紹介
いつも身につけている「デュランダル」という名の剣は全ての悪魔を斬り尽くせる伝説の剣。名前の意味は「星の輝き」、先の道を導いて欲しいという願望で付けられた。かつて天使軍団の最高指揮官、今の堕天使の王。彼女にとっては、生きるとは戦い続けること。
手紙
私はもう戻らない、ガブリエル。これから、私を悪魔とするが良い。さあ、手抜きはいらないよ。
物語1
神の座の下、一番強い天使――ルシファーはかつてこのような称号に夢中になった時期があった。今から振り返って見ると、あれはただの冗談にすぎない。彼女が思っていた光は闇の言い訳、彼女が思っていた正義は罪悪の嘘。神の子?馬鹿馬鹿しい。続ける意味など彼女は知らない。自分が唯一できるのはこの汚い土地を離れることだけだ――裏切り者と呼ばれても。
物語2
この土地は長年濃霧に包まれている。湿っぽくて薄気味が悪い。神界の温かい空気も美しい天使もきれいな聖歌の声もない。当然……ガブリエルもいない。それでも、彼女はここに留まると決めた。もう神聖天使軍団の最高指揮官でいられなくても、彼女は自ら王になることを決めた。なぜなら、彼女は自分に「ルシファー」という名を与えてくれた人の言葉を覚えている――「星の輝きというのはね、一番黒いところでも暗闇を切り裂き光を放つんだ。」
記憶の欠片
ルシファー
「来たか。」
「まだ何か聞きたいのか……」
ガブリエル
「どうしてです?」
ルシファー
「そのように切なげな台詞を吐くな、ガブリエル。」
「神はもはや、我の追随に値する対象ではなくなっただけだ。天使軍団を離れるは必然。」
ガブリエル
「……ですが貴女は、悪魔の陣営に入るべきではありません。」
ルシファー
「悪魔の陣営?そのようなわけがあるまい。」
「ガブリエル、何人もの付き合いになるが、まだ我のことが分からんようだな。」
「我は、誰の陣営にも入らぬ。神ですら、我が意志を揺るがすことができなんだ。悪魔風情には、到底不可能よ。」
「我が何かを選ぶ理由は唯一つ、それが我の本心というだけだ。」
ガブリエル
「――貴女は。」
ルシファー
「意味のない問答はもうやめておけ。」
「疾く帰り、天使軍団を導くがよい。」
ガブリエル
「ルシファー、貴女は本当にこのような?」
ルシファー
「――そうだ、ガブリエル。もう一度、自己紹介させてもらおうか。」
「我が名はルシファー。天使軍団の元最高指揮官、霧の森の支配者よ。」
「――神の反逆者、地獄の信徒、自己の完全支配者、」
「――堕天使であり、この城の主であり、この時の主であり、我が心の王であり、堕天使の王である!」
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