kagemiya@ふたば - ヨーゼフ・メンゲレ【異聞帯】





「嗚呼、我が愛すべき者モルモットたちよ。
この私の抱擁の下に、ワルハラへと旅立たんことを」



【基本情報】

【元ネタ】史実
【CLASS】バーサーカー
【マスター】
【真名】ヨーゼフ・メンゲレ【異聞帯】
【異名・別名・表記揺れ】"死の天使"
【性別】男性
【身長・体重】181cm・71kg
【肌色】白【髪色】黒【瞳色】黒
【外見・容姿】フルフェイスマスクでその貌を覆い、血みどろの白衣をまとった狂人
【地域】ドイツ
【年代】1911年3月16日〜1979年2月7日
【属性】混沌・善/狂
【天地人属性】人
【ステータス】筋力:E 耐久:E 敏捷:B+ 魔力:C 幸運:A 宝具:B

【クラス別スキル】

狂気:B+

バーサーカーとしてのクラススキル。狂"化"ではなく、狂気。
後天的な、人為的に付与された物ではなく、生まれついて持つ人の獣性。
彼は精神構造も、思考回路も、行動も、総て人として当たり前の行動をする。
ただしかし、その根幹にある倫理観だけは、常人では計り知れないほどに捻じれ狂っている。
それゆえに彼は、傍から見れば狂人としか見えない行動、思考をとる。

【保有スキル】

紅顔の美青年:B → -

人を惹き付ける青年としての性質を示すスキル。
男女を問わずに対しては魅了の魔術的効果を持つ。
彼は生前、非常に優れた容姿とされていたが、異聞帯においてはこのスキルは失われている。

矛盾精神:A

彼は生前から、その精神構造は万人に理解されないほどに不可解極まりないものであった。
おじさんと呼ばれ親しまれるほどに愛を注いだ子を平気で切り刻み、ドライブへ仲良く連れた双子を、翌日混ぜ合わせ人工の結合児とした。
彼にとって、「愛すること」とはすなわち「モルモットにすること」であり、その二つに矛盾はない。されど傍から見ればその姿は、狂人である。
完全に聖人と狂人が同化したような精神は、ランダムに属性を二種類に変化させる。即ち「善か、狂か」である。

物体理解:B+

精密機械や人体などと言った、数多くの複雑な構造を一目で正確に理解し、そして解体・結合を可能とするスキル。
人体に使えば相手の急所をきわめて正確に狙うことが可能となり、攻撃時のダメージにプラス補正が加えられ、被攻撃時には被ダメージを減少させる。
機体に使えばその機体のどこがどのように作用しているのかをその一目で瞬時に理解し、そしてその手で分解と再構築を可能にする。
彼の場合、長年培い続けた狂気の手腕が霊基に染みわたっており、例え目がつぶれても的確に人体の急所を理解できる。

【宝具】

『死の天使(ヨーゼフ・メンゲレ)』

ランク:B+ 種別:対人 レンジ:1 最大捕捉:∞
異聞帯に於ける彼の功績と、史実における彼の凶行が融合して生み出された歪なる宝具。
彼がその手で行った施術……特に、人の肉体と、その人体とはまた別の"ナニカ"を縫合する手術は必ず成功する。
汎人類史に於いては、彼が行ったいくつもの人体実験は幾度となく失敗し、そのあまりにも惨い実験を受けた仔の親が、
あまりの痛ましさからその手で己の子を殺すことを選ぶほどに無惨な結果と、夥しい数の犠牲を生んだ。

だが、異聞帯に於いての彼は狂気の医者ではなく、大いなる大科学世界構築の立役者の一人である。
その機械と人体に精通した技術は生体コンピューターという技術を生み出し、科学技術を飛躍的に進め、剪定事象を異聞帯へと変貌させた。
2つの歪なる逸話の融合ゆえに、彼はその手で行う二つ以上の存在の融合を"必ず成功させる"という結果へとつなげる。

味方の改造による強化はもちろん、近接戦において相手を対象に発動し、
相手の肉体を異形へと変貌させることも可能となる。

通常の霊基においてはこのような宝具とはならないが、
人類史がゆがんだ異聞帯に於いてはこのような宝具となる。
通常霊基での宝具は不明。ただし宝具名は同一であると見て取れる。

【Weapon】

『メス』

その白衣の内側に大量に仕込んでいる。
ただし彼の場合、武器としてではなく手術道具として使うのがほとんど。

【解説】

汎人類史の史実においては、かつてナチスドイツの親衛隊に所属したアウシュヴィッツ強制収容所主任医官。
人類学や医学の博士号を得るほどの天才であったが、ナチス親衛隊となり強制収容所の主任医官となってからその狂気を発現させてゆく。
収容所の囚人たちをモルモットと呼び、日々無残なる人体実験を繰り返していたとされる、邪悪そのものと言える経歴を持つ。
双子に対しては特別な感情を持ち、双子を見つけて人工的な双生児を作り上げようともしたとされる。

ただし、単なる狂った人体実験狂というわけではなかったらしく、その本性は真逆であり慈愛に溢れる聖人のようであったとされる。
収容所の子供たちにはおじさんと呼ばれ親しまれ、そして双子をドライブへと連れていくなど非常に心優しい人物であったと語られている。
だが、翌日にはその子供たちを生きたままに切り刻むことも平気で行うなど、もはやその倫理観は人としての価値観では測れない領域に或る。

そんな彼は、異聞帯に於いては「機械技師としての面を持つ医者」として広く知られるに至っている。
農業機械工場経営者を父に持つ彼は、この科学だけが発展した異聞帯に於いては医術だけでなく機械技師としての才能も伸ばした。
生まれついて持っていた「物体の構造を一目で理解できる」という才能を生かし、100年後に来たる滅びを回避するために集められた天才の1人としていかんなく発揮した。

そしてその二つの技術はやがて、汎人類史では「双生児を作り上げる」という形で発散していた渇望──"結合欲"とでも言うべきか──を
「機械と人体の融合」という形で成功させる。それによりこの異聞帯は急速に発展。人類の寿命を飛躍的に伸ばし、その代償として人類から感情を失わせた。

結果として彼は人のまま死亡するが、その魂は英霊としてこの異聞帯では昇華された。
それこそが、この歪なる霊基を持つ死の天使である。死の天使は再び、異聞帯に於いて汎人類史の魔術師たちに刃を剥く。
再び生きた人体に、その刃を突き立てられる恍惚に身を震わせながら。

その肉体は、彼自身も例外ではなく人間の肉体と機体が融合している歪なるものとなっている。
頭部は手術のための高感度センサーや集音マイク、高精度カメラなどが詰まっておりもはやその異形さは二眼と見れないものとなっている。
故に、その頭部を彼はマスクにより覆い隠している。

【人物・性格】

全ての人間をこよなく、人として愛する者。
ただしその根幹に或る倫理観や人としての常識が捻じれ狂っている存在。
"化け物が人の姿をとって医者のふりをしている"と言っても過言ではない、掛け値なしの狂人。

彼が抱く愛は文字通り本物である。一切の偽りがない。
文字通りすべての人を愛して、子供たちを愛して、慈しんで、そして友であると思っている。
しかし、それと「モルモットとしないこと」はつながらない。笑顔で手を取ると同時に、その取った手を切り刻むことは、
彼にとって間違いなく"同じこと"なのだ。挨拶をしたら握手を交わすように、彼にとって「愛すること」と「実験台にすること」は同じなのだ。

また、バーサーカーとなっているが故かは不明だが、「つなげること」に対して並々ならぬ渇望を持つ。
その根幹にある真意は不明。その狂った精神から、真意など最初から持たない可能性もある。

【因縁キャラ】

超国家社会主義ドイツ労働者党
自分を召喚した組織。汎人類史のナチスゆえに、内心はあまり好いていない様子を見せる。
ただし、自分にまたこのように人を愛すモルモットにする機会を与えてくれたことに多大な感謝をしている。

アドルフシリーズ
実質的には、彼のマスターに当たる。ただし命令権は一切がない。
あくまで彼にとっては魔力袋でしかないのだが、それでも彼は、
このホムンクルスの集団を愛してモルモットにしたいと考えている

リチャード・P・ファインマン
かつて、100年後に観測された滅びを回避するために集められた同胞の1人にして最若手。
だが、あろうことか彼は汎人類史側として召喚された。ヨーゼフはこれを深く悲しみ、捉えてダイソンスフィアに組み込まず、
仲間になるように毎日足しげく通っては説得を続けていた。おそらくヨーゼフは彼なりに、ファインマンの天才性を見込んでいたのだろう。

ジョン・フォン・ノイマン
かつて、100年後に観測された滅びを回避するために集められた同胞の1人。
『ああ、やはりあなたは生きていましたか。そうでしょう。悪魔の頭脳と謡われるほどなのですから、不死程度実現してもらわねば』

【その他情報】

イメージカラー:どす黒くくすんだ飛び散った返り血
特技:結合/解体
好きなもの:人体、機械
嫌いなもの:無機質なもの
天敵:ナチスドイツ(汎人類史の自分の経歴を"失敗した道"とすら呼ぶ)
願い:

【一人称】私【二人称】貴方【三人称】○○さん


【コメント】

宝具効果が思いつかねぇ(正確にはこういう宝具効果になる理由)
と、かなり無理やりな解釈となった。異聞鯖だけど「ああ…○○だなー…」
って思われるような泥を目指した。