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iMetryのシンチレータは20×10×10mmとされているが、その大きさについて考察してみた。
高エネルギーの光子であるγ線はシンチレータに入射すると、シンチレータの内部でシンチレータを構成する原子との相互作用を起こす。γ線がある距離 x (cm)を走ったとき、相互作用を起こす確率は 1 – Exp(-μ x)である。ここでμは線減衰係数と呼ばれ、単位は 1/cmであり、γ線が1 cm走ったときに相互作用を起こす確率を示している。すなわちxが大きくなると相互作用を起こす確率が増えることになり、ここからシンチレータサイズは大きければ大きいほど感度が高いことがわかる。
しかしシンチレータサイズを大きくしγ線がシンチレータ中を走る行程を長くすることにはサイズの問題もあり、かつ価格の問題もある。ではシンチレータを正六面体(立方体)でなく角柱にすれば良い。しかし底面からγ線が入射した場合と側面から入射した場合とではγ線がシンチレータ中を走る行程が変わるため感度、すなわちcpm値が変わってしまい、シンチレータの向きを変えるたびにcpm値が変わるため空間線量を測るには問題がある。ところが角柱の高さと幅が2:1の関係であると、例えば1 cm X 1 cm X 2 cmのシンチレータでは、底面から入射した場合には入射面積が1 sqcmであり行程は2 cm、側面から入射した場合には入射面積が2 sqcmであり行程は1 cmとなる。この場合Cs137のγ線エネルギーである660keV近傍では光電効果の起こる確率が底面から入る場合と側面から入る場合とでほぼ同じとなり、正確ではないが必要十分な精度で空間線量をおよそ300keVから1MeVに渡り測ることも出来る。
iMetryのシンチレータは20×10×10mmとされているが、その大きさについて考察してみた。
高エネルギーの光子であるγ線はシンチレータに入射すると、シンチレータの内部でシンチレータを構成する原子との相互作用を起こす。γ線がある距離 x (cm)を走ったとき、相互作用を起こす確率は 1 – Exp(-μ x)である。ここでμは線減衰係数と呼ばれ、単位は 1/cmであり、γ線が1 cm走ったときに相互作用を起こす確率を示している。すなわちxが大きくなると相互作用を起こす確率が増えることになり、ここからシンチレータサイズは大きければ大きいほど感度が高いことがわかる。
しかしシンチレータサイズを大きくしγ線がシンチレータ中を走る行程を長くすることにはサイズの問題もあり、かつ価格の問題もある。ではシンチレータを正六面体(立方体)でなく角柱にすれば良い。しかし底面からγ線が入射した場合と側面から入射した場合とではγ線がシンチレータ中を走る行程が変わるため感度、すなわちcpm値が変わってしまい、シンチレータの向きを変えるたびにcpm値が変わるため空間線量を測るには問題がある。ところが角柱の高さと幅が2:1の関係であると、例えば1 cm X 1 cm X 2 cmのシンチレータでは、底面から入射した場合には入射面積が1 sqcmであり行程は2 cm、側面から入射した場合には入射面積が2 sqcmであり行程は1 cmとなる。この場合Cs137のγ線エネルギーである660keV近傍では光電効果の起こる確率が底面から入る場合と側面から入る場合とでほぼ同じとなり、正確ではないが必要十分な精度で空間線量をおよそ300keVから1MeVに渡り測ることも出来る。