置きに違和感を覚える
  “読み取れない”書き置きがいくつかあるのだ

 遺体について
  遺体は【ブリザーベイション】によって今回も保存されており、事件が解決し次第手厚く葬る予定のようだ
  見識判定(目標値21)で一部の遺体に違和感を感じる
  リンクスレイドの時の遺体はその一撃一撃が重いものと推測されたが、一部の遺体はまるで殺しを楽しんでいるかのようにいたぶられている
  印象を覚える
  違和感を感じた遺体に【ポゼッション】すると
  ・外出していた時複数の男に取り押さえられ、口を封じられ、どこかに連れ込まれ、嬲られた
  ・男と判断したのは声の低さから
  ・男達の装備はみる限り上等な装備で、冒険者とも騎士とも取れそうな装いだった
  ・凶器は鈍器だった
  という証言を得られる

 不審者の情報について
  (聞き込み判定18)
  ・一部の上級騎士が最近徒党を組んでいる
  ・その上級騎士は殺人事件の捜査をしており、過去の遺族や未遂被害者らに執拗に情報を聞き込みしていた
  ・聞き込みの執拗さを除けば爽やかな好青年達のように見えた
  (聞き込み判定21以上で発生する追加情報)
  ・ある日、日傘を差した女性が処刑の広場に長いこと佇んでいた
  ・その傍らにフード付マントを纏った男(と思われる身長のやつ)がいて、何やら会話していた
  ・会話の言語は小声で聞き取れなかったのもあり不明
  ・気がついたら二人は広場から姿を消していた
  女性については日傘を深く差してたから顔はよくわからない。けど、香水でもしているのか、辺りからユリの香りがただよっていたという

 現場(遺体の置かれた門付近)について
  探索判定(目標値18)に成功すると、引きずったような痕跡を発見する
  再び探索判定か足跡追跡判定(目標値21)に成功すると、おそらく犯行現場だろう(中を覗き込むと血痕が確認できる)人気のない建物に辿り着く
  夕方〜夜くらいになると、そこにPC人数+1人の【上級騎士(イグニスブレイズ174P)】が被害者になるであろう人を連行して入ってくる
  上級騎士達は「平和すぎるこの世界に退屈して、刺激を求めて殺害にふける快楽殺人者」であり、リンクスレイド・ジャンカルロの犯行を模倣するため
  執拗に事件の聞き込みをしていた騎士の徒党であった
  「アイツと同じ手口で殺せば疑いは死んだアイツにしか向かないしなぁ」と笑っている
  戦闘を開始せよ。上級騎士は前線エリアにいる

  探索判定(目標値23)に成功すると、壁の片隅に「この場所で待つ」と交易共通語で刻まれた地図を発見する
  それは歩いて1時間先にある廃墟で、廃墟の中に入ると前回の事件の犯人・ジャンカルロ(よくみると首周りをぐるっと一周した、切り傷のような痣がある)
  が、ぶつぶつ呟きながら佇んでいる
   
 「あら、予定していたお客様がお見えよ。ギフト」
  廃墟の奥から金色の髪に黒と紫の瞳をした女性が現れる。魔物知識判定に成功すると彼女はヴァンパイアリリィであることが判明する
  その顔立ちは『月夜の劇団』に登場したリャナンシーアサシン・リアドラルと酷似している
 「初めまして、私のアサシンが前にお世話になったわね。くすくす、いいわ。せっかくだから彼女の仇も取りましょう」
  ヴァンパイアリリィの首元には聖印と思われる「無数の水滴が同心円状に渦を巻いている」意匠のメダルが提げられている
  ジャンカルロについて言及すると「彼の正義を気に入って蘇らせた」「本当はこちらの宗派に取り込みたかったが、生憎“違う神”に目覚めかけているのよね」とごちる
 「さぁ、ギフト。復讐の時よ、貴方の屈辱をここで晴らすの。穢れを受け入れる傭兵団に、貴方の“救済”を与えましょう」
  そう、ヴァンパイアリリィはジャンカルロを唆す
 「救済……そうだ、救わねば。穢れを受け入れるこの悪しき世界を、救済せねば。穢れに手を差し伸べる民の手を圧し折らねば、倒さなければ、解放せねば、――殺さねば、安らぎをもたらさなければ。より多くの穢れに、死を。そうだ、俺はそのために生きているんだ」
 「そうよギフト、貴方はそのためにその白銀の血を流して生きているの。……嗚呼可哀想に、私のかわいいギフト。貴方はただ正義を貫いただけなのに、その正義を否定されるなんて。世界が恨めしいでしょう? 憎らしいでしょう? さぁ、ギフト。貴方の正義を、救済を、今ここで示してあげなさい。――お友達も用意してあげる」
  そういうとヴァンパイアリリィはマッドブラッドを二体けしかける
  戦闘を開始せよ。ジャンカルロ(『穢れ除けの白銀』と同様、かけら20個入りリンクスレイドバーサーカー)とマッドブラッド×2は前線エリアに存在し、ヴァンパイアリリィは後方エリアで様子をみている
  ヴァンパイアリリィは
   ・神聖魔法がわけあって使えず、手番にて1d振って「1」「2」を出した場合、何らかの行動を取ってくれる
   ・あるいは「威力17+10@10」の全体支援ダメージとして処理する
  として扱う

エンディング
 模倣犯である上級騎士を捕らえ、しばらくすると騎士達は広場で縛り首にされた
 静けさの残る広場に、一組の男女が佇んでいるのを貴方達はみるかもしれない
 その男女の姿は、どちらも見覚えがあるような・ないような、曖昧な姿をしていた

 ジャンカルロが倒れるとヴァンパイアリリィは「嗚呼可哀想なギフト。またも貴方は正義を否定されてしまったのね」と嘆く
「ごめんなさいねギフト。貴方が私達の神に魅せられていたら同胞にしたのに……今の貴方では、私は一度しか救えないわ。私は、貴方を手放さなければならない。……かなしい事よ」
 そういって、ヴァンパイアリリィは姿を消す
 後日ジャンカルロは再び処刑された。前の時と違い、まるで別人のように、大人しく
 いわく
「俺の言葉に、耳を傾けもしないお前等に。告げる言葉なんてもうない」
 今度こそ遺体は火葬され、二度と蘇らないように丁重に供養された
 穢れを屠る白銀の血族は、こうして根絶やしとなったのだ

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