One thing was certain, that the white kitten had had nothing to do with it: -- it was the black kitten's fault entirely.

ルイス=キャロル作『鏡の国のアリス』冒頭より


著者:Lewis Carroll(ルイス・キャロル)
発行:1871年
分類:児童文学
原題:Through the Looking-Glass, and What Alice Found There

概要
ルイス・キャロル氏によるファンタジー、「不思議の国のアリス」の続編。
幼い少女が鏡の向こう側の世界に入り込み、その中で奇妙な人に会い、不思議な現象に巻き込まれる。
物語は主人公をチェス駒のポーンとして、11手でゲームに勝利するまでの流れに沿う形で綴られる。
鏡像文字や進行方向の逆転など鏡をテーマにした話が多い。
物語のあいだあいだに古くから伝わる詩のパロディーが鏤められている。
詩や会話中には「鞄語」や慣用句を言葉遊びした表現が多く含まれる。

導入部
祭日の前の寒い日。アリスは温かい部屋の中で大きなアームチェアーに丸まり、ウトウトしていました。
その脇でやんちゃな黒猫キティは、アリスが巻いている最中だった毛糸玉にじゃれつき解いてしまいます。
アリスがこのことに気付いたのは、毛糸は既に暖炉の前の敷物一面に広がってしまった後でした。
その後も続くキティの悪戯に怒ったアリスは彼女を摘み上げ鏡の中へ押し込むわと叱りつけました。
暖炉の上の大きな鏡の前でアリスはキティに説教をしている時のこと、鏡面が霧のように溶け出したのです。
アリスは吸い込まれるように鏡の中へと入って行きました。
鏡の向こう側の世界では本の表題は全て反転していて、チェス盤の上では駒がペアを作り踊っていました。

登場するドラゴン
ジャバウォック(Jabberwock)
冒頭で書かれる作中作『ジャバウォッキー』と呼ばれる詩の中で登場する。

竜に関する用語
ジャバウォッキー(Jabberwocky)
 ジャバウォックの唄という意味を持つナンセンス詩のタイトル。
 アリスが鏡の中の世界で手にした本に鏡像文字で綴られている。
 鞄語が多く入り混じっており解読が難しい。
 物語の中盤で作中の登場人物ハンプティ=ダンプティによる解説が行われる。
スナップドラゴン
 クリスマスの時期にイギリスの子供達の間で行われていた遊び。
 皿をブランデーで満たし、そこへ干し葡萄を浮かべ酒に火をつける。
 火で燃え尽きるまでに干し葡萄を拾い出し食べる。

参考資料
  • 講談社 青い鳥文庫 ルイス=キャロル作 高杉一郎訳『鏡の国のアリス』
  • 偕成社 偕成社文庫 ルイス=キャロル著 芹生一訳『鏡の国のアリス 完訳版』

早見表

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【性別】
●Muscular - ♂
●Feminine - ♀
【体表組織】
●Ecaille - 鱗
●Armure - 甲殻
●Fourrures - 毛
【体色】
●Or - 金または黄
●Argent - 銀または白
●Azur - 青
●Gueules - 赤
●Sable - 黒
●Sinople - 緑
●proper -その他

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