kagemiya@ふたば - トリストラム
騎士道なんてもうたくさんよ

基本情報

【元ネタ】アーサー王伝説、「トリスタンとイゾルデ」、「散文のトリスタン」
【CLASS】アーチャー
【マスター】
【真名】トリストラム
【異名・別名・表記揺れ】トリスタン、トラムトリスト
【性別】女性
【身長・体重】168cm・59kg
【髪色】赤 【瞳色】金
【スリーサイズ】82/55/84
【外見・容姿】平服の女性。目つきが悪い。
【地域】ブリテン
【年代】5世紀後半
【属性】中立・善
【天地人属性】地
【その他属性】人型・円卓・騎士・妖精
【ステータス】筋力:B 耐久:D 敏捷:A++ 魔力:B 幸運:E 宝具:A

作成:Picrew ななめーかー

【クラス別スキル】

対魔力:C

魔術に対する抵抗力。魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。
大魔術や儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。

単独行動:A

マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクAならば、マスターを失っても一週間現界可能。

【保有スキル】

追い込みの美学:C

敵に先手を取らせ、その行動を確認してから自分が先回りして行動できる。
先攻後攻のイニシアチブの掌握と同時に、敵の初動を解析することで効果的な初撃を与えることが可能となる。
それは旧い時代から続く狩人の慣わしであり、アーチャーの狩りは貴人のものと謳われた。

妖精眼:A-

妖精が持つ独自の視覚。特異な半妖精の出生に由来する。
実在の視覚とは焦点がずれており、魔術の気配・魔力・実体を持つ前の幻想種などを把握できる。さらに相手の感情をある程度見透かすことが可能。
純粋な視力を超えた第六感としての能力を備え、認識を欺瞞するスキルへのカウンターとしても機能する。

破壊工作(狩猟):B+

戦闘を行う前、準備段階で相手の戦力をそぎ落とす才能。トラップの達人。
本来、このスキルが高ければ高いほど、英雄としての霊格は低下していくとされているが、
アーチャーのそれは人間同士の戦いでなく獣狩りを目的としたものであり、例外的に霊格が落ちることはない。
主に矢に弦を絡ませて射出し、着弾点にワイヤートラップを仕掛けることが多い。

弓矢作成:B

材料から自身が扱う矢を精製する技術。主にアーチャーは魔力で編んだ矢を用い、それ猟犬や愛馬などの名を与えた。
猟犬ホーデインは敵を柔軟に追尾する軽い矢、愛馬パスブルールは極めて速度が速く重い矢として振る舞う。

【宝具】

穿つ終奏フェイルノート

ランク:A 種別:対人・対軍宝具 レンジ:不定 最大捕捉:不定
トリスタン卿の弓、無駄なしのフェイルノート。
特定の形式を持たず、その場に於いて敵の殲滅に最適となる魔力矢を組み立て投射する宝具。
主に用いられるのは対サーヴァント想定の、高追尾の矢20本、上空高く飛び空から襲いかかる矢15本、
逃げる敵に追い縋る高速の矢10本、閃光となって対象を貫通する矢5本の50の矢を一射で放つ。
以上はあくまで一例であり、敵の様相に応じて狩りの技は如何様にも変化する。

爛れし栄華ゲイ・モロルト

ランク:D++ 種別:対人宝具 レンジ:1〜3 最大捕捉:1人
トリスタン卿が戦ったアイルランドの巨人騎士、モルオルトの槍。
かつて存在した黄の槍の残滓であり、傷つけられると毒で蝕まれるかの様に不治の傷を残し、永続的にダメージを与える。
アーチャーはこれを矢の内の一つとして射出する運用を採る。

慈悲なき欠片カーテナ

ランク:A+(封印) 種別:対人宝具 レンジ:無意味 最大捕捉:1人
トリスタン卿の剣とされる慈悲の剣カーテナ。騎士との戦いで、切先が折れて頭蓋に残るほどの激しい攻撃を与えたもの。
騎士道を放棄したアーチャーは鎧を纏わず、剣を握ることもない。
しかし誓いを破るに足る理由があるならば、再び剣を手にこの宝具を解放し得る。
切先を失い短くなっているが、真名解放により光を収束させた「存在しない切先」を射出する。
これは長さと加速度に制限がなく、一瞬で無限長の切先を出現させることで、対象の強度・特性を無視して光が貫通していく。

【Weapon】

穿つ終奏フェイルノート

アーチャーが愛した竪琴を模した弓。
元々は音を良く響かせるため施されていた幻想的な装飾を引き継いでいる。このアーチャーは楽器としては使わない。

鎧と慈悲の剣

アーチャーが騎士として身につけていた鎧。
身軽さを重視して板金の装甲は胸部などの極一部分に留め、全体に細やかな装飾が施されている。
また、後にカーテナとして伝えられる、切っ先の失われた剣を腰に帯びる。
しかしサーヴァントとして召喚された彼女は頑なにこれらを装備しようとしない。

【解説】

トリスタン卿。コーンウォールの国よりアーサー王の円卓の騎士に与した人物。音楽に秀で、弓の名手としても知られる。
アーチャーである彼女はトリストラムという名の女性として生を受け、同じく騎士の道を歩んだ。
トリスタン卿は騎士道物語の中で、狩猟における最高権威として頻繁に名を挙げられており、
トリストラムはその狩りの技術を武器とするアーチャークラスで召喚されている。

彼女はメリオダス王と王妃イザベラの子、ということにされている。
メリオダスは妖精に恋をされたことで誘拐されてしまい、イザベラは彼を捜索するも途中で亡くなってしまう。
その折イザベラが遺したメリアダスとの間の息子がトリスタンであるのだが、トリストラムは多少事情が異なる。
彼女はメリオダスを誘拐した妖精が産んだ(あるいは造った)半妖精の娘であり、故に憂愁の子と名付けられた。

【人物・性格】

ショートカットの片方から三つ編みを垂らす。正しくは元々長髪だったものを乱雑に断髪している。
現代の平易な服装を好み、外観上はあまり騎士トリスタンを想起させる装いには見えない。
容姿は端正で生来の気品ある立ち振る舞いは失われていないが、細い肢体のラインと鋭い視線が彼女が纏う印象を冷たいものにしている。
性格は冷淡な空気を漂わせる、辛辣な毒舌家。
厭世的で他者とのコミュニケーションを拒む傾向が強く、飾り気のない行動で自身を表す実践派に近い。
マスターに対してもさして敬意を表す様子はなく、愚鈍であれば嫌悪感を一切隠さず勝手に行動するなど忠実とは言い難い。
対話においては計算高く、人の情動を解した上で、それを状況を掌握するためのツールとして使ってみせようとするなど、務めて冷酷に振る舞う。
一方で、騎士らしい清廉さ、人情を自身に求められることを強く忌避しており、表情を崩すほとに不快感を顕にする。
かつての自身の行い―――仕えた騎士王に背を向け、二人の女性の間に不義理を働いた過去を彼女は許せず、剣と鎧、忠節と愛を捨てている。
戦闘時もまた沈着冷静。戦場を駆けながらも肉体的・精神的に呼吸を乱すことはなく、確実に敵の気勢をいなして絡め捕るように仕留める。
それは彼女が騎士であった頃のものではなく、狩人が獲物を狩る所作であって、相手を対等な人間・戦士と見なさないスタンスが強く表れている。
プライベートでは非常に凝り性で芸術家肌。またやってみれば大抵のことは習熟する物覚えの良さを目立つ。
感性も鋭いものがあり、そうした要素を刺激する手慰みを与えていくと雑多な趣味の品が部屋に増殖していく。

イメージカラー:赤
特技:狩猟、詩歌
好きなもの:時間を忘れて取り組める手先を使うモノ全般
嫌いなもの:酒(弱い)、演奏を求められること
天敵:イゾルデ
願い:彼女達に真に相応しき人を

【一人称】私 【二人称】あなた 【三人称】
イメージCV:早見沙織
「情報は最低限で構いません。私に必要なのは誰を仕留めるべきか、その一点だけよ」
「チッ   勘が鈍いなら教えるけれど、騎士のトリスタンを求めているならば私はハズレ。わかったらその口を閉じなさい。不愉快、よ」
「ふふっ、それはまぁ、美しい話でしょう?えぇ、そういうのは好きよ。愚鈍な男は扱いやすいもの」
「二度と、私の前でその名を呼ばないで……あなたの舌を矢で磨り潰しても収まりそうにないわ……!」
「空裂く矢は猟犬となり、あなたを追い、喰らい付き、貪り殺す。逃れる術は無し―――そしてここに結末を。『穿つ終奏』」
「―――はぁ。あの美術館、気に入っていたのだけれど」

2102年の聖杯戦争:アーチャー

枢木楡が召喚した弓兵のサーヴァント。狩人トリストラム。
召喚時は狩衣を、以後は≪TSUCHIKA≫で入手したらしい黒のブラウスに朱色のジャケットを好んで着用する。ボトムはパンツスタイル。
防御力に乏しい装備であるが彼女は軽々と攻撃を避け、鎧や近接兵装の類を身に着けることはない。
ちなみに昼間は趣味でアクセサリーなどの小物を自作している。良い値で売れているようだ。

※オフの姿
枢木楡
マスター。不格好な女。
円卓の席を蹴ったことを主張するトリストラムに対して、それを鼻で笑うような態度から仲が良くない。
戦闘中はともかく、非戦闘時は楡の言うことにつっけんどんな態度で返し、彼女の意向を無視して勝手に話を進めることもある。
ついでに生活面では、効率主義が行き過ぎて衣食住に華がないことを地味ながら深く不満に感じている。拠点を穴熊の巣に改造するのはやめろ。

彼女の望みに対しても良い感情は抱いていない。というより、過去に縛られて苦しみ藻掻いている彼女の姿が透けて見えるところがあり、
楡がその目標に執着する度に、その在り方が不格好であると強い不快を感じている。
しかし、それを表立って否定することや反抗することはなく、戦闘時は自己判断を交えつつも彼女のサーヴァントとして振る舞う。

妖精眼は、ヒトが内に秘める感情の色を見せる。
トリストラムから見た枢木楡という人物の色は、不満と怒りを煮詰めたような黒々しい色合いで、
喜びも楽しみも一切無く、あまり見ていられるものではなかった。
そんなマスターの色に変化が訪れたのは、楡が水無月サクヤと戦い終えた後。
負の感情で塗り固められた彼女の色に、微かに綻びが見えるようになった。
サクヤや彼のセイバーと話をしている時、その時間が楡の心の奥にある何かを解きほぐし、プラスに向かわせているように感じられた。
自分には不可能だっただろう。感情の色が見えたところで、それを改善はできなかったし、しようとも思わなかった。
言葉が零れる。なんの感慨もなく。
「ああ、セイバー。いっそ貴女がマスターのサーヴァントなら良かったのだけれど」

「そう」
「別に。貴女の評価なんて聞いても何も嬉しくないわ」
「私はいつも通り、ただ狩るべき獲物を仕留めるだけ。貴女が望むならば、どのような相手でも射抜きましょう」
サクヤのセイバー
8人目の参加者が召喚したイレギュラー。あり得ざる剣を手にした騎士。
召喚直後に接敵したものの、その異質な印象に僅かに戸惑っていた。
身体的特徴から、彼女が生前の知人、アーサー王の騎士の1人グリフレットであることは目星がついていたが、
彼女自身と彼女が持つ得物、見えない剣が頭の中で結びつかず、本当にグリフレット本人なのかは長らく保留としていた。
確信が持てたのは、そもそも彼女が見えない剣、聖剣と共にある存在であると知った後になる。
彼女個人については少し腰の据わりが足りないと思うが、主人に忠実ながらも時に諌める良き従者であると感じている。
そして彼女のマスターのサクヤと共に、自分以上に自分のマスターの理解者になりつつあることを受け止めている。
余談だが、自作しているアクセサリーは≪TSUCHIKA≫内の通貨があれば販売する。≪クオリア≫の22世紀通貨は不可。
バーサーカー
生前にも因縁深い騎士。色々と暑苦しい男。
力量は間違いなく「騎士だった頃の」自分と同等。現状においては弓兵と狂戦士というクラスの差から、
力押しを通されれば敗北は避けられない、極力相手をするべきでない敵に変貌している。
狂戦士として荒ぶる彼に対しては、しつこく決着を迫ってきた執念深い男としてのイメージを強く想起して嫌悪を表す。
同じく苦手とするモルガンを絡めたトークも気味が悪くて閉口しがち。総じて(バーサーカー時は)アーチャーの趣味ではない。
初見で挑発をかけられたが、今更生前の話を蒸し返されて痛む腹もなし―――と眼のチャンネルを切り替え、返答に矢を放った。

実力的には、狩人である限りはあと一歩及ばない。
いくら躱そうとしても、追おうとしても、バーサーカーは獣ではなく、円卓第三に数えられる騎士の誇りをその身に宿している。
だからこそ、単騎にて彼に立ち向かわせた楡の指示は正しく捨て駒であることに代わりはなかった。彼女を除いて「捨てられる」駒は他になかったのだから。
だが、

ここで倒してしまっても、構わないだろう。
私の誇りにかけて。

【因縁キャラ】

金髪のイゾルデ
トリスタンの物語の中心人物であり、騎士が愛した二人の貴婦人の一人。アイルランドの王女。
自身の不治の傷を癒し、献身的に尽くした彼女にトリストラムは女性としての敬愛を抱くようになっていた。
しかし愛の霊薬を誤飲したことで二人は肉体関係を結んでしまい、トリストラムは国を追われながらも彼女との逢瀬を続けた。
薬の魅了、犯した過ちの負い目、かねてより抱いていた感情。両者の想いは重く濁りながらも、それを断ち切る勇気を失っていった。
やがて二人の愛に先の望みがないことを悟ると、トリストラムは「もう一人」との愛を結んだ
白い手のイゾルデ
トリスタンの物語の中心人物であり、騎士が愛した二人の貴婦人の一人。トリスタンの妻。
ホール王への救援の折に、感謝の印として与えられた王女であり、金髪のイゾルデと同じ名と、彼女に並ぶ深い教養を持つ才女であった。
きっと運命だったのだろう。トリストラムはそう自身に言い聞かせて、しばしイゾルデとの幸福な日々を過ごそうとした。
しかし、その後の戦いでトリストラムは致命傷を負い、白い手のイゾルデでは癒せないその傷の治療を金髪のイゾルデに乞うこととなる。
トリストラムは金髪のイゾルデが自分の不義を赦したのならば白い帆を、赦さぬのならば黒い帆を張るように頼んだ。
そして金髪のイゾルデは白い帆を張った。が、白い手のイゾルデは嘘をついた。あれは黒い帆、金髪のイゾルデはあなたを赦さなかったと、
白い手のイゾルデは、その言葉がトリストラムの命を奪うことを知らなかった。
トリストラムは彼女を赦した。二人のイゾルデに対して度重なる不義を犯した自分にとって、これこそ当然の仕打ちであるのだと感じた。

既に二人への愛はない、というより、悍ましい己の不義と至らなさを恨んだトリストラムは彼女たちを想起することを恐れてさえいる。
それこそが、自分たちを縛る命を捨てて彼女たちの望みを果たそうとした、二人を何よりも愛していた証であるのだが。
マーク王
コーンウォール王。トリストラムの叔父にあたる。
コーンウォールに渡ったトリストラムを厚遇するも、自身の妃として求めた金髪のイゾルデとトリストラムの逢瀬を知ってしまう。
それは王として許してはならない行為であったから、彼は叔父としての苦悩の中でトリストラムを追放した。
その執心はトリストラムを幾度も追い詰め、遂にはイゾルデを諦めたものの、全ては遅きに失した。
アーサー王
彼女が円卓の騎士として語られるきっかけの人物。偉大なるブリテンの王。
コーンウォールの地を離れた後に、トリストラムは騎士王が妖精に誘拐される事件に遭遇する。その冒険で王を救い、
また続く槍試合で王の挑戦に応えたこと等を通じて、彼女の武芸がランスロットやガウェインに匹敵することを証明した。
しばし王からの熱烈なスカウトが続き、彼女は円卓の第十席に着いてブリテンに尽くした。
やがてブリテンの斜陽の時には聖杯の探索にも名を挙げたが、それは自身の不義を濯ぐためのものであり、彼女は聖杯に選ばれなかった。
この時期の騎士王の施政は人の温かさを失っていき、その様を問い詰めても返答を得られなかったトリストラムは離脱の道を選ぶ。
一人の騎士として、彼女は王の行いこそ間違いだと断じた。確かにそう言い放つだけの冷酷な現実があった。
しかして、円卓を離れたトリストラムを満たしたのは後悔ばかりであった。己は騎士としてもまた、その任を全うできなかったと。
トリスタン
異なるイフの自分、個々の性質を問わず、自分と自分以外と認識している。
今なお求められるトリスタンの在り方を果たし続けている、自分とは違う逞しさを湛えた人物。と自己評価を下げる要因。
ただ、弓の弦だのよくわからない得物だの如何せん色物が多い気がするのはいかがなものか。

【コメント】

先人に続いて二人目となる女トリスタン。糸目じゃない。天然ボケもできない。弓を普通に弓として使う。