1952年にさくら屋呉服店として創業。モードセンターさくら屋として
桐生市や
前橋市へも出店していたが、折からの高度成長に伴う消費の拡大や
足利市通2丁目への高島屋ストア進出(現在撤退)による競争の激化から「足利で東京のお買いもの」というキャッチフレーズの下、百貨店法に基づいた本格的百貨店への進出を決意。
1967年11月27日午前9時30分に
栃木県足利市通3丁目2600番地で開店した。
地上8階建、店舗面積は6,060m2で、高島屋ストアなどを規模的に遥かに凌駕していた。6階に屋上遊園地、7-8階には喫茶店や展望台を備えた。上りエスカレータ、エレベータ3機が設置され、屋上遊園地の観覧車も当時としては珍しく子供たちに人気だった。
開店当初こそ
両毛地区唯一の本格的百貨店として周辺地域から多くの買い物客を集め、芸能人のコンサート開催や自衛隊の展示なども行われていたが、翌
1968年6月5日には高崎市に本店のある百貨店「藤五」の支店として
藤五ストア足利店が開店し、両毛地区初の地下食品売場を備える地下1階、地上7階の大規模店舗で挑んできた。
この状況で、さくら屋単独での百貨店経営では先行き不透明の公算が大きいことから、
1969年12月に
十字屋に百貨店の営業権を譲渡。百貨店の建物、従業員も全て十字屋へ移籍し、さくら屋本体は不動産業に転換した。現在もさくら屋百貨店建設時の仮店舗であった
足利市通4丁目2573番地で不動産業「株式会社さくら屋」を営んでいる。